ブログ「日々是千早」もよろしくね!

[SSメモ] 2010/07 20 妊婦 千早 
千早の年齢は20前半くらい(特に明確にはしなくて)結婚後半年から1年くらい。
一応計画的な妊娠。妊娠判明後に活動を休止して出産準備に専念。
つらかった悪阻の時期を過ぎてようやく安定期に到達、そんなころのお話。
まだ男の子か女の子かは不明。Pは女の子、千早は密かに男の子を願っている、かも。
スレ投下時は2編に分かれていたが、同一シリーズでもあり、ここでは便宜上
1ファイルにまとめて収納した。

◇本編1「妊婦な千早」

風呂上りにソファーで寛いでいると、妻の千早が隣に座りもたれかかってくる。
子供を授かり安定期に入った今は家で一人の時間も多いので、俺が帰宅した後は
ぴったりくっついてきたがる。

「あなた……そろそろ、しましょうか?」
する、といってもセックスではない。(回数は少ないが全くゼロというわけでもない)
妊娠前までのペースを考慮した千早が、俺の性欲がオーバーフローしないよう、
こうしてお手伝いを申し出てくれるわけである。
我々夫婦の名誉のため申し添えておくが、千早が性的に積極的になったわけでも、
奔放になったわけでもないし、俺の方からお願いをしたわけでもない。
手や口を使ってのことは初歩から教え込みはしたけど。

それはさておき折角の好意である。俺はリモコンで照明を落とすと、
千早の肩に手をまわし、唇を求める。
刺激を与えすぎると、キス好きの千早によからぬ火をつけることになる。
先週はその流れから、ついそのまま抱き上げて膝の上でドッキングしたのはいいが、
途中で千早がお腹の張りを訴えて途中終了という結果に終わっている。
千早もそれを覚えているのか、キスが深くなっても舌を触れ合う程度にとどめ、
いつものように絡めあうまでに至らない。

キスの間にも千早の手がゆっくりと俺の体を彷徨いながら、下半身を目指していく。
最後に千早からチュッと音をたてたキスがくると、それがいよいよ始まりの合図だ。
ソファーからすべり降りた千早は、開いた両足の間に横座りになると、バスローブの
前を開く。

「もうこんなに…」

しなやかな指がそっと俺を包み込む。それから恥ずかしそうに俺を見上げ微笑む。

「…すき」

唇を寄せ最初は先端に軽いキス。ついで先端から雁首、砲身と満遍なくキスを繰り返し、
根元までいくと、もう一度先端にもどってくる。
どうしようもないほどの先走りを舌で舐め取ると、唇を大きく開いてゆっくりと
飲み込んでいく。

先端部分を全て口内に収めると、ゆっくりと頭が前後する。
ときおり舌がチロチロと絡みつくと、もう我慢できず声を漏らしてしまう。

「うぁ…千早、すごい」
「ひぃふぉふぃふぃーふぇふふぁ?」(作者注釈:気持ち、いいですか?)

と上目遣いで俺を見上げる。
初めてこれをやられた時は、目と目が逢った瞬間に暴発させてしまい、図らずも
顔射をかましてしまったものである。
快感と我慢の二律背反に苛まれながら、俺はただうなずくだけである。
だが、「んっ」やら「くふん」など鼻息を漏らしながら、真剣にしゃぶり続ける千早の
顔を見ていると、そう長く持つものではない。
股間で揺れる黒髪の手をやり、そっとなでるのが「そろそろ」の合図。
ペースが上がり、吸引力が増す。それが限界だった。

「千早っ…いくっ!!」


「沢山でましたね…」
口内に溜まった白濁を何度かに分け飲み干すと、そういって嬉しそうに千早は笑う。

「無理せずに吐き出せばいいのに」
そういっても千早は一向にいうことを聞かない。

「あなたにもらった大切なものですから。それにあなただって…」

最後までは言えず、顔を赤らめる。
確かにそれも一理はある。いや、いまのは遠まわしのおねだりですか。

「じゃ、俺も少し…いいかな?」
「…はい、その少しだけでなくとも…」

結局はそれで千早に火をつけてしまい、最後までいってしまったわけだが、
今回はアクシデントも起こらず、実に穏やかなセックスができたと思う。
千早とひとつになって、じっと抱き合いながら、時折キスを交わしたり、
愛の言葉をささやいたり。
満ち足りて、安らかな寝顔の千早を見ながら、こういうのもいいもんだなと。


◇本編2 「妊婦なちーちゃん」

妊娠して4ヶ月。悪阻の時期のように主人を心配させることもなくなり、食欲も戻って
きて、毎日がとても充実している。
主人の手伝いを名目に週に1、2度は事務所に顔を出し、それ以外の日には家で作詞の
勉強をしたり子守唄の自主レッスン。妊娠してから習慣となったお昼寝をして、起きたら
室内でできる軽い運動。そんな毎日を過ごしているせいか、体重が5キロ増えた。
2ヶ月前に髪を短くしたのもあり、鏡に映る自分を見ると別人のような感じがする。
でも、主人はそんな私の姿がかなり気にいっているようで、一緒にお風呂に入るたびに
それを口にするので、もう耳にタコができてしまった。
そんな、いつものような穏やかな毎日。

「お帰りなさい。あ、あなた」
「ただいま、千早。一体いつになったら照れずに“あなた”っていえるんだろうね」
「て、照れてません……」
「可愛いからそれでもいいんだけどね。それより、いつものは?」
「あ、あの……ご飯にします? それともお風呂に?」
「3番目、抜けてない?」

