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【定義】

禅宗寺院に於いて、本尊仏餉を供えて供養すること。なお、現状の曹洞宗に於ける本尊は釈迦牟尼仏道元禅師瑩山禅師という「一仏両祖」を指す。現行『行持軌範』では、毎月1日・15日に行う「月分行持」として立項されている通常の「本尊上供」と、檀信徒法要に行われる「檀越本尊上供」とがある。後者は、回向中に、施主家の安寧を願う内容が入っていることが相違点である。

なお、面山瑞方師『洞上僧堂清規行法鈔』巻2「月分行法」には、朔日・十五日に、「本尊上供」が立項されている。
禺中に、本尊に上供。転大般若・普回向了て尊勝呪なり。 「朔日」項

【内容】

現在の『行持軌範』で定めている差定は次の通り。

殿鐘上殿
住持入堂
上香普同三拝
献湯菓茶
般若心経
回向
普同三拝
散堂

回向文は次の通り。
上来、摩訶般若波羅蜜多心経を諷誦する功徳は、大恩教主本師釈迦牟尼仏――現座道場本尊云々――、高祖承陽大師太祖常済大師供養し奉り、無上仏果菩提荘厳す。伏して願わくは、四恩総て報じ、三有斉しく資け、法界の有情と、同じく種智を円かにせんことを。

「檀越本尊上供」の場合には、「円かにせんことを」以下に、次の文言が追加される。
冀う所は、家門繁栄――祈願することばを読み込む――、子孫長久、災障消除、諸縁吉祥ならんことを。

また、明らかに一仏両祖に対する回向が確定する前の回向文は、前後は今と同じだが、回向する対象が「真如実際に回向し、無上仏果菩提を荘厳す」という内容であった。

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