img街の魔法少女の素質ある「」を集めてるポン

登場キャラクター: ファウルティマギア
imgソレナリニタカイビルの屋上に一人の女が居た、彼女のトレンチコートが風にあおられ突如炎上する、一瞬の煌めきの後
そこに立っていたのは… 否、仰向けに倒れているのは柿渋色の忍者装束の上にプロテクターとタクティカルベストを装備した魔法少女である
見事に束ねられた黒髪は地面に投げ出され、コンクリートの粉塵にまみれている、その胸は平坦であった


金色の目に宿る光は濁り、全身に血流を巡らせるべき鼓動はあまりにも弱々しい、ファウルティマギアは渾身の力を振り絞り
無地の装甲メンポをはぎ取ると… 「スゥーッ… クハー………」あまりにもか細い深呼吸を始めた



【白木 忍の魔法少女調査ファイル:序章】



体が動かない、先ほどまでなんとか動かせた右腕も指先を動かすのが精いっぱいだ、だが仰向きに倒れたのは幸いだった
この状態では恐らく… 自重で肺が潰れ呼吸すらままならず窒息死していたことだろう… 流石に魔法少女の死にざまとして間抜けに過ぎる
状況を判断するまでもなく他の魔法少女の攻撃だろう、自分の情報をコソコソと嗅ぎまわっている胡乱な奴が居たら殺す


それはこの街の魔法少女達が置かれた状況においてはきわめて合理的な判断である、それをしないのは余程の自信家か、狂人と紙一重の善人か、あほのどれかだ
一切の接触も無しに対象を完全に脱力させる魔法を使う魔法少女に心当たりはないが… トドメを刺しに来るであろうその魔法少女の接近を待った


― 一時間後 ―


来ない、まさかこちらが呼吸が出来なくなり?窒息死するのを待っているというのか?それともトドメすら不要と去ってしまったのか
根気があるのかそれとも自分の魔法に絶対の自信があるのか、何れにせよタチの悪い魔法少女のシッポを踏んでしまったらしい…


― 二時間後 ―


毒?毒なのだろうか?(グワーッ!?麻痺毒!)発音を試みるが声帯からの応答は無しだ、そもそも痺れはない、が脳は上手く回っていない、それにしても遅い
いっそ変身を解除し油断を誘ってみようかとも考えるが魔法少女の身体能力をここまで低下させる魔法を非魔法少女が受けて無事で済む筈もない
非魔法少女状態と比較してすら93%ディスカウントされているであろう身体状態から、ニューロン評議会は満場一致でこれを否決した


― 三時間後 ―


未だ敵魔法少女は姿を見せず、考えてみると監視をしているなら飛び道具なりなんなりでトドメを刺すのも簡単だろう
三時間経って気が付いた結論の一つがこの有様だ、いよいよ脳が回っていない



― 四時間後 ―


ファウルティマギアは意を決して変身を解除することにした、指紋認証トランクの中にあるデータファイルを破壊する為である
魔法少女にしろ一般人にしろアレの中身は他者の目に触れていいものではない、個人情報の塊だ、自分の性癖が露呈する程度ならまだいいが
他人の性癖まで知らない誰かに漏らすのは気が引けるし邪悪だったりいたずら好きな魔法少女の手に渡れば禄でもないことになるのは目に見えている
あまりに不用意な決断であったが酸素欠乏脳によりはじき出された最も合理的な結論の一つだ


指紋認証トランクは踝の位置に転がっている、変身を解き、トランクを開き、端末を立ち上げ、データ改竄ワームを起動する
力は要らない、気合いでとにかくどうにかなんとかする… 三つ数えたらやる、三… 二… 一! ファウルティマギアは決断的に変身を解除!
魔法忍者少女が存在した座標にGパンワイシャツポニテ女性が出現!女は跳ね起きるとトランクの指紋認証を… キャバーン!鍵解除!


端末のスイッチに触れる!この端末はパスワードを奥ゆかしく三度間違えるか不用意に別端末に接続すればワームが起動し端末内のデータは全て書き換えられ永遠に閲覧不能になる
端末情報保護ワーム"ブッダ"だ、≪パスワードを入力してください≫8934643Enter!≪パスワードが違います≫555913319000Enter!≪パスワードが違います≫18782…
…ここでGパンワイシャツポニテ女性こと白木 忍は動きを止める、ここまで10秒、敵対魔法少女の襲撃はない、そして… 体が動く、先ほどまでの倦怠感が嘘のように


冷静に考えれば敵対魔法少女ならばこの端末の情報も手に入れたいと思うはずなのでは?忍はようやく回り始めた脳で訝しんだ
ならば変身を解除しトランクを開けた時点で殺されている筈だ、敵対魔法少女の気配はない、肉体もいたって健康的でよく動く、
そして変身を解除する直前の魔法少女感知力でも気配は無かった、ここで忍は一つの結論に至る
倦怠感の正体は… 恐らく敵対魔法少女の魔法ではない、忍はマジカルフォンを取り出すとアプリケーションを操作し、電子妖精を呼び出した


「「」ァヴ」携帯端末は光った。「呼ばれて飛び出てぽぽぽぽーん!なんだぽん?「」ァヴは忙しいぽん」
忍の知るところではないが「」ァヴは実況の途中で呼び出され機嫌が悪い
「ドーモ。「」ァヴ=サン。白木です、実は…」忍は自身に起きた出来事を詳細に伝えた


「あー?多分魔力のパスかなんかが詰まってるぽん、清掃とかしたら多分治るぽん」
そういうものなのだろうか、管理者である「」ァヴがそう言っているので実際そうなのであろう
そう納得するしかない、足掻きようがない


「ちなみにファウルティマギアさんの担当者は来週の月曜日まで休暇中ぽん、代理で出てきてるだけだからデリケートな部分には干渉できないぽん」
忍は慌てた、どうにかならないのか、そう「」ァヴに訴えようとした次の瞬間「」ァヴはとんでもない事を口にした
「急ぎなら他の魔法少女を誘って(青少年のなんかに配慮し削除)してもらうぽん、ナニ真っ赤になってるぽん?(青少年のなんかに配慮し削除)ぽん?」


「gff… オボコぽん?でも魔法少女として活動出来ないのは辛いぽん?怖いぽ」「…」忍は「」ァヴを強引に端末へ押し込みトランクに放り込む
カラテによる強制ログアウトである …ともあれあの倦怠感が敵対魔法少女によるものでない、という事が判明したのは収穫であった
だが「」ァヴの案は三重の意味で却下だ、それに、正体を誰かに明かしたことはない… 筈である、注意深く行動すれば問題はないだろう


忍は… 端末情報保護ワーム"ブッダ"の起動を注意深くキャンセルすると帰途についた、キャンディーの備蓄は無いわけではない
「…ジャーナリストのふりでもして探ってみようかしら」
忍はあまりに無謀な調査計画を一人冗談めかして呟くと、取り出した予備のトレンチコートに袖を通した


【白木 忍の魔法少女調査ファイル:序章】終わり






〇登場人物
・No.98 ファウルティマギア
ニンジャを演じる狂人魔法少女、見かけ16歳程度 狂人の真似とて大路を走らばすなはち狂人なり
本名:白木 忍(シラキ シノブ)23歳 身長170cm  その胸は標準的であった

・「」ァヴ
露骨にスケベな個体、担当者代理

〇担当者の「」ァヴがふったdice

16/11/20(日)03:51:31 No.391860169 +
せっかくだしファウルティマギアの戦闘力
dice1d1000=7 (7)

〇だから何だという訳じゃないが俺じゃない「」ァヴがふったdice

16/11/19(土)05:07:08 No.391652303 +
主なレズレイプ被害者
dice3d287=276 225 98 (599)

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