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【定義】

年分行持の一。叢林で、冬期間に暖を取るために用いられていた炉を、季節が変わったため閉じてしまうこと。主として4月1日(旧暦は3月1日)に行われているが、場所や気温によって多少の前後はあるべきだとされる。対義語は開炉道元禅師は、炉の開閉といった公務は、維那の仕事だとする(『知事清規』参照)。そして、瑩山禅師は、この閉炉について以下のように定めている。
三月一日。閉炉節と称す。僧堂及び諸寮は閉炉す。大衆出仕して頭帽を脱し、叉手を露わにす。 『瑩山清規(下)』

さらに、道元禅師の時代にも、すでに閉炉の上堂などを行って、この行持自体を1つの公案として学人提唱した様子が見える。
閉炉の上堂に、云く。看よ看よ、興聖が紅炉。尽界十枚合作模、生活、練り成す諸仏祖。今朝、授手して茶糊を点ず、と。 『永平広録』巻1−122上堂

この上堂については、卍山本『永平広録』では「開炉上堂」であると判断して校正しているが、祖山本の順番からは、これは「閉炉の上堂」でいい。なお、巻7−489上堂にも「閉炉の上堂」が収録されている。

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