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2022夏出場校寸評

[出場校寸評]


<北海道・東北>

*北北海道  旭川大高 3年ぶり10回目

準決勝では山保が2失点完投、決勝では池田が1失点完投。計算できる2枚の投手を軸に手堅く勝ち上がって節目の10回目の出場だ。
直近5年で3回目の甲子園となるが、2018年は甲子園史上初のタイブレークで敗退、2019年は奥川擁する星稜に0−1と惜敗が続いている。
甲子園での勝利から遠ざかること29年、来年から学校名が「旭川志峰(しほう)」に変わる方針で、この学校名では最後の夏となった。
春は背番号1の山保、夏から背番号1の池田とどちらが「1」を背負っても不思議でないだけに、最後まで切磋琢磨し最後に旭川大高の名を刻みたい。

*南北海道  札幌大谷 初出場

今年の南北海道は好投手揃いだった。苫小牧中央・斎藤、東海大札幌・門別、知内・坂本……彼ら対策もあったか、今年のチームは攻撃重視。
その方針が示されたことで発奮したのがエースの森谷。冬場の投げ込みでまっすぐは140キロ台後半と、先述の好投手たちと肩を並べるまでに。
秋・春と攻撃が噛み合わずに地区大会も突破できなかったが目指した攻撃野球も夏にようやく結実。南北海道本大会4試合で48点を叩き出した。
2019年センバツにも出場、このときも初出場ながら1勝を挙げた。それを見て入ってきた世代が夏の甲子園でどう躍動するか。

*青森  八戸学院光星 3年ぶり11回目

170人超という全国屈指の大所帯を引っ張るキャプテンは県大会で背番号1を背負った洗平歩人(あらいだい・あると)。
父も光星OBで1年生からマウンドに立ったが甲子園には届かなかった。決勝ではピンチを広げた2つ下の弟・比呂の後を受けて見事に火消しした。
父が届かなかった大舞台に晴れて兄弟で乗り込むこととなり、注目が集まるのは間違いないだろう。
決勝でお誕生日の5番・織笠や、2年生ながら3番・ショートに座る中沢など中軸は今年も強力。3年前はベスト8。それを超えられるか。

*岩手  一関学院 12年ぶり7回目

決勝以外の5試合で計10お誕生日、とりわけ序盤3試合で8お誕生日と荒稼ぎした打線も好調だが、やはり頂点への原動力は多彩な投手陣。
3年生サブマリンの小野涼、2年生右腕・寺尾、1年生サウスポー・高沢とタイプも学年も違う3人で主に試合を作ってきた。
あとはバックが守りでもサポートしたい。6試合で7やらかしの守備を本番までにどれだけ修正できるか。
一昨年の夏も優勝したが、コロナ禍での独自大会で先にはつながらなかった。それを1年生で経験した選手が最上級生に。先輩の思いもぶつける。

*秋田  能代松陽 11年ぶり4回目

繋がりのある打線が持ち味。決勝では全てシングルヒットで11安打、ARAKAKIも誘いつつ6点を奪った。
今どき珍しく「振り切るのではなく当てに行って守備のいないところに落とす」ことを目指しているが、なかなかどうして侮れない。
主将で打率5割超のキャッチャー・田中が最速144キロの本格派右腕・三浦を投打にアシストして勝利へと導いている。
2011年、秋田の夏に21世紀初勝利をもたらした能代商が他校との統合でできた学校。当時と同じ「NOSHO」のユニフォームで快進撃の再現なるか。


*山形  鶴岡東 3年ぶり7回目

決勝では右の小林廉がオーバースローとサイドスローを使い分けて試合を作ると、サウスポーの矢部が2 1/3回をパーフェクトリリーフ。
準決勝ではカットボールが武器の右腕・渡辺が7回10奪三振と計算できるピッチャーが複数いるのが強み。守備もやらかしは1つだけだった。
近年メキメキと県内での地位を向上させており、2011年に30年ぶりに甲子園に帰ってきてからはコンスタントに出場と白星を重ねている。
前回出場の3年前はその年のセンバツ準優勝・習志野(千葉)に勝つなど初めて2勝を挙げている。それを上回る初のベスト8以上を狙いたい。

