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やくめをおえたもの編集する

最終更新： spacezunda581 spacezunda581 2023年02月08日(水) 20:19:16履歴

作者　スペースずんだ


（こちらは前編です）

時は近未来。技術は更なる発展を遂げ、地球の支配者である人型ずんだもん達は新たな生活圏を宇宙に求め、今、勇敢なるずんだもんが新たなる大地を目指し旅だった...

恒星間航行船　エダマメ号

""ぱぱ！がんばってね！""

宇宙飛行ずん『おちびちゃん！ぱぱは長い長い旅に出かけてくるのだ！元気にしててね！ままを大事にするんだよ！』

""うん！それじゃあいってらっしゃい！""

幼い人ずんが通信室から離れていく
子供の隣にいる母親と思わしきずんだもんが話す

""あなた...もう会えなくなるのね...""

『...わかっているのだ、キミと子供の生涯を保証する為には、これしかないのだ...』

『あの子は立派な子に育つ、例えこれから先ぼくが一生会えなくなっても』

〜恒星間航行〜

宇宙開発が進み、核融合の技術によって『光速の壁』に近づき火星、金星にも数日〜数週間でたどり着ける程になった近未来でも、恒星系間の移動は困難を極めた。

現時点で最も新しい有人宇宙船のタイプであるエダマメ級でも最高速度は光速の1〜2%が限度である。
太陽系から最も近い『プロキシマ・ケンタウリ星系』でも最短で約200年程掛かる。

いくら医療技術の発達で人型の寿命が伸びたとはいえこれ程の年月を閉鎖空間である宇宙船内で生存する事は不可能...
人型ずんだもん達はこの寿命問題を解決する為に
ある技術を開発した。
『人工冬眠（コールドスリープ）』である。

ずんだもんの細胞を特殊な液体で冷却し、体温を生命維持が可能な最低限の温度まで下げる。
これにより動けなくなる代わりに数千年も寿命を伸ばす事が可能となった。

しかし、それは凍結したずんだもんの話であり、地球に残された人々...コールドスリープを行わない者達は普通に寿命を全うする。
『不老』と引き換えに『思い出』を失うのだ。

『恒星間宇宙飛行士』に選ばれたずんだもんは誓約書と遺書を書く。
残された親族にはずんだもん宇宙開発局より莫大な資金を提供される。『一生』を過ごすには困らない程の金額である。

宇宙飛行ずん『僕は...後悔はしていない。このプロジェクトが成功すればママや子供達の子孫にも資金が提供される。一家が何代にも渡って繁栄できるのだ。』

""...あの子の事は任せて...貴方のこと、成長したら伝えるわ...立派な人だったって""

""それじゃあ、また...""ﾌﾟﾁﾝ

通信は切れた。

『......』

クルーずんA「終わったのだ？」

「『お別れ』はちゃんとできたのだ？」

『...ああ』

「それならよかった、じゃ操縦頼むよ、船長さん」

自分を除いたクルーのずんだもん達は人工冬眠装置に続々と入っていった。

僕は核融合エンジンを起動し、目標の系外惑星にマニューバ（軌道）を合わせる。

エンジンを噴かし終わると、僕は日記を書き、人工冬眠装置に向かった

『今日の仕事は終わった。次起きる時はいい報告が出来るといいな』



続く...

後編　ずんだもん着陸編



時はずんだもん歴3000年（西暦5022年）

惑星マメーダは中継基地としての役目を終え、星の住民の殆どは他の惑星へと移り住んだ...
ある一つの宇宙船がここにやってくるとも知らずに...

