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2023夏出場校寸評

[出場校寸評]


<北海道・東北>

*北北海道  クラーク記念国際 7年ぶり2回目

エースの新岡は準決勝で172球を投げて延長10回完投、翌日の決勝ではその疲れを見せずに130球で完封と押しも押されぬ大エース。
準々決勝では2回マウンドに上って10失点(自責点7)と炎上したが、一週間空けて登ったエスコンフィールドのマウンドで見事に修正した。
その新岡が3番に入り、4番・中村と5番・麻原で組むクリーンアップは乱打戦の準々決勝で3者連続お誕生日の離れ業も演じている。
センバツでは飛行機の時間が来てしまったため応援団の一部が試合中に帰る珍事も。春夏合わせて4度目の甲子園、全員で初勝利を迎えられるか。

*南北海道  北海 2年ぶり40回目

2016年夏の甲子園準優勝を小学生として見ていた世代が集った今年の北海は秋に背番号1をつけた熊谷が春先に肘を痛めて投球できなくなる事態に。
この状況で控え投手が発奮。結果、岡田、長内などが台頭して投手層が厚くなるという怪我の功名となった。
熊谷は投げられない鬱憤をバットで晴らすかのように、この夏はお誕生日5発と大当たり。肘の具合も良くなり、決勝は先発して試合を作った。
秋はクラーク記念国際に競り負けてセンバツを逃しただけに「クラークにやり返したい」と鼻息は荒い。対戦は早くても準々決勝、さてどうなる?

*青森  八戸学院光星 2年連続12回目

連覇を果たして夏は12回目の出場となり、青森勢としては単独最多の出場回数に躍り出た毎度おなじみの常連校。
元気なのが2年生サウスポーコンビ。昨夏の甲子園を経験した洗平比呂は最速147キロに成長。一冬で精神的なムラが無くなり安定感を増した。
そんな洗平から背番号1を奪取した岡本は洗平のケガで緊急登板した決勝のマウンドで自己最速の148キロをマークするなど初の甲子園に視界良好だ。
主将でポイントゲッターの3番・中沢恒も決勝でノーヒットだったにもかかわらず打率は4割近くを残した。投打に熟成度を増し、快進撃を狙う。

*岩手  花巻東 4年ぶり11回目

完封した決勝以外は全て逆転勝利。3回戦に至ってはタイブレークまで戦うなど、最終的な点差ほど楽な戦いではなかったか。
どうしても注目を集めるスラッガー・佐々木麟太郎も県予選ではお誕生日なし、2打点を挙げるのみに留まった。が、その分周囲が頑張った。
全試合でヒットを打ち、時には投手も務める北条、主将の千葉で構成する中軸は隙がなく、決勝では2年生右腕の小松が快投を見せた。
昨年センバツ以来の甲子園出場。当時はノーヒット2三振で姿を消して柿太郎の称号を受けてしまった佐々木に初Hが出ればチーム全体が波に乗るか。

*秋田  明桜 2年ぶり11回目

2年前出場時のエース・風間のような絶対的な存在がいない分、今年の明桜はチームのまとまりで勝負する。
準々決勝・準決勝で計9盗塁と足を使う攻めを見せたかと思えば、決勝は一転して待球策に徹し相手のスタミナ切れを誘うなど様々な作戦に対応。
こうして作ったチャンスを活かしたのが2番・土田。準々決勝でお誕生日、決勝では決勝点となる逆転タイムリーを放つなどここぞの場面に強い。
あとは最速147キロのエース・難波を中心にした投手陣がどこまで粘るか。2年前は初戦突破、今回も初戦を勝ってはずみをつけていきたいところだ。

*山形  日大山形 2年ぶり19回目

2年前は開幕戦に登場して2勝を挙げた。その時の先輩の活躍をスタンドで見守っていた面々が主力に成長、先輩超えを狙う。
エースの菅井は184センチの長身。ロッテ・佐々木朗希を参考にしたという足を高く上げるフォームが特徴的だ。
球速を上げるために取り入れたこのフォームで秋の136キロから今は最速147キロにまでアップ。変化球とのコンビネーションが威力を増した。
毎度おなじみボーイズビーアンビシャスの校歌を今年はどれだけ響かせるか。昨夏の仙台育英に続けと、山形勢初の決勝進出という大志を抱く。

