【定義】
道元禅師が宗派名の呼称に固執する人を揶揄して用いた、架空の宗派名の一。おそらくは、仏髄を得ることを尊ぶものだろう。
道元禅師が宗派名の呼称に固執する人を揶揄して用いた、架空の宗派名の一。おそらくは、仏髄を得ることを尊ぶものだろう。
おほよそ世尊在世、かつて仏宗?と称しましまさず、霊山宗?と称せず、祇園宗?といはず、我心宗といはず、仏心宗といはず、いづれの仏語にか仏心宗と称する。いまの人、なにをもてか仏心宗と称する。世尊、なにのゆえにか、あながちに心を宗と称せん、宗、なにによりてか、かならずしも心ならん。もし仏心宗あらば、仏身宗?あるべし、仏眼宗?あるべし、仏耳宗?あるべし、仏鼻舌等宗?あるべし、仏髄宗・仏骨宗?・仏脚宗?・仏国宗?等あるべし、いまこれなし。しるべし、仏心宗の称は偽称なり、といふこと。 『正法眼蔵』「仏道」巻
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