ケイタがたたずんでいる…。

和久井 啓太
…ん?
よお…(主人公)か。
相変わらずシケたツラやな。

考え事?
何をしてる?

…さぁな。
お前には関係ないわ。
放っておけや。
……。
…おい、(主人公)。
前の…あの女の話、覚えてるか?
忘れた
チッ…。
俺の親父の話や。
仲間をかばって死んだ…な。
覚えてる
お父さんの話?


……。
…1つ、思い出してん。
あのクソ親父が消えてから、
借金取りが…来なくなったんや。
あんだけやかましかったのにな。
どこでどう取引したんか知らんが、
アイツは蒸発したんやなくて…。
全部一人で背負い込むために…。
きっとそうだ
チッ…。
今となっては分からんがな。
そういう事なんかもしれん…。
たまたまだ
…そうやな。
今となっては分からん。


まぁ…何にせよ、
もうアイツはおらん。
俺だけ生き残ったんや。
俺と親父の生き方は違う…。
どっちが正しいんか分かるんは、
もうちょい生き延びてからやな。
そうだ
死ぬなよ


…フン。
何が何でも生き延びたる。
誰よりも強くなるために…な。

ケイタは去っていった…。

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