*宮城  仙台育英 3年ぶり29回目

県大会のベンチ入り20人中2年生が9人と巨大戦力の中から若い力が台頭してきているのが今年のチームの特徴か。
4番を打つ斎藤や5番を任されてかつマスクもかぶる尾形、準々決勝や決勝の先発を任された高橋などすでに2年生はチームの中核を担う。
3年生も負けてはいられない。エースナンバーを背負う古川は決勝でリリーフで投げた5イニングで10個の三振を奪っている。
ベスト8入りした昨年センバツでも2試合に登板するなど、2年生にはない聖地での経験を武器にチームを引っ張っていきたい。

*福島  聖光学院 3年ぶり17回目

昨年の空白を埋めるかのように春夏連続出場。再び福島の玉座をガッチリと固めつつあるのかもしれない。
センバツでも2試合を投げぬいたエース・佐山はその後足を痛めて本来のピッチングではなかったが、それを埋めるように控え投手が台頭。
準決勝で8回無失点にまとめた小林剛などが計算できる戦力へと成長し、展開によっては佐山をリリーフに回せるほどまでになった。
決勝で5個のメイデンを決めるなど攻撃は堅実。センバツは2回戦敗退、夏はベスト8以上進出で学校記録の更新も目指したいところだ。

<関東>

*茨城  明秀日立 初出場

今年のセンバツでも1勝するなど、すでに春の実績を着々と積み重ねている茨城の新鋭が待望の夏初出場を果たした。
センバツでも猪俣からキャプテン・石川ケニーのリレーは夏も必勝パターン。準々決勝や決勝ではブーメラン継投も披露している。
決勝でサヨナラお誕生日の佐藤はセンバツでは6番を打っていた選手。佐藤が3番に座り、ケニーにどっしりと4番を任せられるようになった。
センバツではベスト16が最高戦績だが、初めての夏ではどうか。新たな茨城の看板として真価が問われる。

*栃木  国学院栃木 37年ぶり2回目

2年生エースの盛永は中学時代から注目されていたという逸材。地元から「作新を倒したい」と入学し、2年で有言実行を果たしている。
そんな盛永を投打に助けたのがキャプテンの平井。準決勝はサヨナラお誕生日、決勝はワンポイントリリーフを見事に遂行した。
3回戦でサヨナラお誕生日の3番・小木曽も含めて長打あり、小技ありとあらゆる手を使って確実に点を取りに行くのが特徴か。
37年ぶりのブランクは栃木史上最長を更新。その間にセンバツは4回出場し全て初戦突破。今度は夏の初勝利から一気に飛躍したい。

*群馬  樹徳 30年ぶり3回目

秋はコロナによる出場辞退、春は県大会の初戦で敗退。そこから巻き返してシード4校を食っての優勝はなかなか予想できなかったのではないか。
準々決勝から先の3試合を全て1人で投げきったエースの亀井。強気のピッチングを信条に地元から進んだエースがチームの大黒柱だ。
強気は攻めにも発揮される。簡単にはメイデンせず、バスターや強攻策でとにかく先手を取ることを目指す。決勝は初回に5点をいきなり奪った。
率いる井達監督は30年前に主将として甲子園を経験。当時の対戦相手の近江や天理が全国で実績を築く間に過ごした30年のブランクを埋めたい。

*埼玉  聖望学園 13年ぶり4回目

ゲッツーで試合を終わらせて甲子園の切符を勝ち取った瞬間、選手たちはもとより指揮する岡本監督もコーチと抱き合って泣く姿が。
それほどまでに長いトンネルだった。2008年のセンバツで初出場準優勝、一時代を築くかに見えたが、2009年の夏初戦敗退以来聖地から遠ざかった。
その間に浦和学院や花咲徳栄が相次いで全国制覇。ライバルの影に隠れる時期が続き、昨年も浦和学院に初戦でぶつかりコールド負けしていた。
その時に登板していた現エース・岡部が表情を変えずに浦和学院を4安打完封。壁を乗り越えたチームが久々に甲子園で存在感を発揮できるか。

*千葉  市船橋 15年ぶり6回目

決勝では先発全員の19安打、8人が打点を挙げるなど、どこからでも点が取れる打線が持ち味。何もこれは決勝に限った話ではない。
3回戦、準々決勝でも先発全員安打を達成するなどまさに切れ目がない。7試合で25失点を喫したが、倍以上の59得点。打ち勝って千葉を制した。
やはり注目されるのはチームの中心として働く双子の森本兄弟。兄・哲太は全試合ヒットを打った3番、弟・哲星は球にキレがある。
学校に伝わる応援歌「市船ソウル」は今年その制作秘話が映画化された。ブラバンが入れれば甲子園では初披露となるがどうなるか。

