まえがき 
人によっては不快な表現があります。
一応注意して下さい。
一応注意して下さい。
本文
買い物から帰って部屋に入ると、誰もいない部屋から声が聞こえてくる。警戒しながら部屋に入ると、ずんだもんと呼ばれているずんだの妖精または、おしゃべり害虫達がいた。
最近、家を荒らさられたりする被害が増えているとニュースで見た。まさか、家がやられるとはなぁ。しかしどこから、入ったんだ？窓は閉まっているし。
「ままずん！ここをぼくたちのおうちにするのだ！にんげんさんがいなくなったのだ！」
「そうするのだ！ごはんさんもたくさんあるし、おいしいのだ！ここはさいこうなのだ！」
そいつらは勝手に自分達の家だと言い、実家からの野菜を貪り食っていた。頭に来たから、近くにあった段ボールを用意して捕まえてやる事にした。
「お前ら！人様の家を荒らすとはいい度胸だなぁ！」
「のだぁ！かえってきたのだ！にげるのだ！」
「ままずん、さきにいくのだ！ぷくーのだ！こわくなんてないのだ！」
頬を膨らませて、威嚇みたいな事をして来た。なんかムカついたので、近くにあった空のペットボトルをバットにして、打ち飛ばす事にした。
「こわくて、うごけなっ…えっなにを…のだあぁー！」ﾊﾟｶｯｱﾝ!
「ぱぱずん！ぱぱずんになんてことをするのだ！」
飛ばされた害虫は、吹き飛んで壁に頭からぶつけた。俺は失神している、手の平より少し大きい害虫を鷲掴みにした。
身体は餅の様に柔らかくて、軟骨みたいな硬さの骨が感じられた。強く握り締めれば簡単に潰れてしまいそうだ。
「ぐぇ、ぐるじい…のだぁ…。やめでぇのだぁ…。」
「やめてのだ！しんじゃうのだ！ゆうこときくのだ！」
「なら、この箱に入れ。そうしたら離してやる。」
「ままぁずん…だめなのだ。」
「…わかったのだ。」
渋々、段ボールに入ったので握っていたのも中に落として解放してやった。コイツらに少し、質問をする事にした。
「お前らは、どうやってこの部屋に入った。」
「おそとを、とんでたらあいていたのだ。」
「にんげんさんが、いなくなるまでかくれてたのだ。」
多分だがタバコをベランダで吸ってた時に、宅配便が来て窓を閉めてなかった。その間に入り込んだいたらしい。
「なんで入ったんだ？」
「ぼくたちは、おうちさんとごはんさんがほしかったのだ。」
「おそとは、あぶないしごはんさんすくないのだ。」
「悪い事をしたと思っているか？」
「なんでのだ？ただぼくたちは、おうちさんとごはんさんさがしてただけのだ。」
「わるいことなんてしてないのだ。ただみつけたのが、にんげんさんのおうちさんだったのだ。」
害虫と呼ばれる理由があるには、原因がある。それが理解出来た気がする。
だがヒマ潰し程度のペットにちょうど良いと思い飼育して見る事にした。
「お前らはこの中にいろ。次、何かやったらもっとやるからな。」
「はいなのだ…。」
「わかったのだ…。」
そうして段ボールを閉じて、漫画雑誌を重し代わりに載せた。
スマホで調べてずんだもんは生命力が高くて雑食性らしい。だが、ずんだ餅にはとても反応するらしい。ならエサは生ゴミか野菜クズでいいだろう。ずんだ餅なんて食わす必要など無い。
明日にでも熱帯魚が好きな友人に、水槽が余ってたら譲って貰えるか聞こう。
翌日、友人に連絡したら使っていない水槽を、譲ってくれるとのことだ。処分する手間が省けたと喜んでいた。なので、早速取りに行く事にした。
友人の家から水槽を譲り受け、100均でトイレ用のペットシート等を買って帰宅した。水槽に買ったものを設置して、妖精を入れて飼育する環境が出来た。
「今日から俺がお前らの面倒をみてやる。この中がお前らの家だ。」
「せまいのだ、ぼくはおそとみたいにひろいのがいいのだ。」
「ふかふかさんもないのだ。どこでねるのだ？」
「気に入らないか。お前らメシ抜きな。」
「えっ、ごはんさんないのだ？」
「ひどいのだ…なんでのだ？」
それから3日間、飲まず食わずだった。ごはん、ごはんと煩かったので水槽に段ボールを被せた。そうしたら、生存確認を忘れて3日経っていた。
「ごはんさん…ごはんさん…のだ…。」
「おなかが…へったのだ…なにか…ください…のだ…。」
中を見たら生きていた。だいぶやつれていたが、生きていたからとりあえずヨシっ！
適当に焼き芋の皮を食わしてやったら美味そうに食っていた。
「ひさびさのごはんさんのだ。おいしいのだ、あまいのだ。」
「おいもさんのかわなのだ！とてもおいしいのだ！」
生き物を飼うって大変だなって改めて思い知った。
それから、飼育してから2週間たった。その間に洗濯ネットに入れて水風呂に入れたり、寝始めたら朝まで爆音でデスメタルを聴かせたり、ミ◯四駆に縛り付けて何周もコースを走らせたりして可愛がってあげた。そのおかげで、俺に対して従順になった。
