ブログ「日々是千早」もよろしくね!

[SSメモ] xx 2011/11/6 28-959(3)

  • 以下本編-

衣装室が事務所の一番奥まった場所にあるのは、日が差しこまない唯一の部屋が
そこだけだったというのが理由である。6畳程度のスペースの半分をウォークイン
クローゼットが占め、無数の衣装がカバーをかけてつるされている。
試着スペースにもパイプハンガーがあり、吊るされているのは出番を待つものと
女の子の汗を吸ってクリーニング待ちのものが半々である。
その結果、部屋には甘酸っぱい女の子の部屋特有の匂いが満ちている。
そんな場所で、たとえ相手が担当アイドルとはいえ二人きりでこもっていると
なんとなく心がざわめいてくるのは仕方のないことだが、生憎相手の女の子は
この部屋に来たときからご機嫌斜めで、不機嫌な表情を隠そうともしない。

「そろそろ絞り込まないと、このあとのダンスレッスンが押すわけだが」
穏やかにしたつもりの催促もまるで効果なし。確かにボーカルレッスンでも
なければ、この子はろくに反応もしてくれないのだから。

「そんなに衣装替えが嫌か?」
「そういうわけではありません。ただ……」
「ただ、何だよ」
「プロデューサーの選んだ衣装、私に合っているとは到底思えません」
「そう言われても一応曲のイメージに合わせているんだが」
「私の曲は露出の多い服がイメージなのでしょうか?」

確かにスカートはミニが多いし、ヘソ出し、袖なしも含まれている。
その上でできる限り胸を強調しないデザインを考慮したつもりである。
美希や貴音のように胸元を開いて谷間を見せるわけにはいかないからだ。
なのに彼女の目はハンガーの衣装にちらちらと注がれている。
タグを見るまでもない、この前のライブで美希が着たビヨンドだ。

「そういうのがいいのか?」
「ダメ、でしょうか」
うつむいた目が今度は自分の胸元に落ちる。
「ダメとはいわんが、色々と直したりとかパッ……」
「プロデューサーの目から見ても、やはり小さいと思いますか?」

プロデュースを初めて約半年。
ようやくまともにコミュニケーションを取れるようにはなっているが
色々と気を使うことは沢山あり、特に胸を含む体型のことは最たるものだ。
だから千早の方からそんなことを言い出したのが意外だった。

「プロデューサーも72だと思っているのですね」
「思うも何も公式プロフィールだろ、その数字」
「ええ。嘘の数字ではありません。ただし中学のときのですが」
「……え?」

千早の話を簡単にまとめると、事務所に出す公式プロフィールには
うろ覚えだった中学時代のスリーサイズを適当に書いたということだった。
だとしても72以上どれだけ発育が進んだのかは甚だ疑問だったわけだが
そんな俺の視線が胸に釘付けなのに気付いた彼女がその一言をこともなげにいった。

「ではプロデューサー、正確なサイズを測ってもらっていいですか?」

何を言っているのか分からず、俺は呆けた顔で千早の顔をみつめるだけだった。

「ぺったんこだとかまな板だとか、思われるのも癪ですし」
いいながら、普段の着替えのようにジャケットを脱ぎ、ブラウスのボタンを
はずし始めている。

「いや、千早さんちょっと待ちなさい」
「変なことは考えないでくださいね、ただ採寸してもらうだけですから」
「へ、変なことって。ともかく脱ぐのはやめろ、こら、あっ」

そんな言葉を言いながらも、俺はたださらけ出された千早の素肌に魅入られたように
身動きがとれなかった。
ブラウスを脱ぎ去った下には白い飾り気のないブラジャー一枚が残り
いましも千早の手が背中のホックをはずしかけ。
肩紐をずらして、カップを大切に包み込むようにブラを取り去ると
一瞬両手で抱くよう胸を隠したものの、すぐ手を下げて俺に向き直った。
俯いた顔が、そのときになってようやく紅潮しているのに気付いた。

「ど、どうでしょう。これでもまだぺったんことか言いますか?」

そもそも俺はぺったんこともまな板とも思っていない。
水着撮影のときにも、可愛らしい膨らみであることは確認済みである。
ただ、いま生で初めて見た千早の胸、いや乳房は
全体のボリュームこそおとなしいものの、描き出す曲線は見事の一言だった。
白い肌と淡い色の乳首のコントラスト。
今になって恥らいながら、懸命に俺を見つめる含羞の表情。
俺は生唾を飲み込みながら無意識に手をその柔らかそうなふくらみに伸ばし

