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作者:ベリーメロン

 深い霧のかかる夜の森を行く影が一つ。
 一寸先さえ見えないはずの闇の中を、迷いもなく進むのは一人の少女だった。巫女装束とは言い難い下着同然の上半身に、非常に丈の短いスカートはあまりにも森を歩くには不便なはずだ。それなのに歩みはとまらず、誘われるように進んでいく。
 やがて行き着いたのは洞窟の目の前だった。

「………………ッ」

 何かを思い出すかのように、何かを葛藤するかのように足を止めて少女は身を震わせる。その震えには怯えだけでなく、わずかな熱も帯びている。
 数十秒ほどの静寂の後、少女は洞窟の中へ歩みを進めた。
 外よりもさらに暗い洞窟は、まるで怪物の口の中のようで常人は進むことすら躊躇われるだろう。しかしそれを厭うことなく少女はその中へ進んでいってしまう。
 転ばないようにゆっくり歩いて、やがてたどり着いたのはうっすらと明るい広い空間。その中央、光る岩によるうっすらとした光源の中で影が一つ。女性の形をしたそれは、入ってきた少女を見るとニィと笑う。

「あーあ、やっぱり来ちゃったんだ♪」

 笑うソレは赤い髪をしていた。少女の巫女装束と並ぶほど露出が激しく、男ならば容易く誘われてしまいそうな色香を持っている。
 アロメルスの蟲惑魔。それがこの怪物の名前だ。

「自分から戻ってきちゃうなんて、そんなに前のが気持ち良かった?ねぇイヴ」

「ち、違いますっ」

 何かを振り切るかのように、少女――イヴは杖を構えた。とても弱々しい抵抗の姿に、アロメルスが笑みを深くする。



 二週前になるか。普段のように里の周りの森を散策していたイヴが、一人で突如見知らぬ世界に飛ばされることとなったのは。
 気が付けば自分がいた森とは明らかに違う場所へ飛ばされ、彷徨い歩くことになったイヴ。途方に暮れて、たまたま見つけたこの洞窟で、夜を越そうと踏み込んでしまったのだ。
 そこで待ち構えていたこの化け物によってイヴはさんざん身体を弄ばれることとなった。拷問そのものといえる体験は今でも強く記憶に焼き付いている。
 そしてある時、拘束が緩んだ隙をついてイヴは一度脱走することに成功したのだ。
 すでに厄介な土産を持たされているとも知らずに。

「初な子をよがらせるのが、あんなに愉しいんだってワタシ初めて知っちゃったわ♪」

 イヴが構える杖など気にも止めず、アロメルスが一歩一歩と近づいてくる。
 それに対してイヴは震えながら後ろに下がることしかできない。とうよりイヴにはまともに戦える力なんてないのだ。巫女として守られる立場だったイヴは、己の身を守る術以外を持っていない。それでもここに来なければならない理由があった。

「あなたが付けたアレを取ってくださいっ!アレのせいで私はっ……きゃっ」

 足がもつれ尻餅をつくイヴ。震える足では洞窟内はあまりにも不安定だ。そしてその震えが恐怖によるものだけではないことを、アロメルスはよく知っている。
 転けた表紙に手から離れた杖を蹴飛ばしながら、さらに一歩踏み込んでイヴのスカートを捲りあげた。

「これを取って欲しいってことよね?」

 イヴのスカートの下には異質なものが潜んでいた。黒々とした肉のような、蠢く蟲のような肉塊がイヴの股間を覆っている。アロメルスの声に反応したのか、それは胎動するかのように震える。

「あ゛っ♡急に強くッ……」
「すっかり大きくなったわね、すっごい気持ちよかったでしょう♪」
「そ、んなわけっ……」

 急に強くなった振動に、立ち上がることができなくなってしまう。ここに再び訪れたのは、アロメルスにコレを外して貰うためだった。
 あの日の夜、アロメルスによって身体を弄ばれた際に、イヴの膣内へこれはすでに仕込まれていた。脱走した後に現地人に拾われて、なんとか落ち着けると思った矢先にこれがイヴ自身の魔力によって目覚めてしまったのである。
 呪いのような肉塊は効力が切れるまで待つか、アロメルス自身に外して貰うしかないと教えられ、イヴはもう一度ここに来ることを選んだのだ。いつ来るかもわからない効力切れを待つことを、イヴは選べなかったのである。

