まったり
プロフィール
ライトノベル、ミステリが主です。SFや純文学も読みますが。遅読なので頻繁に更新できるかわかりませんが、頑張ります。
読書状況
1.ノックの音が/星新一（新潮文庫）はじめての星新一。全ての話にしっかりオチがついており読みやすかった。
中でも「現代の人生」が一番好き。
75点。
2.盗賊会社/星新一（新潮文庫）
『ノックの音が』に比べて、星新一らしくSF要素が敷き詰められた作品。
一話一話がかなり短く、気軽に読めるところは流石。
イチオシは「趣味決定業」
70点。
3.午後の恐竜/星新一（新潮文庫）
またも星新一。次は違う本読みます。
昭和に発表された小説ですが、いまだに新鮮な作品だと感じます。これぞ星新一。
イチオシは『狂的体質』
70点。
4.ロートレック荘事件/筒井康隆（新潮文庫）
はじめての筒井康隆。何言ってもネタバレになりかねないので閉口。
本格派ではありません。
80点。
5.悪魔のいる天国/星新一（新潮文庫）
世間への風刺の効いた作品。
気軽に読めるってのはホント素晴らしい利点。
イチオシは『宇宙のキツネ』と『ピーターパンの島』
75点。
6.テロリストのパラソル/藤原伊織 （講談社文庫）
史上初の江戸川乱歩賞と直木賞をダブル受賞した作品。
その謳い文句に寸分も違わない作品でした。
最近ハード・ボイルドって減ったなぁ…。
85点。
7.烙印よ、刃に囁け。SCAR/EDGE/三田誠 （富士見ファンタジア文庫）
いい意味でライトノベルらしさが出てる作品。
ネオ・サイコ・アクションらしいです。続刊も読もう。
70点。
8.摩天楼の身代金/リチャード・ジェサップ （文春文庫）
げにげに、これは斬新な金銭授受法。アメリカ特有の文化というかシステムを上手く使った作品。ネタバレしたいけどそれはダメだ。
絶版状態なのが非常に残念。復刻したら新品買うよ。
90点。
9.ボッコちゃん/星新一（新潮文庫）
数作品、他の本と重複していた作品があったがそれでも楽しめるのは流石。
イチオシは『生活維持者』。
75点。
10.ある日、爆弾がおちてきて/古橋秀之（電撃文庫）
はじめてのフﾉﾚハシ作品。短編集です。
表題作のヒロインの考え方と自分の考え方があまりに相似していて焦った。
イチオシは『ある日、爆弾がおちてきて』と『おおきくなあれ』。
80点。
11.夢の樹が接げたなら/森岡浩之（ハヤカワ文庫）
『星界』シリーズでおなじみの森岡氏の短編集。
『スパイス』を読めただけでこの本は名作。カニカニカニ。
80点。
12.ボンボンと悪夢/星新一（新潮文庫）
微妙な作品。好きな話もいくつかあるけど、さほど好きでない作品も多かった。
イチオシは『上級階級』。
65点。
13.オフシーズン/ジャック・ケッチャム（扶桑社）
都会人vs食人族 in 家に立てこもり
あとがきの人肉ジャーキー云々は本気なのかジョークなのか受け止めかねるところ。両方かな。
75点。
14.われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う/土屋賢二（文春文庫）
久々に笑いながら読み続けました。こういう笑い大好き。
80点。
15.棚から哲学/土屋賢二（文春文庫）
笑う笑う。１つあたり４ページのエッセイなので読みやすさは高評価。
75点。
16.人間は笑う葦である/土屋賢二（文春文庫）
笑うエッセイの中に、いくつか真面目なエッセイが含まれており、はじめて筆者が教授だと認識した。
解説は森博嗣。
75点。
17.Xの悲劇/エラリー・クイーン（創元推理文庫）
本格ミステリ代表的草分け作品の内の一つ。
「読者よ、すべての手がかりは与えられた」の謳い文句通り、伏線を含む全ての手がかりが作中にあります。傑作。
80点。
18.紅茶を注文する方法/土屋賢二（文春文庫）
面白いのですが、既読のエッセイと酷似したテーマがあるせいか新鮮味に欠ける。
70点。
19.クリスマス上等。/三浦勇雄（MF文庫）
痛快ローリングサンタクロース青春ストーリー（誤謬含む
面白かったけど、このノリは少し苦手。アッパーかつ青臭い感じ。槍ヶ岳以外のスタッフは人間として嫌い。
75点。
20.陽気なギャングが地球を回す/伊坂幸太郎（ノン・ノベル）
伏線回収も話の展開も綺麗な出来映え。
けど何よりも映えたのがギャングたちの会話。魅力的。
80点。
21.きれぎれ/町田康（文春文庫）
文体が軽快かつ軽薄なモダンな印象かと思えば、用いる言葉遣いや単語は古めかしいというアンバランス。
ダメ人間だもの。
70点。
22.火刑法廷/ジョン・ディクスン・カー（ハヤカワ文庫）
ルービンの壷とは言い得て妙。げにげに。
『神樹の館』思い出した。
採点不能。
23.われ笑う、ゆえにわれあり/土屋賢二（文春文庫）
最初に読めば新鮮味に溢れていたでしょうが、少し慣れてしまった。
自虐ネタが多いです。
70点。
24.陽気なギャングの日常と襲撃/伊坂幸太郎（ノン・ノベル）
相変わらず素敵な４人組。こんな仲間が欲しいよ。
今回はあからさまな伏線がたくさん。それがまた一興。会話も素敵。
80点。
25.重力ピエロ/伊坂幸太郎（新潮文庫）
文庫版をば。ミステリかと思いきや、そうでなかったり。家族愛の方が色濃い。
相変わらず会話のテンポが魅力的。
26.たくさんのタブー/星新一（新潮文庫）
ループ。あるいは悪循環。それがテーマ。
27.ナイン・ストーリーズ/サリンジャー（新潮文庫）
口語体じゃないサリンジャー。相変わらず素敵な会話を繰り広げます。
28.大いなる眠り/レイモンド・チャンドラー（創元推理文庫）
うふぅ。これに尽きる。
29.帝都物語 第壱番/荒俣宏（角川文庫）
どこまでが実在の人物で、どこまでが架空の人物なのか。
サクラ大戦は絶対この作品を意識したはず。
30.砂の女/安部公房（新潮文庫）
４０年以上前の作品ですが、現代の社会に通ずる所があるのは安部公房の先見の明か、あるいは偶然の皮肉なのか。
31.スティル・ライフ/池澤夏樹（中公文庫）
表題作は、一言でまとめれば「綺麗な小説」
詩人としての感性がいかんなく発揮されてるかと。
32.UNKNOWN/古処誠二（講談社ノベルス）
加納朋子らに見られる、殺人が起こらないタイプのミステリ。
謎の解明や自衛隊の描写も含め、少ないページできっちり収めてる所が好感。
33.魍魎の匣/京極夏彦（講談社ノベルス）
多くの謎が蔓延る作中、気づけば感化される登場人物。
無縁のはずも匣の中。四方を見回すも閉じられたセカイ。
７００頁なんてぶっ飛びます。
34.変調二人羽織/連城三紀彦（講談社文庫）
叙述トリックが光る事実上の処女短編集。
表題作よりも、「メビウスの環」と「依子の日記」が優れています。
35.つねならぬ話/星新一（新潮文庫）
先に読んできた星新一の作品と比べてとても抽象的なものが多い。
死者、あるいは遺物などのご加護を授かるといった、昔話や民族文化に見受けられる伝承がモチーフ。
36.キミキス��/日暮茶坊（ファミ通文庫）
何でかな、この人の文章は全く抑揚が感じられず悪い意味で淡々としてる。特に会話文。
ただ、この本の見所は二見さんのエロさ。キス＋氷＝舌
37.白い服の男/星新一（新潮文庫）
戦争を防ぐために行うべきこと。
�＼鐐茲糧畛瓦気鯔困譴此�一つの教義として構成に伝えること。
�∪鐐茲梁減澆鯔困譟∪鐐茲涼亮韻某┐譴觴圓鯣海掘�形として残る戦争の記録を全て消去すること。
どちらがより効果的なのか。少し考えてしまった。
38.これからの出来事（新潮文庫）
珍しく古風じみた話が多かったかと。伝奇も少し。
短い話できっちり風刺を挿入する手腕は星新一の才能。
39.ブランコのむこうで/星新一（新潮文庫）
初めて読む星新一の長編。終始口語体に徹してました。
内容は、絵本のようなファンタジー。他人の夢を渡り歩く少年の話。
この手の話としては悪い意味で平凡だった。皮肉も毒が薄いし。
40.時をかける少女/筒井康隆（角川文庫）
表題作は映画版（アニメ）を見た後のせいもありますが、非常に新鮮。
時代背景は違和感を感じない程自然ですが、キャラ造詣が古めかしい。特に言葉遣い。
残りの2編は目を瞠るところないかな…。
41.殺×愛3 ―きるらぶ THREE―/風見周（富士見ファンタジア文庫）
シナリオ設定、キャラ造詣、文調体、全てがいわゆるヲタク向けなラノベ。
設定は悪くないと思うんだけど、メリハリが半端。シリアスの所とギャグの所のギャップが上手く活かされてない。真剣になれないし笑えない。
キャラだけは好きです。
42.殺×愛4―きるらぶFOUR/風見周（富士見ファンタジア文庫）
前々から思うのですが、この手の小説の主人公は大概、いぢめキャラかシニカルキャラに成り果てます。それが悪いとは言わないけど。
人気があまりないそうで、展開が早い。そのくせ無駄なイベント多い気もしますが。お陰で登場キャラをほとんど掘り下げられていない。サブキャラ不要説。
43.村上朝日堂/村上春樹（新潮文庫）
回顧録が多かったエッセイ集。長編以上に脱力してた。挿絵も脱力。
村上春樹の小説は得てして力んでいない所に好感。
44.ランゲルハンス島の午後/村上春樹（新潮文庫）
エッセイとしては朝日堂よりも断然面白かった。
テーマを定めてそのことについて書く、という形式はシンプルながら案外難しい。流石は村上春樹か。
45.きみにしか聞こえない―CALLING YOU/乙一（角川スニーカー文庫）
白乙一。僕は黒乙一の方が好きです。
表題作。心温まるハートフルストーリー、だけでなく痛いシーンもしっかりと。青春とは青い春と書きます。春は出会いと別れの季節。
「傷-KIZ/KIDS-」。はっきり言うと駄作。メッセージ性というのは度を過ぎると煩わしくなるものです。こちらは青すぎる。
「華歌」。技巧を巡らす黒乙一と違い、感性の完成度の白乙一ですからあまり用心せずに読んでたら見事に騙された。叙述トリックとは。青の卒業。
あとがきが一番面白かったのは気のせいです。
46.ウソツキクラブ短信/河合隼雄、大牟田雄三（講談社）
僕も嘘吐きですが、そんな僕に勇気を与えてくれた体験談。
一人の嘘吐き青年の挫折と苦悩。そこから這い上がる不恰好で無様ながら感涙に咽ぶ模様は一読の価値有。
47.羊をめぐる冒険（上）/村上春樹（講談社文庫）
48.羊をめぐる冒険（下）/村上春樹（講談社文庫）
昔の春樹らしく、ストーリーと比喩に幻想性を織り込んである。これは好き。
とりあえず「僕と鼠」シリーズの完結（『ダンス・ダンス・ダンス』は番外とすると）ですが、どこか茫洋たる感じが見受けられた。3部作の3作目が起承転結における「結」とはかけ離れて、終止空転し続けてたというか。
49.イン・ザ・プール/奥田英朗（文藝春秋）
初の奥田英朗。思ってた以上にくだけた作風（下の話があったり）で面食らった。
気構えることなく気楽に読める短編。続編の『空中ブランコ』も読みたい。
2007年03月21日(水) 13:18:19 Modified by dokusho3