まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

104名無し募集中。。。2018/10/29(月) 19:05:58.240



長い事お世話になったあの世界を卒業して。
自分自身の為に時間を目一杯使えるようになって生活のリズムがようやく整って来た。
時間がゆっくり流れてる気がしたし、家族や友達と過ごせる時間も楽しめるようにもなった。

日々の勉強と、時に厳しく時に優しく、我が子の様に可愛がった後輩達の成長過程を楽しみに生きてた数か月後。
多分うちの子、ももと同じ誕生日になるよ〜って、梨沙子から連絡が来たのがきっかけだった。
りーちゃんに赤ちゃん。ももが卒業して以来さほど動かなかったグループLINEが一気に賑やかになった。
そんな画面を見ながら嬉しさと懐かしさを感じていると、夜になってみやからももだけにメッセージが来た。

珍しい。卒業してからは本当にたまに。元気?とか。もも、生きてるー?位しかよこさなかったくせに。
千奈美とか佐紀ちゃん達とは遊んでるみたいだったから、ももと電話した時の様子とかでも聞いて、
思い出したからそのついでって感じなんだろうなって思っていたのだけれど。


『まだ忙しくしてるー?ももが暇になったらで良いから2人でカラオケ行こうね』
『カラオケ?2人で?』
『約束したじゃん。てか返事早!もー、暇だったならそっちからも誘ってよ』

105名無し募集中。。。2018/10/29(月) 19:08:53.630

えーっと?……ああ、そうだった。
みやといつかカラオケにでも行こうって約束したきりだった。
皆とは何回か行ってても、みやとももの2人だけではそのゆるーい約束をしたまま一度も行ってない。
ただの社交辞令っていうか、口約束だと思って忘れかけてたのに。
まだ覚えていてくれたんだ。ちょっと嬉しい。

『良いけど。みやの都合もあるでしょ?』
『まあね。もしも都合が合ったら〜になっちゃうけど』
『そういう話なら電話してくれても良いのに』

みやの事だし千奈美みたいにビデオ通話で1〜2時間も互いの顔見て、
今月あった事全部気が済むまで話したーいって訳じゃないんだから。

『あ、それは無理。多分今眠そうなももの声電話で聞いたらとイラッとしちゃうから』
『おいちょっと待て』
『冗談だって。外ご飯中なんだけどさ、うちの事務所じゃない子達も居るから』
『そっか』

聞かれてまずい話してるわけでも無いのに。
誰と電話してるんですか?とかって聞かれたりしたら嘘をつけないみやでは確かに面倒そう。
だったら家に帰って一人になってからでも良い話な気もするけど。

106名無し募集中。。。2018/10/29(月) 19:10:46.240

それとも。どうしても今じゃなきゃいけない理由でもあったかな。
……あっ。みやが帰る頃なんて大抵深夜だろうし、ももが寝てるか。

『それで?ご都合はどうなの?』
『今月は明日と、〇日なら2連休だし多分大丈夫』

こっちの休日の予定を伝えたらさっきまですぐ返ってきてたトーク画面が止まった。
みやの方もスケジュールの確認でもしてるのだろうか。
やっぱり都合合わないかー、ってなってまたいつか。きっとそうなる。

『残念、明日は無理×』
『そっかー。仕方ないね』

ほら。良いんだよ別に、予想通り。
みやが遊びに誘ってくれるなんて卒業してから初めての事でちょっと舞い上がってた気持ちがしぼんでいく。
思いがけずやりとり出来ただけで十分嬉しかったから良いじゃない。

『だから○日の夜!みやの為に空けといてよ』

我ながら単純だ。ガッカリしてた気持ちはどっかに行ってしまった。
みやの為に、なんて言われちゃ断れないって。

107名無し募集中。。。2018/10/29(月) 19:12:50.460

『夜?なんかあるの?』
『17時までダンスレッスン。終ってからになっちゃうけど良い?』
『ももは良いけど。みやはそれで大丈夫なの?』
『平気。終ったらすぐ行くから』

そんなにももに会いたいのかって勘違いしてしまいそうだけど、からかったら拗ねるんだろうなー。
折角みやが誘ってくれたのに、機嫌を損ねては勿体ない。

『分かった』
『良かった。それじゃ、また後で場所とか連絡するから』
『はーい』
『ももはもうそろそろ寝るんでしょ?じゃ、おやすみ』
『楽しみにしてるね〜。おやすみ、みや』

最後位はこれでもかとハートの絵文字だらけで返してやると、
照れ隠しみたいに届いたもう寝てるって吹き出し付きのウサギスタンプが、なんだかみやみたいで可愛かった。
たったこれだけの事だけど、なんだか今月は頑張って勉強できそうな気がした。



17名無し募集中。。。2018/11/10(土) 11:35:37.300



ももの近所で良い?って最初気を使ってくれたけど、みやはお仕事、ももは休日だし。
申し訳ない気がして、結局レッスン場の近くにしようって都内のお店になった。
みやのお友達のお店だし予約してあるから、中で待ってても良いよって地図も送られて来た。


卒業して暫く経ったとは言えども久し振りの都内、少し俯いて歩く。
顎と口さえ隠してたら全身ピンクとか変な格好でもしてなきゃ大丈夫、地味にしてればももだって分かんないからって、
当たり前過ぎてアドバイスでもなんでもない助言通り、マスクまでしてきてしまった。
バカバカしい、大体雨なんだから傘差してりゃ分かんないわこれって気が付いたのはついさっきだ。

まあでも一応すぐ顔が隠せるように気は使った、でもピンク色以外になっても可愛さは捨てるわけにはいかない。
襟元が大きめでくしゅってしたタートルネック、ドルマンタイプのふわっとしたニットを選んでしまった。
ボルドーのニットにキャメルのフレアスカートと、ブラックのハーフコート。ブーツ位ピンクでも大丈夫でしょ。
変な格好ってのがコノヤローって思ったのでちょっとそこは、少しだけ反抗した結果だ。
少しは大人になったって思われたいじゃない?……実際ももの方がちょっとだけお姉さんなんだし。

『明日のデート楽しみにしてるね』ってふざけたメッセージが届いたせいかもしれない。
おまけに知らない場所に1人で先に入って待つ、なんて初めての事までしようとしているなんて。
今日の私はちょっと浮かれてるのかもしれない。

18名無し募集中。。。2018/11/10(土) 11:43:23.840

しかしいざ当日着いてみるとそこは、縁が無いであろう隠れ家的なオシャレな香り漂うお店。
カラオケ館みたいなメジャー所じゃないなとは思ってたけどまさかここまでとは。
ああ、きっとこれは安い所じゃない。1時間200円のとかで良いのに。

(ええ……ここに先に1人で入ってろってみやびちゃん?何の罰ゲームかな?)

少し余裕を持って出ては来たけど入る決心が中々つかないままもうすぐ17時、そろそろみやのレッスンだって終わるはず。
みやのお友達なんだし、大丈夫、きっと良い人のはずだし、怖くない怖くない。
せいぜいお酒飲んだ時のみやみたいにテンション高くてパリピなおねーさんやおにーさんが居る位だって。
これ以上店の外で待ってると雨で寒いし、張り込みの刑事か不審者みたいだ。
そう何度も自分に言い聞かせ、傘を閉じて半ば決死の覚悟でドアを開けた。

ドアに付けられた小さなベルがぶつかってカランカランと少し高めの音が響く。
柔かいオレンジ色の光に包まれた店内は暖かく、ふわりとコーヒーの香りが漂って来た。
入った雰囲気的にはちょっとした喫茶店みたいだけど棚にはお酒も一杯あるし奥に続く廊下やドアも見える。
カウンターの奥でコーヒーを入れてる綺麗な女の人がみやのお友達なんだろうか。
見える範囲に他のお客さんは居なくてちょっと安心した。

「いらっしゃいませー。お一人様でよろしいですか?」
「っと。あの、夏焼雅がいつもお世話になっております。
 今日は彼女に予約してるから入っててって聞いて来たんですけど、も……ここ、ですよね?」

しまった、慌てたせいでなんだかみやのマネージャーさんみたいな感じになってしまった。
お姉さんがももを見てキョトンとした顔してる。あれ?もしかしてお店自体を間違えた!?
あー、やっぱり待ってた方が良かったやつだこれ!

「ナツ、ヤキ?ああー、みやちゃんの事ねー!ええ、確かにご予約入ってますよ。
 ごめんなさい。普段フルネーム聞く機会が無いものだから。
 みやちゃんのお友達、よね?……なるほど、面倒ってそう言う事」

ポツリと呟いて微笑まれた。何、面倒って。みやがももの事、そう言ったのかな。
でもお姉さんは楽しそうだし、みやも楽しみにしてるって言ってたのに。頭が混乱する。

19名無し募集中。。。2018/11/10(土) 11:48:36.900

「え、あの」
「いけない、本来ならここでお待ちして頂いてても良いんだけど、
 他のお客さんにバレたら大変なのよね?まずはお部屋にご案内しますね。こちらへどうぞ」

カウンター奥の扉の向こうにも店員さんが居るのかちょっとお願いねーって言うと、
マイクとか伝票を持ったまま廊下の先を歩くお姉さんについて行く。

閉じてる部屋には明かりがついてるから他のお客さんも要るみたいだけど音は殆ど聞こえない。
立派な防音扉がいくつも並ぶ廊下を抜けて更に奥の部屋に通された。
見間違えじゃなければさっき抜けてきた扉、関係者以外立ち入り禁止、って書いてた気がするんだけど。
2人用にしては広いしソファーも立派そうだけど見慣れたカラオケ機材に、ミラーボールがクルクル回ってる。

ライトのスイッチに小道具の場所、万が一の時の避難経路なんかも一通り教えて貰って、
促されるままソファーに座る。うわっ、柔らかい。なにこのフカフカさ……!

「それじゃみやちゃん来るまで退屈でしょうけど、ごゆっくり。
 っていけない、私、お飲み物の注文まだ聞いて無かったわね。何になさいます?」

一度帰ろうとしたお姉さんが慌ててメニューを開いてくれた。
結構な数のリストのせいか写真が無いけど数量限定の文字が所々に付いてる。

「あ、イチゴミルクってまだありますか?」
「ふふふ、勿論。みやちゃんに言われて用意してあるわ。少々お待ちくださいね」
「わー、ありがとうございます」

お姉さんが出て行ってしまった。
……なにそれ。ももが違うの頼むかもしれないのに。でもイチゴミルク飲むのも久し振りかも。

手持ち無沙汰でみやに先に入ってるって連絡するとお姉さんかみやが来てくれるまで暇になってしまう。
17時15分、終わったらすぐ来るって言ってたけどそんなに早くは来れないよね。

「んー。まだかなぁ」

部屋の壁にもなってる大きな鏡を見ながら自分の格好を確認する。
鏡を見るのはもはや癖になっちゃっててどうしようもない。
久し振りに髪切って短くなってるからかちょっとはねやすいんだよなぁ。
ももの記憶の中のみやはまだ髪が長いままだ。昨日のインスタでも長かったし。

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