「じゃあ試してみよっか♪」

 だがアロメルスがそれを素直に聞くわけもない。彼女の声に合わせるかのように、イヴの秘部に食い込んだ肉塊がさらに強く脈動を始めてしまう。
 奥深くまで食い込んだソレはイヴの身体を内から強く揺らし、ついでのようにクリトリスまで刺激した。

「やめっ、はぅっ♡んっ、くぅぅっ……」

 とっさに口を強くつぐんでなければ、自分の間抜けな悲鳴が洞窟内に木霊していただろう。それでも身体への直接的な快楽は、イヴは着実に絶頂へ至らしめようとさている。
 断続的に強くなっていく肉塊の脈動がイヴを絶頂させるのにはそう時間がかからなかった。

「はい、ストップ」
「え、何で……?」

 正に達する寸前のところだった。アロメルスがそう言うと肉塊の脈動がピタリと止まってしまう。
 オルガズムに達する寸前だったイヴの思考は疑問で埋め尽くされ、それが思わず言葉として出てしまった。
 それを見逃されるわけもなく

「あら、残念そうね?」
「ち、ちがっ……」
「本当にそうかしら?」

 アロメルスのしなやかな指がイヴの股間を覆う肉塊を撫で上げる。直接触れられたわけではないのに、それだけでイヴの身体は軽く跳ねてしまう。

「コレ、ワタシから離れていれば明日には外れてたのよね」

 続けて出てきた言葉にイヴは頭の中が真っ白になる。その様子にアロメルスはクツクツと笑うと、さらなる事実も告げていく。

「ついでにワタシから離れていればコレってあまり動かないし成長もしないの。そう、例えば何か刺激とかしない限りは、ね♪」

 まるでイヴが何をやったかを確信しているかのように語るアロメルス。イヴの顔には恐怖と怒り以外の色があることを彼女は知っていたのだ。

「ねぇ、本当はどうしてほしいのかな?」

 それでもなお、わかりきった答えを彼女はイヴに尋ねる。

「それ、は」

 思ってもいなかった事実と自身ですら自覚できていない一つの願望に、イヴは言葉もまともに紡ぐことができない。
 アロメルスはそんなイヴの様子を愉快げに見つめている。

「ま、今はいいかな。ここじゃヤりにくいし奥に行きましょう」

 アロメルスの言葉と共に現れる無数の蟻たち。子犬ほどの大きさがあるソレはアロメルスの産み出した群体である。彼らは立ち上がれないイヴの身体を容易く持ち上げると、奥へ進んでいくアロメルスに追従していく。

「は、離してっ」

 ここに来たことのあるイヴは、奥に何があるのかを知っていた。そこにまた行ってしまったら、もう二度と日の目を見れないことも。
 それなのに身体は動いてくれず、声がむなしく響くだけであった。





「あ゛っ、ひあっ……」

 あれからどれくらいの時間が経ったのか、アロメルスの寝床でイヴはずっとその身体を弄ばれていた。
 四肢を蟻の顎を型どった拘束具に止められて、秘所に食い込む肉塊は今もなお脈動を続けている。
 汗に濡れた肌は強い熱を放ち、メスの匂いを隠しておらず洞窟の最奥は独特な空気に支配されていた。

