前書き 
やりたかったネタです。他の方と被っている所が
多々ありますが、目を瞑って下さるとありがたいです。
多々ありますが、目を瞑って下さるとありがたいです。
本文
地方の小さな町にある、田園地帯の片隅に倉庫らしき建物がある。そこに、1台の軽トラックが荷台に金属製のゲージを、幾つも載せて来た。
倉庫には「鬼威産業（株）」と書かれている、看板がつけられている。
「おーい、タカ坊！罠を返しに来たぞー！」
「わかったー！今行くから、ちょっと待てっくれー！」
トラックから降りた、初老の男の声に、中から声が返って来た。
少しして、中から大柄で派手な髪型の青年、太めの身体に坊主頭に髭とメガネの青年、現代風の不良の様な細身の青年が、２つのカゴ台車を押しながら出て来た。
「おー、悪ガキトリオが揃って！また、悪巧みの計画か⁈」
初老の男が、冗談の様に話しかける。
「俺達もいい年なんだから、そんなの卒業したよー！これでも、マジメに仕事してんのよ！」
不良風の青年が笑いながら返答した。
「すまん、すまん。どうしても、昔のお前達のイメージが強くてなぁー。 」
「金井のおっちゃん、今回は大漁だな。この感じだと、結構やられたんでしょ？」
大柄な青年が荷台を見て、話し掛ける。
「そうなんだよ！あの妖精だとかいう奴等に、売り物の野菜が結構食われちまったり、盗られちゃたんだよ！」
そうして、荷台のゲージにいる大量のずんだもん達を睨み付けた。
「だせ！だせ！くそにんげん！おまえらなんてこわくないのだ！らくしょうなのだ！」
「ぷくーなのだ、どうだなのだ！こわかったらはやくだすのだ！」
「おとーちゃ、かっこいいのだ！」
目が合うと素行の悪い、妖精達が騒き始めた。
「にんげんさん、なにをするのだ？こわいのだ、たすけてくださいのだ。」
「おとーちゃ、こわいのだ…。」
「だいじょぶだよ、おちび。おとーちゃとおかーちゃがいるからね。」
「ぼくたちは、なにもしてないのだ…。ずっと、おやまさんにいたのに…。」
中には、まともな妖精達もそれなりにいる様子だった。
タカと呼ばれた青年が1回手を叩いて、
「さてと、始めるかな！リョウは倉庫で準備、ヒロは俺と荷下ろしな。」
「はいよー。」
そう言われて、坊主頭のヒロが台車にゲージを乗せ始めた。
「りょーかい。」
と言い、不良風のリョウは倉庫に戻って行った。
荷台からゲージを台車に移している中、妖精達の罵詈雑言の中から、違う妖精がいる事に気付いた。
「おぎゃー、こわいのだ！たちゅけて！」
「人間さん、ごめんなさいのだ！人間さんの野菜さんだなんて、知らなかったのだ。ぼくはどうなっていいから、おちびとママずんだけは、助けて欲しいのだ。」
「パパずんだめなのだ！そんなのいやなのだ！やめてなのだ！」
ゲージの１つに、他とは違う妖精が居た。その様子を見てタカとヒロは相談を始めた。
「タカ、コイツ使えそうじゃない？」
「そうだな、いい駒になりそうだな。」
「けど、ガキとメスはどうする？そのまま処分するか？」
「いや、ガキとメスも教育すれば使える様になるだろうし、ガキは大人2匹の教育に使えるから一緒にしとこう。」
「わかった、なら目印にヒモを付けておくぞ。」
「ありがとさーん。」
そうして、全てのゲージを台車に積み終わった。中には成体、幼体を含めて約40匹の妖精達がいる。タカが金井に、荷下ろしが終わった事を伝えた。
「おっちゃん、終わったよ。後で数を数えて幾らになるか伝えるわ。」
「おー、流石の力持ち達だ仕事が早い！しかし、こんな奴らの罠を貸してくれて、しかも買い取ってくれるなんて、本当に助かるなぁ。そういえば、弟のマー坊はどうした？元気にしてるか？」
