現代魔法

最終更新： ncac_k ncac_k 2016年11月19日(土) 11:26:09履歴

現代魔法

データ

分類

魔法＞現代魔法

現代魔法は、超能力をシステム化し技術体系化したもので、超心理現象?に分類されるものである。
科学の対象として研究されており、また特殊能力ではなく技能として扱われている。

なお、現代魔法の技術体系は想子の制御に力点が置かれているため、現代魔法師はまず、想子を操作する技能から覚える。

（出典：1巻12･35･64P,2巻66P,）

現代魔法における魔法の定義

魔法の一次的形態は、イデアに魔法式を出力して、そこに記録されているエイドスを書き換える技術である。
そして現代魔法学においては、魔法とはエイドスを改変することによって、その本体である「事象」を改変する技術であると定義されている。

現代魔法と古式魔法との間に本質的な違いは無いが、古来より伝わっている魔法と区別する意味で「現代魔法」と呼ばれている。

（出典：1巻11P,）

現代魔法の分類

現代魔法では、魔法という現象をその見かけ上の性質ではなく、作用面から分析・分類し、以下の四系統八種に整理して四系統魔法という分類を確立した。

〔加速・加重?〕……対象物の加速度もしくは圧力を改変する。
〔移動・振動〕……対象物の座標もしくは振動状態を改変する。
〔収束・発散?〕……分散している対象物を集める、もしくは対象物質の相の状態変化を起こす。
〔吸収?・放出〕……対象物質の化学反応（酸化還元反応）を起こす、もしくは素粒子の運動状態を操作する。

ただし例外もあり、以下の3種類の魔法は四系統八種に分類することができなかった。

知覚系魔法……五感以外の感覚により事象を知覚する魔法。
無系統魔法……想子を使って事象改変を起こすのではなく、想子そのものを操ることを目的とした魔法。
系統外魔法……系統に分類できない、精神的な現象を操作する魔法。

（出典：1巻230･231P,）

現代魔法の特徴

超能力にくらべ安定性と多様性に富んでいるが、発動速度は劣る。
一方、古式魔法に比べて発動速度で勝っているが、知覚外からの奇襲では、威力と隠密性で古式魔法の方が勝っている。

（出典：1巻24P,）

正確性・安定性

現代魔法は、魔法の発動に必要となる工程をデータ化して起動式に変換し、これを基にして魔法式を構築するというスキームを確立した。
これにより、現代魔法は超能力や古式魔法には無い正確性と、安定的な魔法発動を実現した。

（出典：2巻101P,）

発動速度

現代魔法では上記のスキームを確立すると同時に、起動式を読み込み、魔法演算領域内で魔法式を構築するという作業が発生した。
これに伴い、「念ずる」だけで事象改変を起こすという超能力特有のスピードを失っている。

しかし、魔法式構築に要する時間は、術者の力量で限りなくゼロに近づけることも可能である。
現代魔法において魔法式の構築速度を重視しているのは、このような背景によるものである。
元々は起動式の元データを記録するストレージ機器に過ぎなかったCADが、すぐに魔法発動高速化に力点が置かれるようになった所以でもある。

なお現代魔法では、基礎単一系魔法で、起動式の展開完了・読込開始から500ms以内に魔法を発動させることが、魔法師として一人前と見なされる目安であるとされている。

（出典：2巻101･102P,）

多様性

現代魔法の発端である超能力を操る超能力者は、1種類、多くても数種類の異能しか行使できない。
一方現代魔法師は数十種類、多い者では百数十種類にも及ぶ魔法を行使することができる。

現代魔法の分類は細分化されている面があり、超能力と同じ尺度の大まかな分類ではせいぜい20～30種類程度になるが、それでも事象改変のバリエーションは遥かに多彩になったと言える。

現代魔法がこのような多様性を得たのは、魔法の発動プロセスに魔法式を導入し、そして魔法式の構築ツールとして、データ化した起動式を導入したことによるものである。

（出典：2巻66･67P,）

魔法式と起動式

魔法式と起動式は現代魔法において導入された、魔法発動のためのツールである。

魔法式は、エイドスの内容を書き換えて魔法を実行する想子情報体?である。
起動式の情報を基にして、現代魔法師の魔法演算領域内で構築される。

起動式は、魔法式の設計図となるものである。
起動式の元データを格納しているCADに魔法師が想子を流し込むことで展開され、魔法師の魔法演算領域内に取り込まれて魔法式の構築を助ける。

