最終更新: kuroshio_surugawan 2010年03月22日(月) 14:18:53履歴
バーチャルスキッパーで使う艇は、デザインこそ違いますが性能はすべての艇がイコールコンディションです。それなのにベテランスキッパーたちが操る艇はフィニッシュラインで常に上位にいます。それは、速く走る方法、前を走る方法が存在することを意味しています。ここではACCクラス艇の特長を活かして速く走らせるコツを紹介します。
A:計器を使いこなす
B:操船テクニック
セールの選択
クローズホールド
A:計器を使いこなす
B:操船テクニック
セールの選択
クローズホールド
バーチャルスキッパーは、実際のヨットと違って風の変化をうなじで感じたり、加速感をお尻で感じたりできません。画面上にあるいろいろな情報を頼りに艇を操作しなければなりません。中でも一番の情報源が計器盤です。計器盤について知っておきましょう。計器盤の表示は内容の詳細さで4タイプを表示することができます。(黄色枠内のボタンで切り替えます)表示中の計器盤は一番詳細な情報を表示していますがそれぞれの表示の内容を簡単に紹介しましょう。
レース中は絶えず相手艇の動きを監視するのはもちろんですが、それと同じくらい計器盤にも眼を配ります。例えば風の方向や強さを見るTWAやTWS。自分の艇の進行方向とマークまでの角度や距離を見るHDGやCNM、DNMそして速度関係のBSやVMGなどに気を配り、よりベターなセーリング状況を作るのです。なんだか面倒に聞こえますが、この緻密な操作と戦略性の高さがバーチャルスキッパーの奥の深さ、楽しさでもあります。
- クロック:Clock
- 上段:個々のレースに設定されたローカル時間(満潮干潮のタイミングの目安)
下段:レースのタイマー、スタート前はマイナス表示でカウントダウン、スタート後はカウントアップします) - TWA:True Wind Angle(真風角)
- 艇の向いている方向から何度回った方向から風が吹いているかを表示(右舷側から風が入っているときは+、左舷側から風が入っているときは−表示される。)
- TWS:True Wind Speed(真の風速)
- 移動中の艇では風速計に風速と艇速を足した数字が表示されるので補正を加えて艇のスピードを加味しないように算出した真の風速
- TWD:True Wind Direction(真の風向)
- TWS同様停止中の艇上で測定したように補正した真の風向き
- HDG:Heding(艇の進行方向)
- COG:Course Over Ground(対地コース)
- GPSなどを使って測定した艇の進行方向(潮流やリーウェィで艇が横流れした分を加味した進行方向)
- CNM:Course to next mark(次のマークの方向)
- BS:Boat Speed(艇のスピード)
- 一般的には対水スピードをいう
- SOG:Speed Over Ground(対地スピード)
- GPSなどで計測
- DNM:Distance to the Next Mark
- 次のマークまでの距離
- ヒール:heel
- 船の傾き
- VMG:Velocity Made Good(風上・風下方向に向かっての速度)
- 風上に目的地がある場合風上に向かえば向かうほど距離は近くなるが速度は落ちる、逆に風下に落として走れば速度は速くなるが距離は遠くなる、最も効率よく最短時間で走る目安がVMG。アップウィンド・ダウンウインドのレグではこの数字が高くなるように走るが、それ以外のレグでは意味がない
- AWA:Apparent Wind Angle(艇の進行方向と見かけの風の方向)
- マストにあるウィンデックスの表示する角度
レース中は絶えず相手艇の動きを監視するのはもちろんですが、それと同じくらい計器盤にも眼を配ります。例えば風の方向や強さを見るTWAやTWS。自分の艇の進行方向とマークまでの角度や距離を見るHDGやCNM、DNMそして速度関係のBSやVMGなどに気を配り、よりベターなセーリング状況を作るのです。なんだか面倒に聞こえますが、この緻密な操作と戦略性の高さがバーチャルスキッパーの奥の深さ、楽しさでもあります。
ここではACCクラス艇をより速く走らせるポイントを紹介します。より速くといっても他の船より1ノットも速く走るわけではありません。ほとんど計器上にも出ないコンマコンマ何ノットの世界ですが、1艇身でも相手に走り勝てばその後の戦術でどれだけ幅が広がるかわかりません。スピードアップを追求しましょう。
ACCクラスでは、風向風域によって使い分けるジブ、ジェノア、スピンネーカーの3種類のセイルを持っています。
この表を見てセールを使い分けてください。例えば縦軸のTWA30度で横軸の風速を見ると25ノットのところで色がブルーからピンクに変わるのでここがセールのチェンジポイントということになります。簡単な目安としてはTWS25〜26ノットを境にジブとジェノア。25ノット程度の風域ならTWA130度前後でジェノアからスピンネーカーへチェンジします。
選択が難しいのは風速がめまぐるしく変わる場合です。ジェノアを使っていて頻繁にパフ(強く吹く風のかたまり)が30ノットを超えるようになったら換え時です。逆にジブを使っていてラル(風の落ちる部分)が23ノットを頻繁に下回るようになったら交換のタイミングです。交換する際は、タッキングと同時に交換するとロスが少なくてすみます。(手順はタックを始める前にセール交換ボタンを押し新しいセールが上がって古いセールが降り始めてスピードが落ちだしたらタッキングを開始、普段のタッキングより0.5ノットほどスピードの低下が激しいので、若干ヘッドダウンを余分にして速度の戻るのを速めます)風が変わったからといってその都度セールチェンジをしているとロスが積み重なり遅れてしまいます。セールチェンジの回数はなるべく少なくが基本です。スタート前に遠くまでレース海面を見渡して、パフラルの状態を確認しておきましょう。