「褒めたって買取りの値段は変わらねーぞ。マサユキは元気だよ。今は、中で何か機械を作っているみたいだな。」
「そうか、そうか、弟は素直で真面目で頭もいいのになぁー。その点、兄貴の方ときたら、生意気な悪ガキで悪知恵しか働かん。本当に兄弟とはおもえんな。」
「うるせージジイ！コイツら畑に放つぞ！」
「おー怖い怖い。さて、やる事も済んだし年寄りは、退散しますかね。」
「あいよー、運転気をつけろよ。後、オバさんにもよろしく。」
「はい、はい、それじゃまたな。」
そうして荷台が空になった軽トラックは帰って行った。
倉庫の中に台車を運び入れ、善良な個体と不良な個体の、選別が始まる。
タカとヒロが、中身が入ったゲージを台車から、床に並べて行き20個程のゲージを並べた。そこに、準備を終えたリョウが声を掛けた。
「おつかれー、噴霧器と洗浄の準備は出来てるよ。」
「この匂いだけは、なんか慣れないんだよなぁ。」
「マスクとゴーグルは、ちゃんと着けたか？吸いすぎると人間にも毒だからな！」
「「りょーかい」」
タカの忠告に、2人も合わせて返答をした。
妖精達が外に出られない様に、倉庫の出入り口を締めた。そして、中にいる妖精達を一時的に麻痺させる為に、ヒロが農薬を振りかけ始めた。
「なんだのだ？なんか、へんなあじがするおみずのだ？」
「においも、なんかへんなのだ？なめるとおくちが、びりびりするのだ。」
「おい、くちょにんげん！ずんちゃに
は、まじゅいみずじゃなくて、じゅーしゅをのませるのだ！はやく、するのだ！おばかなくちょにんげん、きいてるかのだ！」
速攻性の高い成分で、効果がすぐに現れ始めた。妖精達の体が麻痺して、手足も動かす事も、飛べなくもなってしまった。
「きもちわるくなってきたのだ。からださんが、おもいのだ。」
「うごけないのだ、なんでなのだ？にんげんさん、ぼくたちになにをしたのだ？」
「おい、くそにんげん！なにをしたのだ！ふざけるなのだ！はやく、おちびちゃんをなおすのだ！しんじゃうのだ！」
「おぇ…くるち…ﾋｭ…たち…げ…ｺﾞﾎｵ」
「あっ、子ずんが1匹ゲロ詰まらせて死にやがった。ﾁｯ、汚ねぇなぁー、人様に迷惑かけんじゃねーよゴミが。」
「おちびちゃん！だめなのだ！しんじゃだめ…なの…だ…。」
成体の場合は基本的に麻痺か、多く吸っても気絶程度で収まる。赤ずんは、騒ぐ前に意識を失い、毒を吸い過ぎる事はほぼない。だが子ずんは、自ら騒ぎ毒を吸いすぎて死ぬ事がある。吸いすぎて、吐瀉物を喉に詰まらせての窒素死だ。
「はーい、次はキレイ、キレイにしましょうねー！」
「やめてなのだ！おみずさんを、あてないでのだ！」
「あああぁぁ…、いたいのだ…くるしい…のだ…。」
「ヤー、ヤー！おみじゅ、こわい！」
「くそにんげん、ぷｸﾞｩｩｩｩ…やめろｫｧｧｧｧ…。」
「はいはい、"プクー"ねー怖い怖い。これで、その汚いお口も、綺麗にしましょうねー。」
リョウがおちょくりながら、高圧洗浄機で妖精達を、洗浄して行く。小型犬より小さい妖精達にとって、高圧の水は凶器そのものだ。だが、効率良く仕事をする為に、この方法を取っている。生命力の強い妖精達に対して、この程度の行為での怪我は、対した事では無いのである。
「はなせ、くそにんげん！ぶっころすのだ！」
「不良」
「ぼくのこんしんのぷくー、なのだ！」
「不良」
「にんげんさん、ひどいのだ。もう、なにもしないでのだ。」
「良品」
「おとーちゃ、おかーちゃたちけてのだ！」「ヤー、ヤー、やめちぇ！」「おとーとたちを、はなしぇのだ！ぷくー、なのだ！」
「にんげんさん！おちびだけはやめてなのだ！」「あああああぁっ、ぼくのおちびちゃんたちが！やめて、やめてのだ！」
