レーヴェス探訪記外伝 -Untold Tales of Rehves-
若き日の商人
………ゆめをみていた。
壁には蔦がはってて、ふうかしてボロボロ。だけど…、暖かい光のある、しあわせな夢……。
…料理のために焚かれた火の暖かい色のすぐ横には、冷やこいかんじの、だけど私のだいすきな、水晶みたいな青い目…… なつかしいにおい…。
(あれ………、におい…?)
だけど幸せな時間は永遠には続かない。
水晶の目の人物は立ち上がり、そのまま振り返って、背中を向けて歩き出す。
……まって。待って待ってまって‼
「いかないで、ルー・・・・―――――――‼」
幸せな夢の時間は終わり、目の前の視界が閉じ始める。夢の主は少女が後ろを追いかけることを許さない。
抑えきれない親愛が目から溢れ出す。
―――――ぼんやりと、沈んだ意識が色を持ち始めた。
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