*宮城  仙台育英 2年連続30回目

全国各地で常連校やセンバツ上位校が次々敗れる中、ここは盤石の勝ち上がり。5試合でわずか2失点(自責点1)、防御率は圧巻の0.23を記録した。
昨年の全国制覇の時のメンバーが多く残る。とりわけ、高橋、仁田、湯田が全員150キロオーバーと投手層の厚さは昨年に匹敵する。
あとはセンバツで長打は1本だけだった打線がどう援護するか。打力が伴えば返還した優勝旗をもう一度持ち帰ることも十分にあるだろう。
敗れたセンバツの準々決勝ではセンターフライでまたトラウマを植え付けるドラマを作るなど何かと持っている学校だけに今年も目が離せない。

*福島  聖光学院 2年連続18回目

昨夏の甲子園ベスト4を知るメンバーがチームを引っ張る。キャプテンの高中は決勝で3安打に中出しすないぽで6打点を荒稼ぎ。
昨年から4番を張る三好はタイブレークで同点タイムリーを放つなどここぞの勝負強さが光る。1番と4番の打線の中核が定まっているのは大きい。
聖光ウイルスは今なお猛威を振るう。決勝ではサードの片岡が1人で3やらかし。だが、勝負を決めるサヨナラ犠牲フライを放つなど精神力が強い。
昨夏は学校史上初のベスト4進出も、準決勝で仙台育英に完敗。今年はその上をいきたい。ウイルスの症状が出尽くしたならばこの夏も怖い存在だ。

<関東>

*茨城  土浦日大 5年ぶり5回目

準決勝でキャッチャーのキャプテン・塚原が頭にすないぽを受け、決勝は出場できないという緊急事態。繋ぎ役を失った打線は8回まで0行進。
が、9回に代役キャッチャーの飯田らがチャンスを作ると4・5・6番の3連続タイムリーなどで一気に逆転。土壇場で脅威の粘りを見せた。
投手陣では春まで小森、藤本の2枚看板だったところに、夏は最後にマウンドに上がった伊藤彩という第3の男も台頭。柔軟な継投を見せる。
春の関東大会では優勝した健大高崎にタイブレークに持ち込むなどジワリと力をつけてきた。37年ぶりの勝利を手にすると加速するかもしれない。

*栃木  文星芸大付 16年ぶり11回目

学校OBの高根沢監督は現役当時県大会の選手宣誓を担当、そのまま優勝したが、今年のチームも選手宣誓を引き当てると頂点へ上り詰めた。
昨年代表の国学院栃木同様、「作新を倒す」と集った選手たちは学校のモットーである「ライオン主義」に則り、小さなことにも全力を尽くす。
決勝ではキャッチャー・黒崎のセルフジャッジによる優勝フライングで話題になったのもご愛嬌。自らのサヨナラお誕生日で禊は既に済んだか。
昨夏の国学院栃木、センバツの作新学院はともに2勝。作新を中心にレベルアップしてきた栃木勢の流れに乗っかっていきたいところだ。

*群馬  前橋商 13年ぶり6回目

「打倒私立」を掲げて選手が集結。たとえば、決勝でサヨナラタイムリーの斎藤隼は桐生第一の寮に空きが無かったため進学を断念していた。
前橋育英を逆転で、昨夏代表の樹徳は圧倒し、そして桐生第一も逆転サヨナラで立て続けに撃破。有言実行で甲子園の切符を掴んだ。
大事な試合前にチー牛を欠かさないという4番で主将の真藤はこの夏2お誕生日、猛打賞も3回記録するなど固め打ちが持ち味。打線は強力だ。
高校野球マンガの大家・あだち充の母校としても知られる。夏は3回進出した3回戦が最高成績。甲子園でも打倒私立で上位進出を目論む。

*埼玉  浦和学院 2年ぶり15回目

大会中に元プロのOBでコーチも務めていた三浦貴氏が45歳の若さで他界。負けられない理由が一つ増えたチームは更に結束を深めた。
エース左腕の伊藤が左肩に違和感を訴えて準々決勝以降は準決勝にリリーフで2/3回を投げるのみに留まる中、他の投手陣が奮起。
大会直前にメンバーに滑り込んだ細澤が準決勝の先発で試合を作ると、決勝は伊藤、細澤以外の4人のピッチャーで決死の継投を成功させた。
不安の残る投手陣を打線が強力援護。全試合で7点以上を挙げている。モリダイは夏の甲子園初采配。苦しい台所事情をどうさばくか。

*千葉  専大松戸 2年ぶり3回目

激戦区である千葉にあって、秋・春・夏の完全制覇は実に37年ぶりの快挙。決して楽な展開ではなかったがセンバツベスト8の底力で乗り切った。
プロ注のエース・平野は準決勝で3回途中KO。状態が戻らないまま決勝では登板なしとなる中、出番を多くもらった梅沢、青野らが大きく成長。
さらに決勝では4番でキャッチャーの吉田がすないぽを受けて途中交代となる中、代わりに出る選手が穴を埋めきって激戦を制してきた。
投手育成には定評のある持丸監督が本番までに平野の状態をどう戻してくるか。春を越える成績を目指すにはエースの復調が不可欠だ。

