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「Insert」シリーズ#6 「アナル」 響編  35-055(2) 7/28


「力抜けよ」

入れる前に声を掛けるのは別に気配りでもなんでもない。
今からアナルを犯すという宣言であり、言葉と後門を貫くのはほぼ同時である。
高く掲げさせた尻をしっかり抱え、反射的に逃げようとするのを押さえつけると
体重をかけて根元まで一気に突き通してやる。
枕で押し殺した呻き声を無視するのは別に虐めているからではない。
後でやる時は入念にほぐしてやるわけで、異物に馴染むまでの短い一時の話だ。
生まれつき柔軟性を持ち合わせている体なのだろう、しばらく動きを止めているだけで
徐々に締め付けがゆるみ、蠕動に似た動きが俺のものに絡み始める。

「…ぐぅ……んはぁあ……ふぁああ」

押し殺した呻きが甘やかな溜息に変ったら抽送開始の合図である。
たっぷり仕込んだローションをのおかげもあり、腸内をこねまわす砲身全体が
包み込まれ絞り上げる動きは前では決して味わえない異次元の快感ですらある。

「どうだ、気持ちいいか?」
「うぅっ……な、なんかもう凄いぞ……」
「それはこっちもだ。「今日もたっぷり出してやるからな」
「うん……う、嬉しいぞ」



彼女が中に出して欲しいと望んだ時には少なからず驚いたものである。
もちろん彼女とて現役アイドルの身、本当に身篭るわけにいかないのは分っている。
ただ“恋人”同士なら、それを目指す行為を真似でもいいから体験してみたいと、
珍しく真剣に言い募る彼女に押される形で俺は頷いてしまった。
問題はいかにノーリスクで約束を果たすか。当然安全日云々は論外である。
避妊薬が妥当な線だが、処方が必要なそれには別のリスクが存在する。
だから俺がそれを提案したのは、彼女を諦めさせるための手段であったのだが。

「どうしても中に出して欲しいんだな?」
「う、うん……どうしても……だぞ」
「自分が言ってる意味分ってるなら手段を問わなくても文句はいうなよ?」
「わかってるさ……だけど、それってどういう意味?」
俺は彼女をベッドに押し倒すと下半身を脱がせ、その方法を指で示してやった。

「こっちなら妊娠というリスクは無しで経験できるが」
「…………わ、わかったぞ。自分はそれでも……いいさ」
「じゃあしてやる。だが途中で無理だと思ったら絶対言うんだぞ、いいな?」


無茶な希望を諦めさせるための方便。
痛い目に合えば懲りるかと、あえて乱暴に責めてみたがそれも裏目だった。
初めてのアナルで快感を覚えたらしい響。
ベッドでは従順な響を虐げることに目覚めた俺。
これが今の関係に到った顛末である。
初めのうちに感じた後ろめたさも行為を重ねるうち感覚は麻痺した。



「うぅぁ……きもちいっ……あぐっ…うぐぅ」
「うお、俺も気持ちいいぞ響」
「ねぇ……今日はそのぉ…前にも入れてほしい」
「……ああ、あとでな」

実行した試しのない不毛なやり取り。
衛生面も考慮してのことだが、アナルの快感と中出しの征服感を覚えた今では
普通にマ○コに入れるセックスなど物足りなくてしょうがない。
そろそろ頂点が近づいてきた俺は、ピストンのペースを速めながら
乳房に両手を伸ばすと、乱暴に揉みながら弾力を楽しむ。

「そろそろ……いくぞ」
「うん、いっぱい……出して、中に」
熱い体温や絡みつく粘膜、そういった生々しい感触を抜き身に味合わせながら
俺は腰を打ち付け最奥まで突っ込むと、本能のまま精液をたっぷり注ぎ込んだ。
そうして半ば放心状態に陥りながら抜き出して響の体を解放してやる。

普段ならさっさとシャワーにいくのだが、枕に伏せたままの響が妙に気になった。
既に荒い呼吸も落ち着いて、ゆるやかに上下する小柄な背中。
開いた足の間にできつつある、逆流してきた白濁による水溜り。
そんなものを眺めていると、溜まった精液を出したばかりだというのに
また催し始めているのに気付いた。

ならば久しぶりに響の希望を聞いて、普通の恰好でも抱いてやろうか。
一旦シャワーを浴びて綺麗に……ついでだから汚れた響も洗ってやろう。

「響、体洗ってやるからシャワー一緒に来いよ」
「…………ぅぅっ」
「おいどうした響、まだ起きれないほど余韻に浸ってるのか」
言いながら強引に響の体をひっくり返して。

泣いていた。
目を真っ赤に腫らして。

「お、おい……どうしたんだよ。痛かったのか?」
「ちがう……そうじゃない」
「じゃあなんで」
「ごめん、プロデューサー。痛いとか嫌とかじゃなくて……
ほんとに気持ちいいんだけど、なんで涙がでるのか自分でもわからない……
ねえ、なんでだろう……おかしいよねこんなの」

バッドで頭をぶん殴られたような衝撃だった。
自分のしでかしたことにようやく気がついた。
担当アイドルに、いや……大事な恋人にした仕打ち。


「響、お前ほんとにバカだな」
「な、なんでだよ……」
「こういうのはやっぱお前には似合わないな。ほら、体洗ってやるよ」
「え、ちょっと待っ、あっ、こらそんなの恥ずかしいってば」
「大人しくしないと落ちるぞ。俺が本当のセックスを教えてやるからな」


俺は真っ赤になって照れる響をお姫様抱っこで風呂場まで運んだ。
汚してしまった体を綺麗にしてやってから
今度は愛情だけのセックスで泣かせてやるために。


おしまい

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