ペシッ。
鋭い痛みで我に返った。
「変なことするのはだめです。ちゃんと測ってください」
いつの間に用意してあったのか、メジャーが俺の手に押し付けられた。
「ではお願いします。体に触れるのは我慢しますから」
そういって千早は俺に背中を向けると、両腕を軽く開いた。
千早の肩越しに、正面の壁にかけられた姿見をのぞくとまたしても目が合った。
潤んだような彼女の目が、早くしろと催促しているようにも見える。
俺は両手を千早の脇から前に通して、布製のメジャーを乳房にあてがって
後ろに回してくる。

「ちゃんと前の位置もあわせてください。これでは上過ぎです」
どうやら自分であわせる積もりはないらしい。
背中で重ね合わせたメジャーを左手で押さえると、右手を前に回して慎重に
メジャーをつまんで下に位置をおろしていく。

指先が軽く触れているだけだったが、まるでマシュマロのように柔らかい。
「も、もう少しだけ下に。一番高い位置で測るのがトップバストですから」
いわれるまま、いや。
俺はわざと指をずらして、メジャーが乳首と重なるように位置を変えた。
「んっ……」
「このあたりか?」
「はい、そこで」

右手でメジャーを、いや乳房を押さえるようにしたまま
俺は背中側のメジャーの合わせ目を見た。
確かにその数字は公式サイズを上回っている。

「次はアンダーをお願いします。今度は胸のふくらみのすぐ下で」

一度メジャーを緩めると、前に回した両手で乳房を軽く持ち上げ、
いや実際に持ち上げるというより触っただけということになるが
千早は文句を言うこともなく、じっと鏡に映る俺を見ているようだった。




「なあ、なんで突然あんなことを言い出したんだ?」
「プロデューサーには正しい事実を知っておいて欲しかった、それだけです」
「そういってくれる気持ちはありがたいのだが」
「何か問題でも?」
「脱ぐ必要、あったのかなって思ってさ」
「そうですね。男の人に胸を見られるのなんて、初めてでしたし」
「……言い訳できないな、俺も」

「あの、それより感想をお聞きしてもよろしいですか?」
不意に千早が俺に真顔を向ける。
歌うときと同じくらい、真剣な表情とまなざし。

「綺麗だった」
「それだけ、ですか?」
そう尋ねる千早の顔には、俺の反応を面白がるような笑みが浮かんでいる。

「俺だけが千早の秘密を知っている、というのはいい気分だな」
「ひ、秘密ですか?」
「ああ、右のおっぱいの下のほうに小さい黒子があるってことを」
「うそ、そんなところに黒子なんて」
「確かめてみれば?」

俺に背中を向けてブラジャーをつけかけている千早が、カップをめくって
確かめているのが鏡に映る。
「黒子なんてどこにも……あっ!」
「へへっ、こんな機会は多分もうなさそうだからな、しっかりと記憶に
焼きつかせてもらっておくさ」

俺に引っ掛けられ、少し怒った顔をして見せた千早だが
振り返ると、ブラジャーをぐいっとまくりあげた。

「どうぞ、減るものではありませんし。ですが、この責任はきちんと」


もちろん。
君が望むのなら、俺はどんな責任であろうと果たすつもりさ。
だから、その素敵なバストは俺だけのものにしてくれるよな?



おしま……




後日談1

「美希もハニーにバストのサイズ計って欲しいの!」

まだ人が慌しく行きかう事務所に似つかわしくない単語が飛び出した美希の口を
俺は慌てて押さえた。幸い誰にも聞かれなかったようで、離れた場所で怪訝そうに
こっちを見る律子になんでもないと手を振り、俺は美希を会議室に連行した。

「こら美希、事務所で何てこと言うんだよ」
「だって美希見たんだもん、千早さんがプロデューサーさんにしてもらってるの」
「出鱈目いうなよ。あの真面目コンビがそんなことするわけないだろ」
「ホントだよ、美希ちゃんと見たんだもん!」
「意味わかんないよ美希。冗談だとしてもそれは言っちゃいけないやつだぞ」
「ハニーは美希のことを嘘つき扱いするんだ」
「いや、だから噓以前に信じられないんだ……ほんとに、見たっていうのか?」

真顔で頷く美希をみて俺は乗り出した身を椅子にもどして深呼吸をした。
美希は俺に対して噓をついたことがない。いや、誰に対しても噓をつくという発想が
ないのだからこの話は信じるべきだが、それにしても内容が突飛過ぎた。
千早ちゃんは超がいくつもつくほど真面目で堅物なお嬢さんなのである。
その彼女が衣装合わせのクローゼットで、担当Pにおっぱいをさらけだし
サイズを手ずから測ってもらうとは……
ふと俺はその情景を想像しかけ、美希の視線に気付いて頭をふった。