寂れた街を2匹の妖精がバイクで駆ける

警官A『無人の街に異常なんか無いか...いささかばからしくなってきた』

警官B「帰りますか」

レーダーに反応が現れた

『場所はZN-D地区！エネルギー反応があります』

「馬鹿な！それはおかしいぞ」

「この辺りは半年前に封鎖されて無人になったはずだ、幽霊でもいるのか？」

2匹はエネルギー反応のあった場所へ向かう

「ここは...星立図書館のデータバンク？」

？？？『誰かいるのか？』

奥から声がする。惑星の歴史を纏めるサーバールームには一人の老いたずんだもんがいた

警官の一匹が図書館に入る

？？？『やや、おまわりさんでしたか』

警官A『貴方は...司書の妖（あやかし）さんでしたか』

『何をしてるんですか？もう貴方のなさる仕事は無いはずですが』

妖さん『いやいや、未整理の資料が結構ありましてね』

警官A『惑星政府が命令したんですか？資料を整理しろと？』

妖さん『いえ、私の気が済まんのです、ただそれだけです。』

警官A『しかし...意味ないじゃありませんか。その資料を誰が見るんですか？明日からこの星は...』

妖さん『ここにはね、マメーダ星二千年の歴史が全て残されているのです。』

『それが始まって...最期のの時までもね...中途半端じゃ可哀想じゃありませんか』

警官『...それにしても、今日は休んだ方がいいですな、貴方も御老体ですし、それに明日は...』

妖さん『ありがとう、もうすぐおわりますから...』

『ふう、終わりました。さあ行きましょう...おまわりさん』

1人と1匹が外に出た瞬間、辺り一面にけたたましい警報が鳴り響く

警官A『『な、何の音なのだ！？』』

妖さん『これは驚いた...非常警報ですな』

『星籍不明の宇宙船が上空に侵入すると警報が発せられるのです。このシステムが設置されたのは開拓後間も無くとされていますが...私も聞いたのは今日が初めてです...』

警官B「何があったんだ！？治安局へ問い合わせろ！詳細がわかり次第知らせてくれ」

警官B「しかしこれは凄いことになったな...一生に一度あるか無いかの大騒ぎだ。観測局へ急がねば！」

惑星マメーダ　治安局

治安局員『なに！？よし、すぐに局長に報告する』

それから暫く...

『お休みの所申し訳ありません、局長。前例の無い緊急事態でしたので...』

治安局長『構わないのだ。それより相手の確認を急ぐのだ！』

観測妖精『正体不明の飛行物体が接近中！亜光速より急激に減速。移りつつあります！』

『応答せよ！こちらマメーダ宇宙港管制塔！応答せよ！』

『反応ありません』

観測ずん『通信装置の故障か...それとも乗務員が死にかけているのか...少なくともコントロールされた動きでは無い、自由落下軌道で落ちている...』

『宇宙船に生存者がいる可能性もある、ずんだ波で誘導しZN-D地区の平地に軟着陸させるのだ』

警官A『ZN-D地区...この近くだ！』

町の上空に巨大な影が映る

『あれが宇宙船だ！』

宇宙船の着陸脚が地表に触れる。

計画は成功したのだ

宇宙船の側面には"EDAMAME"の文字が刻印されている。これは紛れもなく"彼"が乗っていた宇宙船だ

妖さん『これは驚いた...前宇宙開発時代に作られた宇宙船じゃないか。歴史のカリキュラム以外で見るのは初めてだよ』

警官A『知っているのですか？』

妖さん『我々の祖先がこの星に来るよりも遥か昔、少なくとも三千年前...先祖達が新たな惑星系に旅立つ為に開発されたタイプのものだよ。』

警官A『しかし、何故この様な物がこの星に...』

宇宙船の扉が開く

警官A『おーい！誰かいるのか！？居たら返事をして欲しいのだ！』

警官が中に入る

警官A『危険は無いようなのだ...中にはカプセルがあり、複数の人型ずんだもんが氷漬けになり入っていました...』

妖さん『人工冬眠か...これもまた旧世代の技術だが、ワープ技術が開発される前は宇宙旅行にもの凄い時間が掛かるので、このような物が出来たそうな...』

『人工冬眠から覚ますには細胞を解凍しなければ行けないが...長い年月を生きすぎたのか...殆どの乗務員の細胞が完全に凍結している。1人を除いて...せめてこの人だけでも生き返らせてあげよう』

