※18歳未満の方、二次創作小説の苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

「ひゃっ…ぅっ…こばやし…さんっ…」
「エルキュール…!」

細い肢体に似合わぬ強い力で絡む脚。
騎乗位で腰を自ら振っているその行為と裏腹に、彼女は顔を手で覆い隠している。
腕で器用にスカートをたくし上げるその表情は見えずとも、
こわばったような声色で彼には手に取るが如くわかると知っていながら。

「ひっく…ひっぐ…」

もう幾度目かの行為だというのに、涙を流す癖は治っていない。
そもそも裸に上着のみを着用するスタイルも、彼の趣味ではなく
他ならぬ彼女の頼みによるものなのだ。
それがむしろ男の欲望を高めるものであることを、
未だ本当の意味で彼女は分かっていない。
とはいえ、彼女自身も行為自体に抵抗はなくむしろ欲求のままに求めている。
だからこそ自ら肉棒を挿れ必死に互いを満たそうと努力しているのだ。

「はぁっ…はぁっ…」

今日も、愛する人は自分の身体では達しなかった。
それどころか、自分も。
疲れきりやつれた頬とばさばさになった髪の毛に、
不本意さと悔しさが垣間見える瞳。
その額を撫でて、教師は小さく言い聞かせる。

「いいんだ、少しづつ、上手くなっていこう」
「はい…あの、ごめんなさ…」

言いかけて、彼女は口をつぐんだ。
謝るのは自分の悪い癖だと、自覚したから。
彼と付き合ってからは強い自分でいようと決心したから。
そのせいか最近はトイズも人前で使うし、
必要ならば下着姿で潜入くらいはしてみせる度胸もできた。
それでも、自信は持てなかった。もっと変わりたいという思いが募る。

「今夜はもう遅い。また明日だ。おやすみ」

舌をねじ込むキス。このタイミングで来るのはお互いの約束事。
この時間がエルキュールの一番好きな時間。
十分ほどが一時間以上に感じられる濃厚な瞬間。
ランプが消える前にそそくさと寝間着に着替え部屋へと戻っていく。
そんなエルキュールを見送ると、どっと疲れが襲う。
無理しているのは小林も同じ。
年下の恋人だとどうしても緊張してしまうのだ。
それでいて、どうしてもリードしたいという思いが強い。
しかし肝心の相手は騎乗位を求める。

「すれ違い…か」

思えば、鬼気迫るような表情の告白に押されて付き合った。
前々から魅力は感じているし、実際のところ話も弾む。
だが、このままでいいのだろうか。


「見ーちゃった」

不意に開いた扉の音と悪戯っぽい陽気な声。

「ネロ?!」

普段着なさそうな「いかにも女の子」なネグリジェを着ているのが、
薄暗い部屋の中でもわかった。
明かりは自然と灯った。おそらく彼女のトイズだろうと小林は察する。

「エリーが最近一人で夜中出歩くと思ったら教師とエロいことしちゃってたわけだ」
「ね、ネロ…まさかばらまいたりは」
「どーだろうね?小林の行動によるかなー」
「お、お菓子何個でいいのかな?」
「あのねえ、Hのしすぎで頭おかしくなっちゃったわけ?」
「冗談だよ…」

まだほぼ裸の彼に臆せず近づき、ネロは温かい息を吐きかけながら囁いた。

「僕にエリーと同じこと、してよ」
「!!」

彼の背筋が凍る。

「教え子の一人や二人、犯したって減るもんじゃないよ」
「いや、だからそういうのはだな」
「鈍いな〜僕も惚れてるんだよ?小林にさ」

布団をゆっくりと剥がし、男の肌に頬ずりするネロ。
エリーより小さな身体、細い指。
服や声色も相まって、活動的な印象の普段の姿より妙に色っぽく感じる。
すると彼女の声色が再び変わる。

「別に本命じゃなくて…いい。一回だけでいいんだ」
「そんなの…もっと自分を大切にだな」
「僕、見ちゃったんだよね、能力で。小林、もうすぐ行っちゃうんでしょ」
「…ネロに隠し事はできないな」

焦りを重ねる小林の表情にほくそ笑むネロ。
しかしそれすらも彼女の演技。
本当は小林を今ここで自分のものにしたい。それだけなのに。
黙って、ネロは小林の手をネグリジェに当てる。
まだ未発達の乳首が勃起して服越しに指に触れた。
たどたどしく彼の手を握りながらボタンを外させていく。

「…恥ずかしっ」

エリーと違い、全く毛の生えていない性器が露わになる。
背が低く、丸みを帯びた身体は絶えず大人っぽく振る舞おうとする
ネロの性格とはまるで逆の、子供っぽいもの。
むしろだからこそ彼女も背伸びをしたがるのかもしれない。

「…いつまで…見てんだよっ…」

恥ずかしがる姿も、なかなか希少だ。
プリンのような幼い女性器を必死で隠そうと掌をグーパーしているネロは、
お菓子のように食べてしまいたい可愛さという表現が相応しかった。

「早くっ…シろよっ…バカッ…!」

もう、これで終わりなことを悲しんでいるのか。
単純に焦らされて辛いのか。
どちらにしても彼女は涙を眼いっぱいに溜めて懇願する。
真っ赤に染まった顔に小林は顔を近づけ唇を唇で塞いだ。
ある程度は知識をつけてここに来たようで、彼女も負けじと
歯を舌で犬のように舐めて相手の口をこじ開けた。

「ん…ちゅっ…んむっ…!」

二回目ということもあって、小林の反応も早かった。
ネロには悪いと思いつつも、エルキュールへの罪悪感から
手早く終わらせたい欲求もあった。
自分が寝ていたベッドにネロを仰向けに押し倒すと
彼女は笑顔でそれに答えた。
男根を小さなピンクサーモンの筋の下に滑り込ませ、竿で愛撫する。

「あっ…こば…やしぃっ…!それ…いいっ…やばぁ…っ…!」

ショートの茶髪を振り乱しながらシーツを掴んで悶えるネロ。
体位もそうだが、生意気な口調も性行為の相手として新鮮だ。
背徳感はますます彼自身を膨張させ、肥大化させる。

「ネロ…もう駄目だ…挿れるぞ…!」
「い…から…は…くっ…ばかっ…!」

急かす彼女は舌を噛み切りそうなほどだらしなく垂らして
涎の混じった声で男に合図する。
足の裏で示しきれていないが僅かに示したように見える大陰君。
まだ襞も見えないそこをゆっくりとこじ開け、ねっとりした愛液の中を
肉欲の塊が突き破っていく。

「がはぁっ…んぐぅあっ…!」

彼女はとても達しやすい体質のようだったらしく、
大袈裟なまでに喘いでベッドの上で身体を仰け反らせた。
仰け反れば仰け反るほど幼い身体と勃起した小さな乳首が目立つ。

「ネロ…射精る…!」

今まで一度も性行為で達したことのない小林は白濁液を
溢れんばかりにネロの臍の上に吐きかけたのだった。



「ネロ…やっぱり僕は」
「いいよ別に、小林はエリーとくっつけば」

ネロが妙に早くネグリジェを着たことに違和感を覚える小林。
彼は呼び止めようとしたが、ネロは黙って扉から出て行った。
全て、演技だったのだ。喘ぎ声も、押さえつけられたことも。
その気になれば、残った体力で腰に脚を絡めて既成事実を作ることさえできた。
あえて彼女は、そうしなかったのだ。



後日。学校から一旦離れることになる小林を、
ミルキィホームズが見送る光景があった。

「小林さん…これ、大切にしてくださいね」

小林の手に握られたのは、エルキュールの帽子についていたリボン。
涙をこらえて彼に笑いかける彼女の様子を見て、
戻り次第エルキュールを幸せにしようと小林は誓った。

その姿をまるで予測していたかの如く、
終始拗ねるように後ろを向いたネロの姿があった。
小林はエルキュールとの関係と同時にネロ自身のために、
そのことには一切触れずにその場を後にした。

エルキュールとの誓いの証を握りしめながら。

おしまい

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