*東東京  共栄学園 初出場(春夏通じて)

準決勝では9回2アウトからサードフライの落球で逆転サヨナラという劇的な勝ち方で話題を呼んだが、極めつけは決勝戦だった。
1点を追う9回2アウト、途中出場の打野はここでなんとセーフティメイデンを敢行、意表を突かれた相手のやらかしを誘って同点に追いつくと、
動揺収まらぬまま次打者の2球目にはダブルスチールを決め、浮足立った相手をあとは滅多打ちに。戦術的にマモノを召喚した鮮やかな逆転劇だった。
原田監督は高校時代をモリシの下で過ごした。母校との対決はあるか。公式戦を「遠足」と称する下町のエンジョイ軍団が甲子園へやってくる。

*西東京  日大三 2年連続19回目

25年にわたってチームを率いた小倉前監督がこの春で退任。後を受けた三木新監督がプレッシャーを跳ね除けて新体制で即甲子園帰還を果たした。
6お誕生日と今年も強力打線の援護を受け、実家が漁師というエース・安田が好投。漁の手伝いで体幹が鍛えられたというお前は幕之内一歩か
優勝のご褒美に伊勢海老やアワビを好きなだけ食べさせてもらえることになったという海産物パワーで甲子園に向けてエースが英気を養う。
昨年は聖光学院との守り合いに敗れ初戦敗退。リリーフした安田も今年の聖光の4番・三好にお誕生日を食らった。やり返すチャンスは訪れるか。

*神奈川  慶応 5年ぶり19回目

決勝でクリーンアップを組んだ渡辺千、加藤、延末が県大会では仲良くお誕生日2本ずつをかっ飛ばすなど夏も強力打線が武器なのは変わらず。
クリーンアップの前には1番の丸田が打率.682、2番の八木も.455とどちらも高打率で回してくるだけに、上位打線は全く気が抜けなくなった。
渡辺千の覚醒もあって注目の清原は代打要員になり県予選はノーヒット。2年生ながらラストチャンスとなった甲子園で出番はもらえるか。
色々と決勝戦が物議を醸す結果となったが、雑音を実力で沈めることができるか。春は仙台育英相手に沈黙した打線は真価が問われてきそうだ。

*山梨  東海大甲府 8年ぶり14回目

5試合で55得点、7お誕生日。決勝以外は全て10ケタ得点を叩き出した打線を武器に久しぶりに夏の舞台へ帰ってきた。
主に3番を務めるキャプテンの兼松は準決勝で2打席連続お誕生日を打つなど、準々決勝以降の3試合だけで12打点を荒稼ぎと頼りになる。
準々決勝、準決勝で計21失点と炎上した投手陣が気がかりだが、決勝は背番号11の長崎が2失点完投。1年生に奪われた背番号1の奪還もあり得る。
同県のライバルでセンバツ王者の山梨学院の打倒を誓うも、対戦はなかった。ライバルに負けじと全国の頂点を狙う。山梨勢の春夏連覇はあるか。
また、92年から同校を率いてきた村中監督が、今大会限りで勇退を表明した。若手マモノ民は知らないかもしれないが、現役時代は原辰徳と同級生で、左腕エースとして東海大相模の一時代を気づき、その後相模を率いてセンバツ準優勝、甲府就任からは当時低迷していた東海大甲府を立て直した。
モンマやモリシのように地元では色々言われてきたが、振り返ってみれば名将であったといえよう。
勇退後は総監督として野球部とかかわっていくそうだ。ちなみに、もし来年のセンバツが決まったらそこまでの指揮は執る模様

<北信越>

*新潟  東京学館新潟 初出場(春夏通じて)

創部40年目の節目の年についに風穴を開けた。新潟からの初出場は2008年のテクノロジストこと新潟県央工以来、実に15年ぶりのニューフェイスだ。
その15年間、甲子園の切符を寡占してきた3校のうち日本文理、中越の2校を直接対決で、いずれもサヨナラで打ち破っての堂々の初出場である。
投手陣は抜けた選手がいない代わりに「全員でエース」を掲げ、涌井、須貝ら4人を小刻みに繋いで試合を作るのが持ち味。
これを6試合で48得点の打線が強力に援護。「新時代」を掲げて新潟を制したチームが新潟に令和初勝利をもたらすか。戦いぶりに注目したい。