だが、外見だけだと雄と雌の区別がつかないので俺はあるものを用意した。
「お前らってどっちがオスでどっちがメス？」
「ぼくが、おすずんなのだ。りっぱなずんぽがあるのだ。」
「ぼくが、めすずんなのだ。おちびちゃんがはやくほしいのだ。」
「あっそう、ガキは作ってもいいぞ。だけどお前らが面倒見ろよ。」
そんなくだらない事を聞き流して、とりあえずオスから始める事にした。
オスの頭を掴んで背中にタトゥーシールを貼った。メスも同じようにした。
「せなかさんになにしたのだ？」
「ぱぱずん、なにかかいてあるのだ。」
「ままずんにも、なにかかいてあるのだ。」
「これはどうゆーいみなのだ？」
「なんか、かっこいいのだ！」
雄と雌わかりやすい様にオスにずんぽ、メスにあにゃるというタトゥーを貼った。けど、正直余り意味がない気がした。まぁいいか。
その後、仕事が忙しくなり在宅勤務ながら妖精達にエサとペットシートの交換しかやる余裕が無かった。その状態が３週間続きやっと修羅場を超えた週末の朝、あにゃるの声で起こされた。
「はぁはぁ…うまれる…うまれりゅのだ…。」
「ままずん、がんばるのだ！あなるさんからおちびのあたまがみえるのだ！」
「あなるさん…いだいのだぁ…おちびちゃんがでてくるのだ！」
「うまれたのだ！かわいいおちびなのだ！」
「おぎゃーのだ！おぎゃーのだ！」
「ほんとなのだぁ…さぁおちびちゃん…ままずんの…えだまめみるく…をのむのだ。」
「ぼくたちのはじめてのおちびなのだ。ままずん、ありがとうなのだ。」
どのやらあにゃるが子供を産んだらしい。そういえば最近、腹が膨れてたな。生物の出産とは多少感動とかするものだと思うが、全く無かった。むしろ迷惑なだけだった。
「朝からうるせーな！そのガキ黙らせとけ！お前らにそのガキ食わすぞ！」
と怒鳴り付けて、ティッシュの箱を水槽に投げつけてから二度寝した。
その後起きて、餌のレモンの搾りカスを入れた時に見たら2匹の赤ずんが寝息を立てていた。
「にんげんさん、かわいいおちびをみてなのだ。」
「おちびちゃんたちは、とてもいいこになるのだ。」
なんか、ムカついたからラジオペンチを取り出してずんぽの尻尾の先端辺りを掴んだ。飛んで逃げようとするが無駄だった。
「にんげんさん、尻尾さんいたいのだやめてのだ！」
「ぱぱずんに、ひどいことしないでのだ。」
「はなしてのだ！いたいのはいやなのだ！」
空いてる手で尻尾を持ち、ペンチを90度に倒した。
「ああぁーしっぽさんがー！」
「ぱぱずん！ぱぱずんのしっぽさんがへんになったのだ！」
「おぎゃーのだ！おぎゃーのだ！」
「ぼくのだいじなしっぽさんが曲がっちゃったのだ…。」
コキッンという音を出し尻尾が曲がった。猫の鍵尻尾みたいになった。猫は幸せを引っ掛けて来るというが、コイツらの場合は不幸か災いだろう。
「ぱぱずん、いまもとにもどすのだ！だからあんしんするのだ！」
「ままずん、ありがとうのだ。ぼくのかっこいいしっぽさんにもどしてのだ。」
「まかせるのだ！じゃあやるのだ！」
あにゃるがずんぽの曲がった尻尾を戻そうとして一気に動かしたした。
「ああぁぁーーやめてぇーーー！」
「のだぁ！どうしたのだ！しっかりするのだ！しんじゃだめなのだ！」
「おぎゃーのだ！おぎゃーのだ！」
ずんぽが痛みで飛び跳ねて、今度は違う方向に曲がった。その痛みで気を失って倒れている。コイツらマジでバカだなと動画撮っておけばよかったなと、思いながらあにゃるにも同じ事をした。
それから赤ずん達にも紙やすりの上でお散歩、赤ずんを投げてずんぽとあにゃるがキャッチするゲーム、強制水泳等で遊んであげた。
1カ月ぐらいたったある日いつものようにエサを与えようとしたらある言葉が聞こえた。
「くしょにんげんのだ。くしょくしょのだ。」
「くちょなのだ。くちょにんげんのだ。」
「おちびだめなのだ！それはいってはだめなのだ！」
「にんげんさん！ぼくたちはどうなってもいいからゆるしてほしいのだ！」
「しにぇのだ。くちょにんげん。」
「おばゃかのだ。くしょにんげん。」
どうやら裏で俺の事をクソ人間などと言っているのだろう。これは最高のお仕置きが必要みたいらしい。俺は台所からピーラーを持って来て、テープとガーゼそれに消毒液を探した。
「やめてのだ！わるいのはぼくたちのだ！」
「おちびちゃんにひどいことしないで！」
「おぎゃーのだ！やだぇーのだ！」
「やめちゃーのだ！おぎゃーのだ！」
そして赤ずんを2匹取り出して、水槽に段ボールを被せた。
ピーラーを消毒液で消毒して。
