タグ検索で日常9件見つかりました。

忠犬が編集部にやって来る

「北原君北原君、アンサンブル2月号の売り上げ聞いた?」 鈴木さんの弾んだ声が深夜の編集部に響き渡る。 「はあ、結構出たとは聞きましたけど」 話の流れの行き着く先を警戒しつつ慎重に答える。ついでにいつでも逃げられるように帰り支度もしておく。 「結構どころじゃないよ、久々のヒットだよ! これはあれだよ、グラフの仕事じゃないから編集長賞は出ないけど、アンサンブルの編集長にすっごく高いご飯奢って貰えるよきっと」 それは鈴木さんの願望なんじゃないだろうか。という言葉は飲み込んでおく。 「それにしてもやっぱりこの…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%c3%e9%b8%... - 2013年10月04日更新

船の上のピアニスト 〜第1話

**まえがき 【WHITE ALBUM2】冬馬かずさスレ 砂糖12杯目 872を見てSSに初挑戦。 文章書くのは嫌いじゃないんで。数式とか、小論文とか、化学式とか・・・。 2人がどんどん勝手に動き出すので、テキストを起こすのが大変でw。盛り込みすぎ? いろんなものが混ざっています、はい。どうか大目に見てください。お願いします。 ・設定的には、いわゆるかずさT後、2人がウィーンに住んで1,2年後位?  まだかずさのピアニストとしての地位は 若手挑戦者クラスかと。 ・タイトルは 実際の映画のものと似ている…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%c1%a5%a4%... - 2012年03月15日更新

彼と彼女の週末 後編

「おお、エアフォースの新作だ。・・・思ってたより軽いな」  依緒はシューズを片手にふむ、と頷く。シューズ全般を扱う総合ショップには大学生だけでなく、家族連れも多くそこかしこで店員が対応に追われている。 「けどこれ涼しいかな。なあ、春希はどう思う?」 「・・・どう思うも何も、依緒がいいと思ったものがいいんじゃないのか?」  一方の春希は人の多さに中てられているのか曖昧に返事をする。 「ぶっぶー、0点だ。良いとも悪いとも言わないのはNGだぞ、春希」 「だって依緒はいつも買った靴を最後には履き潰すだろ。どんなも…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%c8%e0%a4%... - 2012年09月03日更新

彼と彼女の週末 前編

 彼と彼女の週末  前編 「よ、相変わらず不景気そうな顔してるな、春希」  水沢依緒は軽い口調で悪びれもなく青年、北原春希に話し掛けた。春希は講義ノートを閉じながら息を吐く。 「言葉の通り世の中不景気なんだ。政経はそれを学ぶ学部だろ?」 「政経捨てた文学部がよく言う。少しはロマンチックな思考を身に付けたらどうなんだ?」  そんなことを言いながら依緒は週末の講義を終えた学生達の顔を眺める。どの顔も学生らしい気楽さと気だるさと開放感に満ちている。 「偏見だな。そんな子供じみた夢なんてないのを学ぶのが文学部…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%c8%e0%a4%... - 2012年08月29日更新

ホームランド

[[:Tags:麻理]][[:Tags:日常]] 風岡麻理がニューヨーク本社に転属してもう1年。 相変わらず静寂とは無縁の開桜グラフ編集部に、かつて一番フロアに響いていた声が聞こえた。 「皆、お疲れ様。久しぶり、ちゃんと仕事頑張ってる?」 「あ、風岡さん。お久しぶりです」 「なんだ、風岡。こっちに帰ってきてたのか」 「麻理さん、お疲れ様です。丁度いいところに。もしかしてヘルプに来てくれたんですか」 それぞれ仕事を抱えながらもかつての同僚を取り囲む編集部員たち。 そこには麻理が共に働き得た人望と、…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%a5%db%a1%... - 2012年02月29日更新

母娘

[:Tags:かずさ]][[:Tags:日常]] どうしてこうなったんだろう… 愛する人と結婚した。 その人との子供もできた。 嬉しいことが二つ合わさって。 その二つの嬉しさが、もっと大きな嬉しさに育っていって。 夢のように幸せな時間を手に入れた… なのに、どうして… ……… …… … 「ただいま〜」 夕食の買い物から帰宅しても、かずさもはるかも返事がない。 「…寝てるのかな?」 静かにキッチンに向かう。 起こすのは夕食ができてからでいいだろう。 と、リビングから二人の声が…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%ca%ec%cc%... - 2012年02月15日更新

かずさスレ5(実質6) 266作

[:Tags:かずさ]][[:Tags:日常]] 266 :名無しさんだよもん [↓] :2012/01/19(木) 23:15:00.83 ID:odR+20iw0 (2/3) [PC] ―ウィーンのとある朝― かずさ 「…ん…」 …慣れ親しんだ香りととともに、あたしは目を覚ます。 …春希はまだ寝てる。…そう、慣れ親しんだ。慣れ親しんだんだ、あたし。 かずさ 「…んー」 春希の胸に、鼻をこすりつける。少し、あたしの匂い。 それが、今の、朝の春希の匂い。 かずさ 「…ん〜、ん〜」 顔をうずめ…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%a4%ab%a4%... - 2012年01月29日更新

小春スレ 690作

[[:Tags:小春]][[:Tags:非エロ]] 陽光注ぐ土曜日。講義もあるはず無く先輩の部屋へ遊びに押し掛けたのに私はなぜか一人掃除をしていた。 「うう…。先輩とお出かけしようと思ってたのに」 いくら激務で有名な出版業界だとはいえ就職二ヶ月目の新入社員を頻繁に休日出勤させるのはいかがなものかと 上司に小一時間程詰め寄りたい気持ちを抱えつつ掃除の手は休めなかった。 とはいえ普段から小奇麗に保たれている彼の部屋は一見すると掃除の必要性は感じない。 「先輩、身の回りのこと全部自分でしちゃうし料理の腕もあ…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%be%ae%bd%... - 2012年01月27日更新

グッディーズにて

[[:Tags:小春]][[:Tags:日常]] 569 1/6 sage 2012/01/19(木) 23:52:14.71 ID:Ti1PzgTz0 美穂子「小春ちゃん……! ごめんなさいっ……ごめ……なさ……っ!!」  一年と二ヶ月ぶりの再会は、そんな悲痛な謝罪から始まった。  それから少しだけぎこちない会話をして、その日は別れて、家に帰ったらどきどきしながらメールして。  次の日には朝から美穂子の家にお邪魔して、昼には亜子と早百合も誘ってカラオケに行って。  そうしてわたしたちは、離れていた時…

https://seesaawiki.jp/white_album2_ss/d/%a5%b0%a5%... - 2012年01月25日更新

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