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放映データ



コミカライズ
魔法少女おりこ☆マギカ
魔法少女かずみ☆マギカ

劇場版
魔法少女まどか☆マギカ [前編]はじまりの物語
魔法少女まどか☆マギカ [後編]永遠の物語
魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語

あらすじ

巴マミ編
鹿目まどかは見滝原中学校の2年生として平凡に過ごしていたが、ある夜に見た夢の中で、巨大な怪物に破壊された市街地で傷つきながら戦う少女を目撃し、白い動物のような生き物から「僕と契約して、魔法少女になってほしい」と告げられる。翌朝、見滝原中学へ転校してきたのは、夢で見た少女・暁美ほむらだった。ほむらはなぜかまどかのことを良く知っており、「魔法少女になってはならない」と警告する。放課後、親友の美樹さやかと寄り道したまどかは、謎の声に導かれてビルの一角へ迷い込み、夢の中で見た生物・キュゥべえと、それを殺そうとするほむらに出くわす。まどかとさやかは戸惑いつつも、傷付いたキュゥべえを助けるが、直後に異世界へ迷い込んでしまう。魔女の使い魔だという化物たちに囲まれた2人を救ったのは、同じ中学の3年生でキュゥべえと契約した魔法少女の巴マミだった。マミに救われたまどかとさやかは、キュゥべえに「契約して魔法少女になってほしい」と告げられる。2人はキュゥべえから契約と同時にどんな願いも叶うという夢のような話を聞かされるが、一方でマミからは魔法少女は人の世に仇なす魔女を倒す厳しい戦いを続けていかなければならないため、慎重な判断をするよう忠告される。2人は人々の安全のために戦い続けるマミと接することで、魔法少女になることに強い憧れを抱くが、間もなくマミは魔女との戦いに敗れ、むごたらしい最期を迎えてしまう。

美樹さやか編
過酷な現実を突き付けられたまどかの魔法少女に対する想いが揺らぐ一方で、さやかは想いを寄せる幼馴染の上条恭介の怪我を治すために、キュゥべえと契約して魔法少女となった。マミがいなくなった見滝原に、すぐ別の魔法少女・佐倉杏子がやってくる。彼女はマミとは対照的に、自分のためだけに魔女を倒し、自分の利益のためには一般人の犠牲も厭わない利己主義者で、それに反発するさやかとの間に諍いが生じる。だが、杏子には、お父さんの教会に人がたくさん来て欲しくて契約したという過去があった。「こういうこと言えんのあんたぐらいなんだからさ。なっ、手を組もうよ。」などと言うが、さやかは手を振り払い、二人は仲良くはならなかった。まどかは2人の諍いを止めようとするが、その際の突発的な行動により、はからずも魔法少女の魔力の源としか思われなかった「ソウルジェム」が、実は少女から分離された魂を収めた器であり、魔法少女の肉体は魂を引き抜かれて異質なものに変質していることが明かされる。

佐倉杏子編
さやかはゾンビのように変質した自らの身体にショックと嫌悪感を抱きつつも、それでも信念を貫いて他人のために戦おうと決意するが、折しも友人の志筑仁美もまた恭介に好意を抱いていることを知る。やがて、彼女に対する嫉妬と、恭介に見返りを求めていたことへの自己嫌悪による葛藤で心をすり減らしていく。無茶な戦いに身を投じ、破滅へと向かっていくさやかの姿に、杏子は過去の自分を重ねて心を寄せていくが、杏子の想いとは裏腹に、悪い状況や心のすれ違いで自分や人間に対する失望を重ねたさやかは魔女と化し、魔女が絶望した魔法少女の成れの果てであるという事実も明らかになる。キュゥべえの正体はインキュベーターと呼ばれる地球外生命体の端末であり、魔法少女が魔女となることは彼らによって仕組まれたことであった。その真意を問いただすまどかに対し、キュゥべえは自分たちの種族の目的が宇宙の寿命を延ばすことにあると説明し、そのために魔法少女たちが希望から絶望へ相転移して魔女となる際に発生する、熱力学第二法則に縛られない莫大な感情エネルギーを回収しているのだと語る。まどかはキュゥべえへの不信を露わにし、真意を伏せて少女たちと契約を結んできたことを「騙してきた」と非難するが、感情を理解しないキュゥべえは、見解の相違によって生じた齟齬について一方的に責められることの方が理不尽であるとし、地球人を含む宇宙全体の公益のため、まどかの自己犠牲を期待する旨を告げて去る。キュゥべえの言い分に納得できない杏子は、さやかを元に戻そうと魔女化したさやかに必死に呼び掛けるが、思い叶わず魔女化したさやかと共に命を落とす。一方、見滝原には大災害をもたらす最強の魔女「ワルプルギスの夜」が迫りつつあり、キュゥべえは3人の魔法少女が戦死した今、高い素質を持つまどかが魔法少女にならない限り、見滝原を救うことができないと予見する。

暁美ほむら編
一方、それまでは謎に包まれてきたほむらの素性や目的も明らかにされていった。彼女は異なる時間軸からやってきた時間遡行者であり、元の時間軸において初めて得た友人でありながら、「ワルプルギスの夜」に殺されてしまったまどかが助かる未来への道筋を求めて、同じ時間の平行世界を繰り返し戦い続けてきたのであった。最善に思えた方法が失敗し、望まない未来に突き当たるたびに同じ時間を繰り返すほむらは、まどかの存在を拠り所としていたが、結果としてそれはいくつもの平行世界における因果の糸をまどかの存在へと束ね、まどかに最強の魔法少女にして最悪の魔女となる素質を与えることに繋がり、ほむらを手詰まりへと追い込んでいった。キュゥべえにインキュベーターと魔法少女の歴史を聞かされたまどかは、見滝原に襲来したワルプルギスの夜に1人で立ち向かい倒れたほむらを前に、一つの願いを携えてついにキュゥべえと契約することを決意する。そして告げられたまどかの願いとは「過去、現在、未来、全宇宙に存在する全ての魔女を生まれる前に自分の手で消し去ること」であり、魔法少女が溜め込む呪いや穢れの全てを破壊するというものであった。それは時間への干渉を超えた物理法則の改変、すなわち因果律を組み替えるという神の御業にも等しい願いであり、それを聞いたキュゥべえを動揺させる。しかし時間遡行を繰り返してきたほむらの行為により、まどかはこの願いを背負い実現できる途方もない素質を持つに至っており、願いは成就される。まどかの願いにより、宇宙は新たな因果の元に再構築された。まどか自身は人としての存在を失い、未来永劫魔女を生み出さないための概念として昇華するが、時間を超える能力を持つほむらだけがその過程を見届ける。やがて時空を超えて遍在する概念と化し、すべての時代と世界を見る事ができるようになったまどかは、これまでのほむらの労苦と友情を知ったことにより、自分を想い涙するほむらに心からの感謝と親愛の言葉をかける。そして、最後の奇跡として互いの記憶が残ることを願い、自らのリボンをほむらに託し、まどかはほむらの前から姿を消す。新たに構成された世界では、魔法少女が魔女になることはなくなり、力を使い果たした際は心安らかなままソウルジェムとともに消滅し、その魂はまどかの導きで別の宇宙へと転送されるというシステムに変化していた。キュゥべえのエネルギー採取も、人の世の呪いから生まれた魔獣を倒すことで得られるエネルギーを利用する方法へと変わった。以前の世界で戦死したマミ、杏子も存命しているがまどかの存在は彼女の家族を含む人々の記憶から消えていた。以前の世界の記憶を持つ唯一の存在となったほむらは、まどかの救った世界を守るべく、他の魔法少女たちと共に戦い続けるのだった。