まず1匹の赤ずんの右脇腹にピーラーを当てた。
「やぁぁーーーのだ！おぎゃーーー！」
そのまま腿の束ね当たりまで皮を剥いだ。
次にピーラーをまた消毒して、残りの赤ずんの左脇にピーラーを当てた。
「おぎゃーーーのだ！めぇぇーーー！」
同じように腿のまで剥いだ。
その後にお互いの傷口をガーゼで消毒して傷口を合わせた。その状態をテープで固定してお仕置きは終わった。
人工的に結合双生児を作る事にした。成功しても妖精の知能じゃ上手く生きれないだろうし、失敗しても死ぬだけだ。特に問題はない。
そのままの状態で親達に返してやった。
「おちびちゃん！だいじょぶのだ？どうして２ずんくっついてるのだ？」
「おちびたち、ごめんねのだ。ぱぱずんたちがわるいのだ…。」
「おぎゃーのだ！いちゃいいちゃいのだ。」
「ほんとうにごめんねのだ。おちびちゃん、ぱぱずんとままずんがいるのだ。」
「ぱぱずんがぺろぺろしてあげるのだ。」
「おとーちゃ、おかーちゃくちょのだ。」
「おかーちゃ、おとーちゃくしょのだ。」
どうやら子供達にクソと言われたらしい。本能で自分達が何をされたか理解しているのかもしれない。この先が楽しみだ。
あれから一週間が経って完全に傷口が結合して塞がった。それを親達に見せる事にした。
「ほら、ガキのキズが治ったぞ。」
「えっどうしてのだ？なぜおなかさんがつながってるのだ？」
「そんな…、ぼくのおちびちゃんがどうしてのだ…。」
「んー、なんとなくかなぁ？」
「ひどすぎるなのだ…これじゃまともにへこへこもできないし…かなしいずんせいになるのだ。」
「ぱぱずん、だいじょぶのだ。れんしゅうすれば、へこへこできるようになるのだ。ぼくたちのかわいいおちびちゃんだからのだ。」
「おぎゃーのだ！ちーちーのだ！」
「やーのだ！ごはゃんしゃんのだ！」
子ずんはお互いに違う方向に動こうとして泣きながらもがいている。この先大変そうだなぁと思って、見ているのは楽しいなぁと思った。
そうして親達は子ずんの事を受け入れた。
３週間後、面白いのが見れると友人を部屋に招いた。
「おじゃましまー、面白いのってなに？映画？アニメ？」
「いや、新しいストレス解消方を見せてやろうとな。」
「あー、ずん虐？なら俺もやってるよー。」
「ずん虐？何それ？」
「ずんだもんを使った遊びの事を言うんだよ。俺は親ずんの前でガキを魚に食わせたり、赤ずん搾りをやってる。」
「そうなのか。なら見れば話しが早いな。」
そうして水槽を見せたらちょうど一家が寝ていた。
「ずーん…ずーん…。」
「ずーん…ずーん…のだ。」
「あれっ？この子ずんはどうしたの？」
「ずんだ結合双生児作ってみた。」
「どうやって？すげーな、これ完全にくっついているじゃん。」
「ピーラーで剥いで、傷口を合わせて、テープで固定そのまま治るまで放置した。」
「えっぐっ！やる事ひでーな、ってゆーか親のずんぽとあにゃるのタトゥーに背中にピアスってなんだよ！(笑)」
「いいセンスだろ？」
「どこがだよ！(笑)」
くっついた子ずんを友人に見せて、談笑をしていると片方の子ずんが起きた。
「ごはんしゃん、たべりゅのだ。おきりゅのだ。」
「ん〜ずんちゃはおひるゅねのだ。いやのだ。」
「ごはんしゃんのだ。はやくしりゅのだ！」
「ずんちゃ、しりゃないのだ！ねるのだ！」
子ずん同士が意見の食い違いで喧嘩を始めた。そして段々と激しくなっていった。
「おきりょのだ！くちょずん！」
「いやなのだ！くじゅずん！」
そこから子ずん同士の叩き合いが始まった。
「くちょずん、いいかげんにすりゅのだ！」
「そりぇは、おまえなのだ！くじゅずん！」
片側だけの短い手足を使ってお互いの顔を叩きあい、身体を蹴り合っている。それを見て友人にある賭けを提案した。
「どっちが勝つか、昼飯賭けない？」
「いいね〜、俺は右で。」
「なら俺は左だな。」
その間にも叩きあいは続いてお互いの頬が腫れて来て、口も切ったのか血が垂れている。身体は蹴り合ってあざだらけになっている。
「おちびちゃんたち、やめてなのだ。２ずんともなかよくしなければならないのだ！」
「おちびたち、けんかはだめなのだ！なかよくするのだ！」
「くちゃばりぇ、くちょずん！」
「しにぇ！しにぇ！くじゅずん！」
親が止めに入ろうとしたので掴んで止めに入った。
「お前らはここで最後まで見てろよ。」
「おちびちゃんたちがしんじゃうのだ！とめないとだめなのだ！にんげんさんはなしてのだ！」
「にんげんさん、はなすのだ！おちびがしんじゃうのだ！」
止めようと叫んでいる親達の背中にある、ピアスにカラビナを通して水槽に張ってあるワイヤーに取り付けた。これで、邪魔な横入りは入らない。
「のだ！よいちょ、よいちょ！」
