まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

207名無し募集中。。。2017/10/07(土) 01:05:18.540

「ん……っ」
 チクチクと二の腕を何かにつつかれている感覚に意識が引き戻される。パチリと目を開けると、ピカピカに磨かれた白い床に転がされていた。目の前には、赤いエナメルのパンプスを履いた足がひとりぶん。
 つんつん、つん。
「ひゃあっ!」
 もぞりと半身を起こすと、細長い棒を手にした少女が尻餅をついた。先ほど出会った少女たちと色違いの、黄緑色のワンピースを着ている。右手に持っている棒は先の方が平たく、小さなへらのようになっている。
 きょろきょろ辺りを見回すが、室内には私と、この少女だけのようだ。気絶する前に刺された首元を触るが、痛みも傷もなさそうだった。

208名無し募集中。。。2017/10/07(土) 01:08:46.210

「あの、よろしいですか?」
 ぼんやりと首筋をさすっていると、いつの間にかすっくと立ち上がり、お上品におへその前で両手を重ねた少女が話しかけてきた。
「誠に勝手ながら、あなたのアンドロイド……ナツヤキミヤビのログを解析しました。あなたと彼女が一緒に過ごした、数年分のデータ。なんと私、その中に、見たことのない美しい信号を発見したんです!」
「はぁ……」
 はっきりとしない頭で生返事をする。それよりみやは、みやのコアはどこにあるのだろうか。
「初めはバグか何かだと思ったんです。ですが、それはまさに、私たちがずっと探していた信号でした。大発見です、これは大発見ですよ!」
 興奮気味に身を乗り出してくる少女に圧倒され、私は「そ、そうなんだ」と言いながら小刻みに何度も頷いた。
「あなたと出会ってから、彼女の中で年々増幅していっていたその数値、それを表す言葉はズバリ、」

209名無し募集中。。。2017/10/07(土) 01:11:35.480

「りさちゃーん!」
 バーン!という音を立て、少女が部屋へと飛び込んできた。驚いて目をやると、茶髪の少女とお揃いの薄いブルーのワンピースを着ている。すらっと伸びた肢体にショートカット。少し切れ長の涼しげな目元が可愛らしい。
「はい、これ」
 続いてその後ろからひょこりと顔を出したポニーテールの少女が、細長いセラミックのケースを差し出した。これまたお揃いの、オレンジ色のワンピースを着た彼女は「りさちゃん」と呼ばれた少女にケースを手渡すと、慌ててショートカットの少女の背中に隠れてしまった。
「ありがと、ちぃ、舞ちゃん!……と、いうことで!」
 ババーン!という効果音を背負い、「りさちゃん」は、その銀色のスチールケースを掲げた。
「管理部のデータベースをクラックして同型アンドロイドの義体を見つけました。ついでに、持ってきました!あなたにはこれを持って逃げてもらいまーす!!」

211名無し募集中。。。2017/10/07(土) 01:18:04.850

 それを聞いて、隠れていたポニーテールの少女が再び顔を覗かせ、耳を赤くしてふくれっ面をした。
「ねぇ、倉庫から取ってきたのはちぃなのに」
「そうだね、ちぃありがと」
「ううん、舞ちゃんの方こそ、見張りしてくれて、ありがと」
 すかさずショートカットの少女が振り向き、二人は至近距離で見つめ合って言葉を交わす。え、なんだあれ。いちゃついてるのかな。
「あなた聞いてますか? この中にはあなたのナツヤキミヤビと同型の義体が入っています。この型のアンドロイドはセットアップに少々時間がかかるので、とりあえずこれを持って逃げてください」
「逃げるって、どこへ」

「「「あなたが望むのなら、どこへだって」」」

 そう言って、三人はにっこりと笑った。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

どなたでも編集できます