- フランチェスカ・ヴィスコンティ
この聖杯大戦におけるマスター。
己を喚び出したのが幼いと言ってもいい少女だったことに内心驚くが、サーヴァントとして忠節を捧げよう………とした。
しかしより高位の円卓の騎士を望んでいたフランチェスカに最初から関係の構築を突っぱねられ、そこでガレスは一度諦めてしまう。
自分にとって肝要なのは此度こそ最後まで騎士としての忠を果たすこと。それだけ貫くことが出来れば主にどう思われようと構いはしない。
故に黒の陣営が行っている非道からも目を反らし、ただひたすら盲目的にフランチェスカに付き従う犬となっていた。セイバーの消失という事件が起きるまでは。
おかしいと思うことを無視しなかったセイバーの行いに強いショックを受けたガレスはその晩フランチェスカの過去の記憶を経路を通じて追体験する。
彼女の成り立ちを知ったガレスは一念発起し、フランチェスカへ常々自分が黒の陣営についておかしいと思っていたことを素直にぶつけた。
最初は侮っているガレスの言葉をぴしゃりと撥ねつけたフランチェスカだったが、食い下がるガレスの言葉に痛いところを突かれて惑ってしまう。
その姿を見たガレスは「私がこの少女を支えなくては」という思いを強くし、以降は更に献身的かつ己の主のことを理解しようと務めるようになった。
ロドルフォの暴走に際してはその並外れた耐久力を存分に活かし、文字通り身を張ってロドルフォの猛攻からフランチェスカを守り抜く。
鎧は砕け、全身から血を流し、体中に刃が突き立って尚決して破れぬ盾となり、フランチェスカに己の喚び出したサーヴァントの真価をまざまざと見せつけるのだった。
- フォイン
複雑な気持ちで接する相手。
敬意を抱いていた"黒"のセイバーの霊核を受け継いでいるというのもあるが、一番大きな理由は「魔力榴弾」鋳造番号418番、つまりフォインの姉にあたるホムンクルスと交流があったから。
ガレスが召喚に応じてから418番が戦場に投入されるまでの数日という短い期間だったが、培養槽のガラス越しにガレスと418番は言葉を交わしていた。
418番が戦場に投入され使い捨てられたことに反発しなかった事実はガレスの中で己の罪として残り、それ故にフォインを守ったり協力したりすることには積極的である。
接する機会が増える後半においてはフォインへ悔恨や悩みを素直に吐露する場面もあり、418番に己の冒険譚を聞きたいとよくせがまれたなどフォインの姉の話もするようになる。
- アルフォンソ・フォルトゥナート
付き合うようになるのは後半から。守るべきものを守れなかったという点で彼の嘆きに共感し、フランチェスカが優先なのは前提ながらも親身に振る舞う。
スタンスは少しだけ年上のお姉さん。驕らずに等身大になって考えてくれるため、アルフォンソとしては話しかけやすい相手。
- ロドルフォ・フェッツクオーレ
実質上黒の陣営のサーヴァントを統括しているライダーのマスターであり、相談役の彼こそが黒の陣営の意思決定者というところまでは見抜いている。
が、信頼はしていない。フランチェスカに対する敬服に何らかの邪念の匂いを嗅ぎ取っている。アーサー王という至上の君主を抱いた円卓の騎士故に嗅ぎ取れた違和感だろう。
彼の暴走の際にいち早くフランチェスカの元へガレスが駆けつけられたのはこの不信感も手伝った。
- "黒"のライダー
あくまで主君はフランチェスカであるが、そこは王と騎士という関係。相性は決して悪くない。突撃の際に素晴らしい馬もくれたし。
黒の陣営のサーヴァント同士は対等であるという意識こそ崩さないものの、接する態度には他国の王への敬意が滲み出る。意見を出すときにはライダーを尊重するなど、互いに信頼を置いていた。
- "黒"のセイバー
尊敬する相手にしてセイバーのサーヴァントとしては我が王と並び至上である、と規定するランスロットと同格というだけで敬意を抱かない理由がない。
喚び出された当初から分かりやすく一目を置いていた。それだけに彼が命を擲ってひとつの命を救ったことに強い衝撃を受け、それがガレスのパラダイムシフトに繋がっていく。
- "黒"のアーチャー
後半において数少ない残った黒の陣営のサーヴァント同士として急激に接する機会が増える。サーヴァントとして裏の仕事が"黒"のアサシンの仕事なら表立った仕事はガレスの役目。
ガレスが積極的に残党の立て直しへ協力することで士気を維持するのはアーチャーの献策である。そんなアーチャーをガレスも信用し、彼の言葉には常に注意深く耳を傾ける。
- "赤"のアサシン
兄。敵の陣営にいるということが発覚したときはとても驚いたし、後半になってクリスの思惑が発覚した後はそれに兄が賛同していることを疑いもした。
また、後半の市街地戦で相対したときは尊敬している兄が己を穢れていると規定していることをまるで我が事ののように悲しみもした。
しかしガレスは黒の陣営のランサーである。最終決戦において出来れば兄と自分を戦わせて欲しいという願いは叶わず、別の役割のために宝具を解き放つことになる。
ご照覧あれ兄上。この乾坤一擲、朝焼けの黄金に似た我が吶喊。私は真実の忠道を果たし、為すべきを為しました。兄上は如何ですか。