曹洞禅・仏教に関するwikiです。人名・書名・寺院名・思想・行持等々について管理人が研究した結果を簡潔に示しています。曹洞禅・仏教に関する情報をお求めの方は、まず当wikiからどうぞ。

【定義】

曹洞宗本堂の向かって右側に、右手をかざして椅子に掛けた木像が、この招宝七郎大権修理菩薩である。

【内容】

この菩薩だが、曹洞宗だけが祀るという。中国浙江省の寧波府定海県にあった招宝山の山神である七郎権現をいう。同地は海に臨む山であり、外国の船が出入りし、財貨や宝物を運ぶことから、招宝山と付いたといい、航海の安全を願って、山神が祀られていたとも考えられている。

道元禅師が宝慶3年(1227)に、如浄禅師から正法を得て帰国する際に、1人の化身が現れて、道元禅師にしたがいたいとした。よって、道元禅師は、身体を小さくして同行するように求めると、三寸余りの白蛇になって、応量器の中に身を入れて共に日本に来たという。

また、道元禅師が帰国に当たって『碧巌録』を書写しようとすると、この大権修理菩薩が現れて手助けしたという。これを「一夜碧巌」という(助筆は、「白山妙理大権現」であったという説もある)。
来日、帰朝に定め給、其夜、『碧岩集』一部百則之公案を書写し給。至今『一夜之碧岩』と是を云なり。大権修理菩薩助筆給い、灯明を挑げ給。故に今土地神と安置し給也。此助筆の事、伝説多之。本記録に不分明。至後来、能々可尋之。 『建撕記

なお、曹洞宗では本堂須弥檀裏に、守護神として祀り、朝課の仏殿諷経にて回向する。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます