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作者:せきつ生花
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 大霊峰奥地の瀑布。膨大な水量が下へ下へと流れ落ちゆくその様はまるで全てを呑み込むかの様。
 そんな自然の神秘のすぐ傍で莫邪は剣を構え佇む。

 瀑布の音は爆音とも聞き紛う程に大きい。そんな中でも莫邪の心は凪ぎ、目の前の一点に全神経を集中させる。
 飛び散った水飛沫が莫邪の目の前に集い、人のような形を為していく。やがてその人形は莫邪そっくりの姿を形作った。

「……上手くいきました。今までで最高の出来映えかもしれません……!」
 それは相剣師に伝わる秘伝の儀。己の相と向き合い、氷水の力を用いて分身を作り出す。誰かを傷付け争うためではなく己と向き合い自身を高みへと導くための奥義である。

 莫邪が剣を構えると目の前の分身も同じように構えを取る。

「それでは……一本、お願いいたします!」

 莫邪と分身の一騎討ちが幕を開けた。

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 それはさながら華麗な舞いの様。

 互いを行き交う白い剣閃、その周囲を躍り狂う紫白の髪。着物の裾は蝶の羽ばたきのように開いて閉じてを繰り返し、氷水の色をした尻尾の先端が周囲に舞う飛沫を払う。


 壮大な瀑布も見事な峡谷も今の彼女の世界には存在しない。彼女と分身、たった二人だけの世界がそこには広がっていた。


 一刻、また一刻と時は過ぎゆく。互いの剣は衰えることを知らず、その速さを、その鋭さを、その閃きを増し、互いを高みへと導いてゆく。

 だが、いつまでも続くかと思われたその儀もやがては終わりの時がくる。

「ハッ!」

 鋭い叫びと共に放たれた突きは分身の剣を弾き飛ばし、その首もとにあわや届かんとする手前で止まった。

「決まりです」

 莫邪がそう宣言し剣を納めると、分身は構えを解き背筋をピンと伸ばす。
 莫邪も同じように背筋を伸ばし、互いに一礼をした。

「今日はお付き合いいただき、ありがとうございました!次の儀でもよろしくおねがいいたします!」

 己が生み出した分身にも敬意を払うことを忘れない。目の前の分身をまっすぐと見つめ、感謝の意と共に奥義を解いた。

 その儀を終え奥義を解けば、やがて分身は形を失くし元の氷水へと還る……


……本来であればそのはずだった。


「おや?氷水に還りませんね?……私が何か間違ってしまったのでしょうか?」

 莫邪の目の前にある分身はまだ還らない。その事に躊躇う彼女の元へ分身はつかつかと歩み寄る。

「もうしわけありません!すぐに私が解除してさしあげみゃひゃッ!?」


 莫邪の口元にひんやりとした感触が突き抜ける。

 一瞬遅れて莫邪は己が分身に唇を奪われたことを知覚した。

「な、なな……なんで!?」

 自分の身に起きたこと、自分の目の前で起きたことに対して理解が追い付かない莫邪。

 だが分身はその間にも次の行動を起こす。可憐な足取りで莫邪の背後に回り込み、その背中を指でツーッとなぞり上げた。

「ひゃやっ!?冷っ!や、やめっ!」

 ひんやりとした感触がぞわぞわと莫邪の背筋を駆け上がっていく。すぐに背中に手を回し、分身の手を掴まんとするが、それを読んでいたかのように今度はがら空きの両脇腹に手を添えられた。

「ひぃっ!な、なんなんですかぁ!やめてくださいぃ!」

 莫邪は抗議するが分身は一向に止める気配がない。

 分身の手が徐々に徐々に上っていく。臍の横、肋の下、腋のすぐ下を通り、そこから方向転換して胸の方へ……

「だ、だめ!これ以上はいけません!とまって!とまってえ!ふぅうんんんんんっッ!?」

 分身の手は莫邪の下乳を撫で上げ、腋と胸の境界へ。そこから胸全体を揉みほぐしつつ、その頂点へ徐々に迫らんとしていた。

「ら、らめ……そこぁ……よゎ…ぃい゛いッ!?」

 分身の指が莫邪の乳首をカリカリと引っ掻く。その刺激に耐えきれず、彼女の身体は大きくのけ反った。

 元々あった儀式の疲労も相まって足腰の力が抜け、そのままへにゃりと座り込む。分身も背後に腰を下ろし、その冷たい腕で莫邪の身体をぎゅッと抱きしめた。


 なぜ莫邪はここまで分身に好き放題されてしまったのか。それにはきちんとしたわけがある。
 分身の手は莫邪の身体を覆う薄布を通り抜け、その肌に直に触れる。
 険しい鍛練によって薄布纏った状態でも問題ないほど鋭い皮膚感覚を身に付けた莫邪にとって、肌を直に触れられるのは堪えようのない刺激だったのだ。


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……ゃ、ゃめ……やめれぇ……」

 分身の指が莫邪の口に入り込み、口内を蹂躙する。2本の指が彼女の舌を挟み込み、その表と裏を同時に弄り回す。

「ふぁゃぁあああ……♡」

 思わず甘い声を漏らしてしまう莫邪。しかしそれで終わるはずもない。

 片方の手が口内を蹂躙している間に、もう片方の手は下の口の方へと徐々に伸びていった。

(な、なんでこんなことに……まさか誰かに分身を操られて?それとも氷水の方達の悪戯?)