「ざこくじゅずん、こにょまましにぇのだ！のだ！のだ！のだ！」
左の子ずんが逃げるように這って行く。そのまま右が引きづられながら、左の子ずんを攻撃している。その時、左の子ずんが何かを掴んだ。
「しにゅのはおまえなのだ！くちょずん！」
「のだゃ！いちゃいのだ！いちゃいのだ！」
「のだ！のだ！くちょずん、どうだのだ！」
「やめりょのだ！やめりょのだ！」
左の子ずんが掴んだのはエサに混じっていた魚の骨だ。その骨で右の子ずんを滅多刺しにし始めた。右の子ずんは顔を守ろうとして、手を滅多刺しにされて緑色に染まり始めた。
「のだ！のだ！くらえのだ！くちょずん、しにぇのだ！」
「やめりょ！くじゅずん！やめあぁぁー！」
「ふん、くちょずんがちゅーしにのるからのだ！」
「ああぁぁー！おめめさんがー！おめめさんがみえないのだー！」
魚の骨が目に刺さり、片目が潰れた。骨が突き刺さったまま、血と目から涙が出ていた。
「ずんぢゃ、ごはゃんたべりゅのだ。」
「いちゃい、いちゃいのだ…。たしゅけてのだ…。」
そのまま左の子ずんは食事をする為、右の子ずんを引き摺りながら向かって行った。
「俺の勝ちだな。ゴチなります。」
「くそずんだのやろう、生意気に武器使いやがって！ムカついたからデコピンしていい？」
「良いよ、思い切りやっちゃって。」
友人は手を水槽に入れて、野菜クズを夢中で食べている子ずんのずんたまに狙いを定めた。
「おいち、おいちのだ。おいっ！」
子ずんのずんたまにデコピンの指が当たり、痛みで子ずんは泡を吹いて気絶した。
「ヨシっ、手を洗ってラーメンでもいくか。駅前の店でいいだろう？」
「良いよ、いやー悪いねぇ。」
「にんげんさん！ぼくたちをはずしてのだ！おちびがうごかないのだ！おおけがしてるのだ！」
「おちびちゃん！おちびちゃん！ままずんがいるからだいじょぶのだ！いまいくのだ！にんげんさん、はずしてのだ！」
なんか水槽が騒がしいが無視して、友人と食事に行く事にした。
それから月日が経ち、冬になり始めた。あれから片目がない子ずんは片方の言いなりになっている。兄弟仲良くやっている。
その間に子ずん達に片目のをずんたま(１)、両目をずんたま(2)というタトゥーシールを貼ってあげた。今更ながら気がついたが、人間用のタトゥーシールをずんだもんにやると取れないらしい。いい経験になったから良しとしよう。
その他に、ライターオイルで足の辺りを死なない程度に燃やしたら、跡が残る火傷になった。
友人の家で強制水泳させていたら、ピラニアに父親の片足が喰われた。ずんぽとずんたまじゃなくて良かったね。
試しにハムスターと戦わせてみたら、母親の片方の枝豆が食いちぎられた。両方行くかと思ったが、不味かったのかやらなかった。ちなみに勝負は秒で妖精の負けだった。
その他色々あったがコイツらも飽きたので、お別れしようと思う。
とりあえず虫カゴに入れて1番近い大きな公園に来た。ここなら冬だがどうにかなるだろう、知らんけど。
親達には俺との思い出として、家でクソ虫と書かれた木札を2匹の背中にあるピアスにボールチェーンを通して付けてあげた。
そしてカゴを開けて出て行ける様にした。
「お前らもう飽きたから、行っていいよ。」
「にんげんさん、ぼくたちさむくてしんじゃうのだ。」
「ごはんさんもさむいとないのだ。」
「あっそう。行けよ、さよなら。」
「このままだと、みんなしんじゃうのだ。」
「おちびちゃんもうまくとべないのだ。」
「へぇーそう、だから？いいから行けよ。」
そうして渋々とカゴから出て行った。それから暫くしてその公園に汚い妖精がいると噂があった。
帰り際に、ビルの隙間に寒さで震えている親子のずんだもんを見つけた。次のおもちゃは、あれにしよう。
最近、家を荒らさられたりする被害が増えているとニュースで見た。まさか、家がやられるとはなぁ。しかしどこから、入ったんだ？窓は閉まっているし。
「ままずん！ここをぼくたちのおうちにするのだ！にんげんさんがいなくなったのだ！」
「そうするのだ！ごはんさんもたくさんあるし、おいしいのだ！ここはさいこうなのだ！」
そいつらは勝手に自分達の家だと言い、実家からの野菜を貪り食っていた。頭に来たから、近くにあった段ボールを用意して捕まえてやる事にした。
「お前ら！人様の家を荒らすとはいい度胸だなぁ！」
「のだぁ！かえってきたのだ！にげるのだ！」
「ままずん、さきにいくのだ！ぷくーのだ！こわくなんてないのだ！」
頬を膨らませて、威嚇みたいな事をして来た。なんかムカついたので、近くにあった空のペットボトルをバットにして、打ち飛ばす事にした。
「こわくて、うごけなっ…えっなにを…のだあぁー！」ﾊﾟｶｯｱﾝ!