登場人物

5人の魔法少女たちにはそれぞれイメージカラーがあり、髪や瞳そして所有するソウルジェムの色に反映されている。本作における魔法少女とは、「どんな願いでも1つだけ叶える」ことと引き換えにキュゥべえと契約を結び、魔法の力を使って魔女と戦う使命を課せられた存在であり、魔法少女の能力は叶える願いの内容にも影響され、劇中においては恭介の手の怪我を治すことを願ったさやかは治癒能力、命を繋ぎ止めることを願ったマミは変幻自在のリボンによる拘束魔法、といった具合に願いの内容に関連する能力が発現している。
鹿目まどか
桃色の髪を赤いリボンで左右2つに結っている。見滝原中学校に通う中学2年生・14歳の少女で、クラスでは保健委員を務めている。家族構成は母・父・弟の4人で、母が働き父が家事をするという家庭環境で育つ。心優しく友達想いだが、自分を何の取り柄もない人間だと考えるやや卑屈な面があり、「誰かの役に立てるようになりたい」という夢を抱いている。そうした人柄とは裏腹に、本編時間軸では魔法少女としては途方もない素質を持っており、執拗にキュゥべえから契約を迫られることになる。当初は一見華やかではある魔法少女に夢を見ていたものの、マミの死やソウルジェムの真実に直面するたびにその認識を改めていき、魔法少女としての契約に踏み出せない自分の臆病さに迷いながらも、「当事者になれない傍観者」という立場で他の魔法少女に干渉していく。ほむらや過去の魔法少女達の真実を知り苦悩するが、最終的にはその中で自身の真の願いを見出し、「希望を抱くこと自体が間違いであるはずがない」という信念の元、魔法少女の悲劇を終わらせるためにキュゥべえとの契約を決意した。彼女の非凡な能力は彼女自身の素質ではなく、ほむらが繰り返した時間遡行の副作用に由来することが終盤で明かされるが、最終的にはその力が物語を決着へと導く。具体的にいえば、「まどかを救うための時間遡行」を行い続けた結果あらゆる因果がまどかを中心とするようになり、「まどかがいるからこそこの世界が存在する」という因果関係となり、まどかは神と同等の存在を持つに至った。ソウルジェムの色はピンクで、変身時はチョーカーの下の胸元に装着される。魔法少女の衣装は第2話でまどか自身が夢を膨らませてデザインしたという設定を反映して、フリルやリボンをあしらい可愛らしさを強調した衣装となっている。魔法少女としての武器は薔薇の枝をモチーフにした形状の弓矢で、杖状に折り畳まれた状態から蕾が花開き、弦が展開される。本編の時間軸では最終話に1度きりの変身をし、更には純白の衣装の究極形態へと2段階変身して、そのまま変身を解いて戻ることなく概念的存在へと昇華した。第10話でほむらの回想として描かれた物語開始以前における時間軸の世界では既に魔法少女として活躍しており、ほむらが魔法少女の世界に足を踏み入れ、戦い続けるきっかけとなっていた人物でもあった。

