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作者:るにゅやんたん


あの色々大変だった私たちの旅が終わって半年以上が経ちました……一言では言い表せない程、色々大変で、楽しくもあった旅の末についに私達は平和な世界を勝ち取る事が出来ました。
そして私は旅の間に想いを寄せ合った彼と結婚し、町の少し外れに建てたお家で暮らし始めたのです。

「…ふぅ、こんなものですかね?」

夫がライダーさんとお仕事に行っている間に私は晩ご飯の準備を済ませます。
元々料理は得意だったのですが、この家に引っ越してからより腕が上がった気がします。
それはきっと……愛する人が毎日美味しそうに食べてくれるのが嬉しいからでしょうか?
そんな事を考えると外で物音と声が聞こえて来ました。
どうやらお仕事に行った夫とライダーさんが帰って来たみたいです。

「ふぃ〜今日もたくさん運んだニャ〜…あ、水遣い!また家事をやってるのニャ⁉︎安静にしてないとダメニャ!」

ライダーさんが夫より一足早く家に入って家事をしている私を咎めました。

「大丈夫ですよ、これくらいなら。『この子』のためにも夫のためにも頑張りたくって。」

ライダーさんの心配そうな顔に対して私は笑顔を浮かべながら答えます。
そう、私の身体には新たな命が宿っていました。
あの旅の終盤、これで最期になるかもしれないと思うと抑えきれず、避妊なしで彼と身体を重ねてしまいました。
その結果こうして新しい家族を迎える事になったのです。

「勇者も水遣いも妊婦さんなのに働き過ぎだニャー……」
「あ、勇者様の方はどうなんですか?」

私とほぼ同じタイミングで当時お付き合いしていた方と赤ちゃんを宿した彼女を案じてライダーさんに尋ねます。

「あっちの夫婦は魔鉱戦士が見てくれてるから安心するニャ!それよりも水遣いは自分と赤ちゃんの事を──」

再びライダーさんからのお説教が始まりかけた時、夫が部屋に帰ってきました。

「あっ、おかえりなさいあなた♡」

ライダーさんから安静にするように言われた手前、駆け寄りたい気持ちを抑えて椅子に座った状態で夫を迎えます。
夫はいつも通り優しい表情を浮かべると私に近付いて来てお腹に顔を近づけました。

「あっ♡今動きましたよ?……もうすぐパパになるんですね♡」

私がそう言うと私の最愛の夫──グリフォンさんは私とお腹の赤ちゃんを安心させるように優しく鳴いてお返事をしてくれるのでした………

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