「つまりこの前ミーティングの前に姿を消したのは、クローゼットの中に隠れて
昼寝をしていたからだと。で、そこで二人のそれを目撃したわけか」
「そうなの。あのね、美希はハニーに噓つきたくないから話したけど
ハニーは誰にもいっちゃだめだからね」
「それは勿論だが…それよりなんで美希のバストを測るって話になるんだよ?」
「そ、それは……べつにいいの! ハニーは嫌?」
「いや、そういうわけでもないが」



結局美希の剣幕に負けた俺は、他アイドルのスケジュールを確認してから
美希を連れてクローゼットのある衣装室に入って鍵をしっかりとかけた。
「今日はもう誰も帰って来ない予定だけど、一応鍵はかけといた」
「ふふん、じゃあ早速脱いじゃうね」
それだけいうと、美希はポイポイとシャツを脱ぎ、ホットパンツをおろした。
胸を測るのに下を脱ぐ必要はないわけだが、要するに美希が望んでいることは
そういうことなんだろうと俺は黙っておく。

「はい、これでお願いするの。ちゃんと真面目に測ってね」
差し出されたメジャーを美希の乳房に沿わせて胸を一周させて止める。
公式プロフィールよりわずかに大きい数字を告げると美希が嬉しそうに笑う。

「あはっ、好きな人におっぱい揉んでもらうと大きくなるってホントなんだね」
俺はメジャーから手を離すと、後ろから彼女の豊かな乳房を押さえつける。
「美希、おっぱいだけじゃないんだぞ。こっちだって」
胸から片手をはずし、ヘソを伝って下半身に落としていく。
既に生え揃いかけている陰毛を掻き分けながら、指先がそこに到達すると
もう女である花びらは開き始め、その内に熱く粘る蜜が滴りはじめている。

「んぁっ、ハ、ハニー…そこも触ると大きくなっちゃうの?」
「そうじゃないさ、こんな風に濡れやすくなるんだ」
「あっ、やん、もっとゆっくり、ああっ、まだ入れないでぇ、ふぁっ」
俺は美希の背後で窮屈なスラックスを開きながら、今日は立ったまま
バックからこの愛らしい娘を犯してやろうと考えているのである。



後日談2 

「プロデューサー、あの少し相談がありまして」
「どうした、そんな深刻な顔して」
「あの、それがその……このところ仕事と学校が忙しくて」
「試験とライブが重なったからな。体調悪いのならスケジュール調整して……」
「いえ、体調は問題ありません。ただ少しトレーニングができなくて」
「毎晩ムリにしなくても大丈夫だってトレーナーの先生もいってたろ?」
「そうなのですが……少しウェスト周りが、そのぉ、少し太ったというか」
「そうかなぁ? 普段と変わらないくびれた腰だと思うが」
「ええ、ですが念のため、は、測って確かめてもらえればと」
「…………わかったから、シャツを脱ぐのはやめてくれないか」



すったもんだの挙句、ズボンを少しさげ、シャツをまくって測ることになったが
これはこれで非常に問題のある光景となったのが誤算だった。
白い綿パンツは色気もへったくれもないが、ずらしたズボンとのコラボレーションで
とんでもないエロさという破壊力を遺憾なく発揮している。
おまけにまくりあげたシャツ(千早はこの前ので味を占めたのか胸まで上げている)
からはやはり白のブラがコンニチハしており、目の前のお臍と合わせて俺の理性を
猛烈に揺さぶってくれている。

早く測って終わりにしないと本当に理性が持たない。
俺はメジャーをすばやく千早の腰に回そうとするのだが、指先が触れるたび
千早が小さな声で、“あっ”だの“ふぁ”だの声を立てくれるものだから
前回はなんとか堪えることができた男の生理現象が発現しそうな危機的状況だ。

「あの、プロデューサー……どうですか?」
「ああ、今計るから動かないでくれ、あと声もださないように」
「そ、そんなこと言われても、くすぐったくて、あぁ、やっ」
「うむ、大丈夫、54.8センチだからむしろ減ってるな」
「そ、それなら安心です、ありがとうございました」

よしよし、これで無事解放だという安心感から、俺は目の前にある
細長くすぼまった形よいへそを指で軽くつついた。
ほんとにこれは何の気なくそうしただけなのだが
その時に千早が、女を感じさせる艶のある喘ぎといってもいい声を立てたため
立ち上がりかけてバランスを崩したフリをして、そのヘソにそっと唇をつけた。
千早はそんな俺を咎めるようなこともなく、支えるフリをしながらお腹あたりに
顔を埋める格好の俺の頭を優しく抱きしめてくれたのである。


計測が終わると、もう何事もなかったような顔でミーティングに戻る千早だったが
恐らく次には、どういう理由を用意して<ヒップを測ってください>というのかが
少々楽しみだったりするのである。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます