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【定義】

道元禅師が寛元5年(1247)の立春に記したとされる立春大吉法語である。

【内容】

面山瑞方は『訂補建撕記』にて、「今年の立春の日、自筆に立春大吉を書せられたる真蹟、今京の道正菴に秘珍す。一幅長短八行、字数八十有五なり」とされているものであり、古来は京都の道正菴に秘蔵されていたことが知られる。しかし、後には永平寺に寄贈され、現在は永平寺所蔵である。

法語の内容は以下の通りで、三宝帰依や仏法の弘通、寺門の繁昌を祈念して15個の「大吉」が記されている。そのため、「十五大吉文」とも称されている。

南謨仏法僧宝は大吉、立春は大吉、一家の祖師祖宗は大吉、仏法の弘通は大吉大吉、祖道の光揚は大吉、寺門の繁昌は大吉、門子多く集まり人の逢うを得たる時、天下吾が道に帰崇するは大吉大吉。
  大吉立春大吉
 大吉開山、永平大吉。道玄
   寛元五年丁未立春、大吉大吉。

しかし、この本文には重大な問題があり、寛元5年には立春が無く、したがってこの真蹟とされる法語は、全体が偽作か、最後の年号が偽作かのどちらかであろうと推定されている。ただし、道元禅師が大吉文を書かなかったということはあるまい。
上堂に云く、月一を生ず、筆を把って大吉を書く。 『永平広録』巻2-168上堂

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