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作者:せきつ生花
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prev:ep1.押収

「あの剣を取り戻さないと……」

 まだ震えの残る身体を引きずりつつ兵士の後を追うキトカロス。ある程度進んだところで少し開けた場所にたどり着いた。

「ここは……?」

 そこは簡素な部屋。そして道は3つに分かれていた。

「「困りました……一体どの道を通ったら……」

 その部屋の中央には脳味噌をガラスの容器に収めたUFOの様なモノ……メンタルマスターが浮遊していた。



「こ、これは一体なんでしょうか……?」

「⊥$∞±⇔¶#‡−∀⊇*&⁂⊆■」

「しゃ、しゃべった!?」

 何かしらの言葉のようなものを発するメンタルマスターに面喰らうキトカロス。だがメンタルマスターに手があることに気づいたキトカロスは、兵士の行き先をダメ元で聞くことにした。

「あの、さっき兵士さんがここを通りませんでしたか?どこの道を通っていったのかお聞きしたいんですが……」

「∂■∂♯≦∽堯◯∪帰銑掘鬆宗

 キトカロスの質問に対し、何かしらの反応を返すメンタルマスター。だがそれが何かを察知することができない。

「や、やっぱり大丈夫です。先に進みますね。お話聞いてくれてありがとうございました」

 キトカロスは謝辞を述べて部屋を出ようとする。だがそんなキトカロスの肩をメンタルマスターの手が掴んだ。

「な、何を!?」

「〓<∋−⊥◇」

 メンタルマスターの手がキトカロスの頭を掴む。直後、キトカロスの頭に自身の知らない記憶が流れ込んできた。それはこの部屋を通った兵士が真ん中の道を進んでいった記憶……

「あ、ありがとうございます!」

「▲♭⁂$♯※〒」

「あの、もう、いいですよ、手を、手を離して、はなしてくださ……」

 メンタルマスターは手を離さない。その間もずっとキトカロスの頭に知らない情報が流れ込んでくる。

「あっ、あっ、あっ、あっ、やめっ、あっ、きえ、あっ、きえちゃ…あっ、あっ……」

「∫±∩≡§∂后☆」

「や、やめ…やめて!」

 キトカロスはメンタルマスターを突き飛ばした。頭から手が離れ情報の奔流が途切れる。キトカロスは自身の頭を両手で抱えながら荒い呼吸を繰り返していた。

「み、道を教えてくれてありがとうございます……でもこれ以上はいいです……さようなら……」

 キトカロスはそう言い残すと逃げるように部屋から去った。



「メイルゥ…ハゥフニス…シェイレーン…メイルゥ…ハゥフニス…シェイレーン…メイルゥ…ハゥフニス…シェイレーン…!」

 通路を進みながらキトカロスは必死に仲間の名前を呟き続ける。

「忘れない……忘れたくない……メイルゥ…ハゥフニス…シェイレーン…ヴィサ…ヴィサス様…レ、レイドハート様…ライ、ライノハートさん…メ、メイルゥ…ハゥフニス…シェイレーン…メイウゥ…ハ、ハゥ…」

 徐々に崩壊していく記憶にキトカロスは怯えることしかできない。

「シェ、イレ…嫌…嫌ぁ……」

next:ep3.王宮の勅命

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