（出典：2巻101P,）

現代魔法における魔法具：CAD

現代魔法は超能力研究の延長線上にあるため、超能力の性質も潜在的に受け継いでいる。
超能力は「念ずる」、つまり思考するだけで事象改変を起こす異能である。
それゆえ、超能力の性質を受け継いでいる現代魔法では、CADを使用しなければ魔法を行使できないというわけではない。

（出典：2巻66P,）

魔法のコンパイル

機械に記録可能なデータである起動式を、機械には再現不能な魔法式に変換するプロセスのことを、情報工学の用語を流用してコンパイル?と言う。

（出典：2巻101P,）

魔法の工程

目的とする事象改変を行うために組み合わせられた複数の魔法の、一つ一つの魔法処理のこと。
例えば、静止している物体を宙に浮かせ、一定時間その位置で保持したのち、また元の位置にゆっくりと戻す『浮遊?』という魔法では、以下の4工程から成る。

加重系反重力魔法工程：物体を地上から重力に逆らって宙に浮かせる。
移動系停止魔法工程：物体を空中の指定の位置で静止させる。
加重系重力制御魔法工程：物体を重力に逆らってゆっくりと元の位置へ移動させる。
移動系停止魔法工程：地上に戻した際、物体に衝撃を与えないよう静止させる。

これらの各工程は、それぞれが独立した魔法ではなく、全ての工程を合わせて一つの魔法であり、あくまで4工程で1つの魔法を構成し、1つの事象改変を引き起こすものである。

なお、魔法の工程は、一般に戦闘用魔法では5工程まで程度の単純なものが多いが、民生用の魔法では多段階で複雑なものが多い。

（出典：2巻106･107P,14巻36～38P,）

現代魔法の発動手順

起動式の読み込み
1. 魔法師が想子をCADに送り込む。
2. CADが想子を信号化し、想子情報体?「起動式」に作り替えて出力する。
3. 魔法師が起動式を受け取って魔法演算領域に読み込む。
魔法のコンパイル?
1. CADから受け取った起動式に、座標・出力・持続時間?等の変数?を魔法演算領域内で入力する。
2. 魔法演算領域内で、起動式に記述された手順の通りに想子情報体?「魔法式」を組み立てる。
魔法式の投射・事象改変
1. 組み立てられた魔法式をルートに転送し、ゲートを経て外部情報世界（イデア）へ投射する。
2. 魔法式が投射対象のエイドスに干渉し、対象の情報が一時的に書き換わる。
3. 書き換えられた情報に合わせて、現実の事象が一時的に改変される。

（出典：1巻11･12･35･104P･105･208P,2巻101P,3巻314～316P,4巻227･242･243P,14巻26P）

魔法の公開

現代魔法は技術であるため、多くの魔法が定式化され、データベースに登録されて共有されている。
ただし、系統外魔法に関しては、非公開となっているものが多い。
また、独創性の高い魔法には、固有の名称が与えられる（固有魔法?）。

（出典：1巻229･230P,）

魔法式と魔法の暴走

現代魔法師が意図することなく事象改変が起こること（魔法の暴走?）は、通常はあり得ない。

超能力者、もしくは特定の能力に特化した超能力者に近い現代魔法師ならば、思考のみで、明確に意図することなく事象改変が発現することはあり得るが、数十種類の魔法を操る現代魔法師の場合は、そのようなことは普通は起こらない。

これは、現代魔法師は無意識領域を「意識的に」操作し、魔法演算領域内での魔法式構築を行っているからであり、魔法式の構築を無意識に行うことはできないためである。

現代魔法師が無意識に魔法が発動することがあるとすれば、それは事象干渉力、すなわちエイドスに対する干渉力が相当強い場合である。

（出典：2巻67P,）

管理人考察

（出典：）

超心理現象