「はーっはーっ……ふぐっ、あうっ」

 断続的に続く快楽はイヴを強く蝕み、巫女の清純さなどはすでに消え去っていた。
 そして今最もイヴを苦しめているのが

「ねぇ、今すっごい苦しいでしょ?」

 アロメルスがゆっくりとイヴの下腹部を撫でていく。その辺りはちょうどイヴの膣内で暴れまわる肉塊と重なっており、それだけでイヴの身体が跳ねてしまう。

「ずーっとイケてないんだから」

 そう、イヴはあれからずっと絶頂できていないのだ。何度も達しそうになっても、アロメルスの仕込んだ肉塊はもはやそんなことまで掌握してしまっている。

「例えばこうやっても」

 アロメルスの冷たい指がイヴの上半身をなぞり、さらけ出された薄い胸へと伸びていく。やがて自己主張をするかのように固くなっている乳首を、強くつまみ上げた。

「ひぃんっ♡」

 もはや痛みすらも快楽へと変換されていた。それでもなお達することもできない。イヴの瞳は涙で潤み、息すらまともきつぐことができなかった。

「前はたっくさんイカせてあげたから、今度はずーっとお預け♪」

 すっかり開発され切ったイヴの肉体はアロメルスにされるがままだった。もはやイヴよりもずっとイヴの身体に詳しいのだろう。もはや玩具以外の何物でもなかった。

「さて、そろそろ本当にどうして欲しかったか教えてほしいなー」
「う゛っ、あっ、うぅっ……」

 それを認めてしまえばもう終わりだと確信しているイヴは、繋ぎ止めるかのように首を横に振る。
 だがそれを許すアロメルスでもない。

「ふーん?じゃあこのまま一日放置しよっか♪」
「いち、にちっ……?」
「あら、どうしたのかな?」

 この状態で丸一日放置される。そんなことになれば自分はどうなってしまうのか。
 極限の状況がイヴから選択肢を取り上げていく。

「じゃあね、また明日」

 イヴの思考の動きすら手に取るようにわかるのだろう。寝床から離れたアロメルスはゆっくりとした足取りで部屋を出ていこうとする。
 もはやイヴにソレを隠す選択肢はなかった。

「あ゛っ、ふぐぅっ、まっ、まってくださいっ!いいまさっ!いいますからっ!このまえのっ、つづきをしてくださいっ!だからっ、イカせてくださいっ!ここにきたのもほんとうはっ、ほんとうはっ、おかしてほしくてっ」

 この時やっとイヴはわかった。自分を最初に逃がしたのもアロメルスの狙いだったことに。もう逃れられないと、強く気づかせるためのコントロールだったことに。
 そして自覚しないようにしていた己の気質にも。

「あーあ、言っちゃった♪」

 自ら全てを差し出すの同義のイヴの告白に、アロメルスは飄々としつつも口角を大きく歪めた。
 これだからたまらない。そう言いたげな笑みでアロメルスはイヴを苛んでいた肉塊を霧散させる。

「素直に言ってくれたから、ご褒美をあげる♪」

 その代わりとでも言うように、アロメルスの股間からまるで悪魔の尻尾のように長く黒々としたモノが伸びていく。男性器ではない。もっと昆虫的で醜悪な。

「それ、って……」
「これでアナタの中に卵を産むのよ」

 即ち胎内に直接卵を産み付けるための産卵管。イヴの体内に卵を産み付け苗床にするための。

「ひっ……」

 入るわけがない。それはすでにイヴの手首よりも太く、拡張が重ねられた秘所でもこれは許容外だろう。もしそんなものが入ってしまったらどうなってしまうのか。
 それでももはや怯えの感情はなかった。
 昔のイヴは巫女としてずっと禁欲を続けていたがゆえに、アロメルスによる強烈な調教は彼女の潜在的な部分を目覚めさせてしまっている。

「あら、すっごい良い顔してるじゃない♪」

 身を重ねるように、イヴの顔を覗き込んだアロメルスが嗤う。うねる産卵管はすっかり熟れたイヴの蜜壺に狙いをつけていて、もったいぶるように先端で入口を撫でている。

「心配する必要はないわ、お気に入りは簡単に壊したら勿体無いもの♡」
「あ゛ぎっ♡〜〜〜〜〜〜ッッッッッ♡」

 そうして産卵管の挿入は突如として始まった。無理矢理押し開くように体内へ入ってくるソレは、イヴに激痛をもたらすがそれをも越える快感が迸る。そういう風に調整されてしまったイヴの身体は、挿入途中だけで何度も絶頂に至ってしまう。これまで押し止められていたモノが全て雪崩れ込んできているかのように。

「あ゛っ、あひ、お、お゛っ……」

「入れただけで飛んじゃった?でも、まだ始まったばかりだから頑張ってね」

 やがて子宮口すらこじ開けて、最奥へとたどり着いた頃にはイヴの意識は朦朧としていた。

(兄さん……)

 呆然としながらもアロメルスから伸びた産卵管が丸く膨らむのが見え、それが自分の方に近づいて来る。それが何なのかは言うまでもないだろう。

(イムドゥーク……)

 産卵管がうねらせながら膨らみをイヴの中へと押し込んでくると、イヴは再びイってしまった。

(アウラム……)

 膨らみが出口を目指すように子宮へと進んでいくのを感じながら、イヴは独白するように自分の大事な者たちを思い浮かべていた。

(ごめんなさい、わたし、わたし……)

 もう二度と会えないこと、使命を全うできないこと、そしてもっと気持ちの良いことを知ってしまったこと。

(はなよめになります……アロメルスさまの……)

 やがて子宮内へ産み落とされるソレの感触を噛み締めながら、イヴは心地良い闇に身を委ねていく。
 そうしてそのアロメルスの花嫁となつた彼女は、残りの一生を快楽の中で過ごしたと言う。

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