「良品4、不良1」
タカがゲージの中にいる妖精達を、掴み選別して、それぞれの箱に放り込んで行く。善良な個体の良品と、それ以外の不良に分別して行く。その基準は、反抗的か欠損や障害があるか、のみである。
「……………………」ﾁｰﾝ
「ゴミか」ﾎﾟｲｯ
そうして、選別が終わった。善良29匹、不良12匹、廃棄1匹の合計42匹結果となった。引き取った妖精は1匹、100円で買取りをしている。
それゆえに、数年前から夏休み中の地元の子供達にとって、"妖精狩り"はお小遣いを稼ぐ重要な遊びになっている。
その後、善良な個体は商品としてより順応にする為に飼育する。食住が保証された快適な環境で、2カ月程飼育して人間達のおもちゃという、商品として出荷する。
不良の個体は、繁殖用として最低限の環境で飼育する。使えなくなったら、廃棄処分として、本業であった川魚の養殖に使う。産まれた子供達は、出荷用・ペット用・繁殖用稀に手下達として利用される。
「じゃあコイツら、持っていくわー。お前ら、先に"教育"始めんなよ！」
「わかったから、早く行ってこい。」
「準備して待ってるから、早く終わらせて来な。」
リョウが2人に釘を刺し、善良な個体が入った箱を、在庫部屋という最期の楽園に運ぶ為、洗い場から台車を押して出て行った。
「もう、いたいのはいやのだ。なんでなのだ？」
「にんげんさん、これからぼくたちをどうするのだ？」
「パパずん、おちびちゃんが1人いないのだ！おちびちゃんが、いなくなったのだ！」
「おちつくのだ、ママずん。おちびはちがうはこに、いるかもしれないのだ。だから、だいじょうぶなのだ。」
「「ずーん...、ずーん...。」」
目的の部屋に着き扉を開ける。そのまま、まだ動けずにいる妖精達がいる箱を、ひっくり返して放り出した。
「からださんが、いたいのだ。えっ、ここはなんなのだ？」
「おぎゃー、あんよしゃんが、あんよしゃんが！」
「おちびのあしが、まがっているのだ！いまいくのだ、おちびがんばるのだ！」
「おちびちゃん、おちびちゃんどこなのだ？」
「おちび、パパずんはここなのだ！へんじして、なのだ！」
「おぎゃーおぎゃー！いちゃいいちゃい!」
「おとーちゃ、おかーちゃはどこのだ？
おにーちゃは？おとーとは？」
放り出された妖精達の目に、妖精達の楽園があった。
適温に保たれ、外敵もいない、雨風に晒せる事がない環境。綺麗な水と沢山の食糧。柔らかそうで、汚れていない藁のベット。遊具で遊ぶ子ずん、安らかに眠っている赤ずん達がいる光景。照明機に尻を向けてる、無防備な姿。妖精から見たら、幸せを絵に描いたような楽園だ。
「パパずん、おちびちゃんたちが、たのしうそうにあそんでいるのだ。」
「そうだね、ママずん。ここにきてよかったのだ。ごはんさんも、たくさんあるのだ。またへこへこしても、みんなのたべるぶんありそうのだ。」
「なら、あのおちびたちが、すこしおおきくなったらやるのだ。」
「ずーん....ずーん.....のにゃ....。」
「ぼくたちの、はじめてのあかずんなのだ。」
「とっても、かわいいのだ。おおきくなったら、かっこよくなるのだ。」
「あにゃるさん、きもちいいのだ〜。」
「あたたかいのだ〜、ずんたまもむずむずするのだ〜。」
その光景を見ている妖精達にリョウが話し掛けた。
「後は勝手にしな。何かあったら、アイツらに聞いて。じゃ、エサの時間にまた来るから。」
そうすると、リョウは台車と一緒に部屋を出て行った。妖精達はその背中を、呆然として見ていた。
リョウがいない間に、タカとヒロは教育の準備をしていた。
「これからはお前達の教育の時間だ。」