「ぱぱずん！ぱぱずんになんてことをするのだ！」
飛ばされた害虫は、吹き飛んで壁に頭からぶつけた。俺は失神している、手の平より少し大きい害虫を鷲掴みにした。
身体は餅の様に柔らかくて、軟骨みたいな硬さの骨が感じられた。強く握り締めれば簡単に潰れてしまいそうだ。
「ぐぇ、ぐるじい…のだぁ…。やめでぇのだぁ…。」
「やめてのだ！しんじゃうのだ！ゆうこときくのだ！」
「なら、この箱に入れ。そうしたら離してやる。」
「ままぁずん…だめなのだ。」
「…わかったのだ。」
渋々、段ボールに入ったので握っていたのも中に落として解放してやった。コイツらに少し、質問をする事にした。
「お前らは、どうやってこの部屋に入った。」
「おそとを、とんでたらあいていたのだ。」
「にんげんさんが、いなくなるまでかくれてたのだ。」
多分だがタバコをベランダで吸ってた時に、宅配便が来て窓を閉めてなかった。その間に入り込んだいたらしい。
「なんで入ったんだ？」
「ぼくたちは、おうちさんとごはんさんがほしかったのだ。」
「おそとは、あぶないしごはんさんすくないのだ。」
「悪い事をしたと思っているか？」
「なんでのだ？ただぼくたちは、おうちさんとごはんさんさがしてただけのだ。」
「わるいことなんてしてないのだ。ただみつけたのが、にんげんさんのおうちさんだったのだ。」
害虫と呼ばれる理由があるには、原因がある。それが理解出来た気がする。
だがヒマ潰し程度のペットにちょうど良いと思い飼育して見る事にした。
「お前らはこの中にいろ。次、何かやったらもっとやるからな。」
「はいなのだ…。」
「わかったのだ…。」
そうして段ボールを閉じて、漫画雑誌を重し代わりに載せた。
スマホで調べてずんだもんは生命力が高くて雑食性らしい。だが、ずんだ餅にはとても反応するらしい。ならエサは生ゴミか野菜クズでいいだろう。ずんだ餅なんて食わす必要など無い。
明日にでも熱帯魚が好きな友人に、水槽が余ってたら譲って貰えるか聞こう。
翌日、友人に連絡したら使っていない水槽を、譲ってくれるとのことだ。処分する手間が省けたと喜んでいた。なので、早速取りに行く事にした。
友人の家から水槽を譲り受け、100均でトイレ用のペットシート等を買って帰宅した。水槽に買ったものを設置して、妖精を入れて飼育する環境が出来た。
「今日から俺がお前らの面倒をみてやる。この中がお前らの家だ。」
「せまいのだ、ぼくはおそとみたいにひろいのがいいのだ。」
「ふかふかさんもないのだ。どこでねるのだ？」
「気に入らないか。お前らメシ抜きな。」
「えっ、ごはんさんないのだ？」
「ひどいのだ…なんでのだ？」
それから3日間、飲まず食わずだった。ごはん、ごはんと煩かったので水槽に段ボールを被せた。そうしたら、生存確認を忘れて3日経っていた。
「ごはんさん…ごはんさん…のだ…。」
「おなかが…へったのだ…なにか…ください…のだ…。」
中を見たら生きていた。だいぶやつれていたが、生きていたからとりあえずヨシっ！
適当に焼き芋の皮を食わしてやったら美味そうに食っていた。
「ひさびさのごはんさんのだ。おいしいのだ、あまいのだ。」
「おいもさんのかわなのだ！とてもおいしいのだ！」
生き物を飼うって大変だなって改めて思い知った。
それから、飼育してから2週間たった。その間に洗濯ネットに入れて水風呂に入れたり、寝始めたら朝まで爆音でデスメタルを聴かせたり、ミ◯四駆に縛り付けて何周もコースを走らせたりして可愛がってあげた。そのおかげで、俺に対して従順になった。
だが、外見だけだと雄と雌の区別がつかないので俺はあるものを用意した。
「お前らってどっちがオスでどっちがメス？」
「ぼくが、おすずんなのだ。りっぱなずんぽがあるのだ。」
「ぼくが、めすずんなのだ。おちびちゃんがはやくほしいのだ。」
「あっそう、ガキは作ってもいいぞ。だけどお前らが面倒見ろよ。」
そんなくだらない事を聞き流して、とりあえずオスから始める事にした。
オスの頭を掴んで背中にタトゥーシールを貼った。メスも同じようにした。
「せなかさんになにしたのだ？」
「ぱぱずん、なにかかいてあるのだ。」
「ままずんにも、なにかかいてあるのだ。」
「これはどうゆーいみなのだ？」
「なんか、かっこいいのだ！」
雄と雌わかりやすい様にオスにずんぽ、メスにあにゃるというタトゥーを貼った。けど、正直余り意味がない気がした。まぁいいか。