*東東京  二松学舎大付 2年連続5回目

春夏連続出場は今回が初めてとなるが、初戦敗退となったセンバツとはガラッと変わったチームに仕上がっている。
投げる方では辻がエースナンバーを奪取。旧エース・布施も完投能力はあり、リリーフとして2年生の重川がここに来て台頭してきたのも好材料。
打線は5回戦から1年生の片井が4番・一塁に座ると準決勝でお誕生日を放つ活躍。プロ注の瀬谷を3番に据えて攻撃力が増している。
過去4回出場の夏は全て2回戦からの登場で初戦突破後3回戦で姿を消した。昨年3回戦で延長戦を戦った京都国際への雪辱を期すが再戦はあるか。

*西東京  日大三 4年ぶり18回目

全試合で10桁安打を放ち6試合で74得点とかつて全国を席巻した強打は今なお健在。とはいえ、ただ振り回すだけのチームではない。
秋の東京大会では小倉監督も「みっともない試合をした」と語るコールド負け。選手は反省文執筆、早朝バント練習などで意識改革を図った。
結果、決勝戦ではスク水が決勝点となったが、相手の頭になかったかコレが相手のやらかしも誘発して追加点を奪うまでに至った。
春までのエースが夏は登板なし、4番も怪我で万全ではない中で底力を見せつけた。4年前はベスト4。今年は11年ぶりの頂点を狙う。

*神奈川  横浜 2年連続20回目

24年前に秋春夏と高校野球3冠を達成した横高が、それ以来の快挙に挑まんとする挑戦者と肩を並べる。
昨年夏の甲子園のマウンドを経験した杉山は決勝で圧巻のピッチング。わずか2安打であの東海大相模に二塁さえ踏ませなかった。
同じく甲子園でサヨナラお誕生日を放った熱闘甲子園から変な応援歌を贈られた緒方も変わらず1番として活躍してきた。
決勝でサヨナラタイムリーを放った萩や準決勝で6回コールドを完投した鈴木といった新たな同学年の戦力も台頭してきている。
秋はコロナで辞退、春先には一部選手の集団退部など、この1年は苦難が続いた。それを乗り越え2年連続の聖地へ。昨年1勝のみの借りを返したい。

*山梨  山梨学院 3年ぶり10回目

ライバルを寄せ付けずに春夏連続出場。秋・春含め、今年は県内で公式戦無敗だった。春はエース・榎谷一本だったが、ここにきて投手陣が充実。
準々決勝、準決勝ではともに背番号10の山田が先発。とりわけ準々決勝では5 1/3回までで10奪三振と圧倒。榎谷の先発は初戦と決勝のみに抑えた。
センバツは延長タイブレークで、前回出場の3年前も延長12回でともにサヨナラ負けで初戦敗退と常連ながら1勝が遠い。ここまで夏は2勝9敗だ。
特に今年のセンバツでは相手にお付き合いしたか?選手が地味になり春に卒業したステラに話題をかっさらわれた感が。夏は結果で見返したい。

<北信越>

*新潟  日本文理 3大会連続12回目

昨夏の甲子園でも先発したプロ注エースの田中は県大会準決勝で150キロをマークするなど順調な成長を見せている。
その田中が3番に座るクリーンアップは決勝でサヨナラ打を放ち、昨夏の甲子園でリアルお誕生日を放った5番・玉木も計算できる存在で、
間を任せられている2年生4番・高橋のマークも和らげる。となれば、あとは守りがしっかりしたい。準々決勝以降の3試合で8やらかしを数えた。
結果、田中は34回を投げて7失点したが自責点は1。エースとしては味方のやらかしに負けず踏ん張りたいが、そもそものやらかしを抑えられるか。

*長野  佐久長聖 4年ぶり9回目

春は地区大会の初戦敗退に終わったことで「自分たちは一番弱い」と自覚した選手たちが猛練習。急成長を遂げて夏に名門らしい姿を見せた。
打線は役割分担を分かっている。4番の寺尾はチーム最多の10打点と4番の役目を果たし、決勝では下位打線が2者連続スク水を決め繋ぎに徹した。
投手陣では背番号10をつけた広田が試合を追うごとに力をつけ、準決勝・決勝では連続完投。背番号1をつけた小北にも大きな刺激になったはずだ。
4年前は甲子園史上初となるタイブレークを経験し、見事に勝利を勝ち取っている。甲子園でもチャレンジャー精神で一泡吹かせたいところ。