「のだぁ!?」
そう言うと、タカは手早く子ずんだけを取り出し、巾着袋に頭だけ出る様にして入れて、開け口を閉めすぎない様に閉じた。そのまま、空の水槽に入れた。
「おぎゃーおぎゃー、おとーちゃおかーちゃ！」
「ぼくが変わるから、おちびには何もしないでのだ！おねがいですのだ！」
「おちびちゃん、はやめてのだ！ぼくたちには、あのこしかのこってないのだ！」
「ハイハイ、ソウデスカー。」
妖精達の要求は、ただ空返事が返ってくるだけだった。
ヒロは不良となった妖精達を、バーベキュー用の金網に、結束バンドで括り付ける作業をしている。首の根本と尻尾の中間に付ける。
暴れさせない様に首の根本を固定して、体を動かすと尻尾が引っ張られる様に尻尾を固定する。また尻尾は、量が多い小さいバンドで固定出来るので、費用面で優れているのもある。
「くそにんげん！なにをするのだやめるのだ！」
「ぼくのだいじな、しっぽさんにさわるなくそにんげん！」
「はなしぇ、はなしぇ！ずんちゃのゆーことをきくのだ！」
「うー…でりゅのだ。」
「うぉ、汚ねぇ！クソ垂れやがった！」
「ずんちでもたべてるのだ、くそにんげん！のーーーだのだのだ！」
そう言いながら、妖精は尻を振っている。その尻を見ながら、ヒロは手を洗いに一度離れた。洗い終えて両手に道具を持って戻って来た。
まず妖精がオスだと確認すると、金属製の棒にグリスを塗り、アナルに深く突き入れた。
「あああああ、やめてそんなの入れないでのだ！」
そのまま、バーナーで金属の棒を熱し始めた。熱し続けていると、肉の焦げる様な匂いがし始めて来て、妖精の声も大きくなっていった。
「あつい、あつい、あついのだ！やめてやめてやめて、ぬいてぬいてぬいて！」
棒が熱せられ真っ赤に変色していく。変色が進んで行くと、肉と青臭さが混じった匂いが増していく。焼ける音の中に悲鳴が悲鳴が響いた。
「だめだめだめだめ！あついあついあついあつい！ああああああっっ！」
そう叫ぶと気絶して大人しくなった。そのみ、棒をペンチで引き抜き抜いた。閉じていた肛門が広がり、周辺は火傷で皮が剥がれ、中は爛れた様になっている。
その後、何事も無かった様に尻尾をペンチを使ってしっかり締めて固定した。
その後の妖精達は、反抗も抵抗もする事は無く、大人しく固定されていった。
「なんて酷いのだ…こんなのおかしいのだ。」
「コイツ、耐えられるかな？」
「耐えられるだろ。何のためにガキがいんだよ。」
「それも、そうだな。」
扉が開いてリョウが戻って来た。
「おまたー、放り込んで来たよー！」
「よし、始めるか妖精の"教育"を！」
タカは、2匹の妖精達をゲージから出し、目の前にキリを2本置いた。
「お前ら、コレで貼り付けにされてる連中の背中を刺せ。」
「そんな事出来ないのだ。やりたくないのだ。」
「せなかさんにさしたら、みんなとべなくなるのだ。」
「お前達、自分の立場分かってる？そもそも、野菜盗んだのが原因だろ？」
「本当に知らなかったのだ。盗んだ事は、ごめんなさいのだ。」
「おやまさんだけじゃ、みんなごはんさんたべれなかったのだ。」
「あっそう、コイツらに分からせてやって。」
「おかのしたー。」
そうすると、リョウが化粧用のパフに粉をつけ始めた。
「さぁおちびちゃん、お化粧の時間よ。」
「おぎゃー、やめちぇ、やめちぇのだ。」
オカマ口調でリョウは赤ずんの顔に粉をたっぷりと付けた。
「ヤーヤー、いちゃいいちゃい、かりゃいかりゃい。」
「おちびちゃん、どうしたのだ！」
「人間さん、おちびに何したのだ！」
「えっ？ただのお化粧だよ。」
赤ずんに付けられた粉は、"ずん虐パウダー"と呼んでいるものだ。