その後、仕事が忙しくなり在宅勤務ながら妖精達にエサとペットシートの交換しかやる余裕が無かった。その状態が３週間続きやっと修羅場を超えた週末の朝、あにゃるの声で起こされた。
「はぁはぁ…うまれる…うまれりゅのだ…。」
「ままずん、がんばるのだ！あなるさんからおちびのあたまがみえるのだ！」
「あなるさん…いだいのだぁ…おちびちゃんがでてくるのだ！」
「うまれたのだ！かわいいおちびなのだ！」
「おぎゃーのだ！おぎゃーのだ！」
「ほんとなのだぁ…さぁおちびちゃん…ままずんの…えだまめみるく…をのむのだ。」
「ぼくたちのはじめてのおちびなのだ。ままずん、ありがとうなのだ。」
どのやらあにゃるが子供を産んだらしい。そういえば最近、腹が膨れてたな。生物の出産とは多少感動とかするものだと思うが、全く無かった。むしろ迷惑なだけだった。
「朝からうるせーな！そのガキ黙らせとけ！お前らにそのガキ食わすぞ！」
と怒鳴り付けて、ティッシュの箱を水槽に投げつけてから二度寝した。
その後起きて、餌のレモンの搾りカスを入れた時に見たら2匹の赤ずんが寝息を立てていた。
「にんげんさん、かわいいおちびをみてなのだ。」
「おちびちゃんたちは、とてもいいこになるのだ。」
なんか、ムカついたからラジオペンチを取り出してずんぽの尻尾の先端辺りを掴んだ。飛んで逃げようとするが無駄だった。
「にんげんさん、尻尾さんいたいのだやめてのだ！」
「ぱぱずんに、ひどいことしないでのだ。」
「はなしてのだ！いたいのはいやなのだ！」
空いてる手で尻尾を持ち、ペンチを90度に倒した。
「ああぁーしっぽさんがー！」
「ぱぱずん！ぱぱずんのしっぽさんがへんになったのだ！」
「おぎゃーのだ！おぎゃーのだ！」
「ぼくのだいじなしっぽさんが曲がっちゃったのだ…。」
コキッンという音を出し尻尾が曲がった。猫の鍵尻尾みたいになった。猫は幸せを引っ掛けて来るというが、コイツらの場合は不幸か災いだろう。
「ぱぱずん、いまもとにもどすのだ！だからあんしんするのだ！」
「ままずん、ありがとうのだ。ぼくのかっこいいしっぽさんにもどしてのだ。」
「まかせるのだ！じゃあやるのだ！」
あにゃるがずんぽの曲がった尻尾を戻そうとして一気に動かしたした。
「ああぁぁーーやめてぇーーー！」
「のだぁ！どうしたのだ！しっかりするのだ！しんじゃだめなのだ！」
「おぎゃーのだ！おぎゃーのだ！」
ずんぽが痛みで飛び跳ねて、今度は違う方向に曲がった。その痛みで気を失って倒れている。コイツらマジでバカだなと動画撮っておけばよかったなと、思いながらあにゃるにも同じ事をした。
それから赤ずん達にも紙やすりの上でお散歩、赤ずんを投げてずんぽとあにゃるがキャッチするゲーム、強制水泳等で遊んであげた。
1カ月ぐらいたったある日いつものようにエサを与えようとしたらある言葉が聞こえた。
「くしょにんげんのだ。くしょくしょのだ。」
「くちょなのだ。くちょにんげんのだ。」
「おちびだめなのだ！それはいってはだめなのだ！」
「にんげんさん！ぼくたちはどうなってもいいからゆるしてほしいのだ！」
「しにぇのだ。くちょにんげん。」
「おばゃかのだ。くしょにんげん。」
どうやら裏で俺の事をクソ人間などと言っているのだろう。これは最高のお仕置きが必要みたいらしい。俺は台所からピーラーを持って来て、テープとガーゼそれに消毒液を探した。
「やめてのだ！わるいのはぼくたちのだ！」
「おちびちゃんにひどいことしないで！」
「おぎゃーのだ！やだぇーのだ！」
「やめちゃーのだ！おぎゃーのだ！」
そして赤ずんを2匹取り出して、水槽に段ボールを被せた。
ピーラーを消毒液で消毒して。
まず1匹の赤ずんの右脇腹にピーラーを当てた。
「やぁぁーーーのだ！おぎゃーーー！」
そのまま腿の束ね当たりまで皮を剥いだ。
次にピーラーをまた消毒して、残りの赤ずんの左脇にピーラーを当てた。
「おぎゃーーーのだ！めぇぇーーー！」
同じように腿のまで剥いだ。
その後にお互いの傷口をガーゼで消毒して傷口を合わせた。その状態をテープで固定してお仕置きは終わった。
人工的に結合双生児を作る事にした。成功しても妖精の知能じゃ上手く生きれないだろうし、失敗しても死ぬだけだ。特に問題はない。
そのままの状態で親達に返してやった。
「おちびちゃん！だいじょぶのだ？どうして２ずんくっついてるのだ？」
「おちびたち、ごめんねのだ。ぱぱずんたちがわるいのだ…。」
「おぎゃーのだ！いちゃいいちゃいのだ。」
「ほんとうにごめんねのだ。おちびちゃん、ぱぱずんとままずんがいるのだ。」
「ぱぱずんがぺろぺろしてあげるのだ。」
「おとーちゃ、おかーちゃくちょのだ。」
「おかーちゃ、おとーちゃくしょのだ。」
どうやら子供達にクソと言われたらしい。本能で自分達が何をされたか理解しているのかもしれない。この先が楽しみだ。
あれから一週間が経って完全に傷口が結合して塞がった。それを親達に見せる事にした。
「ほら、ガキのキズが治ったぞ。」
「えっどうしてのだ？なぜおなかさんがつながってるのだ？」
「そんな…、ぼくのおちびちゃんがどうしてのだ…。」
「んー、なんとなくかなぁ？」
「ひどすぎるなのだ…これじゃまともにへこへこもできないし…かなしいずんせいになるのだ。」
「ぱぱずん、だいじょぶのだ。れんしゅうすれば、へこへこできるようになるのだ。ぼくたちのかわいいおちびちゃんだからのだ。」
「おぎゃーのだ！ちーちーのだ！」
「やーのだ！ごはゃんしゃんのだ！」
子ずんはお互いに違う方向に動こうとして泣きながらもがいている。この先大変そうだなぁと思って、見ているのは楽しいなぁと思った。
そうして親達は子ずんの事を受け入れた。
３週間後、面白いのが見れると友人を部屋に招いた。
「おじゃましまー、面白いのってなに？映画？アニメ？」
「いや、新しいストレス解消方を見せてやろうとな。」
「あー、ずん虐？なら俺もやってるよー。」
「ずん虐？何それ？」
「ずんだもんを使った遊びの事を言うんだよ。俺は親ずんの前でガキを魚に食わせたり、赤ずん搾りをやってる。」
「そうなのか。なら見れば話しが早いな。」
そうして水槽を見せたらちょうど一家が寝ていた。
「ずーん…ずーん…。」
「ずーん…ずーん…のだ。」
「あれっ？この子ずんはどうしたの？」
「ずんだ結合双生児作ってみた。」
「どうやって？すげーな、これ完全にくっついているじゃん。」
「ピーラーで剥いで、傷口を合わせて、テープで固定そのまま治るまで放置した。」
「えっぐっ！やる事ひでーな、ってゆーか親のずんぽとあにゃるのタトゥーに背中にピアスってなんだよ！(笑)」
「いいセンスだろ？」
「どこがだよ！(笑)」
くっついた子ずんを友人に見せて、談笑をしていると片方の子ずんが起きた。
「ごはんしゃん、たべりゅのだ。おきりゅのだ。」
「ん〜ずんちゃはおひるゅねのだ。いやのだ。」
「ごはんしゃんのだ。はやくしりゅのだ！」
「ずんちゃ、しりゃないのだ！ねるのだ！」
子ずん同士が意見の食い違いで喧嘩を始めた。そして段々と激しくなっていった。
「おきりょのだ！くちょずん！」
「いやなのだ！くじゅずん！」
そこから子ずん同士の叩き合いが始まった。
「くちょずん、いいかげんにすりゅのだ！」
「そりぇは、おまえなのだ！くじゅずん！」
片側だけの短い手足を使ってお互いの顔を叩きあい、身体を蹴り合っている。それを見て友人にある賭けを提案した。
「どっちが勝つか、昼飯賭けない？」
「いいね〜、俺は右で。」
「なら俺は左だな。」
その間にも叩きあいは続いてお互いの頬が腫れて来て、口も切ったのか血が垂れている。身体は蹴り合ってあざだらけになっている。
「おちびちゃんたち、やめてなのだ。２ずんともなかよくしなければならないのだ！」
「おちびたち、けんかはだめなのだ！なかよくするのだ！」
「くちゃばりぇ、くちょずん！」
「しにぇ！しにぇ！くじゅずん！」
親が止めに入ろうとしたので掴んで止めに入った。
「お前らはここで最後まで見てろよ。」
「おちびちゃんたちがしんじゃうのだ！とめないとだめなのだ！にんげんさんはなしてのだ！」
「にんげんさん、はなすのだ！おちびがしんじゃうのだ！」
止めようと叫んでいる親達の背中にある、ピアスにカラビナを通して水槽に張ってあるワイヤーに取り付けた。これで、邪魔な横入りは入らない。
「のだ！よいちょ、よいちょ！」
「ざこくじゅずん、こにょまましにぇのだ！のだ！のだ！のだ！」
左の子ずんが逃げるように這って行く。そのまま右が引きづられながら、左の子ずんを攻撃している。その時、左の子ずんが何かを掴んだ。
「しにゅのはおまえなのだ！くちょずん！」
「のだゃ！いちゃいのだ！いちゃいのだ！」
「のだ！のだ！くちょずん、どうだのだ！」
「やめりょのだ！やめりょのだ！」
左の子ずんが掴んだのはエサに混じっていた魚の骨だ。その骨で右の子ずんを滅多刺しにし始めた。右の子ずんは顔を守ろうとして、手を滅多刺しにされて緑色に染まり始めた。
「のだ！のだ！くらえのだ！くちょずん、しにぇのだ！」
「やめりょ！くじゅずん！やめあぁぁー！」