警官『しかし弱りましたな、医療専門のずんだもん達はもうこの星から引き上げてしまった』

妖さん『...ナース妖精は居ますかな？そちらを手配して頂けると有難いのですが...』

十数分後、妖精たちが集まる

ナース妖精『この星最後の大仕事なのだ！』

『不凍液注入！』『酸素ポンプ始動！』
『少しずつ体温を上げるのだ！』
『さいごにずんだエキスを注入するのだ！あれ？でもエキスが足りないのだ！！』

ナース妖精『ぼくの身体から抽出するのだ！』

妖精が抽出装置に入り込む

少し時間が経つとタンクがエキスで満たされた

『ぐぐぐ...ﾊｱ...ﾊｱ...』

ナースB『むちゃしちゃいけないのだ！』

ナース妖精『でも、これでこの人は生き返るのだ！』

ずんだエキスを患者の細胞に注入する

『あとはかんじゃさんをベッドに運ぶのだ！』

妖さんがベッドルーム駆けつける

『様子は？』

ナース妖精『処置は済んだのだ！後は安静にするだけなのだ！』

妖さん『そうか...彼が無事だと良いのだが...おっと、席を外させてもらうよ』

手持ちの携帯が鳴り響く。観測局からだ

『はい、こちら図書館の...』

観測ずん「妖さんですか！？あの宇宙船を解析した所凄いことがわかりました！地球の記録に残っていたずん歴初の恒星間航行に使用した宇宙船と同じ機体だそうです！！」

「"西暦20XX年、異星文明との接触を試みて核融合ロケットを打ち上げた“と書かれています！まさしく本物の地球のロケットです！」

妖さん『なんて事だ...三千年の歳月をただ一人眠り続けて...このマメーダへとたどり着いてしまったという訳か...それも今日という日に...』　　

『しかしそう聞くほど可哀想だ。永い間あてもなく宇宙空間を彷徨い続けるなんて』

『しかもそれは今となっては全く無意味な結果になってしまった...』

ナース妖精『少し休んだらどうですか、この所忙しいように見えますので』

妖さん『わかった、そうさせてもらうよ』

私は隣のベッドに寝かせてもらった

翌日...


『ずーん...ずーん...』

『！』

宇宙飛行ずん『ここは...!』

『着いたのだ！！どこか遠くの星に！！僕は着いたんだ！！』

勢いよく立ち上がる宇宙飛行ずんに、目眩がおこる

妖さん『急に動くと危ないよ、君は三千年も眠り続けて居たんだから...』

宇宙飛行ずん『ここはどこなのだ？何という惑星なのだ？』

妖さん『マメーダ』『そう呼ばれている。君がやってきた地球から60光年くらい離れた星だ』

宇宙飛行ずん『やった！！遂に僕はやり遂げたんだ！！ママずん！おちびちゃん！！僕は今太陽系の外へと辿り着いたんだよ！！』

妖さん『喜んで貰えたようでこちらも嬉しいよ』

二人は自分達の事を話し合った

『えーと...妖さんでしたっけ？命の恩人の方に質問するのもアレですが...僕以外の宇宙船クルーはどうなったんですか？後数名は乗っていたはずですが』

妖さん『...君以外のクルーは全員...凍死していた。だが、君だけでも生きていたのは奇跡なんだ、あの時代の技術で、これ程の年月が経過しても』

宇宙飛行ずん『...』

（宇宙飛行ずんは、自分がいかに恵まれていたかを認識させられた。後数時間カプセルに乗り込むのが早かったら...自分は永久に氷漬けだったという事に）

妖さん『この星の治安局に行こう。そこで全てがわかる。』

二人は退院し、浮遊モービルに乗車する

宇宙飛行ずんはふと疑問に思った

宇宙飛行ずん『イメージと違うような...初めて2つの異種文明が出会ったというのに...熱狂も興奮も無く...こんな物なのだ？』

『それにしてもこの活気のなさはどうだろう...』

妖さん『着いたよ、ここが例の場所だ』

治安局員『ようこそ、局長がお待ちかねです』

宇宙飛行ずんは中に入り、そしてスピーチを行った。

宇宙飛行ずん『地球ずんだ連邦からのレコードです、同星の友好を...協力を呼びかける内容です』

治安局長『遠い所をはるばるご苦労でした。』

『さて...ゆっくり休まれるといいでしょう、何せ今日の夕方には...』ｵﾎﾝ!