暁美ほむら
ある晩、まどかの夢に現れ、その翌日にまどかのクラスへ転校してきた魔法少女。一人暮らしをしており、両親の所在は不明(生まれつき心臓の血管が極度に細かったほむらの為に転院と引っ越しを繰り返したとされているが、見滝原中学校に編入後の両親の様子は描かれていない。また、最初に居た世界でキュゥべえと契約し、魂がソウルジェムになり肉体と分離した事により、ソウルジェムの性質上、肉体の負担が軽減されているため、心臓への負担がなくなった)。容姿端麗・学業優秀・スポーツ万能。長い黒髪をかき上げるのが癖。まどかに対して、謎めいた警告と助言を繰り返す。他人から理解されるということを諦めており、寡黙でクールな性格を演じ、他人に対して非情に接するが、根本的な優しさを捨てきれずにいる部分もある。劇中でその内面や過去などの秘密が明かされていくと共に、印象が二転三転していく登場人物。当初は悪者あるいはライバルのように描かれ、その後もまどかの覚悟の甘さに批判的な人物としてミスリードされるが、その正体は現在とは異なる未来の「時間軸」から来た、まどかの友人。元々の時間軸では、魔法少女として戦うまどかに憧れる、病弱かつ引っ込み思案な少女であったが、最強の魔女「ワルプルギスの夜」との戦いでまどかが戦死するのを目の当たりにして、「まどかとの出会いをやり直し、彼女に守られる人間から彼女を守る人間になりたい」という願いのもとにキュゥべえと契約を結んだ。その後幾度も時間を遡り、まどかの悲劇的な最期を阻止するための戦いに身を投じる中で、魔法少女の本質やキュゥべえの正体を知るようになり、別の時間軸のまどか自身と交わした約束により、まどかがキュゥべえと契約を結ぶことを阻み続けていた。過去には眼鏡をかけていたが、他の魔法少女たちに事情を話して協力を求める手段ではまどかを救えないという結論に至って以降の時間軸では、誰にも頼らないという決意と共に、眼鏡を外し髪型も変えている。ソウルジェムの色は紫で、変身時は左手の甲に装着される。魔法少女の衣装は砂時計の意匠をモチーフとした鋭角的なデザインで、学校の女子制服にも見えるものとなっている。左腕には砂時計と“四次元ポケット”を内蔵した円形の盾を装備し、これを用いて契約の際の願いから発現した「時間操作」の魔法を操る。特異な能力だが、操作できる砂の量は1か月分のみで、砂の流れを遮断して時間を止める「時間停止」か、砂時計の上部から砂がなくなった時点で時間を1か月前まで逆行させる「時間遡行」しかできないという制限があり、上部の砂がなくなると時間停止も発動できなくなる。また、一切の攻撃魔法や魔法を用いた武器を持たないため、魔法少女としての純粋な戦闘力はきわめて低く、一見並外れた実力も幾度も過去に戻っての膨大な努力と戦闘経験によるものである。魔女との戦いでは魔法の武器ではなく、暴力団事務所や軍基地などから盗み出した銃火器や爆弾の数々を、時間操作能力と組み合わせて用いており、劇中では実在の銃火器が登場している。まどかに対する想いは当初は単なる友情であったが、失敗を重ねて同じ時間を何度も繰り返すうちに後に引けなくなり、全ての価値観をまどかの生死のみに置くようになる。しかしそのことは、知らぬうちにまどかに最高の魔法少女にして最悪の魔女となる素質を持たせるという結果に繋がっていた。キュゥべえにその事実を伝えられた後に臨んだワルプルギス戦において重傷を負ったが、まどかの因果を更に増やすことになる「時間遡行」を断念した。今までの自分の行動が却って事態を悪化させていたという事実を受け入れて絶望した結果、ソウルジェムの穢れが急激に増加し魔女化する寸前であった。最終話でまどかによって再構成された世界でも以前の世界の記憶を維持しており、時間制御能力は失ったが、まどかに成り代わる形で能力を継承し、彼女の武器である弓を使うようになる。

美樹さやか
まどかの同級生にして親友で、まどかと共に魔法少女の世界に足を踏み入れる。青色の髪で黄色のヘアピンをしている。活発で正義感が強く、物事を自らの力で能動的に解決していく行動力の持ち主。反面、思い込みが激しく意地っ張りで、自分で自分を追い詰めてしまう傾向があり、ほむらからは魔法少女に向かない性格であるとも評されている。一見するとボーイッシュだが内面は乙女という二面性を持った少女で、幼馴染の上条恭介に一途な想いを寄せている。治療不可能な怪我によってバイオリン奏者になる夢を絶たれた恭介を救うため、マミの死後、キュゥべえと契約を交わして魔法少女となるが、生前のマミからは、自分の願いを他者の願いを叶えるために使うことの危うさを指摘されており、後にはマミが指摘していた問題に直面することになる。ソウルジェムの色は青で、変身時は臍部に装着される。魔法少女の衣装は剣と魔法のファンタジーに登場する軽装の剣士のようなデザインで、ビスチェ風のトップと左右非対称なスカートの上にマントを羽織っている。武器は護拳のあるサーベル状の刀剣。接近戦を主体とし、戦闘技術こそ拙いもののパワーとスピードの両面を備え、また防御力に長けるなど全体的にバランスのとれた資質を持つ。さらに、契約時の願いから発現した強力な治癒能力を併せ持っており、例え全治数か月の重傷でも一瞬で回復することが可能。後には自らの痛覚を遮断して戦う戦法も用いるようになる。他者のために戦い戦死したマミを強く尊敬しており、同じく「他者のためだけに魔法を使う」ことを正義と信じて行動する。そのため、利己的な杏子に対して反感を抱いており、マミを見殺しにしたという誤解からほむらのことも嫌っている。魔法少女となった当初は戦うことへの自信に溢れ、劇中において物語を牽引する「第二の主人公」としての立場を担う。しかし契約により自分が人間ではないものに変質していた事実に衝撃を受け、さらに恭介と親友の仁美との三角関係に直面したことをきっかけに、人間ではなくなってしまった自分は恭介と結ばれることができないと思い詰め、その後はまどかや杏子の言葉にも耳を貸さず、心身共に消耗しつつ無謀な戦いを続ける。その結果急速にソウルジェムに穢れを溜め込み、信念も見失った末に「人魚の魔女」へと変貌し、杏子と相討ちになり消滅した。遺体は杏子が回収していたために現世で発見され、世間的には家出した末の衰弱死として葬儀が行われた。こうした最期は物語の残酷さを象徴するような、劇中における悲劇のヒロインとしての役割が意図されている。再構成された世界でも魔法少女としてマミ・ほむら・杏子と共に戦っていたが、魔獣との戦いで力を使い果たし、「円環の理」により消滅した。杏子からは「友達になれたのに」と惜しまれたが、恭介の腕を治すためには避けられない運命でさやかに後悔はなく、仁美と恭介の仲を祝福してまどかに導かれ消滅した。

巴マミ
見滝原中学校3年生で、まどかやさやかの先輩でもあるベテランの魔法少女。中学生離れしたグラマラスな体型の持ち主で、物腰が柔らかく、落ち着いた面倒見のいい性格だが、時にはシビアな一面を見せることもあり、優しいが甘くはないタイプともいえる。金髪を縦ロールにしていて、花形のヘアアクセサリーをつけている。魔女の結界に巻き込まれたまどかとさやかの窮地を救い、2人の相談役となり魔法少女の存在と契約することの覚悟を説く。数年前にドライブ中の自動車事故で家族を失い、自身も瀕死の状態にあった中、そこへ現れたキュゥべえと「命を繋ぐ」ために契約して魔法少女となった。身寄りが遠縁の親戚しかいなかったことから、自宅のマンションで独り暮らしをしている。紅茶が好きで来客を紅茶とケーキでもてなしているほか、魔女との戦いに勝利した際にも紅茶を飲んでおり、勝ちポーズのように演出されている。ソウルジェムの色はオレンジで、変身時は右側頭部の髪飾りの留め具部分に装着される。魔法少女としての衣装は中世ヨーロッパの砲撃手がモチーフとなっており、ブラウスとスカートにベレー帽やコルセットを組み合わせたクラシカルな雰囲気の服となる。戦闘では多種多様な単発式銃火器を用いて遠距離主体で戦い、マスケット銃や大砲、巨大な銃器を召喚し砲撃する必殺技「ティロ・フィナーレ」といった武器を、願いから発現した拘束魔法と自在に組み合わせ、美しい身のこなしでエレガントに戦う。一方、個々の武器は威力の高い反面単発銃であるために連射はできず、これが後に彼女の命運を左右する弱点となるが、通常は魔法で無数のマスケット銃を出現させ、一斉射撃あるいは次々と使い捨てながら戦うという戦闘スタイルでこれを補っている。劇中では銃を鈍器代わりにしたり、時には蹴りを織り交ぜたりするなどの接近戦も披露している。魔法少女の中では珍しく、他者を魔女とその使い魔の脅威から守るという信念で戦い続けたため、まどかとさやかに大きな影響を与えた。しかし2人の前では頼れる先輩を演じていたものの、一方で心の内に強い不安や孤独を抱き続けていた。まどかとの会話により不安を払拭するが、直後の「お菓子の魔女」との戦闘でまどかとさやかの眼前で呆気なくも凄惨な最期を遂げた。

