【定義】
身を蔵すこと。一切の自我的な働きを止め、法そのものになりきること。
船子和尚、夾山に嘱して云く「他後に直に須く蔵身処に蹤跡を没すべし。没蹤跡の処、身を蔵すこと莫れ。吾、薬山に在って三十年、ただ、この事を明らむ」と。 『永平広録』巻9-頌古10
なお、
道元禅師はこの「蔵身」概念を、
伝法の際に
師資一体になる様子を示す言葉をして用いる。
迦葉伝与阿難の時節を当観するに、阿難蔵身於迦葉なり、迦葉蔵身於阿難なり。しかあれども、伝与裏の相見時節には、換面目皮肉骨髄の行李をまぬがれざるなり。 『正法眼蔵』「葛藤」巻
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