*長野  上田西 8年ぶり3回目

すっかりオモチャと化した上田西AAのせいでマモノスレでは常連の雰囲気を漂わせているが、夏はこれが8年ぶりとちょっとご無沙汰ではあった。
大型ショートとしてプロ注の横山は県大会序盤は好調も、準々決勝以降は3試合でヒット2本のみ。今夏初マウンドだった決勝でも痛打を浴びた。
そんな横山を周りがカバー。投手陣では権田、服部らが試合を作り、決勝では控えの主将、室賀が逆転直後に追撃の口火を切る長打を放った。
過去春夏合わせて3回の甲子園出場も1勝のみ。横山の復調とともに勝利を積み重ね、本家AAの使用機会を増やしてほしいところだ。

*富山  富山商 9年ぶり17回目

5試合でやらかし0。このところ高岡商が出張っていた中、鉄壁の守りを武器に久しぶりに富山の名門のもう片方が夏の甲子園に戻ってくる。
キャプテンも務めるエースの上田はスタミナに自信あり。与えた四死球が23とかなり多いが、要所をしのいでしっかりと試合を作る。
伝統校らしく小技もしっかり決める中、決勝戦では下位打線の強攻でチャンスを作るなど決してただの貧打線ではない。得点力は高い方だ。
9年前は2勝するもサヨナラお誕生日で散り、リリーフ・岩城の涙が象徴的だった。それ以来の夏の甲子園、笑顔で9年前を乗り越えたい。

*石川  星稜 2年連続22回目

春夏連続出場を果たした昨年の甲子園でマウンドを経験しているエース・武内が絶賛迷走中だが、豊富な選手層でカバー。連覇を成し遂げている。
11点リードの場面で登場した準々決勝でアウトを1つも取れずにKOされたのがケチの付き始め。先発した準決勝は3回途中で、決勝も5回途中で降板。
だが、これをサウスポーの中山、2年生の佐宗らの力投でしのぐと、バットは好調だった武内が準々決勝で4打点、準決勝でも2打点を稼ぎ出した。
かくして甲子園を舞台に名誉挽回のチャンスが回ってきた。昨年は愛工大名電の大放電にやられ、先輩・マーガード共々炎上。雪辱なるか。

*福井  北陸 7年ぶり4回目

センバツの中継で猛プッシュされた阪急風ユニフォームのチームが初めてとなる春夏連続出場。今度はプレーで話題を呼びたいところだ。
春はエース格だった友廣がコンディションが上がらず2回戦で3回KOされて以降は決勝まで出番なし。これを控えの投手陣の成長でカバーした。
センバツでもリリーフした川上、竹田らが踏ん張って決勝まで勝ち上がると、メイデンで負傷した川上をカバーするように友廣が好リリーフ。
復調気配のエースを含め、経験を積んだ投手陣。骨折の癒えた平田も打率4割台と元気。投打に一回り大きくなった北陸が31年ぶりの勝利を狙う。

<東海>

*静岡  浜松開誠館 初出場(春夏通じて)

各部活動に元プロをコーチとして招くなど部活の強化を進めてきた学校。サッカー、バスケと全国の扉を開ける中、野球も遅まきながら仲間入り。
佐野監督や一昨年秋まで非常勤コーチだった中村紀洋氏らの指導で力をつけ、夏は初のベスト8進出から一気に頂点まで駆け上がってきた。
最速149キロのエース・近藤はまっすぐにこだわるあまり決勝で8失点したものの、監督からの交代のサインを拒否するなど負けん気の強さも持つ。
秋に打ち負けたことをきっかけにマッスルへと舵を切った結果、ノリイズムともいえるフルスイングに迫力が増した。パワーで全国に殴り込みだ。

*愛知  愛工大名電 3年連続15回目

近年はすっかりメイデンを捨てていた感があった本家だが、やや打力の落ちる今年は原点回帰。メイデンと強打のハイブリットになりつつある。
お誕生日こそ初戦の1本のみだったが、鋭いスイングで低い打球を量産。準々決勝ではプロ注の好投手を滅多打ちにし、2回途中KOに追い込んだ。
一方で犠打飛も18を数えた。準決勝ではメイデン2つを得点に結びつけると、決勝も追撃の口火を切る1点はメイデンでチャンスを広げたものだった。
昨年はベンチ入りしながらも登板機会のなかった笹尾がエースに成長。昨年のベスト8に迫り、夏は節電、を本格的に払拭することができるか。