 莫邪は必死に思考を巡らせるが、迫りくる快楽の波が思考力そのものをまっさらな状態に洗い流してしまう。
 必死に目を瞑り快楽の波に抗わんとするが、視界を封じたが故に皮膚感覚が更に研ぎ澄まされてしまい、分身の責めをまともに受けてしまう羽目となってしまう。

「あうぅぅうんッ!」

 分身の手が莫邪の下腹部を擦る。まるでなにかを探るかのように。そして擦る動きを止めると、今度は指でトントンと叩き始める。

(な、何を……)

 トントン…トントントントン……まるでその下にある何かを呼び起こさんとするかの様。莫邪は「何かされている」ことはわかっても「何をされている」かはわからない。だから怯えたように目を瞑り、分身の企てを無意識的に手助けする選択肢をとってしまう。

 やがてトントンを止めた手が莫邪の秘所に接触した。まるで品定めをするかのように割れ目の周囲をなぞり彼女の気を昂らせていく。

「ぃゃ…ぃゃぁ……」

 か細い声で抵抗する意を伝える莫邪。だがそんな声に何の意味があろうか?

 分身の手は莫邪の秘所を、そしてその奥にある子宮口目掛けて一気に指を突き挿れる。

「あ゛あっ♡」

 今日一の勢いで身体をのけ反らせる莫邪。奥深くで眠っていた快楽の不発弾を乱暴に起爆させられ、腰をガクガクと震わせる。

「ぁ゛……ぁ゛…♡」

 あまりの刺激に意識まで吹き飛ばされそうなほど。だが絶え間ない責めが莫邪に気絶という逃げ道を与えることすら許さなかった。


 クチュクチュと淫靡な音を立てる莫邪の秘所。分身が指を引き抜くと、生暖かい汁が薄布の下に溢れ出す。

「はぁはぁはぁはぁ……あは……♡」

 唯一薄布に覆われていない莫邪の目は既に快楽で蕩けきっていた。

「お゛っ!♡」

 指が再び秘所へ挿れられると、莫邪は身体を大きくのけ反らせ、その後は指の動きに合わせて全身をビクビクと震わせる。

 絶え間ない責めと敏感な反応によって着物ははだけ、整った形の膨らみが露に。薄布越しでもはっきりとその存在を主張する二つの頂点は、何かが触れる度に電撃のような刺激を莫邪の身体に走らせた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


分身の腕はひんやりと冷たいはずなのに、触られた場所はどんどん熱くなっていく。

まるで身体の中で炎が激しく燃え盛ってるみたいに。

熱くて、熱くて、とても苦しい。

何でもいいからその熱を冷ましてほしい。


ああ、わかってるのに……

熱の原因はそれだって。

それなのに……

その手で触れてほしくて……

その腕で抱きしめてほしくて……

その身体で全てを感じさせてほしくて……


私の身体が、心が、魂が

まるで何かの楽器にされたみたい。

声も吐息も、身動ぎする音も衣擦れの音も、クチュクチュとした下品な音さえも

私という楽器から奏でられる音なんだ

目の前の私はたぶんそれを調律してるんだ……


ああ私が少しずつ違うものになっていくみたい

私は何かになれるのかな……

私は何になれるんだろ……


できれば……

誰かの役に立つ自分になりたいなぁ……って


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「んんぅ…んちゅ……ちゅぷっ……んうぅ♡」

 仰向けに横たわる莫邪。分身はその上に覆い被さり、その唇を貪る。右手で左腕を、左手で右腕を押さえつけ、互いの尻尾は螺旋を描くようにぐるぐると絡み合う。

「んっ……っぷはぁ!」

 分身の唇が離れる。莫邪は足りない酸素を急いで取り込むかのように荒い息を繰り返す。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 息に呼応して激しく上下する胸。その中で脈打つ鼓動は外からでも察知できるのではないかと思わせるほどに大きく高鳴っていた。

「も、もっとぉ!もっとくらさいぃ…♡」

 もはや快楽の虜となった莫邪は分身に更なる行為を求める。

「あつくてあつくてたまらないんです。もっともっとわたしをひやしてくださいぃ♡」

 莫邪が分身に手を伸ばそうとしたその時だった。

 ピシャッ!
「ひゃっ!?」

 莫邪の全身に降りかかる冷水の雨。彼女は咄嗟に目を瞑った。

「……ぁ」

 恐る恐る目を開ける。目の前にいたはずの分身はもういない。そこにいるのは莫邪一人……


 莫邪は地面に横たわりながら徐々に身体の熱が引いていくのを感じていた。

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 大霊峰奥地の瀑布。膨大な水量が下へ下へと流れ落ちゆくその様はまるで全てを呑み込むかの様。
 そんな自然の神秘のすぐ傍で莫邪は我武者羅に剣を振るう。


 瀑布の音は爆音とも聞き紛う程に大きい。そんなことはどうでもいいと言わんばかりに莫邪の心は大時化の真っ只中にあった。

「鍛練が足りてません!全く足りていません!」

 自分に言い聞かせるように必死に剣を振るうその様は、むしろ何かを誤魔化すかの様にも見える。

「集中!集中!集中!集中!」

 莫邪が呼び出した分身、それは己の相と向き合って現出させたものであり、ありのままの心をそのまま反映したものであるとも言えた。
 そんな分身が己に襲い掛かり、あまつさえあんな淫らなことに及んだということはつまり……

 その事に思い至った莫邪の心中は言うに及ぶまい。

「うぅぅぅぅ…………」

 羞恥の念を必死に圧し殺そうと剣を振るう。

 しかしそんな程度では圧し殺せようはずもなく……

 今やその顔は黒い薄布越しでもわかるほど真っ赤に染まっていた。

「あああああ〜〜〜〜〜ッ!!!」

 大瀑布の大爆音に負けないほど大きな悲鳴が大霊峰に木霊するのだった。




 頑張れ莫邪、己に打ち克つその日まで
 負けるな莫邪、高みに上るその日まで

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