単に骨粗鬆症と診断されただけではなく、骨折をしている場合に初めて「特定疾病」となる。(事故等の外力による場合を含む)
頸椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折、転子部骨折、上腕骨頸部骨折、上腕骨遠位端骨折など転倒の後に生じる。

病態とその原因
カルシウム不足や骨をつくるホルモン不足から骨密度が減少し、折れやすくなる疾病で、寝たきりの大きな原因となる。骨代謝において、新しい骨に作り変えるよりも骨を壊す量が多くなると起こる。女性に多く、加齢にともなって発症頻度は増加する。


症状
更年期以降に自覚症状が現れ、立ち上がり、重い物を持つ時の背中・腰の痛みから始まり、徐々に背中が曲がってくる。進行すると、激しい腰痛で寝込んだり、または少しの転倒で骨折を起こしやすくなる。


診断
骨量(骨密度)測定、およびX線検査。*1
骨量は18歳頃をピークとして徐々に減少し、20%〜30%減り、骨折しやすくなって初めて骨粗鬆症と診断される。


予防と治療
≪予防≫
    • カルシウムを多く含む食品の摂取(乳製品、魚類、豆類、納豆、炒りゴマ、小松菜など)
    • 適度な運動
    • 日光浴
    • 薬物療法

≪治療≫
骨の吸収(骨が溶ける)を抑える薬(性ホルモン、カルシトニンなど、吸収と形成の骨代謝を調整する薬(ビタミンD3、カルシウム)、骨の形成を助ける薬(ビタミンK2)などが用いられる。


介護上の留意点
食生活改善と適度な運動を促し、転倒しにくい環境を整えて、骨折を予防する。骨粗鬆症がある場合は、おむつ交換や移乗介助時に、少しの外力でも骨折を起こすことに注意。
 
 
 

 

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