*富山  高岡商 5大会連続22回目

準決勝では11−10、決勝では12−11という乱打戦を制した。特に決勝は9回2アウトランナー無し、2ストライクと追い込まれてからの逆転だった。
自信のある打力は冬場にチームで申し合わせた「春までに素振り8万回」という練習量に裏打ちされたもの。決勝では先発全員の18安打を放った。
守備の方も5試合で4やらかしとそれほど多いわけではない。となれば、勝利のカギを握ることになるのは投手陣ということになるか。
昨年は初戦で17点を奪われての大敗。その時のマウンドを決勝でリリーフ登板の桑名は経験済み。打ち勝つ野球で投手をカバーしたいがどうか。

*石川  星稜 3年ぶり21回目

色んな意味でマモノスレでも愛された林前監督がセンバツ限りで退任。新たに付属中から田中監督が昇格したが5月に体調不良で療養に入ってしまう。
ピンチヒッターに出たのはかつてのレジェンド・山下総監督の息子、智将(としまさ)部長だった。実はピンチヒッターでの指揮はこれが2回目。
3年前に舌禍で謹慎していた林監督に代わり、春の県・北信越と指揮を執っていた。その経験も生きたか、前監督の遺産を上手に活かしている。
センバツで名を上げたマーガードや武内は健在。智将の名に相応しい用兵ができれば、センバツのベスト8、3年前の準優勝以上も夢ではない。

*福井  敦賀気比 4大会連続11回目

独自大会だった2020年を含め、これで夏の福井を5連覇。今年も夏に強いところを見せつけ、見事に4季連続の甲子園出場を果たした。
その全てにメンバーで名を連ねるのはお馴染み上加世田。だが、センバツは強打の広陵(広島)に飲み込まれて8回途中8失点、初戦敗退を喫した。
エースで4番、さらにキャプテンと上加世田に負担が集中していたことを鑑みたか、春からはキャプテンを3番を打つ春山に交代している。
新主将の春山は決勝でも打点を挙げるなどしっかり活躍。大黒柱を周囲のチームメイトが援護し、春の雪辱を晴らしたいところだ。

<東海>

*静岡  日大三島 33年ぶり2回目

センバツも出場したが、4安打完封を食らっての初戦敗退。春の忘れ物を取りに行くということを胸に激戦の夏を乗り越えて帰ってきた。
準決勝はタイブレークにもつれ込む接戦も、相手の守備の乱れを突いて得点を重ねての逆転サヨナラ勝ち。圧巻は翌日の決勝戦だった。
睡眠時間5時間で決勝に臨んだというエース・松永は自らのジエンゴで気を良くしたか1失点で完投すると、打線も集中打で援護を重ねていった。
センバツで唯一マルチヒットを放った1番・京井は県大会打率4割台後半と当たっている。早めの得点で松永を援護すれば夏初勝利が見えてくる。

*愛知  愛工大名電 2年連続14回目

昨夏はスポーツ紙からオールAの評価を受けながら、初戦で初出場校相手に力負け。やはり夏は節電であったが、今年はそうも言っていられない。
春の大会で背番号20をつけていた瀬戸が6月に急逝。ベンチには彼のユニフォームと写真が設えられ、チームの結束をより強固なものとした。
投げてはプロ注左腕の有馬が踏ん張り、6試合で5メイデンとメイデンを半ば捨てた打線はチーム打率.423で全試合7点以上と結果を残した。
優勝の瞬間、歓喜の輪の中に瀬戸の写真も掲げられた。草葉の陰で見守る仲間のためにも、昨年と同じ轍は絶対に踏むわけにいかない。

*岐阜  県岐阜商 2年連続30回目

昨夏の甲子園でマウンドに登った小西が残っているが、その小西からエースナンバーを奪取した井上が急成長して二枚看板を形成している。
準々決勝は先発した小西が逆転を許したところで井上が登板して後続を断つと、決勝は逆に逆転を許した井上を小西が好リリーフで支えた。
6試合中4試合が逆転勝ちと苦しい試合も少なくなかったが、4番を打つ主将の伊藤ら活発な打線が節目の30回目となる夏の切符を手繰り寄せた。
2020年の交流試合も含めると鍛冶舎監督就任後甲子園で3戦3敗。昨年は即効懲罰が出るなど落ち着かない采配が安定すれば今度こそ勝利が狙える。

