後世代に残しておきたい素敵な淫夢SSをまとめました

「DBさん・・・」
ドアを破り部屋に押し入ると、変わり果てた姿のDBさんがベッドに横たえられていた。

もう、俺と先輩しか残っていない。
最初にGOさん。次にKYNさん(自殺)。次にHTNさん。次にSNJさん。NSOKさん。IWSさん・・・。
「うっ・・・」
胃液が逆流しそうになる。彼らの死に様、その一つ一つを、脳は克明に記憶していた。
駄目だ。ここで負けては。ここで負けては・・・。そうだ、最後にやるべきことがある。
俺は、何もやっていない。ならば、答えは・・・。

「遠野・・・」
不意に背後から声が響き、全身が凍り付いた。意思とは関係なく、一瞬で息が荒くなる。振り向けない。
俺は力を振り絞り、田所さん―いや、野獣と化した殺人鬼―の方へと振り返った。
「お前のことを信じてたんだよ!」

「え・・・?」
野獣の叫びとほぼ同時に、視界が朱に染まった。
苦しい。喉の奥から錆びた鉄のような味が込み上げてくる。これは、血か・・・。
その時、俺はようやく理解できた。俺は、目の前の男にスキーのストックで顔面を刺されたのだ。

“犯人”は心底軽蔑する目で俺を見ていた。まるで、そう、殺人鬼でも見るかのような。
だが、今際の際に俺の意識は、その視線の理由を考えようとはしなかった。
ただ、先輩はこれからいつまで、この吹雪の山荘で過ごすのだろう、ということだけ。
この死体の山と、一緒に。ひとりぼっちで・・・。

―BAD END―

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