*岐阜  大垣日大 5年ぶり6回目

歴戦の名将・阪口監督をもってして負け試合を覚悟したという決勝戦をひっくり返したのは投打でチームの軸となるエース・山田。
同点に追いついた後で勝ち越しの2点タイムリーを放つと、その後の相手の反撃を追いつかれない程度の反撃に食い止めて完投を果たした。
秋以降迷走したというフォームの改造が間に合い、再び球速は140キロ台が出るように。回り道を強いられた分、精神的にタフになったか。
阪口監督の孫・高橋も風邪をひきながら4番の重責を全う。センバツでは掴めなかった阪口監督の甲子園40勝目を勝ち取って勢いに乗っていけるか。

*三重  いなべ総合 7年ぶり3回目

5試合中4試合を先発・水野からリリーフ・高田へとつなぐ必勝パターンで勝ち上がって7年ぶりとなる甲子園行きを勝ち取っている。
打つ方でも要所に役者がいる。つなぎの4番を自称する石垣だが高校通算25お誕生日の強打者。後を打つ主将の堂上もチャンスに強い打撃が持ち味だ。
1番・センターの梨本は盗塁に関していつでもしていいと言われるほど足には信頼が置かれており、その俊足で守備でもファインプレーを度々見せた。
7年前は学校初勝利で波に乗り、2勝を挙げてベスト16に食い込んだ。春は県大会4試合、夏も3試合で逆転勝ちと粘りを武器にベスト8を狙う。

<近畿>

*滋賀  近江 5大会連続17回目

昨年は主人公山田を擁し春準優勝、夏ベスト4と甲子園(とマモノ民)を大いに盛り上げた。しかし山田が抜けた穴は大きかったのか、昨年秋は県3回戦敗退とセンバツ出場を逃した。しかし冬を越し成長したチームは春県大会で優勝。勢いそのままに夏も決勝の滋賀学園に8-7の乱打戦を制し、県史上最多となる5連覇を果たした。
また投手陣は河越・北川・西山・宮川の4投手で予選を全て継投策で勝ち上がっており、従来の複数投手で相手打線を躱すチームカラーとなりそうだ。更にキャプテンとなったショート横田ショート (偽)を中心とした5試合37得点の野手陣が投手を援護する。
山田の後を継いだ後輩たちが、先輩たちが成し得なかった夏の頂きに挑む。

*京都  立命館宇治 4年ぶり4回目

秋の時点では長打力自慢のチーム。それが完封コールド負けという屈辱を味わったことでつなぎの意識を持つようになった。
結果、この夏はお誕生日3本と長打力は損なうことなく、チーム打率は.363をマーク。強打者も時にはバントをして大量点に繋げた場面も。
これを2年生ながら195センチの長身を誇るエース・十川が守り抜く。準決勝ではセンバツ出場の龍谷大平安を6安打完封、決勝も粘り強く投げきった。
4年前の出場では春夏合わせて6回目の出場にして初勝利を掴んだ。次はそれを上回る1大会2勝を目標に掲げる。新たな歴史を作ることはできるか。

*大阪  履正社 4年ぶり5回目

センバツでは初戦敗退、直後の春大会では4回戦で敗れて夏のシードを取り逃がす中、見事に立て直して宿年のライバルを撃破してきた。
ともに完投能力を持つ増田と福田の2人のサウスポーが軸。センバツでは制球を乱したが、決め球の変化球を身につけることで制球力も向上した。
そして早朝の守備練習を取り入れたことで7試合でやらかしは3に抑えた。正捕手の坂根が初戦でケガ、以後を控えの野上が務めてなおこの数字だ。
4年前は大砲・井上やリードオフマン・桃谷らの強力打線も武器だったが、一転して今度は強固なディフェンスを武器に再び夏の頂点を窺う。

*兵庫  社 2年連続2回目

センバツでも先発したエース・高橋は準決勝で延長10回を完投。が、疲れの残る決勝は4回途中で降板に追い込まれて3季連続出場に黄信号が灯った。
それを救ったのがセンバツでは登板機会がなかった2年生の福田。低目への制球力が持ち味で、ピンチにゲッツーを取るなどそのまま最後まで投げた。
こちらもセンバツを経験した年綱は貴重なサウスポー。この3枚の看板でロースコアの競り合いに持ち込むのが必勝パターンだ。
昨夏、今春に続いての甲子園だが、勝利は昨夏にコロナで手負いの県岐阜商相手に挙げたのみ。3季連続の甲子園では地元代表の意地を見せたい。

*奈良  智弁学園 2年ぶり21回目

決勝でも初回先頭打者初球お誕生日を皮切りに3本のお誕生日を積み上げてこの夏は12本。4年前に自らが作った記録に並ぶ強打が武器だ。
決勝では1番を打った松本は小坂監督が甲子園準優勝を果たした2年前の主砲・前川によく似ていると称する好打者。この夏は4本をかっ飛ばしている。
ショートとピッチャーの二刀流の中山、奈良大会でヒットはわずかに3本ながらそれが全部お誕生日という主将の高良と打線の面々は強い個性を持つ。
春の近畿大会では大阪桐蔭を破るなど、地力の高さはかねてから評判だったチーム。一昨年の先輩を超えて全国制覇を成し遂げられるか。