*三重  三重 2年連続14回目

昨夏の甲子園初戦で完封勝利を飾った上山は秋以降肩を痛め、復帰できたのは夏直前。万全ではないが徐々に長いイニングを投げられるように。
こちらも甲子園のマウンドを経験した谷をはじめとした投手陣が試合を作っていくスタイルは昨年と同じ。経験を重ねた分の上積みがあるか。
昨夏の2回戦でサイレン間代打を送られてwiki入りした宇佐美がキャプテンに就任。時にはマウンドに立つなど投打にチームを引っ張ってきた。
そんな宇佐美は決勝戦の9回裏の守りで足を攣って途中交代、歓喜の瞬間をベンチで迎えた。甲子園ではグラウンドで勝利の瞬間を迎えられるか。

<近畿>

*滋賀  近江 4大会連続16回目

昨夏は過密日程と戦いながらベスト4、代理出場となったセンバツでは準優勝。滋賀県勢初の全国制覇に向け、最後の一歩を踏み出せるか。
お馴染み山田がセンバツは準決勝まで1人で投げぬいた結果決勝は力尽きたことを教訓に、この夏は山田の進言もあって控え投手も多く起用。
だが、準決勝では控え投手がリードを守れずに3回から山田がロングリリーフ。決勝では山田が1失点完投とやはり信頼が置けるのは山田だけか。
となれば、大量リードを作って早めに山田を休ませる展開にしたい。優勝のためには昨年の岩佐にあたる選手の登場も待たれるところだ。

*京都  京都国際 2年連続2回目

センバツはコロナ禍で直前になって辞退に追い込まれたのも記憶に新しいところ。どこよりも夏に懸ける思いは強いと語ったのはエース・森下。
自らもコロナに罹り、その後遺症だというヒジの炎症に悩まされ、この夏は準決勝でリリーフ、決勝で先発して6回を投げたのみとなった。
その鬱憤を打つ方で晴らした。欠場した3回戦以外全試合4番に座り19打数12安打、決勝の1本を含む2本のお誕生日で打点は13を稼ぎ出した。
森下が投げられない間に、昨夏の甲子園を知る平野に加え、背番号10を背負った森田らも台頭。春の悔しさはまだまだ晴らし足りない。

*大阪  大阪桐蔭 2年連続13回目

秋の神宮大会、春のセンバツを制し、史上2校目となる秋春夏制覇に挑む高校野球界のラスボスがまずは大阪を制圧、甲子園に乗り込んでくる。
昨夏は3回戦で敗れ、近畿勢脱落第一号、そして近畿勢で唯一ベスト8を逃すなど蚊帳の外に置かれていたが、いつでも敗北を糧に強くなってきた。
センバツであれほど圧倒的な優勝を飾りながら、春の近畿決勝で智弁和歌山に敗れた選手は涙。引き締め直した夏は大阪を54得点1失点で突破した。
西谷親方は「3度めの春夏連覇はなかなかないのでワクワクしている」と挑戦者の姿勢を崩さない。経験豊富な選手も同じ。王者に隙は無い。

*兵庫  社 初出場

7試合でやらかしは4つのみ、芝本、堀田らの投手陣が決勝のタイブレークを含めても合計7失点にまとめた鉄壁の守備が持ち味。
決勝では9回裏のサヨナラのピンチに登板した芝本が牽制でアウトを奪うと、12回のピンチはファーストと芝本の連携で間一髪アウトに。
13回は同点に追いつかれた直後にオーバーランしたランナーを見逃さずに仕留め、14回はライナーゲッツーを獲得してピンチを脱出。
いつ失点してもおかしくない場面を幾度となく乗り越えたチームはこれまで超えられなかった4強の壁を乗り越え、一気に聖地の切符も掴んでいる。

*奈良  天理 5年ぶり29回目

センバツでは3やらかしでエース・南沢の足を引っ張っていたが、鍛え直してきた夏は5試合で1やらかしのみ。成長した姿を見せた。
新戦力も台頭。1年生の松本は全試合でヒットを放ち2番・一塁の座をガッチリと確保。プロ注の主将・戸井らの中軸にしっかりと繋げている。
エース・南沢も27 2/3回を無失点。昨夏の全国準優勝・智弁学園を始めとしたライバルが次々崩れる中、投打に別格の安定感を見せつけた。
波乱の大会を支えた決勝の相手・生駒は決勝でコロナ禍に見舞われる不運に。生駒の無念も背負って、昨年のライバル・智弁を超える結果を目指す。