タイトルにはSailect&VMGと書いてありますが、この数字はVMGではなく単なるBSだと思います。 |
選択が難しいのは風速がめまぐるしく変わる場合です。ジェノアを使っていて頻繁にパフ(強く吹く風のかたまり)が30ノットを超えるようになったら換え時です。逆にジブを使っていてラル(風の落ちる部分)が23ノットを頻繁に下回るようになったら交換のタイミングです。交換する際は、タッキングと同時に交換するとロスが少なくてすみます。(手順はタックを始める前にセール交換ボタンを押し新しいセールが上がって古いセールが降り始めてスピードが落ちだしたらタッキングを開始、普段のタッキングより0.5ノットほどスピードの低下が激しいので、若干ヘッドダウンを余分にして速度の戻るのを速めます)風が変わったからといってその都度セールチェンジをしているとロスが積み重なり遅れてしまいます。セールチェンジの回数はなるべく少なくが基本です。スタート前に遠くまでレース海面を見渡して、パフラルの状態を確認しておきましょう。
風上に向けてもっとも効率のよいセーリングの状態をクローズホールドといいます。多くのレースはこのクローズドホールドでスタートします。そしてスピードを稼ぎ風上の第一マークを一番先に回った艇は優勝に一歩も二歩も近づきます。特にスタート直後のクローズホールドは集中して最大限スピードアップさせましょう。クローズホールドの基本はどれだけVMGを高く保つかにかかっています。バーチャルスキッパーではセールトリムは基本的にオートですから、速くなるのも遅くなるのもすべてはヘルムの腕次第です。
この図は風速25ノットのときジェノアでどれくらいスピードが出るかを角度ごとにグラフにしたものです。例えば、最もスピードが出るのは赤い丸に囲まれたあたりで、真風角(TWA)で110度前後で15.4ノットということを教えてくれます。そして風上に向かって最も効率よく走ることができるのは、緑の丸のあたりTWAで28度から30度前後で10.5ノットのVMGで走れることを示しています。VMGは風速によって異なるので風速別に表示した下の図を走らせる角度の参考にしてください。
(この図は、バーチャルスキッパーの編集モードでレース新規作成を選びコースの設定をした後、プレイ画面で「9」のキーを押すと表示されます)
それではクローズホールドのレグを速く走るポイントをいくつか紹介しましょう。
急な舵は切らない
急な舵切りは大きなスピードロスになります。衝突を避けるなどの緊急時以外は、なるべく少なく、ゆっくりとを心がけるようにします。
計器盤の下にラダーの切れ具合を示したインジケーターがありますが、タッキングの際などこのインジケーターの数字で30以上切ると艇速が激しく落ちてしまいます。通常は20程度の切り角にとどめておきましょう。
風の変化に敏感に反応する
レース中クローズドホールドのレグで風向が変わったのに対応が遅れてセールがシバー(バタバタする状態)している艇を時々見かけますが、セールを短時間でもシバーさせるとそれだけで半艇身から1艇身近く遅れます。ヘッダー(風の下振れ)にはすばやく反応して艇をヘッドダウン。リフト(上振れ)はゆっくり対応してBSがコンマ1ノット上がるのを見定めてからヘッドアップするくらいの感覚で舵を切りましょう。
タッキングの回数は最小限に
コースによってはかなり激しく風が振れることもあります。
しかし小さな振れのたびにタッキングをしているとその都度ロスが生じ、結局はあまり動じない船の後ろを走ることになってしまいます。意味のないタッキングは絶対しないようにしましょう。
この図は風速25ノットのときジェノアでどれくらいスピードが出るかを角度ごとにグラフにしたものです。例えば、最もスピードが出るのは赤い丸に囲まれたあたりで、真風角(TWA)で110度前後で15.4ノットということを教えてくれます。そして風上に向かって最も効率よく走ることができるのは、緑の丸のあたりTWAで28度から30度前後で10.5ノットのVMGで走れることを示しています。VMGは風速によって異なるので風速別に表示した下の図を走らせる角度の参考にしてください。
(この図は、バーチャルスキッパーの編集モードでレース新規作成を選びコースの設定をした後、プレイ画面で「9」のキーを押すと表示されます)
それではクローズホールドのレグを速く走るポイントをいくつか紹介しましょう。
急な舵は切らない
急な舵切りは大きなスピードロスになります。衝突を避けるなどの緊急時以外は、なるべく少なく、ゆっくりとを心がけるようにします。
計器盤の下にラダーの切れ具合を示したインジケーターがありますが、タッキングの際などこのインジケーターの数字で30以上切ると艇速が激しく落ちてしまいます。通常は20程度の切り角にとどめておきましょう。
風の変化に敏感に反応する
レース中クローズドホールドのレグで風向が変わったのに対応が遅れてセールがシバー(バタバタする状態)している艇を時々見かけますが、セールを短時間でもシバーさせるとそれだけで半艇身から1艇身近く遅れます。ヘッダー(風の下振れ)にはすばやく反応して艇をヘッドダウン。リフト(上振れ)はゆっくり対応してBSがコンマ1ノット上がるのを見定めてからヘッドアップするくらいの感覚で舵を切りましょう。
タッキングの回数は最小限に
コースによってはかなり激しく風が振れることもあります。
しかし小さな振れのたびにタッキングをしているとその都度ロスが生じ、結局はあまり動じない船の後ろを走ることになってしまいます。意味のないタッキングは絶対しないようにしましょう。
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