*和歌山  市和歌山 7年ぶり6回目

一昨年の春は後にプロに進んだ小園、松川のバッテリーで、昨年も好投手・米田を擁してセンバツには出場したが、夏の舞台は遠くこれが7年ぶり。
大きな壁の一つであった智弁和歌山の打倒を掲げていたが、そのライバルがまさかの初戦敗退。それでも引き締め直して堅実に勝ち上がってきた。
ともに140キロ台のストレートを持つ栗谷と小野の2枚看板。どちらも先発、リリーフの経験を持っており、ローテーションも組めるか。
打力も平均レベルには備わるが、課題は守り。初戦での5やらかしをはじめ、5試合で11やらかしと怪しかった守備を改善して臨みたいところだ。

<中国>

*岡山  おかやま山陽 6年ぶり2回目

決勝で3人の投手が3イニングずつを任されるなど継投が持ち味。決勝で投げた三浦、西野、井川に加え、この夏デビューの2年・三宅と枚数は豊富。
伸び盛りの投手陣は竹やぶで作られた。往年の名投手・沢村栄治が竹やぶのキャッチボールをしていたことをヒントに竹林にブルペンを作成。
6年前のエースもここで15キロ球速を伸ばしたそうだが、春まで登板機会0の三宅は1日で2キロ、夏前に140キロ到達とまさに竹のように伸びてきた。
過去春夏1回ずつの甲子園はいずれも初戦敗退だが、チームの目標は「3勝」と高い。本番までに投手以外も竹のスピードで伸びてくれば侮れない。

*広島  広陵 5年ぶり24回目

秋・春・夏と広島を完全制覇。中国大会も秋・春と制するなど押しも押されぬ中国地方の盟主がセンバツベスト4の更に上を狙って帰ってくる。
2年生エース・高尾、3年生の倉重といった甲子園での経験も十分な投手陣を、リードと打撃で2年生キャッチャー・只石が引っ張る。
あとはポン酢になってしまった真鍋の目覚めを待ちたいところ。準決勝で待望のこの夏第1号が出るも、決勝では頭をすないぽされるなどノーヒット。
夏準優勝4回を数え、深紅の大優勝旗の獲得が悲願なだけに、スラッガーの目覚めは不可欠か。優勝候補の一角としての力を見せつけたいところだ。

*鳥取  鳥取商 2年連続4回目

昨夏の甲子園、初戦でぶつかったのは後の優勝校、仙台育英。チームは2安打に封じられて0−10の完敗を喫してしまった。
だが、その試合で先発していたのが現在のエース・山根。仙台育英を5回までは0に封じ、課題と手応えを持ち帰って1年間練習に励んだ。
投げきれるだけのスタミナを身につけると準決勝はブーメラン継投で3度登板、疲れの残る決勝も9回2アウトまで踏ん張って試合を作った。
同じく仙台育英戦に出場したキャプテンの羽根は決勝で3安打。日本一を肌で感じた選手たちが経験を活かして学校初勝利をもぎ取りに行く。

*島根  立正大淞南 11年ぶり3回目

4番も打つ山下が先発して試合を作り、スタミナ十分の日野がロングリリーフでつなぐという必勝パターンを持っている。
昨夏はこの2人が終盤に炎上して逆転負けを喫していたが、悔しさを糧に1年で大きく成長。決して大崩れしない投手陣が出来上がった。
決勝で挙げた3点のうち2点は犠牲フライと内野ゴロの間に奪ったもの。どんな形でも1点を取りに行くのモットーと語り、チャンスを逃さない。
過去2回出場の夏の甲子園はともに初戦突破。勝率が全国最下位争いの島根にあってこの初戦突破力がホンモノかどうかが試される夏になる。

*山口  宇部鴻城 4年ぶり3回目

秋と春の県大会、そして春の中国大会と準優勝を3つ並べたシルバーコレクターが最後の夏にようやくてっぺんの座を勝ち取っている。
エースナンバーを背負う浅田は164センチと小柄な右のサイドスロー。準決勝で1失点完投、決勝で完封するなど県大会の防御率を0.41にまとめた。
打線にはお誕生日こそ出なかったものの、決勝戦でメイデン4つを決めるなどコツコツ繋いでくるいかにも高校野球、といった具合のチームだ。
3回出場したセンバツはすべて初戦敗退だが、過去2回の夏の甲子園はいずれも初戦を突破して3回戦進出。夏に強いチームが台風の目になるか。