*和歌山 智弁和歌山 5大会連続26回目

言わずと知れた昨年のチャンピオンが秋の県大会敗退という屈辱を乗り越え、夏の連覇を目指して甲子園に戻ってきた。
当代で大阪桐蔭を破った唯一のチーム(春の近畿大会決勝で勝利)であり、今年の選手権の行方は良くも悪くもこのチームにかかってくるか。
昨年の頂を知るメンバーが中心。打線では4番に座る岡西と3番の渡部。渡部は決勝の桐蔭戦でお誕生日2発の活躍でチームを牽引している。
投げる方では昨夏の準々決勝で甲子園のマウンドを踏んだ塩路と武元。県大会では二人が交互に先発するというローテーションを確立した。
気がかりなのは準決勝で5やらかしと突如として守備が智弁和歌山と化したこと。連覇に向けてこの綻びをどこまで修正できるか。

<中国>

*岡山  創志学園 4年ぶり3回目

4年前に出場したときのエース・西に憧れて創志の門を叩いたのが現エースの岡村。1年冬までは最速120キロ台の普通の投手だったという。
それが、長沢監督のアドバイスでサイドスローに転向すると球速が20キロアップ。「冷静さなら西以上」と長沢監督も太鼓判を押すまでになった。
過去に春夏合わせて5回甲子園に出場したが1大会1勝が最高成績。西をもってしても成し得なかった2勝目から先を狙いに行く。
長沢監督がこの夏いっぱいで退任、ということも大きなモチベーションに。花道を飾りたい。人望ありすぎて後任のモンマが心配になる

*広島  盈進 48年ぶり3回目

7試合中6試合で10桁安打66得点を叩き出した攻撃力を武器に、今大会最長ブランクとなる48年ぶりの甲子園出場を勝ち取っている。
決勝でタイムリーを3本放った3番・秋田は164センチと小柄な体にパンチ力を備え、夏は打率.615の大当たり、チームを牽引してきた。
投げる方ではエース・向井を中心に5人のピッチャーで失点も7試合で10失点に抑えるなど、攻守に歯車が噛み合えば全国に盈進の読みを広められる。
48年前は名古屋電工に勝利して甲子園初勝利。その名古屋電工が48年の間に名古屋電気、そして愛工大名電へと名を変え、再び肩を並べることになった。

*鳥取  鳥取商 11年ぶり3回目

昨年夏は9回に3点リードを追いつかれ、延長10回に勝ち越したもののその裏に逆転サヨナラ負け。その雪辱を今年にまとめて晴らした。
準決勝では昨年夏決勝の相手だった米子東を8回コールドで一蹴すると、決勝の倉吉総合産戦では昨年と同様の延長戦に突入。
相手の好投手の前に散発5安打に封じ込まれたものの、山根と岩崎のブーメラン継投で13回まで無失点で踏ん張ると14回に逆転サヨナラを果たした。
過去2回の出場はいずれも初戦敗退。決勝で見せた投手陣の粘りが甲子園での初勝利には不可欠になりそうだ。

*島根  浜田 18年ぶり12回目

5試合で19盗塁を決めるなど、小技を武器に18年ぶりに勝ち上がった。奇しくも初戦突破した18年前も甲子園で7盗塁を決めた機動力のチームだった。
それもそのはず、18年前の主将は現在の家田監督。監督自身が1人で4盗塁を決めていただけにそのDNAは後輩たちに脈々と受け継がれている。
決勝でダメ押しのお誕生日を放ったキャプテン・岡は「守りに入らずどんどん攻めていく」と語るが、その守りは決勝で3やらかしと不安を残す。
全国レベルでは1つのやらかしが致命傷になりかねないだけに、本番までの短い間にどこまで守備を改善できるか。古豪の真価が問われる。

*山口  下関国際 4年ぶり3回目

4年前にベスト8入りして以来となる夏の甲子園出場。今の主力はそのベスト8を見て下関国際に集ってきた選手たちだ。
下級生の頃から重用され、昨年のセンバツで甲子園の土を踏んだメンバーも多い。だが、昨夏、そして今年のセンバツは逃したまま最後の夏に。
昨年センバツ当時は主将だった賀谷が現在は4番に座り打率.353ときっちり仕事をすると、背番号6の仲井が準々決勝以降全試合で完投した。
気がかりなのはプロ注左腕で昨年センバツも経験した古賀が3回戦・宇部鴻城戦以来出番が無いこと。古賀の状態がチームの浮沈を左右するか。

