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外反母趾  hallux valgus

【概念】

長時間の靴や靴下を着用する近年の生活様式の変化によって、本邦でも急速に増加してきている。圧倒的に女性に多く、10歳代に発症するものと、40歳代の中年期に発症するものとがあり、前者には高頻度の家族内は発生が認められることから、遺伝性要因も関与していると考えられている。解剖学的な要因として、縦アーチのみならず横アーチも低下した偏平足中足骨内反、中足骨頭の円形化、長い第一中足骨、基節骨外反、種子骨の回内変位などがお互いに密接に関連し合って、発生している。
外反母趾はいわゆる第1中足趾骨関節の静的亜脱臼である。
外的要因として最も重要なことは履き物である。先の尖った物やハイヒールの様に踵が高くなり前足部にストレスのかかる履き物を履くと中足骨が内反し、基節骨以下が先細りの閉鎖部分で外反位に強制される。中年期には体重増加および筋力低下も大きく関与してくる。

【症状】

母趾のMTP関節において、遠位部が外反し、関節の内側が突出してバニオン(関節包の腫脹)を形成して痛む。変形が強くなると、母趾が第2趾の底側に入り込み、2・3趾のMTP関節の底側にたこを形成する。この第2趾と母趾との摩擦や第1中足趾骨関節の内側の疼痛性腫脹のために母趾の動きで疼痛が生じる。つまり、静的亜脱臼位にありながら、脱臼による側副靱帯や軟部組織の疼痛の所見は認められない。これには、外反母趾は長期間微細なストレスが重なり亜脱臼変位してきた為と考えられる。


【診断】

荷重時の足部X線像が診断には有用で、外反母趾角および第1・2中足骨角を計測する。外反母趾角は15°以上を、第1・2中足骨角は10°以上を異常とする。

誤診に注意!

バニオン(母趾関節包腫)の肥厚により母趾角が大きく見えてしまうことがある。視診でみた外反角とX線で得られた母趾角には差があるのが通常である。外見を気にされる女性もいるが、その差を理解した上で治療方針を決めていく必要がある。

【治療】

保存的に矯正や装具療法を行う。しかし、変形が重度の外反母趾を正常の位置に戻すのは困難で、観血的整復を行う必要がある。変形があっても疼痛が軽度の症例に対しては母趾サポーターやテーピング指導により日常生活を疼痛なく送ることが可能である。
軟部組織を強制するMcbride法、中足骨の骨切り術であるMitchell法、基節骨を部分的に切除するKeller法がある。

【私的治療】

ほとんどの症例で保存療法が適応となる。最近ではインソール(足底板)を作製し、縦アーチや横アーチを支持することにより、足部の剛性を向上させる方法もある。外反母趾に陥るまでの過程として筋力のアンバランスも関与している。母趾を内転させる筋の牽引力(短縮)と母趾を外転させる筋の弱化というアンバランスもインソールである程度改善が期待できる。
以前は、タオル集めや母趾の屈伸運動が有効であると言われてきたが、最近では、外反変形が生じている場合はそれらの運動によりさらに変形を助長する可能性があると報告されている。

【私的見解】

遺伝性外反母趾以外の二次的な要因が関与している外反母趾では90%以上の症例で偏平足がみられる。偏平足は舟状骨が低下し、中足骨も低下して起こる。横アーチが低下して偏平足になると、足底腱膜による『ウィンドラス巻上げ現象』が減弱し、母趾の安定化機構が低下する。母趾の安定化機構は内側縦アーチ(土踏まず部)を担う役割があるために、さらに偏平足も進行するという悪循環に陥る。
2007年09月29日(土) 21:12:50 Modified by mediwiki_kaiboseiri




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