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【定義】

永平寺13世(本書では12世と自称)・宝慶寺14世である建綱禅師が編集したとされる、越前大野にある薦福山宝慶寺開山由来記のこと。全1巻。『宝慶由緒記』とも。

【内容】

本書は長らく写本にて伝わったが、『曹洞宗古文書?(下)』や、『曹洞宗全書』「寺誌?」巻に収められるなどして、世に広まった。宝慶寺開山である寂円禅師、同寺二世・義雲禅師の伝記や、宝慶寺開山の由来などを示し、並びに、義雲禅師から曇希禅師に法灯が受け嗣がれたことなども書く。また、義雲禅師の門参として永平寺と宝慶寺の「室中」は同一であるので、どちらかが絶えた時には、もう一方から補完するように説いたとされる。

近年の研究では、本書の成立は近世に入ってからとも推定されており、そうなると本書の内容については、歴史的事実というよりも、近世初頭における寂円派の主張であると見た方が良い。

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