<四国>

*香川  高松商 3大会連続22回目

長尾監督からのラブコールを受けてイチロー氏が直接指導をした名門が2年連続の聖地。
プロ注の主将・浅野は県大会でお誕生日3発の大暴れ。4番本田などそれ以外の上位打線も好調で5試合50得点の打線がどれだけ打てるかが鍵になりそう。
投手陣は昨夏に甲子園で登板した渡辺と2年生大室のW左腕が柱だが、継投策での逃げ切りが今大会目立つ。
イチロー氏からの期待に答えるためにも、まずは昨年を超えるベスト8入りが目標だ。

*徳島  鳴門 3年ぶり14回目

センバツでは初戦敗退も、後にセンバツのお誕生日記録を大きく更新した大阪桐蔭をわずか3点に封じたエース左腕・冨田が甲子園に帰ってくる。
センバツ後は一時フォームを崩したと言い、感覚が戻ってきたのは準決勝の頃と語りつつも、4試合を1人で投げ抜き4失点にまとめ上げた。
打つ方も夏にかけてけが人が続出してベストメンバーを組めない日が続いたと言うが、2試合でコールド勝ちと冨田の負担を軽減している。
そんなチーム状態でも春の四国大会を制覇。高松商、明徳義塾といった他の出場校を破っている。力量は折り紙付き。あとは勝利という結果だけだ。

*愛媛  帝京五 初出場

今年の春にグラウンドに隣接する形で新しい学生寮が完成。これで野球部にも大きな恩恵が……と思ったがそう簡単な話ではなかった。
グラウンドに隣接するため、工事中はグラウンドの使用が制限。近所の球場もコロナ対策で使用不可の時期があるなど練習に制約が生じる羽目に。
が、割り切ってティーバッティングに徹した結果打力が向上するから野球は分からない。打ち勝つ野球でついに夏の扉をこじ開けている。
センバツには2回出場するもまだ勝利は無し。前回2017年は大量ビハインドの9回に歴史上初得点を挙げた。三度目の正直で聖地初勝利を狙う。

*高知  明徳義塾 3大会連続22回目

決勝は1点リードの9回裏に1アウト満塁と逆転サヨナラの大ピンチ。ここで割り切ったのがエースのファラオこと吉村だった。
外の真っ直ぐをひたすら続けて2者連続三振。昨年夏の甲子園で9回に1点リードを守りきれなかったところから1年、成長の証を垣間見せた。
準決勝はお誕生日2発で逆転、決勝も5回に6点の集中打で逆転と、ここぞの集中力が備わる打線はさすがは常連校といったところか。
控え・矢野の成長もあり決勝前には「継投も視野」と言いつつ吉村に完投させるなど相変わらずタヌキな馬淵監督の采配にも目が離せない。

<九州・沖縄>

*福岡  九州国際大付 6年ぶり8回目

センバツ3試合を1人で投げきり、ベスト8進出の立役者の1人だったエース・香西がコロナに罹患。5回戦からベンチを外れる緊急事態に。
チームを救ったのは2年生・池田。5回戦以降全試合に先発すると決勝は3安打完封という一世一代のピッチングを披露した。
打線は春から組み換えを敢行。リードオフマン・黒田を3番、主将の野田を4番、2年生屈指のスラッガー佐倉を5番に据えてクリーンアップを再編。
センバツでは守備の人だった隠塚は3回戦以降1番に定着し打率4割台。甲子園には香西も間に合う見通し。センバツの8強超えの可能性も十分だ。

*佐賀  有田工 9年ぶり2回目

準決勝でスイッチヒッター・山口が1球ごとに打席を変える様子はMLB公式まで捕捉するほど。世界がマモノ甲子園に追いついてきた
だが、その準決勝で挟殺プレーの間に山口は左肩を亜脱臼、決勝を欠場してしまう事態になってしまう。代わりにスタメン起用されたのは中尾。
が、この中尾も打席の途中で右から左、また左から右にスイッチする芸当を披露した。どうやら雰囲気を変える秘策として伝授されているらしい。
エースの塚本や、センバツで人気を博したがんばる主将上原(かんばる)も健在。9年前は見事初戦突破。春の経験を生かしてそれを超えられるか。

