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【定義】

詳しくは『椙樹林大乗護国禅寺清規指南簿』、略して『椙樹林指南簿』『椙樹林清規』という。別に『大乗寺内清規』『椙樹林年中行事侍者日鑑』『日鑑図説』ともいう。全2巻であり、大乗寺26世・月舟宗胡禅師によって編集されたが、実際には法嗣で同寺27世の卍山道白禅師との共著である。各地へは写本で伝わった。現在では『曹洞宗全書』「清規」巻で見ることが出来る。

【内容】

題名の『椙樹林清規』であるが、これは大乗寺を椙樹林というのに因む。月舟と卍山とが、『永平大清規』『瑩山清規』などに基づいて、延宝2年(1674)頃に制定されたもの。一寺院に適用される諸山の清規としては、もっとも完備したものである。伝写の間に省略や加増が行われているが、もっとも原型に近い完本と思われるものは享保13年(1728)の写本である。

その内容としては、上巻には『雲堂常規』、そして日中行事・月中行事を始めとし、各種の諷経・念誦・煎点・諸講式の差定並びに、被位・行鉢法、その他の細儀が掲げられている。下巻には年中行事が詳しく示されているものの、享保年間の写本には回向文や疏はない。

『椙樹林清規』は多く流行し、大乗寺は法式の厳なることで全国に名を轟かせ、「規矩大乗」「法は明峰」の名を知らしめた。また、これは「古規復古運動」前期の中心的な成果でもある。

【テキスト】

・現在では『曹洞宗全書』「清規」巻に収録され、広く参照することが可能である。

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