<四国>

*香川  英明 12年ぶり3回目

今年のセンバツでの激闘も記憶に新しいところだが、ちょくちょく顔を出す春とは対照的に夏はこれが12年ぶりと久しぶりの出場となった。
二度に渡ってタイブレークを戦うなど綱渡りになる場面もあったが、決勝では打線が爆発。お誕生日を2本叩き込むなど13点を奪っている。
そのうち1本を放った4番・寿賀が9回に2点を失ったのはご愛嬌。センバツでフレンドリーファイアを食らった男は夏も出動準備が出来ている。
サイドスロー・下村や3番に入る百々といった春に人気を集めた面々も健在。学校初の1大会2勝を挙げて一気に飛躍の年にすることができるか。

*徳島  徳島商 12年ぶり24回目

名門を復活に導いたプロ注のエース・森煌は本格的に投手を初めて2年ちょっと。150キロに迫る真っ直ぐを武器に日本代表候補に名を連ねるまでに。
コールド勝ちは無しと決して多くはない援護点をこの森が守りきった。5試合45イニングを1人で投げきる、前時代の香りも漂わせるエースだ。
打っても決勝では2打点を挙げるなどジエンゴもできる森をなんとか他の打者も援護したいところ。甲子園では少しでも楽に投げさせたい。
甲子園通算41勝の名門も、近年は県内のライバル・鳴門らに押されて雌伏の時を過ごした。大エースを看板に復権への足がかりとできるか。

*愛媛  川之江 21年ぶり6回目

紙の生産量が6年連続日本一という紙の町にあるだけあってか、6試合で22失点9やらかしとやや紙装甲気味のチーム。だがそれを上回る粘りがある。
3回戦では初回にいきなり5点を奪われたものの、直後に6点を取り返した。準決勝では9回2アウトからの逆転タイムリーも飛び出している。
エースで4番の山内は準決勝で左の太ももに打球が直撃、決勝では延長戦でマメが破れるなど満身創痍の中粘って味方の反撃を待った。
21年前は後にプロに進んだエースを擁して全国ベスト4の快進撃。今年はその時ほど抜けた選手はいないが、まとまりや粘りは決して侮れない。

*高知  高知中央 初出場(春夏通じて)

令和になって以降は高知の第三勢力として地位を確立。コロナによる不戦敗を除けば、明徳義塾、高知以外の相手には負けたことがないほど。
何度も挑んでは跳ね返され続けてきた目の上のたんこぶとも言える2校をまとめてなぎ倒してついに掴んだ初出場の原動力の一つが留学生。
2年生の謝喬恩は台湾からの留学生。甲子園に憧れて留学した当初は「明徳義塾は知らなかった」と語る。甲子園知ってて明徳知らないとかマジか?
そんな男が明徳戦では3安打、高知戦では4得点のきっかけとなる2ベースを放ってみせた。歴史を塗り替えた新興勢力が甲子園でも躍動するか。

<九州・沖縄>

*福岡  九州国際大付 2年連続9回目

3回目の甲子園出場となるスラッガー・佐倉は打率.435をマークするもお誕生日は無し。呼応するようにチーム全体でもお誕生日は0だった。
得点力が落ちても勝ち上がれたのは2年生ながらエースの座に駆け上がった田端の存在。佐倉とは中学時代のクラブチームで先輩後輩の間柄だ。
5回戦で完投したのを皮切りに、準々決勝、準決勝、そして決勝も完投。準々決勝以降は出身地の久留米を舞台に左腕が躍動した。
昨年プロ入りしたOBの野田曰く「打ち勝つのが本来の九国野球」。佐倉のバットで打線を目覚めさせ、田端らに楽をさせてやりたいところだ。

*佐賀  鳥栖工 初出場(春夏通じて)

秋は初戦敗退、3月の春季大会も初戦敗退。そんなチームの門を4月に叩いたのがリリーフエースの松延響だった。
県内外からのスカウトもあった男がこの学校に来たのはキャッチャーを務める兄・晶音(あぎと)の存在。兄弟バッテリーを組むのが目的だった。
弟が4試合にクローザーとして登板、防御率0.64とすると、4番の兄も負けじと準決勝でタイムリーを打つなど初めての甲子園行きに大いに貢献。
その名から「仮面ライダー兄弟」と既に話題に。佐賀勢は2013年夏の有田工を最後に甲子園10連敗中。連敗ストップで地元のヒーローになれるか。

