高齢者は老化現象の進行にともない、失禁、頻尿、排尿困難、便秘、下痢といった排泄障害を起こしやすい。

尿失禁

種類と原因・要因

    • 腹圧性尿失禁女性は男性よりも尿道が短いため、女性に多い。飛び跳ねる、くしゃみ、咳などお腹に力が入った時に漏らす
    • 切迫性尿失禁脳血管障害などにより大脳による排尿の自制が障害され、尿意を長く我慢できないため失禁する
    • 溢流性(いつりゅうせい)尿失禁高齢男性に多い。前立腺肥大等のため、溜まった尿が排泄されないため、いつも少量の尿が漏れている
    • 機能性尿失禁排尿機能には器質的な問題はないが、身体障害や認知症などで排泄動作が間に合わずに起こるもの
    • 反射性尿失禁脊髄の病気により、本人の意思とは関係なく尿が出たり出なかったりする



失禁の種類

尿失禁の状態を正しく把握する
    • 尿意はあるか、ないか
    • 排尿の間隔
    • 1回の尿量、一日の尿量
    • 排尿の自制
    • 自発的排尿
    • 失禁のきっかけや状況
    • 失禁した場所
    • 失禁後の本人の気づき方

把握と対応

  • 一度でも尿意のサインを察知できたら、尿意が残っていると見なす
  • 尿意のサインに合わせて排尿誘導を行う
  • 尿意がはっきりしていない場合には、排泄チェック表などを用いて排尿間隔を把握し、排尿誘導を行う
  • 排尿誘導は、自立した排尿を獲得するために排尿環境も工夫し配慮する
  • 寝たきりの場合は離床への働きかけが排尿の自立につながる
  • 本人の達成感が得られるように配慮する





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