「ふん、くちょずんがちゅーしにのるからのだ！」
「ああぁぁー！おめめさんがー！おめめさんがみえないのだー！」
魚の骨が目に刺さり、片目が潰れた。骨が突き刺さったまま、血と目から涙が出ていた。
「ずんぢゃ、ごはゃんたべりゅのだ。」
「いちゃい、いちゃいのだ…。たしゅけてのだ…。」
そのまま左の子ずんは食事をする為、右の子ずんを引き摺りながら向かって行った。
「俺の勝ちだな。ゴチなります。」
「くそずんだのやろう、生意気に武器使いやがって！ムカついたからデコピンしていい？」
「良いよ、思い切りやっちゃって。」
友人は手を水槽に入れて、野菜クズを夢中で食べている子ずんのずんたまに狙いを定めた。
「おいち、おいちのだ。おいっ！」
子ずんのずんたまにデコピンの指が当たり、痛みで子ずんは泡を吹いて気絶した。
「ヨシっ、手を洗ってラーメンでもいくか。駅前の店でいいだろう？」
「良いよ、いやー悪いねぇ。」
「にんげんさん！ぼくたちをはずしてのだ！おちびがうごかないのだ！おおけがしてるのだ！」
「おちびちゃん！おちびちゃん！ままずんがいるからだいじょぶのだ！いまいくのだ！にんげんさん、はずしてのだ！」
なんか水槽が騒がしいが無視して、友人と食事に行く事にした。
それから月日が経ち、冬になり始めた。あれから片目がない子ずんは片方の言いなりになっている。兄弟仲良くやっている。
その間に子ずん達に片目のをずんたま(１)、両目をずんたま(2)というタトゥーシールを貼ってあげた。今更ながら気がついたが、人間用のタトゥーシールをずんだもんにやると取れないらしい。いい経験になったから良しとしよう。
その他に、ライターオイルで足の辺りを死なない程度に燃やしたら、跡が残る火傷になった。
友人の家で強制水泳させていたら、ピラニアに父親の片足が喰われた。ずんぽとずんたまじゃなくて良かったね。
試しにハムスターと戦わせてみたら、母親の片方の枝豆が食いちぎられた。両方行くかと思ったが、不味かったのかやらなかった。ちなみに勝負は秒で妖精の負けだった。
その他色々あったがコイツらも飽きたので、お別れしようと思う。
とりあえず虫カゴに入れて1番近い大きな公園に来た。ここなら冬だがどうにかなるだろう、知らんけど。
親達には俺との思い出として、家でクソ虫と書かれた木札を2匹の背中にあるピアスにボールチェーンを通して付けてあげた。
そしてカゴを開けて出て行ける様にした。
「お前らもう飽きたから、行っていいよ。」
「にんげんさん、ぼくたちさむくてしんじゃうのだ。」
「ごはんさんもさむいとないのだ。」
「あっそう。行けよ、さよなら。」
「このままだと、みんなしんじゃうのだ。」
「おちびちゃんもうまくとべないのだ。」
「へぇーそう、だから？いいから行けよ。」
そうして渋々とカゴから出て行った。それから暫くしてその公園に汚い妖精がいると噂があった。
帰り際に、ビルの隙間に寒さで震えている親子のずんだもんを見つけた。次のおもちゃは、あれにしよう。
あとがき
後味が悪い作品っていいですよね。
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このページへのコメント
『しにぇのだ。くちょにんげん。』とか『ざこくじゅずん、こにょまましにぇのだ！のだ！のだ！のだ！』等、子ずんのセリフに関して、句読点の使い方や文字起こしの仕方が芸術的で素晴らしかったです！！
この小説に限りませんが、子ずんが一人称を「ずんちゃ」と呼ぶ設定は、どこから来たのか気になります。「おいち！おいち！」等の典型的な鳴き声？についてもどなたかそれを妖精の基本設定として決定づけるパイオニア的な存在がいらっしゃったのでしょうか！！
「おいち、おいち」はすすき氏、「ずんちゃ」呼びはおちびちゃん氏の動画で初めて見た気がする
どちらもギャク投稿者という体裁は取ってない
教えてくれてありがとうございます！すすき氏の動画気になって視聴したのですが、妖精シリーズの中だと一番好きな部類かもしれません…
後味悪くないですよ、読み手としても終始ニッコニコでした！ｗ
このピーラーの使い方は素晴らしいな
俺の貧困な発想じゃあ、顔面を剥いてデスソース塗り込んでやるくらいしか思いつかないぜ
子ずんも親ずんもあんな姿にされたらたとえ春まで生き抜いても山のずんだ虫の村には気味悪がられて入れてもらえないだろうし、いっそ追い出されるより殺された方が幸せですな。
まだしぶとく生きてるから後味悪いって事？