佐倉杏子
マミの死後、見滝原を自分の縄張りにするために現れた魔法少女。赤髪のポニーテールと八重歯が特徴。マミとは正反対のタイプの、好戦的な利己主義者で、使い魔をわざと放逐して人間を襲わせ、魔女に成長した所を狩る手段もとっており、自分とは相反する信条を持つさやかと対立する。常に何かしらの菓子やジャンクフードを食べており、過去の境遇ゆえに食べ物を粗末にする者には怒りを露にする。ソウルジェムの色は赤で、変身時は襟元に装着される。魔法少女としての衣装はノースリーブの上着の下にスカートを履いたもので、丈の長い上着は足の動きの邪魔にならないような、前側の開いたものとなっている。魔法少女としての武器は柄の部分が伸縮・湾曲・分割が自在な多節棍となる槍。経験豊富な実力者であり、防御面では意外な脆さも抱えているものの、技術とパワーに裏打ちされた高い攻撃力とスピードを持ち、武器の特性を最大限に生かした縦横無尽な動きで変幻自在な接近戦を得意とする。契約時の願いから発現した本来の魔法は失っているが、その状態でも巴マミに勝利するほどの驚異的な身体能力と強い意志を持っている(但し、この戦闘の際に杏子はマミに対して「そんな殺す気の無いなまくら玉、避ける必要すらないんだよ!」と言及しているため、マミが杏子と戦うことへの迷いから全力を出し切れていなかった可能性は高い)。「他人を助けたい」という信念を有する聖職者の父の下で育つが、教義に含まれない内容まで信者に説いたために信者や本部から見放された父の姿に心を痛め、「父の話に人々が耳を傾けてくれるように」という願いで魔法少女になる。教会は人々で溢れかえり一時は幸せを得るも、それが魔法によるものであることを知った父は酒浸りになった末に錯乱し、杏子のみを残して一家(父・母・妹)もろとも心中を図る。自分の善意が家族を破滅させたという後悔から「魔法は人のためにならない」という信念を持つに至り、以後は「魔法は自分のためだけに使う」という信条で行動している。自分と同じく「他人のための祈り」から魔法少女になったさやかに強い関心と反発を抱いていたが、両者は根本的には似た者同士でもあり、徐々に助言を与えるなど気にかけるようになる。キュゥべえから魔法少女の真実を知らされてもさやかのような自暴自棄に陥ることはなかったものの、動揺してキュゥべえに詰め寄る一面は見せた。さやかが魔女化した際はさやかを人間に戻す手段がないことを信じられず、魔法少女になった当初同様にハッピーエンドを信じ「人魚の魔女」と化したさやかと戦うが、後ろにいるまどかを庇いながら戦ったため得意のスピードを生かすことができず、最期は助けに来たほむらにまどかを託し、自爆魔法により「人魚の魔女」と共に戦死する。脚本を担当した虚淵によれば、杏子は悪人として振る舞うことで絶望を発散させ心の平静を保っていたが、実のところはそうした自分が好きではなく、この時仮にさやかを救うことができれば自分自身の心を救うこともできたが、見捨てていればそのまま真の絶望を迎えたであろうとされる。

キュゥべえ
「魔法の使者」を名乗る、マスコット的な外見の四足歩行動物。性別はないが、一人称は「僕」。その正体はインキュベーターと呼ばれる、地球外生命体の端末。キュゥべえ自身が選んだ人間にしかその姿は視認できず、会話は特定の対象とのテレパシーで行う。基本的には無表情で、口は食物摂取時にしか開かない。少女の願いを1つ叶える代わりに魂をソウルジェム化し、魔法少女へと変化させる「契約」を交わす役目を持つほか、ソウルジェムの浄化に用いて穢れが溜まったグリーフシードを取り込んで処分したり、他の魔法少女のテレパシーを中継したりといった形で魔法少女に協力している。物語当初は魔法少女たちに対して友好的な態度で接し、様々な助言を与えているが、キュゥべえの目的は宇宙の寿命を延命させるため、地球人の少女を消耗品として利用しエネルギーを搾取することであり、搾取後の地球や犠牲になる魔法少女達へ配慮する素振りはない。自分たちは有史以前から人類の発展に十分な貢献をしているとしており、結果的に少女たちの願いが裏切られる形となることについては、そのような希望を抱くこと自体が間違いであるという立場を取る。同じ姿の別個体が複数存在するが、個の概念を持たず、彼らを地球へと送り込んだ存在を含めた全体で1つの意識を共有しており、各場面に登場するキュゥべえが全て同じ個体であるか否かすら定かではない。個体の1つが壊れても別のキュゥべえが現れて役目を果たし、壊れて機能停止したキュゥべえの残骸は別のキュゥべえが「食べて」後始末をする。別個体に対する家族や同胞の情を持たず、そのため自分たちの種族全体が存続するためなら常に合理的な判断を下すが、彼らなりに種族独自の倫理観をもっているため、口先で誘導したり状況を利用することはあっても知的種族に契約を強制することはルールに反するとし、魔法少女に対しても極力、流れに任せて魔女化するのを待つというスタンスを取る。魔法少女として途方もない資質を秘めたまどかを魔女化させ、莫大なエネルギーを得ることを目論んだが、最終的にその思惑はまどか自身の願いによって覆されることとなる。まどかによって再構成された世界では、魔女誕生によるエネルギー回収ではなく、魔獣が生み出すコアを回収することでエネルギーを採取している。この世界では人間を騙して利用することに大した益がなく敢えて敵対する理由もないため、以前の世界では敵対していたほむらと共闘する形で魔獣との戦いに参加しており、他の魔法少女たちとも希望を叶えた対価について説明した上で契約を交わしている。