分かってるくせに、そんなとこを言って私を冷やかす。
抗議のため、おあずけにしようかとも思うのだけど、人に頭と体を洗ってもらう
心地のよさは捨てがたいものがある。
今夜も負けを認めたのは私のほう。夕食後、ソファーで寛ぐ主人に擦り寄ってしまう。
だって、素直にしているととても優しく、意地悪なことをいわないから。

「今日は一人で寂しかったろ? 一緒にお風呂はいろうか?」

抱き寄せられ頭を撫でられると、もうそれだけで私は蕩けてしまう。
私は返事の代わりに、首を伸ばして唇を求める。

妊娠前はお風呂場まで抱っこされていたけど、今は我慢。
その代わり、そこからはすべて主人にやってもらう。
脱衣場に立つと、両手をばんざいして主人を見上げる。
チュニックが捲り上げられ、下着だけになるとそこで軽いキス。
キャミソールの肩紐がはずされ、自然に床まで落っこちる。
とっさに胸を隠そうとした手が押さえられ、そこにもキス。
妊娠すると性欲は減少するらしい、確かに本にはそうかいてあったし
普段はキスするだけで十分満足なのだけど……

ま、まだ駄目です……そんな風にされたら……もう……
欲しくなってしまいます、あなた……やだ、力が抜けてしまうから……
あそこが熱くなっている。きっともういっぱい溢れているはず。
ショーツを脱がされるときに、またそれを指摘されてしまう…
ほら、あのひとの手がショーツに…

くちゅ。

いやらしい音が脱衣場に響く。
見られるのは恥ずかしい。彼の眼をふさぐ代わりに固く目を閉じる。
ショーツがゆっくり下ろされる。次にどうされるかも分かっている。
ほら、彼が私の前に屈みこんで。私はその肩に手を置いて体を支える。
そして自ら足を開いた。彼のキスをそこに受けとめるため。

ちゅっ。

(ああっ……気持ちいい……もっと中まで)

彼の舌がぴちゃぴちゃ音をたてながら、私の流す液体を舐め取っていく。
一通り私の味に満足すると、喉を鳴らしてそれを飲み込み、ゆっくり舌が侵入してくる。

「おいしかったよ、千早」

そういう彼の唇は、私のいやらしい液体でぬらぬらと光っている。
無言で彼を引き寄せ、唇を重ねる。私が汚した唇は、私の舌で綺麗にしなければ。

「ごめん、千早。久しぶりだったから、ちょっと歯止めが…」
「謝るならこの子に。驚いていましたから」

彼の手をお腹に導く。

「えっ!? ほんとに?」
「ふふっ、冗談です。まだ動いてもわかりません」
それでも彼は、愛しそうにお腹をゆっくりと撫でている。
湯船のなか、こうして彼の膝の上で抱っこされているだけでも十分気持ちいいのだけど
時にはさっきのように、少し強引なのも。

「あの、あとで……さっきの続きを……」
「大丈夫なのか、千早」
「あなたのほうこそ、大丈夫じゃないみたいですよ?」
お湯の中で手を伸ばす。ほら、こんなにごつごつしたままじゃないですか。
これが欲しくなったなんて、恥ずかしくて口にはできない。けど……

「この子がお父さんに会いたいみたいですから」
「千早、無理してない?」
「あの、激しいのでなければ大丈夫です。それに……」
「?」
「わたしも……欲しくなりましたから。さっきの誰かさんのせいで」

ベッドに腰掛けた彼の前に膝をついて、この前そうしたようにそっと唇をつける。
そこはとても固くなっていて、本当に骨でも通っているみたい。
こんな風になって痛くないのだろうか。
舌を絡める、唇で軽く締め付け、そのたびに彼が気持ちよさそうな声をたてる。
歯を立てないように気をつけながら、咥えたまま顔を上下させる。
時々からだがピクリと反応するのが少し可愛い。

「ちょ、ちょっとタイム。千早……これ以上は」
「これ以上はなんですか?」
「今日は千早の中でいきたい」
「ではベッドの上に……」
彼の手をひいて、仰向けになってもらう。
いつものセックスなら、私の女の子も沢山舐めてもらうのだけれど。
そうすると、沢山濡れて私も気持ちいいから。
でも今日は、私のそこも十分に潤っているし、もう待っていられない。彼もきっとそうだ。
ゆっくりと彼の上にまたがり、そっとあてがう。

ぬるり。
擦り付けただけで、快感が背筋を駆け上る。
何度かそうやって彼のものを中に導こうとするけど、うまくはいらない。
「千早、手伝うよ。ん、ゆっくり。そのまま……」
彼が支えているそこに、あてがって……ゆっくり……
はぁっ……固い…んん、は、はいってくる……
どうして男の人のは、先がこんなに大きく膨らんでいるのだろう。
それが通り抜ける間、ほんの少し苦しいけど……それも気持ちよくて……
ずるり、そんな感じで彼の先端が私の入り口を通り抜ける。
ゆっくりと腰を下げていく。
私の中の奥のほうに、ぐいっとあたる。
驚いた声をあげてしまったのだろう。心配そうな顔をした主人に抱き寄せられる。

「ほら、こうやってじっとしてて」
つながったまま、彼の胸に耳をあてる。
時折、わたしの中で主人のものが僅かに動いている。
それに応えるように、わたしもほんの少しだけ腰を動かしてみる。
こんなに温かくて、心地がよいのだから。
ずっとこうして。あなたと一緒に
いえ、もう少しで三人になるんですね。


おしまい

※「妊婦ちーちゃん」シリーズ続編を書いた場合、ここにまとめたら
 いいかもしれない

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます