つらつら日暮らしWiki〈曹洞禅・仏教関連用語集〉

【定義】

日本の盂蘭盆会は、『盂蘭盆経』の説に則って、7月15日または、明治期の改暦の関係で8月15日を正当として行われるものだが、その日付を超えた時の盂蘭盆会を「裏盆」と呼称する。

而るに十五日を正しく盆の正当と為したるものは、盂蘭盆経に十五日とあり、又三日の中なるを取りたるものなり、そして十四日十五日を重なる盆と定めたるは、全く律文にある僧尼の自恣の定日によりたるものならむ、而して十六日を裏盆と云ふ、或は盂蘭盆と裏盆とを混ずることあり、宜しく注意して可ならむのみ　高田道見先生『盆の由来』第十問答、『通俗仏教便覧』（光融社・明治39年）14〜15頁

一説に、「盂蘭盆」の書き間違いともされるが、上記の通りの用例があるからには、「裏盆」には固有の意味があると考えるべきであろう。