最終更新:ID:3QY8f8BIVQ 2017年01月07日(土) 03:13:54履歴
登場キャラクター:ヒトミ-2 リトルリトル
今、俺の手元には一枚の下着がある。
一応これが誰のものか、という問題についてははっきりしている。本人のプライバシーの問題もあるので伏せておくとして。
とはいえ、今はこれをどうするかが問題だ。
「ヒトミさん?何してるんですかそんなとこで」
「きゅ!」
リトルリトルの声だ。ぎくりとして下着をポケットの中に突っ込む。
「……今なんか隠しましたね?」
「いや、それよりここで探すべきものは見つけた」
今、俺は仕事の真っ最中だ。彼女は、たまたま顔を合わせただけの一魔法少女に過ぎない。とはいえ、最近付き合いはそれなりに多く、自分が依頼した仕事は一人でも片づけられると言ったのに「じゃあワタシもついて行きます、せっかくですし」と同行してきたのだ。
別にそれを断る理由は特になかったし、万が一力がいるとなった場合にパワータイプの彼女は便利かもしれない。……人を道具呼ばわりしたら彼女は傷つくだろうな、これ以上はやめておこう。
それにしても、相変わらず露出の多い服装だ。すらりと伸びた長い腕に開いた背中、真紅のような色の瞳でこちらを覗きこむ様はどこかサディズムを感じさせる。色々と体に悪い。胸は薄くしかしそれが逆に体のラインを際立たせている。触手もうねうねと最低限の動きをしていて、それがどこか官能的で
「ヒ
ト
ミ
さ
ん
?」
「いや違」
つい見惚れてしまった。
「この後どこ行くんですか」
「先も長くなりそうかと思って一応宿をとってある、まあ自分ひとり分しかとってないからアンタとはここでお別れと」
「じゃあどうせだからワタシもついていきますよ、暇ですし」
何、だと。
こうして俺達は二人で宿へ向かうこととなった。
「先程予約をしたものだが、もう一部屋必要になったが構わないか」
「ワタシも同じ部屋でいいような気がしますが、それに宿一泊分のお金なんて今ないですし」
「……俺が代わりに払うからいいだろ」
「太っ腹」
「うるさい」
「いい恰好しいめ」
「…うるさい」
同じ部屋に女子二人、と向こうは思っているがこっちは男なんだ。意地でもパーソナルスペースは確保しておいた方がいいと判断した。
「そういえば名前はどうするんです?」
「適当にしておけば問題はないだろ、魔法少女ってそういうもんだし」
「デスカネ」
「ふぅ……」
カバンを適当にベッドに放る。一応中には依頼の品とか入っているが、今はわりとそれどころじゃない。
ポケットから下着を取り出す。魔法を使って持ち主は割り出したが、何故あんなところにあったのかとか色々疑問符は浮かぶ。
「…………」
両手で広げてまじまじと見る。下着、まあ言ってしまえばパンツだ。
顔を近づける。仄かに彼女の香りがする。すぅ、と息を呑み込む。下腹部に熱を感じる。別に漏らしたとかそういうのではない、もう少し違う色の感覚があった。
コンコン
「ヒトミさん」
「ぇひゃぃ!何れしょう!」
「……口調違くないですか?」
「………気にすることじゃない」
迂闊だった、こんなことに夢中になるなんて。リトルは明日の朝の時間を聞きに来たらしい。別に決まった時間はないから起こしにいくと言うと、素直に帰って行った。
「はぁ……何をやっているんだ俺は」
魔法少女には寝る必要がない。かと言って変身を解いて寝るのもどうかと思ったため、結局起きている必要があるだろう。
暇だ。
そんな時、やはり目につくのがアレだった。
パンツ。
思わず手に取ってしまう魔力がそれにはあった。
温かさはない、それはまあ当然だ。しかし、わずかな痕跡が持ち主に対する想像を掻き立てる。
右手でそれを手に取る。左手は何故か下腹部に向かっていた。理由は、いや知っている。この浮遊感、間違いなくああいう手のやつだ。
左腕で自分の胸が押し付けられ、息苦しさを覚えるが同時に右手はパンツを掴んで顔まで持ってきている。
「…ふぅ…ぅ、ぁ……ん、ん…」
自分の物とは思えない高い声が漏れる。視界は色を無くし、躰は熱を帯び、左手だけが慣れない動きを繰り返している。
まるで躰全体が何かに包まれているような、彼女を全身で感じているような、嗚呼、彼女はこれを見たらどう思うだろう、軽蔑するだろうな、いやあるいは罵倒してくれるのだろうか。
「……んっ…❤」
自分の躰に本能が待ったをかける。本当にいいのか?お前は男だろう、それでいいのか、と。
「ぁあ……❤」
だってこれは仕方ない、女性の本能だ。魔法少女になる以上避けては通れない、通るつもりもなかった、でも通りたい、新しい道。
「ふぁ……ぁぁ…❤」
ガチャッ
「鍵空いてましたよ、不用心な――」
あ。
しゅるりと触手がこちらに伸びる。右手に持っているものが引っ手繰られる。そして二本の触手は両腕を捉え、ぐっと力が込められる。
「ナンデ……ワタシノ下着ヲ持ッテイルノデスカ?」
いつも以上に片言な気がする。
「いや違話を聞」
「あ〜、そういう趣味なんですね、納得納得、世界は広いですね」
腕に力が込められる。顔が何故かにやけているのがわかる。さっきとは違う意味で視界が歪む。頬を伝う涙、そして口から垂れる涎、下腹部から漏れる愛液、ヤバい。
リトルリトルが後ろ手に鍵をかける。
夜はまだ終わらない。
続く
今、俺の手元には一枚の下着がある。
一応これが誰のものか、という問題についてははっきりしている。本人のプライバシーの問題もあるので伏せておくとして。
とはいえ、今はこれをどうするかが問題だ。
「ヒトミさん?何してるんですかそんなとこで」
「きゅ!」
リトルリトルの声だ。ぎくりとして下着をポケットの中に突っ込む。
「……今なんか隠しましたね?」
「いや、それよりここで探すべきものは見つけた」
今、俺は仕事の真っ最中だ。彼女は、たまたま顔を合わせただけの一魔法少女に過ぎない。とはいえ、最近付き合いはそれなりに多く、自分が依頼した仕事は一人でも片づけられると言ったのに「じゃあワタシもついて行きます、せっかくですし」と同行してきたのだ。
別にそれを断る理由は特になかったし、万が一力がいるとなった場合にパワータイプの彼女は便利かもしれない。……人を道具呼ばわりしたら彼女は傷つくだろうな、これ以上はやめておこう。
それにしても、相変わらず露出の多い服装だ。すらりと伸びた長い腕に開いた背中、真紅のような色の瞳でこちらを覗きこむ様はどこかサディズムを感じさせる。色々と体に悪い。胸は薄くしかしそれが逆に体のラインを際立たせている。触手もうねうねと最低限の動きをしていて、それがどこか官能的で
「ヒ
ト
ミ
さ
ん
?」
「いや違」
つい見惚れてしまった。
「この後どこ行くんですか」
「先も長くなりそうかと思って一応宿をとってある、まあ自分ひとり分しかとってないからアンタとはここでお別れと」
「じゃあどうせだからワタシもついていきますよ、暇ですし」
何、だと。
こうして俺達は二人で宿へ向かうこととなった。
「先程予約をしたものだが、もう一部屋必要になったが構わないか」
「ワタシも同じ部屋でいいような気がしますが、それに宿一泊分のお金なんて今ないですし」
「……俺が代わりに払うからいいだろ」
「太っ腹」
「うるさい」
「いい恰好しいめ」
「…うるさい」
同じ部屋に女子二人、と向こうは思っているがこっちは男なんだ。意地でもパーソナルスペースは確保しておいた方がいいと判断した。
「そういえば名前はどうするんです?」
「適当にしておけば問題はないだろ、魔法少女ってそういうもんだし」
「デスカネ」
「ふぅ……」
カバンを適当にベッドに放る。一応中には依頼の品とか入っているが、今はわりとそれどころじゃない。
ポケットから下着を取り出す。魔法を使って持ち主は割り出したが、何故あんなところにあったのかとか色々疑問符は浮かぶ。
「…………」
両手で広げてまじまじと見る。下着、まあ言ってしまえばパンツだ。
顔を近づける。仄かに彼女の香りがする。すぅ、と息を呑み込む。下腹部に熱を感じる。別に漏らしたとかそういうのではない、もう少し違う色の感覚があった。
コンコン
「ヒトミさん」
「ぇひゃぃ!何れしょう!」
「……口調違くないですか?」
「………気にすることじゃない」
迂闊だった、こんなことに夢中になるなんて。リトルは明日の朝の時間を聞きに来たらしい。別に決まった時間はないから起こしにいくと言うと、素直に帰って行った。
「はぁ……何をやっているんだ俺は」
魔法少女には寝る必要がない。かと言って変身を解いて寝るのもどうかと思ったため、結局起きている必要があるだろう。
暇だ。
そんな時、やはり目につくのがアレだった。
パンツ。
思わず手に取ってしまう魔力がそれにはあった。
温かさはない、それはまあ当然だ。しかし、わずかな痕跡が持ち主に対する想像を掻き立てる。
右手でそれを手に取る。左手は何故か下腹部に向かっていた。理由は、いや知っている。この浮遊感、間違いなくああいう手のやつだ。
左腕で自分の胸が押し付けられ、息苦しさを覚えるが同時に右手はパンツを掴んで顔まで持ってきている。
「…ふぅ…ぅ、ぁ……ん、ん…」
自分の物とは思えない高い声が漏れる。視界は色を無くし、躰は熱を帯び、左手だけが慣れない動きを繰り返している。
まるで躰全体が何かに包まれているような、彼女を全身で感じているような、嗚呼、彼女はこれを見たらどう思うだろう、軽蔑するだろうな、いやあるいは罵倒してくれるのだろうか。
「……んっ…❤」
自分の躰に本能が待ったをかける。本当にいいのか?お前は男だろう、それでいいのか、と。
「ぁあ……❤」
だってこれは仕方ない、女性の本能だ。魔法少女になる以上避けては通れない、通るつもりもなかった、でも通りたい、新しい道。
「ふぁ……ぁぁ…❤」
ガチャッ
「鍵空いてましたよ、不用心な――」
あ。
しゅるりと触手がこちらに伸びる。右手に持っているものが引っ手繰られる。そして二本の触手は両腕を捉え、ぐっと力が込められる。
「ナンデ……ワタシノ下着ヲ持ッテイルノデスカ?」
いつも以上に片言な気がする。
「いや違話を聞」
「あ〜、そういう趣味なんですね、納得納得、世界は広いですね」
腕に力が込められる。顔が何故かにやけているのがわかる。さっきとは違う意味で視界が歪む。頬を伝う涙、そして口から垂れる涎、下腹部から漏れる愛液、ヤバい。
リトルリトルが後ろ手に鍵をかける。
夜はまだ終わらない。
続く
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