魔女

登場シーンにて「魔女語」での名前が表示される。

「造園」の使い魔
「薔薇園」の 魔女の使い魔。その役割は造園。カイゼル髭を生やした毛玉のような外見をしている。おヒゲは魔女にセットしてもらい、使い魔としては珍しく真っ当な忠誠心を持っている。

ゲルトルート(「薔薇園」の魔女)
その役割は不信。蝶の羽と、薔薇の茂みのような頭部を持つグロテスクな魔女。工事現場のような結界に住む。なによりも薔薇が大事。その力の全ては美しい薔薇のために。結界に迷い込んだ人間の生命力を奪い薔薇に分け与えているが、人間に結界内を踏み荒らされることは大嫌い。

「警戒」の使い魔
「薔薇園」の魔女の使い魔。その役割警戒。「造園」の使い魔と同様に髭を生やし蝶の羽をもつ小型の使い魔。人間を見つけると、ベルのような警戒音を鳴らし、侵入者を直接攻撃する人間大の個体、容赦ない頭突きを食らわせる。視力は2.5。小さなタイプは集団で侵入者を阻む薔薇の蔦に変身可能で相手を絡め捕る小型の個体が存在する。

「暗闇」の魔女
その役割は妄想。五本の手足が生えた星型多角形のような姿。闇が深ければ深いほどその力は増す。完全な暗闇の中においてはほぼ無敵だが灯りの多い現代ではそれほど恐れる魔女ではない。

「夢」の使い魔
「暗闇」の魔女の使い魔。その役割は夢。頭が棘球になった、黒猫に似た生き物の姿をしている。あらゆるものに姿を変化させ漆黒の闇の中に魔女の望みを描き出す。暗闇の中では強大な力を誇るが、街灯や月明かり程度のわずかな光があればその力を半減できる。

シャルロッテ(「お菓子」の魔女)
その役割は執着。ファンシーなぬいぐるみの姿をした魔女。好物はチーズだが、様々なお菓子を作り出す能力を持ちながらもチーズだけは作れない。欲しいものは全部。絶対に諦めない。チーズさえ持っていれば簡単に隙をつくことが出来ただろう。病院に産み落とされたグリーフシードから、お菓子の城の結界を作り出して孵化した。普段は動かないが、口の中からピエロの顔を持つ芋虫のような体を出すことができ、更には何度も脱皮することができる。

「チーズを探す」使い魔
シャルロッテの使い魔。その役割はチーズを探すこと。縞模様のボールのような一つ目が特徴。しかし過度な期待は禁物。

「ハコ」の魔女
その役割は憧憬。デスクトップパソコンのようなものに身体を隠す筋金入りのひきこもり人型の魔女。テレビや木馬が浮いた無重力空間の結界に住む。モニターに映し出される様々な映像の中には、かつての魔法少女時代の姿を思わせる影姿も映し出される。読心能力がある。憧れは全てガラスの中に閉じ込める。閉じ込められた者はその心までも簡単に見透かされてしまうが考えるより先に殴れば問題ない。

「運搬」の使い魔
「ハコ」の魔女の使い魔。その役割運搬。片翼の天使を模した球体関節人形。人間を魔女の結界に隔離する能力がありこの手下がさわった物体はとても運びやすくなってしまう。人間を生きたままバラバラにしたり、ゴムのように引き伸ばしたり出来る。

「落書き」の魔女
その役割は無知。子供のような姿をしている。かくれんぼが大好き。けれど彼女の手下達はあまり賢くないため誰も彼女のことを探してくれない。

「童心」の使い魔
「落書き」の魔女の使い魔。その役割童心。戦闘能力は高いが臆病。おさげ髪の少女を描いたクレヨン画の姿をしている。下半身と一体化している乗り物は、飛行機・船・自動車など自在に変化する。ひとり遊びに夢中になっているうち 魔女とはぐれてしまった迷子の手下。人間をボールに変えてしまう力を使い、ボールに変えられた人間は今までについた嘘の数だけ地面を跳ねなくてはもとの姿に戻ることが出来ない。

「銀」の魔女
その役割は自由。バイクの部品を組み上げたような姿魔女。高速で移動する結界の中に潜んでいるが魔女自身は非常に愚鈍。残念ながら科学的な力は一切使えない。かつては全身目も眩むほどの銀色であったが、海岸線の夕日を眺めているうちにずいぶんと錆びてしまった。

「主張」の使い魔
「銀」の魔女の使い魔。その役割は主張。煙の塊にエンジンを付けたような姿。体についたパイプから近所迷惑な爆音を撒き散らし気まぐれな砂嵐のように移動する。嫌いなものは磁石。

「影」の魔女
その役割は独善。影のように姿を自由に変え、常に何かに祈るような体勢を崩さない魔女。影絵のような結界に住み、使い魔によって攻撃を行うが自身も木の幹のようなものを背中から召喚して相手を絡め取る。隙間の無い無数の木の枝で回避不可能の攻撃を行う。全ての生命のために祈り続け祈りの姿勢を崩さぬまま、その影の中へとあらゆる命を平等に引きずり込む。この魔女を倒したくば、黒色の苦痛を知らなくてはならない。

「盲信」の使い魔
「影」の魔女の使い魔。その役割は盲信。影の魔女によって平等に救われてしまった命達の集合体、触手状の姿をしている。「影」の魔女のために攻撃を行い彼らは同胞を求めている。

「犬」の魔女
その役割は渇望。誰からも誰よりも愛されたくてしょうがない犬の姿をした魔女。その結界内に入った人間はこの魔女に関心を抱かざるを得ない。この魔女を倒したくば偽りの愛をもって示せ。

「インテリア」の使い魔
「犬」の魔女の使い魔。その役割はインテリア。粘土で作ったマネキンのような姿で、全く意思を持たずにただ回転しているだけのマネキン。誰からも愛されなかった犬の魔女は意思を持つ手下を創造することが出来なかった。

オクタヴィア(「人魚」の魔女)
その役割は恋慕。美樹さやかが魔女化したもの。在りし日の感動を夢見ながらコンサートホールごと移動する。上半身は3つの目を持つ鎧兜をまとった巨体の騎士で、胸元に大きな赤いリボンを付け、下半身は魚の姿。左手の剣やマントといった装備品に、僅かながらもさやかの面影を残している。多数の車輪を放つ攻撃を行う。回る運命は思い出だけを乗せてもう未来へは転がらない。もう何も届かない。もう何も知ることなどない。今はただ手下達の演奏を邪魔する存在を許さない。車輪を放ち攻撃を行う。ギターが鳴り響くコンサートホールの中で在りし日の感動を夢見続ける魔女。繰り返す時間の中で僅かな違いこそあれど、運命の車輪は冷徹に回る。第9話では、まどかの呼びかけに応えることなく、杏子とまどかを苦しめ、最後は杏子の自爆攻撃に巻き込まれ消滅した。第10話の過去の時間軸にも登場し、結界がライブ会場のようなデザインになっているほか、カラーリングや武装の一部に差異が見られる。同じく杏子とまどかの呼びかけに応えることなく、ほむらに倒された。この時には二刀流で登場し、結界もお立ち台あるいはロックのステージのような場所となっており、使い魔も異なるといった違いがある。この時間軸では、さやかのソウルジェムが変化したグリーフシードはまどかの手に渡り、ワルプルギスの夜との戦いで黒く染まったほむらのソウルジェムを浄化するために用いられた。

「演奏」の使い魔
「人魚」の魔女の使い魔。その役割は演奏。「人魚」の魔女との戦闘時の背景で演奏をしている楽団。魔女のために音楽を奏で続ける。その音を長く聞き続けた者は魂を抜き取られてしまう。この楽団は魔女のためだけに存在し、魔女には楽団が全て。彼らが演奏する劇伴曲は、演奏家を志していた恭介を想起させるクラシック調の曲となっている。

「バックダンサー」の使い魔
「人魚」の魔女(別時間軸)の使い魔。その役割はバックダンサー。志筑仁美に酷似した少女の姿をしていて、魔女からも無差別に攻撃を受ける。魔女の後ろで陽気に踊り続けるだけの存在。

「芸術家」の魔女
その役割は虚栄。凱旋門のような姿しており自らを選ばれた存在であると疑わぬ魔女。誰かに自分の作品を見せたくて仕方が無く人間にも積極的に干渉してくるが、その結界内はどこかで見たようなものばかり。この魔女を倒したくば著名な批評家を連れてくればよい。ゴッホやピカソの作品を思わせる結界に潜む。

「作品」の使い魔
芸術家の魔女の手下。その役割は作品。白っぽい人影で魔女によって命を奪われた人間はその体の一部分を盗まれ、この中に組み込まれてしまう。

「委員長」の魔女
その役割は傍観。セーラー服を着た六本腕・首なしの魔女。青空から机や椅子が降ってくる結界に蜘蛛のような糸を吐き、糸を張り巡らせている。結界内の空に自分だけの学園を作って学生達と変わらぬ日常生活を繰り返している。下校チャイムを鳴らせばこの魔女はどこかの住処へと帰ってゆくだろう。

「クラスメイト」の使い魔
「委員長」の魔女の手下。その役割はクラスメイト。スケート靴をはいた下半身だけの姿。足に履いたスケート靴で糸の上を優雅に滑走するがそれぞれは魔女が糸で操ってるだけであり意思を持たない。

「救済」の魔女
その役割は慈悲。鹿目まどかが魔女化した存在。他の魔女とは桁違いの大きさを誇る。ほむらが時間遡行を繰り返すたびに平行世界の因果の糸を束ね、より強く巨大な存在となっていく。「最悪の魔女」で、十日ほどで地球を壊滅させることができるという。この星の全ての生命を強制的に吸い上げ彼女の作った新しい天国(結界)へと導いていく。この魔女を倒したくば世界中の不幸を取り除く以外に方法は無い。もし世界中から悲しみがなくなれば魔女はここが天国であると錯覚するだろう。第10話では少なくとも2度の異なる時間軸に登場しており、魔法少女として活動を始めたほむらに、魔女の正体を悟らせることになる。2度目の登場の際、キュゥべえは「最悪の魔女」と評し、10日ほどで地球を壊滅させると推測している。

「鳥かご」の魔女
その役割は憤怒。腕から下だけが鳥かごに収まった姿の魔女。カゴの中で足を踏み鳴らし叶わぬもの達に憤り続ける。この魔女はアルコールに目がなく、手下達もまた非常に燃え易い。

「軽薄無思慮」の使い魔
「鳥かご」の魔女の使い魔。その役割は軽薄無思慮。群がる鳥は馬鹿な男達、上半身裸の鳥人。何の役にも立たないくせに彼女の気を引こうと足元へ言い寄ってくる。魔女にとっては嫌悪する対象でしかない。

「舞台装置」の魔女(通称:ワルプルギスの夜)
その役割は無力。回り続ける愚者の象徴。歴史の中で語り継がれる謎の魔女。通称・ワルプルギスの夜。この世の全てを戯曲へ変えてしまうまで無軌道に世界中を回り続ける。普段逆さ位置にある人形が上部へ来た時、暴風の如き速度で飛行し瞬く間に地表の文明をひっくり返してしまう。登場時はサーカス風の山車を引く象のパレードや高層建築が先んじて現れ、魔女本体はカウントダウン表記後に出現する演出となっている。その力は他の魔女とは比べ物にならない程の強大な代物であり、時間軸によってはまどかやマミの命を奪っている。他の魔女と異なり結界に身を潜めることはなく、無軌道に現実世界を回り、見える悪意による物理的破壊などの影響を及ぼす存在。普通の者には災害として知覚され、具現化しただけでスーパーセルを引き起こし数千人単位の犠牲者を出すとされている。ワルプルギスの夜と何度も戦った経験を持つほむらによって、見滝原への襲来が示唆されていた。本作における時間軸においては、キュゥべえの認識では少なくともほむら1人の力で倒すことは不可能であるとされる。最終話において、まどかが魔法少女として契約した際に、その対価となる願いとして「過去から未来に至るまでの魔女の消滅」を望んだことで消滅した。

