TrueCrypt−偽装コンテナファイルの作成(2)

TrueCrypt−偽装コンテナファイルの作成(2)※Ver 5.1a以前



以下の記事は、バージョン5.1a以前のTrueCryptでボリュームを作成した場合のものであり、バージョン6.0以降は隠しボリュームヘッダの位置が変更されているため、適用できません。ver6.0以降は(3)を参照してください。


参考:http://forums.truecrypt.org/viewtopic.php?t=2319

TrueCrypt−偽装コンテナファイルの作成(1)に戻る。


ここでは(1)の具体的な方法を解説する。

注意:この手法は、偽装対象ファイルのデータの一部を壊すことになります。大切なデータは必ずバックアップしてください。その他ファイルの取り扱いやトラブル等については自己責任でお願いいたします。


1.擬装用データの加工


  偽装対象ファイル(test.mpeg)のサイズが512バイトの倍数となるよう、バイナリエディタ等で末尾部分を切り取る。
  

2.ヘッダのバックアップ


 2−1.隠しボリュームの作成
 
  まず、隠しボリュームを含むダミーのコンテナファイルを作成しておく。(ここではdummy.datとする)
  (手順は「TrueCryptで隠し暗号化ボリュームを作成」を参照のこと)

  ダミーのコンテナファイルのサイズは、偽装対象ファイル(test.mpeg)より小さいサイズとする。
 
  ※ダミーファイル内の隠しボリュームのサイズは、偽装対象ファイル(test.mpg)のサイズを越えてはならない。(※1)



 2−2.ヘッダのバックアップ
  ダミーコンテナ(dummy.dat)の作成後、dummy.datのヘッダをバックアップする。 

  TrueCryptGUIでダミーコンテナを選択(もしくはTrueCryptにDrag&Drop)する。
    ↓
  「ボリュームツール...」→「ボリュームヘッダのバックアップ...」を選択する。
    ↓
  確認ダイアログの「はい」をクリック後、ファイル選択ダイアログに任意の名前を入力。
  ここではheader.binという名前にする。

  

3.隠しボリュームヘッダのリストア


  さきほどバックアップしたヘッダ(header.bin)のうち、隠しボリュームのヘッダのみ、偽装対象ファイル(test.mpg)にリストア(復元)する。

  偽装対象ファイル(test.mpeg)をTrueCryptで選択(TrueCryptにDrag&Drop)する。
    ↓
  「ボリュームツール...」→「ボリュームヘッダのリストア...」を選択する。
    ↓
  確認ダイアログで「はい」をクリックする。
    ↓
  ファイル選択ダイアログでバックアップしたヘッダ(「header.bin」)を指定。
    ↓
  「隠しボリュームのヘッダをリストアしますか?」のダイアログで「はい」をクリックする。


4.隠しボリュームのフォーマット


  隠しボリュームのパスワードを入力して、偽装ファイル(test.mpg)をマウントする。
  マウント後、ボリュームをExplorerで開き、フォーマットする。


その(3)へ続く。


※1
「隠しボリュームのサイズ ≒ 偽装対象ファイルのデータのうち、暗号化データに置き換えられる可能性のある部分のサイズ」
であるため、必要以上に大きくしないほうがよい。

2008年10月12日(日) 22:26:52 Modified by hiverd




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