『また「出発」して頂くことになるのだから』

宇宙飛行ずん『出発？どこへいくんですか？』

治安局長『もちろん...その...我々と一緒に地球へです』

宇宙飛行ずん『地球へ！？また三千年もかかって！？』

治安局長『この星は銀河開発用基地としての「役目」を終え、廃棄される事になりました。銀河ずんだ連邦の決定でね』

『住民の引き上げは三年に渡って行われ、今日の夕方最終便が出ます。そして３日後、我々は母なる地球の大地を踏む事になるのです』

宇宙飛行ずん『たったの3日で地球へ！？』

『じゃ...じゃあ僕の過ごした三千年は...あれはいったいなんだったのだ！？』

『家族も友人も仲間も全てを失い...何もかも犠牲にして...孤独と暗黒の中で送った三千年の歳月...それが...全くの無駄...!?』

宇宙飛行ずんはショックで気絶した

ベッドルームで目覚めた彼は一人うずくまる

妖さん『お目覚めのようだね、私に何かできることはないかね？』

宇宙飛行ずん『何も...今はそっとしといて欲しいのだ』

妖さん『まあまあそう言わずに...折角遠くから来てくれたんだし、この星の歴史を話そう』

宇宙飛行ずん『どうぞ...』

宇宙飛行ずんは気のない返事を返した。

妖さん『ずんだもん歴150年...つまり君が宇宙に飛び立って1世紀程後になる頃、ワープ航法が開発された』

『これによって人型ずんだもん達は「光速の壁」を破り、続々と星の大海原に乗り出していったのだ...』

『資源を求め...異星文明を求め...植民地を求め...』

『まさに爆発的なエネルギーだったよ、あの頃がずんだもんという種族の「最盛期」だったね』

『天の川銀河を探索し尽くし、銀河連邦が誕生したずんだもん暦1000年の頃...この惑星のこの地域にずんだもん達が降り立った。』

『そして惑星マメーダの歴史が始まったというわけさ』

『それが二千年前の今日にあたる。』

『私の思い出もこの星から始まる。母ずんに抱かれて宇宙港から発射するロケットを見るのが好きだった...』

『妻と出会い、デートしたもこの辺りの公園。妻を看取ったのも君が入院したあの病院だった』

宇宙飛行ずん『なぜ...そんな思い出の星から旅立ち地球へ行くんです？何故連邦はこの星を廃棄しようとしたんです...?』

妖さん『何故って...元々この惑星は銀河開発の為の中継基地なんだ。その「役目」はもう終えているんだ』

『天の川銀河が開発され尽くしたわけじゃない』

『「意欲」を失ったのだ...』

『いわば「ずんだもん」という種族全体が老い衰えてしまったんだ...』

宇宙飛行ずん『そんな！信じられない！「種族」が衰えるなんて...どうしてそんな事があると言えるんですか！？』

妖さん『そうだな...現象としては様々ある、まず「出生率」の低下だな...連邦のずん口は急速に減少しつつある...ヘコずんも絶滅危惧種になった』

『さらに文化の停滞も問題だ...ここ五百年ばかりこれという発明も発見も何もない』

『何よりもはっきりしてるのは...新しいものに目を向けようとしなくなったことだ。』

『「ずんだもん」全体の性向がそうなっている』

『私のように古い文献を漁っていると昔の人と現代ずんの違いに愕然とすることがある』

『"ずんだもんが銀河を支配して何になる？"今は皆がそう思うようになっている』

『しかしよくやったと思うよずんだもん一族は。滅亡、虐待の危機は何度もあったが切り抜けた。』

『衰えるまで長生きできたのは寧ろめでたいというべきかもしれんな』

宇宙飛行ずん『そんな...そんなの嫌なのだ！！いやだ！いやだ！いやだ！！！』

......

『『住民の皆様、間もなく最終便の出発です』』

『『至急、マメーダ宇宙港にお集まりください。間もなく最終便の出発です』』

妖さん『あの子...大丈夫かな...』

宇宙港に一人の影が見える

宇宙飛行ずんがやってきた

『君は...何故地球行きロケットに？』

宇宙飛行ずん『地球は僕の故郷なのだ、例え何千年たったとしても...』

妖さん『...一人で行くのは心細かったんだ。君がいれば頼もしいね』

『何せ地球は初めてでね。君が育った場所ならさぞ良いところだろう』

2人『それじゃあ、出発！！』

終わり
やくめをおえたもの - 【閲覧注意】ｺｯｼｮﾘ枝豆の地下牢【俊虐】 先頭へ

このページへのコメント

Elite Dangerousの世代宇宙船を思い出したわ

0
Posted by 名無し(ID:RLFpdyHQOg) 2023年02月09日(木) 04:46:15 返信

テラフォーマーズか猿の惑星的な展開かと思っていたら王道だったのだ
(自分が心の汚れた半可通であることがバレる瞬間)
ここから活力あふれる主人公が無気力な周囲を変えて行くお話もいいナァと

2
Posted by 名無し(ID:bFWz1BnQBg) 2023年02月08日(水) 21:58:08 返信

まさかの後半は藤子・Ｆ・不二雄先生の作品だったｗｗｗ

4
Posted by 匿名希望 2023年02月08日(水) 21:03:01 返信数(1) 返信

あれは僕も大好きな作品なのだ！

2
Posted by 名無し(ID:xeRhP2PWmQ) 2023年02月08日(水) 21:27:58

まだ妖精ずんだもんは出て来ないな。先に惑星の開拓に送られたのか、それとも燃料として使われているのか。

4
Posted by 名無し 2023年02月07日(火) 21:10:53 返信数(2) 返信

じ……じょうじ

3
Posted by 名無し(ID:bFWz1BnQBg) 2023年02月07日(火) 21:49:01

妖精も人型も、皆平和に暮らせる未来が訪れたのだ！

3
Posted by  spacezunda581 spacezunda581 2023年02月08日(水) 20:25:09

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