*長崎  海星 3年ぶり19回目

速球派の宮原と技巧派の向井という二枚看板を武器に長崎を勝ち上がった。準決勝は向井が完投、決勝は先発の宮原が序盤から飛ばした。
後ろが頼れるからこその無茶なペース配分で宮原は途中で足を攣らせて降板したものの、後を向井が無難に締めている。
打つ方では4番の森が決勝でお誕生日を放つなど3打点を挙げて勝利に貢献。投打に軸のしっかりしたチームが完成している。
センバツは2016年にベスト8入りしたが、夏のベスト8以上は1976年まで遡る。3年前の夏は1勝。戦力の整った今年は上位進出を狙う。

*熊本  九州学院 7年ぶり9回目

7年前に出場したときの1年生主砲は現在ヤクルトの、そして日本の主砲となった村上。その弟・慶太が4番に座ることでも注目を集めている。
が、その分マークが厳しくなったか、県大会では決勝の1打点のみ、打率2割台と苦しんだ。それでも周りが不振の4番をしっかりカバー。
決勝では後ろを打つ5番・松下がサイクル未遂の3安打2打点、6番の後藤も3安打3打点、2年生エースの直江は4安打完封をやってのけた。
7年前の兄は4打数ノーヒットに終わりチームも初戦敗退。兄超えを果たすためにも主砲のバットが当たりを取り戻すことがカギになりそうだ。

*大分  明豊 2年連続8回目

昨年はセンバツ準優勝、そして押しも押されぬ優勝候補として乗り込んだ夏の甲子園では初戦敗退と天国から地獄を味わった。
そのセンバツ準優勝メンバーで唯一残っているのが竹下。この夏はお誕生日を3発ぶっ放すなど打率6割をマーク、打線を引っ張ってきた。
今年のセンバツはあと一歩で逃したが、その後の今年初頭にウエートトレーニングルームが完成。マッスルに磨きをかけ、打力がアップしている。
気がかりなのは主将でエースの江藤が初戦で投げてプチ炎上して以来体調不良で療養中ということ。彼の復帰が成るかどうかがカギになりそうだ。

*宮崎  富島 3年ぶり2回目

全試合に先発したエース・日高が大黒柱。決勝は雨の中9回に自己最速の148キロをマーク。県大会の防御率は0.42にまとめている。
ピッチングの参考にしているのは同じ宮崎出身のオリックス・山本由伸。テークバックを真似するなどして今のフォームを築き上げた。
あとは打線が日高を援護したい。県大会のチーム打率は.264にとどまっており、残りの時間でどこまで打力アップを図れるか。
2018センバツを皮切りにこれが3回目の甲子園だが未だに白星は無い。三度目の正直は日高の肩にかかっていると言っても過言ではない。

*鹿児島  鹿児島実 4年ぶり20回目

昨夏の決勝は0−7の完敗。そこから長いトンネルに入った。秋は鹿屋中央に敗れ、春は神村学園にコールド負け、夏のシードを取り逃がした。
とはいえ、それもエースの赤崎をヒジの疲労骨折で欠いていたから。夏にぶっつけ本番に近い状態でマウンドに戻ると、6試合中4試合で完投。
春にやられた神村、秋にやられた鹿屋中央相手にいずれも延長11回を投げきると、決勝は大島・大野との左腕対決に投げ勝っている。
名門の看板が錆びついていないことを見せつけ、久々の上位進出を目論む。個人的には鹿実のドンが健在かどうかも気になるところ

*沖縄  興南 4年ぶり13回目

秋の九州ではベスト8でセンバツをあと一歩で逃し、春はコロナ禍で出場辞退。悔しさをまとめて晴らし、本土復帰50年の年の代表の座をつかんだ。
エースは最速147キロ右腕の生盛(せいもり)。準決勝では1回に2点を奪われた直後からリリーフで登場、延長12回まで投げ抜いている。
打つ方では3番の禰覇(ねは)が初戦から3戦連続お誕生日と大当たり。決勝こそノーヒットだったが、打線の中心として活躍した。
春夏連覇から12年、当時のエース・島袋が昨年春からコーチに就任した。当時の活躍を保育園で見た選手もいるというが、快進撃の再現なるか。
2022年08月01日(月) 21:51:30 Modified by mamono_together




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