「道化役者」の使い魔
ワルプルギスの夜の使い魔。その役割は道化役者。ワルプルギスの夜の強大な魔力に引かれ集まってきた無数の魂から成り、魔法少女に酷似した影のような姿をしている。ワルプルギスの夜自身が元々一人の誰かであったのか、或いは多くの魂が集合することにより生まれた幻であるのか、今となっては分からない。

ゲームオリジナルの魔女
此岸の魔女
暁美ほむらが魔女化した存在。一般的にイメージされる魔女らしい姿をしている。巨大な砂時計と背景に紫色のダイヤが散りばめたような結界に住む。

キャンデロロ(おめかしの魔女)
巴マミが魔女化した存在。性質は「招待」。グリーンのワンピースと鍔の広い黄色い帽子に身を包み、黄色いツインテール風の手を持つのが特徴で、巨大なティーソーサーやティーカップがあるお茶会空間風の結界に住む。

おめかしの魔女の手下
「案内」の役割を持つ使い魔。弓を装備したメイド風の姿(ももいろさん)と赤くてポニーテール状の帽子を被ったメイドの姿(あかいろさん)をしている。

武旦(ウーダン)の魔女
佐倉杏子が魔女化した存在。性質は「自棄」。頭に炎を灯した姿をしており、馬に乗っている。水槽の内部を思わせるような結界に住む。

武旦の魔女の手下
「行進」の役割を持つ使い魔。中国の女官のような姿をしている。首から上をキリンや龍のように変形したり、炎を吐いたり、仲間が加勢したりするなど、歴代の魔女の手下の中で最強の強さを持つ。

忘却の魔女
中に脳味噌が入ったクラゲのような姿をした魔女。性質は「復讐」。

針の魔女
キュゥべえの頭部の被り物と黒い着ぐるみを着用している魔女。本来の姿は針と縫った布で構成された人型。性質は「敬愛」。

針の魔女の手下
「愛嬌」の役割を持つキュゥべえの姿をしたぬいぐるみの使い魔。

用語

魔法少女
本作において魔法少女は人知れず魔女と戦ってきた存在である。その素質を示す魔法係数は、その人物が抱える因果の大きさによって決まり、主に国を束ねる者や、救世主と呼ばれる者等が高い資質を持つ傾向にある。有史以前から世界中に多くの魔法少女が人知れず存在し歴史を動かしてきたとされ、劇中の歴史では史実上の人物であるクレオパトラ、卑弥呼、ジャンヌ・ダルクも契約を交わした魔法少女であったと設定されている。魔法少女は皆、1つの願いと引き換えにキュゥべえと契約を結び、その際にソウルジェムを所有することとなる。ソウルジェムは魔法少女の霊力をエネルギーに変換する魔法の力の源であると同時に、魔女の存在を感知する機能や、変身アイテムとしての役割も担うものである。基本的な形状は卵の形で統一されているが、普段は指輪の形状に、変身時はそれぞれ異なるアクセサリーの形状に変形する。指輪には契約者の人名が魔女文字で刻まれている。しかし、その実態は契約に伴いキュゥべえによって契約者の肉体から抽出され、物質的存在にシフトされた魔法少女の魂そのものである。ソウルジェムは魔法少女の本体とも言える器官であり、肉体との距離が100mの範囲を越えると肉体は機能を停止して死体と同様になってしまい、また物理的に破壊されると魔法少女は完全に死亡する。一方で魔法少女は魂と肉体の分離によって痛覚が緩和されることで、本来なら痛みのあまり動けなくなるほどのダメージを負っても速やかな再起が可能となり、さらには脳や心臓などの重要器官を損壊したり、常人なら失血死するほどの出血をした場合でも致命傷とはならず、ソウルジェムが無事である限り理論上は不死身の身体を得る。その反面、魔法の使用に比例して穢れを溜め込むほか、憎悪や絶望などの暗い情念が蓄積することでも穢れが貯まり輝きが失われていくという設定で、まったく魔法を使わずにいたとしても肉体の維持のため少しずつ濁っていく。完全に濁ってしまうとグリーフシードへ変化し、所有者は魔女へと堕ちてしまうため、魔法少女は魔女を倒し、穢れを定期的にグリーフシードへ転嫁することで濁りを回避し続けなければならない。一度ソウルジェムとして取り出された魂を元の身体に戻すことはできない。なお、契約時に肉体と魂を分離させられることや、最終的には自身が魔女になってしまうことは一切説明されておらず、実際は遥かに高いリスクの下で戦いに臨むことになる。ソウルジェムがグリーフシード化する際には膨大なエネルギーが発生するため、キュゥべえから見た魔法少女の本来の役割は宇宙全体の公益のためにエネルギーを搾取されることにあり、その末路は絶望して魔女になるか、ソウルジェムを破壊されて戦死するかのいずれかである。契約の対象に少女が選ばれるのは、搾取のプロセスには第二次性徴期にある地球人の少女を用いるのが最も効率が良いためであるとされる。ちなみにキュゥべえは「魔法少女」という呼び名を「やがては魔女になる少女」という意味合いで用いている。

ソウルジェム
契約時にキュゥべえから契約者の肉体から取り出され、物質化された魔法少女の魂そのもの。魔法の力の源であると同時に、魔女の存在を感知する機能や、変身アイテムとしての役割も担っている。基本的な形状は卵の形で統一されているが、普段は指輪等のアクセサリーの形状に変形する。色は所有者の髪や瞳の色と一致しており、魔法少女たちのイメージカラーにもなっている。しかし魔法の使用に比例して穢れを溜め込むほか、憎悪や絶望などの暗い情念が蓄積することでも穢れが貯まり輝きが失われていく。完全に濁ってしまうとグリーフシードへ変化し、所有者は魔女へと堕ちてしまうため、魔法少女は魔女を倒し、穢れを定期的にグリーフシードへ転嫁することで濁りを回避し続けなければならない。魔法少女の本体とも言える器官であり、肉体との距離が100mの範囲を越えると肉体は機能を停止してしまい、また物理的に破壊されると魔法少女は完全に死亡する。一方で魔法少女は心臓などの重要器官を損壊しても致命傷を受けることがなく、ソウルジェムが無事である限り理論上は不死身の身体を得る。キュゥべえはこれを戦いにおける利点であると説明しているが、作中で事実を知らされた登場人物たちからは「ゾンビ」などと否定的に受け取られており、過去の魔法少女たちも一様に嫌悪感を示したとされる。一度ソウルジェムとして取り出された魂を元の身体に戻すことはできない。

魔法
魔法少女や魔女・使い魔が使用する超常現象的な力。魔法の元である「魔力」はキュゥべぇらが発明した「感情をエネルギーに変える技術」によるものだと思われる。魔法少女の場合は、キュゥべえとの契約の際に願った奇跡に応じ、それぞれの「癒し」「自己再生」「時間制御」といった特化した魔法も持つ。

魔女
魔法少女が倒すべき存在として魔女が登場する。魔女は異形の姿で現れ、「使い魔」と呼ばれる部下を伴って人々を襲う。「結界」と呼ばれる異世界を縄張りに潜むとされ、普通の人間には見えない。結界の内部は魔女や手下が拾い集めたり、結界に巻き込まれたりした物品が魔力によって変質したものによって構成されている。結界内で魔女や使い魔に襲われ死亡した者の遺体は残らない。魔女の標的となった人間には「魔女の口づけ」という印が現れ、彼らは原因不明の自殺や殺人を引き起こすとされている。なお、使い魔が人を襲うことで魔女に成長することもある。魔女はグリーフシードと呼ばれる黒い宝石状の物質を孕んでいる。魔女の種類ごとに細かな違いはあるが、概ね球体の上部に紋章の装飾、下部に針が付いたデザインであり、針の部分を基点として自動的に直立するようになっている。魔法少女は自分のソウルジェムに溜まった穢れをこれに移し替えることで、再び魔法を使えるようになる。そのためグリーフシードは魔法少女が魔女と戦う理由の一つでもある。穢れを溜め込むと魔女が孵化する恐れがあるため、その危険が高まったものはキュゥべえが体内へ吸収する。第8話では魔女の正体がグリーフシード化したソウルジェムから孵化した、いわば魔法少女の成れの果てであることが明らかになる。魔法少女のソウルジェムは魔法の使用に比例して穢れを溜め込むほか、憎悪や絶望などの暗い情念が蓄積することでも穢れが貯まり輝きが失われていく。完全に濁ってしまうとグリーフシードへ変化し、所有者は魔女へと堕ちてしまうため、魔法少女は魔女を倒し、穢れを定期的にグリーフシードへ転嫁することで濁りを回避し続けなければならない。ソウルジェムがグリーフシード化する際には膨大なエネルギーが発生し、これを回収することがキュゥべえの本来の役割である。いったん魔女化してしまえば魔法少女に戻ることはできない。魔女が新たに孕んだグリーフシードから孵化したり、使い魔が多くの人々を襲うことで魔女になったりする形でさらに増殖し、この過程で殖えた魔女は発生元の魔女と同一の形態となる。各々の魔女や使い魔にはそれぞれ個別に設定が与えられており、本編で描かれない所では設定に基づいた行動を取っているとされる。魔女の手下たちが発する台詞や、結界内に登場する「魔女文字」と呼ばれる文字で綴られた文章にも意味内容が設定されているが、劇中ではその内容は明かされない。しかし様々な素材をコラージュして描かれたその姿は、魔女の過去や正体についての想像を掻き立てるものとなっている。最終話にてまどかが魔女が存在しない再構築を行った後の世界においては魔女の代わりに魔法少女が倒すべき敵として魔獣が存在する。

魔女の口づけ
魔女がターゲットに選んだ人間にマーキングする紋様。これが現れた人間は自暴自棄になり、自殺・交通事故・殺人事件を起こす。また、生き残ったとしてもマーキングが現れていた間の記憶は残らない。

使い魔
魔女が使役している下位の魔物。グリーフシードは持たない。元は魔女の身体から分離した存在で、人を捕食することで分離元の魔女と同じ魔女へと成長する。

結界
魔女や使い魔が住む異世界。魔法少女の心象風景。魔女ごとに固有の結界を張っており、人間が迷い込むと脱出不可能となるが、魔法少女がその結界を張った魔女を倒すことで抜け出すことができる。

グリーフシード
魔女が孕んでいる黒い宝石状の物質。魔法少女は自分のソウルジェムに溜まった穢れをこれに移し替えることで、再び魔法を使えるようになる。穢れを溜め込むと魔女が孵化する恐れがあるため、その危険が高まったものはキュゥべえが体内へ吸収する。元は穢れを溜め込んだソウルジェムが変異したものであるが、使い魔が人を襲い魔女に成長することでこれを持つ事もある。

魔獣
まどかによって再構築された世界で魔法少女が倒すべき相手であり現在の設定上“どこから来たのか不明な存在”。魔女とは対照的に白がメインカラーでマントを纏ったスキンヘッドであり、電子配列が貌の一部分を隠すかのように浮いている。同じ姿の個体が沢山現れるのが特徴で攻撃の際は爪を用いる。キューブ状のグリーフシードを持っている。

円環の理
まどかによって再構築された世界において、魔法少女の間で口伝として伝承されているもので、力を使い果たし消滅した魔法少女を導くとされる存在。人間としての存在を失って概念と化したまどかを指す呼び名。

見滝原
まどかたちは住んでおり、近年になって近代的な都市開発が進められた地方都市、新興住宅地には人工的な景観の緑地や小川が整備され、郊外には風力発電施設や水門、工場などが置かれている。劇中に登場する建築物はドバイ、アメリカ、ヨーロッパなどに実在する建物をモデルとして描写されており、場面によっては日本離れした景観で描かれている。まどかたちが通う見滝原中学校は歴史ある学校だが、ごく最近になって大きな改装が行われたという設定で、未来的な景観を持ち、教室の壁もガラス張りとなっている。日本国外に実在する建築物がモチーフとされる。なお、見滝原の行政区分の設定は、「見滝原市」とされる場合と「見滝原町」とされる場合があり資料によって統一されていない。見滝原にはワルプルギスの夜の襲来により大災害(スーパーセル)が起こることが予定されており、このことが劇中において乗り越えるべき課題となっている。

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雑記

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、発生当日以降の放送が当面休止となった(ネット配信各社も同様に第10話配信以降は当面休止)。レギュラー放送はそのまま打ち切りとなったが、公式Twitterによると、レギュラー放送とは違う形で4月中に最終話までの公開を目指しており、その後公式Webサイトで、未放送分をまとめて放送することが発表された。

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