TrueCrypt−偽装コンテナファイルの作成(3)

TrueCrypt−偽装コンテナファイルの作成(3)


(1)および(2)では、偽装用データの後半内部に隠しボリュームを埋め込む手法を紹介した。
この方法だと、正常データの一部を壊してしまうことになる。(またTrueCrypt ver6.0以降ではヘッダの位置が変更されたため適用できない)

そこで、隠しボリュームが含まれたコンテナファイルを作っておき、偽装用データの後ろ側に追加コピーする方法を試してみる。

注意:この手法は、誤った手順その他予期しないシステム仕様により偽装対象ファイルのデータの一部を壊す可能性があります。大切なデータは必ずバックアップしてください。その他ファイルの取り扱いやトラブル等については自己責任でお願いいたします。


1.TrueCryptコンテナファイルの作成

TrueCryptで隠し暗号化ボリュームを作成の手順に従って、隠しボリュームを含むファイルコンテナを作成する。


2.擬装用データへの結合コピー


ver5.1以前のTrueCryptを使用している場合は、擬装用データのサイズが256バイトの倍数になるよう、加工しておく。
(6.0以降は不要)

copyコマンド等を使用して、擬装用のデータの後ろ側に1で作成したコンテナファイルを結合コピーする。

例)copy /B 偽装ファイル.mp3 + 暗号化コンテナ.tc 偽装済データ.mp3 /B

※バイナリファイルとして結合するため /B スイッチを忘れずにつける。偽装対象ファイルが前になる。前後を間違えないこと。

以上で作成は終了する。


マウント方法

5.1以前の場合は、隠しボリュームのパスワードを入れれば普通にマウント可能。

ver6.0以降の場合、隠しボリュームのパスワードを入れると最初に「パスワードが間違っています」という表示が出る。
あきらめず3回入力を繰り返すと、「ヘッダが壊れています。リストアしてください」という旨のダイアログが出るが、OKをクリックすると無事マウントされる。
さらにドライブを開くとフォーマットを求められるため、フォーマットする。
(ここでフォーマットしても、擬装用データの領域は書き換えられない)

以降は、マウントする度に3回パスワード入力が必要となるが、通常の隠しボリュームと同様に扱える。
2008年10月12日(日) 22:39:53 Modified by hiverd




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