(こうようぐんかん)
江戸初期に集成された軍書で、甲斐武田氏の
信玄・
勝頼の2代にわたり治績、合戦、戦術、社会状況、、刑政などが記されたもので、特に軍法の記述が中心となっているため軍鑑といわれている。
本書は従来からの謎と言われ、作者についても色々な説があるが、田中義成の研究『甲陽軍鑑考』によって、武田氏の重臣・
高坂昌信の遺記を基として春日惣二郎、小幡康盛、外記孫八郎、西条治部らが書き継ぎ、さらに江戸初期の軍学者・小幡景憲が自己の見聞するところを交えて、これを集成したのがほぼ正しいと推定される。
現存する最古の板本は明暦2年(1656)のものであり、異本も多い。
コメントをかく