わさびとからしの粉、一味唐辛子を混ぜた物だ。妖精達を苦しませる事が目的の、ブレンド調味料だ。味についてはお察しである。
赤ずんは袋の中で、目の痛みで目を瞑りながら、辛い辛いとたりない妖精のようにもがいている。
「おとーちゃ、おかーちゃいちゃいのだ、かりゃいのだ！」
「人間さん、おちびにお水をあげてなのだ！」
「おちびちゃん、いまたすけるのだ！」
「あっママずん！ダメなのだ！」
母親の妖精が無謀にも、水槽の我が子を助けようと飛んで来た。
「おちびちゃん、いまぺろぺろしてあげるからね。」
「おかーちゃ、おかーちゃ！」
「おちびちゃん、かわいそ、っえ？」
赤ずんに気を取られていたのか、後ろにいたヒロに気づいていなかった。ヒロは母親の背中を掴み上げた。
「おちびちゃんおちびちゃん、はなしてのだ！」
「おぎゃー、おかーちゃおかーちゃ！」
「手間掛けんじゃねーよ。」
そう言いながら、彼はグルーガンを手にした。
「ママずん！ママずんに何もしないでのだ！僕にやるのだ！」
「なはせはなせ、おちびちゃんがくるしんでいるのだ！」
「うるせーなコイツ、黙らせるか。」
そうすると、まず適当な木の板を取り出した。次に母親の腹に熱しられた、グルーガンの液を大量に塗り始めた。
「あああああぁぁっ、あついあついやめてのだ！」
「ママずん！ママずんに何をしたのだ！」
そのまま木の板に貼り付けて、固まるまで数分押し付けられた。固まって動けなくなってしまった。
ヒロは愛飲しているタバコを取り出し、火を付けた。そのタバコを、母親に無理矢理咥えさせて、口をグルーガンで接着し始めた。
「んーーーー！？ｺﾞﾎｫｺﾞﾎｫ」
「ママずん！人間さんやめてなのだ。許して欲しいのだ！なんでもするのだ！」
「なら、俺の言う通りにやれ。そうしなければ、死ぬまで続ける。俺は気が短い方じゃないが、他の2人は分からないぞ。」
「分かったのだ、やるのだ。」
そうしてキリを持って、貼り付けにされた妖精達の所に向かった。
「うらぎりもの、くそようせい！」
「おまえらが、しねばぼくたちがたすかるのに！ふざけるなのだ！」
「くしょにんげんのどりぇいなのだ！」
「はやく、たすけるのだ！くそにんげんなんて、うらぎれのだ！」
キリを持ったままボーっと立ち尽くしている。その手足は、小刻みに震えている。
「水を飲ませてあげな。たっぷりとな。」
「りょーかいのだ！」
そうするとリョウはバケツを取り、水を汲みに行った。ヒロは赤ずんの巾着袋を開けて、釣り用のオモリを袋の中に入れ、また縛り直した。
「はーい、おみずさんだよーいっぱい飲んでね！」
「たちゅけてー、おとーちｶﾞﾎﾞｫ!」
大量の水を水槽に入れられて、赤ずんは底に沈んだままになった。呼吸が出来なきくなり苦しみ始めた。
「人間さんやめろなのだ！もう、おちび達をイジメないでのだ！」
「んーーーーっ！ｺﾞﾎｫ、んーーーーー！ｺﾞﾎｫｺﾞﾎｫ(わたしのおちびちゃんが！おちびがしんじゃうのだ！)」
「なら、早くやれよ。あのガキ死ぬよ。」
「ほら、特等席だ。ガキの最期を良く見とけ。」
ヒロは貼り付けにされた母親を、水槽の目の前に持って来た。
中の赤ずんの動きが止まって、水槽の底に横たわる形になった。顔も少しずつ青くなり始めて来た。
「んーーーーーっ！ｺﾞﾎｫｺﾞﾎｫ(おちびダメー！)」
「わかったのだ！やるのだ！やってやるのだ！」
そう叫びと、貼り付けにされた妖精の背中に行き、キリを構えた。
「ごめんなさいのだ。ママずんとおちびの為なのだ。」
「だめなのだ！だめだめだっあああああっ」
「くしょようせい、パパずんをゆるしゃいのだ！」
「うらぎりもの、くそにんげんのなかまなのだ！」
「おまえは、ようせいさんじゃないのだ！くそにんげんといっしょなのだ！」
「おい、次早くしろ！コイツのガキ助けてやりな。」
「はーい」
そうして赤ずんは水から出されたが顔色が悪いままだった。腹を少し押して水を吐き出したが、息は弱かった。ヒロが酸素スプレーで、酸素を吸わせてやると鳴き声をあげた。
「あぅあぅ、まゃまゃ！まゃまゃ！」
「んーーーーっ！ｺﾞﾎｫ(おちびちゃん！おちびちゃん！)」
そうして、父親は黙々とキリを元の仲間達に刺していった。
「あああああっいたいのだ！」
「やめてやめてやめて、あああああっ！」
「おちびまで、やるなんてゆるさないのだ！ぜったいころすのだ！」
「人間さん、この妖精さんの尻尾変なのだ。」
糞を垂らした妖精を見て異変を伝えた。
尻尾の結束を強くし過ぎて、鬱血してしまい尻尾が半分以上、紫色に変色してしまっていた。
「気にするな、早く刺せ。」
「わかったのだ…。」
「のだっ！いたいのだ！あれなんかしっぽさんがへんのだ？」
刺されて目が覚めた妖精の尻尾をヒロはペンチで根本から切り落とした。
「あああああっ！しっぽさんがー！」
そうして、尻尾を切られた痛みからか、締まりが無くなった穴から糞を垂れ流した。同時に、尿も垂らし始めた。
「汚ねぇなぁー、お前ら掃除しとけよ。」
「わかりましたのだ。」
新たな手下に掃除を命じて、ヒロは戻って行った。
そうして全ての貼り付けにされた妖精達の処理が終わった。
貼り付けにされた妖精達は、箱に入れられて違う所に、運ばれて行ってしまった。
「はい、おつかれさん。これで君達も俺達側の妖精だ。明日から仕事だから、今日はあのゲージで休むといい。」
「ママずんおちび、ごめんなのだ。巻き込んじゃってごめんなのだ。」
「パパずんはわるくないのだ。」
「ﾊﾟｬﾊﾟｬ、ﾏｬﾏｬ。」
そうして家族がとりあえず無事なのを喜び、ペット用のゲージに入った。
「はい、今日のメシ。」
「ずんだ餅なのだ！食べていいのだ？」
「えっ！ずんだもち？本当なのだ？」
「ｽﾞﾝﾀﾞ?ｽﾞﾝﾀﾞ?」
「お前達のだから食っていいよ。」
「ありがとうございますのだ！」
「ありがとうなのだ！人間さん！」
「ｵｲﾁ､ｵｲﾁ」
「じゃあ俺達帰るから。」
そうして部屋の明かりのオフタイマーをセットして、3人は出て行ってしまった。
妖精達は明日からに備えて、食事をして寝る事にした。
あとがき
読んで頂きありがとうございます。
後、1話続くと思います。
後、1話続くと思います。
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このページへのコメント
ずん質をとって妖精に仕事させて妖精からヘイト集めさすの素晴らしい！
…なんか黒い人間社会の縮図のような、いやなんでもない
それよりグルーガンは良い着眼点ですね、自分も手芸でクソ虫を作るために買ったんですが
油断してたら人間でも火傷しますし…
最後子ずんが足りないみたいな口調になって、おかしくなっているけど、ストレスでぶっ壊れちゃったのかな？
水に沈められたことが原因で
「おちびちゃん・・・酸素欠乏症にかかって!」
になったと思われ
ずん虐パウダー、アル中カラカラが作ってた人生RTAの粉みたい
結束バンドの使用や、消毒液、ずん虐パウダー、グルーガンと、新アイデア盛りだくさんで素晴らしかったです！
ずん虐パウダー、上手く調整するとまぶして油にインで唐揚げに出来そうですね。
グルーガンは俺も使おうと思ってたので先を越されちゃった！となりましたが、やはり工具でDIYは間違いないなあと思いました。