*長崎  創成館 5年ぶり3回目

5試合で3やらかし、3失点の堅守で頂点に駆け上がった。小柄な永本、元プロの父を持つ大柄な2年の福盛を中心とした計算できる投手陣が強み。
昨年は決勝を前に力尽きてマウンドに立てなかった永本は1年間みっちり体力をつけて今年は準決勝・決勝と連投。昨年の悔しさを晴らした。
この夏はコールド勝ちなしと打線の迫力ではやや物足りないが、自身も4番を務める永本がジエンゴできればノッてきそうだ。
決勝前日は吹奏楽部のコンクールへ馳せ参じるなど、行動力抜群の名物校長は今も健在。近年好ゲーム連発の長崎勢の流れに乗れば面白い。

*熊本  東海大熊本星翔 5年ぶり3回目

秋に県大会を優勝するなど優勝候補の一角だったがそこに加わったラストピースが1番ショート・百崎。東海大相模からの転校生だ。
東海大相模で1年からレギュラーを奪うも、他の部員とソリが合わず、モンマ退任なども手伝って退学、地元の熊本へと戻ってきた経緯を持つ。
地元での最初で最後のチャンスに左足甲にヒビが入りながら準決勝の逆転お誕生日など打って守って躍動。チームを牽引した。また骨折バフか
投げてはエース・玉木が決勝で覚醒、中学時代4、5番手ピッチャーと語る男が野球留学で化けた。役者は揃った。甲子園初勝利をもぎ取りたい。

*大分  明豊 3年連続9回目

夏の大分では初となる3連覇を達成。これにはOBであるソフトバンク・今宮もその日のナイターで祝砲となるお誕生日を放って華を添えた。
昨年も1年生ながらリードオフマンを務めた高木は今年も不動の1番として攻撃を牽引。続く2番・義経も打率.333と振れており、上位打線は強力。
投手では中山、森山の甲子園経験者が切磋琢磨し合い、とりわけ森山にライバル意識を燃やす中山は背番号1としてこの夏を自責点0で乗り切った。
昨秋の新チーム発足直後に練習試合中の事故でチームメイトを亡くしている。この夏は弔い合戦。夏最高成績のベスト8を超える成績を報告したい。

*宮崎  宮崎学園 初出場(春夏通じて)

2000年前後、女子校を共学化し宣伝の目玉に野球部を強化する学校が相次いだ。遊学館、済美、健大高崎……その頃、宮崎でも2つの女子校が共学化し野球部を創設。それが聖心ウルスラと宮崎学園だった。
聖心ウルスラは創部から4年で聖地の土を踏んだ。しかし宮崎学園はなかなか聖地まで辿り着けなかった。
ノーシードで始まったこの大会は一戦ごとに力をつけていき、シード校を次々に撃破。
迎えた決勝の相手は奇しくも聖心ウルスラ。その聖心ウルスラを劇的な展開で破り、遂に初の聖地へと辿り着いた。
決勝で完投した2年生サウスポーの河野は崎田監督も「試合終盤でも球威が落ちなくなった」と成長に目を細める。甲子園では背番号1をつけるかも。
決勝でサヨナラタイムリーの代打の切り札・渡辺は高校に入ってマッスルに目覚めたパワー派。失うもののないチームが初めての聖地でどう戦うか。

*鹿児島  神村学園 4年ぶり6回目

チームスローガンに「気愛」を掲げる。自分のためでなく、誰かのためにやれば自分に返ってくる、という意味を込めているらしい。
それもあってか、チームを率いる小田監督は団結力を強調。2年生も多いチームだが、学年関係なく一体感のあるチームになっている。
右の松永、左の黒木の二枚看板に合わせるかのように、キャッチャーも継投ならぬ「継捕」を度々敢行、相手の目先を変えてくる。
学校のモットーであるやかぜを元にしたテーマソングが昨夏誕生した。甲子園で初披露、新たな魔曲に名乗りを上げるか。

*沖縄  沖縄尚学 2年ぶり10回目

センバツで2勝を挙げたものの、3回戦でネタまみれの譲り合いを演じてしまったこともあり、春の時点での評価は微妙なもの。
だが、自身は見事な投球を見せていたエース・東恩納が更に一皮むけて夏を迎えるとまさに快刀乱麻のピッチングを披露。
決勝では三塁すら踏ませないなど、とうとう沖縄大会では31 1/3回無失点。無傷のまま甲子園への帰還を果たすこととなった。
音楽教師の父親はセンバツに続いて夏もアルプスでトランペットを吹く予定。親父の音色を背に受けながらエースが夏も躍動するか。

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2023年07月31日(月) 10:42:29 Modified by mamono_together




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