ドブルィニャ・ニキーティチ
最終更新：ID:a6vJTAMSjA 2021年12月19日(日) 00:24:25履歴
「悪逆には応報を。仁徳には返報を。契約の限り、我が力は貴方に捧げられましょう。」
基本情報 
【出典】ロシア口伝叙事詩『ブィリーナ』
【クラス】セイバー
【真名】ドブルィニャ・ニキーティチ
【異名】『闘竜者』 『聖者』
【性別】男性
【身長・体重】192cm・120kg
【肌色】白 【髪色】茶 【瞳色】緑
【外見・容姿】
繊細な装飾のほどこされた重厚な鎧兜に身を包む、大柄な男。
【地域】ロシア
【属性】秩序・中庸
【天地人属性】地
【その他属性】人型
【ステータス】筋力：B+ 耐久：A 敏捷：C 魔力：A 幸運：E(自己申告) 宝具： A+
【クラス】セイバー
【真名】ドブルィニャ・ニキーティチ
【異名】
【性別】男性
【身長・体重】192cm・120kg
【肌色】白 【髪色】茶 【瞳色】緑
【外見・容姿】
繊細な装飾のほどこされた重厚な鎧兜に身を包む、大柄な男。
【地域】ロシア
【属性】秩序・中庸
【天地人属性】地
【その他属性】人型
【ステータス】筋力：B+ 耐久：A 敏捷：C 魔力：A 幸運：E(自己申告) 宝具： A+
クラス別スキル
騎乗：B
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種あるいは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。
家宝である駿馬ブルゴを疾風にも喩えられる速度で駆り、馬で山河や城壁をも飛び越えるドブルィニャは高ランクの騎乗スキルを保有する。
家宝である駿馬ブルゴを疾風にも喩えられる速度で駆り、馬で山河や城壁をも飛び越えるドブルィニャは高ランクの騎乗スキルを保有する。
対魔力(呪)：A
魔術全般に対する抵抗力ではなく、毒や呪詛に対する限定的な抗魔力。
Aランクでは毒と疾病への完全耐性の他、呪術などをはじめとした怨念や祟りなどの”呪い”に類するものを全て跳ね除ける。だが、権能級の神罰までは防ぐことができない。
魔術でも呪詛に該当するものは効かず、令呪も例外ではない。しかし令呪は召喚の際に交わす契約でもあるため、何よりも契約を重んじるドブルィニャは従属の意思を示し、通常どおり作用するよう調節している。
ドブルィニャは呪われた悪竜ズメイ・ゴールィニシチェの吐く破壊の炎雷を生身で凌ぎ切った他、大地すら吸い込まぬ猛毒の竜血に三日間浸かっても一切の悪影響が無かったなど、およそ呪いに対しては最高レベルの耐性を獲得している。
一方で呪詛でない魔術には弱い。魔女マリンカ・イグナーティエヴナの用いた魅了にかかった所を姉に救われるなどの説話もあり、現代の魔術師による攻撃であっても、呪詛に該当しない限りダメージが通る。
Aランクでは毒と疾病への完全耐性の他、呪術などをはじめとした怨念や祟りなどの”呪い”に類するものを全て跳ね除ける。だが、権能級の神罰までは防ぐことができない。
魔術でも呪詛に該当するものは効かず、令呪も例外ではない。しかし令呪は召喚の際に交わす契約でもあるため、何よりも契約を重んじるドブルィニャは従属の意思を示し、通常どおり作用するよう調節している。
ドブルィニャは呪われた悪竜ズメイ・ゴールィニシチェの吐く破壊の炎雷を生身で凌ぎ切った他、大地すら吸い込まぬ猛毒の竜血に三日間浸かっても一切の悪影響が無かったなど、およそ呪いに対しては最高レベルの耐性を獲得している。
一方で呪詛でない魔術には弱い。魔女マリンカ・イグナーティエヴナの用いた魅了にかかった所を姉に救われるなどの説話もあり、現代の魔術師による攻撃であっても、呪詛に該当しない限りダメージが通る。
保有スキル
竜殺し：A
竜種を仕留めた者に備わる特殊スキルの一つ。竜種に対する攻撃力、防御力の大幅向上。
これは天から授かった才能ではなく、竜を殺したという逸話そのものがスキル化したといえる。
ドブルィニャは悪竜ズメイ・ゴールィニシチェを滅ぼした竜殺しの英雄として知られ、『闘竜者』 という二つ名を持つ。
ズメイとは東欧・中欧のほぼ全土に伝承の残る強大な竜種たちの名であり、その性質は地域によって様々に異なる。雌は人を憎んでおり、雄は人を護るともされるが、ロシアにおいてはひろく悪竜を指す。
彼が斃したものはゴールィニシチェ*1という名を持つ巨大な雌竜。人語を解し、神性を持ち、人に仇なす狡猾かつ強大な、ロシアでもっとも著名な邪竜として今なお語り継がれている。
これは天から授かった才能ではなく、竜を殺したという逸話そのものがスキル化したといえる。
ドブルィニャは悪竜ズメイ・ゴールィニシチェを滅ぼした竜殺しの英雄として知られ、
ズメイとは東欧・中欧のほぼ全土に伝承の残る強大な竜種たちの名であり、その性質は地域によって様々に異なる。雌は人を憎んでおり、雄は人を護るともされるが、ロシアにおいてはひろく悪竜を指す。
彼が斃したものはゴールィニシチェ*1という名を持つ巨大な雌竜。人語を解し、神性を持ち、人に仇なす狡猾かつ強大な、ロシアでもっとも著名な邪竜として今なお語り継がれている。
啓示：C+
"天からの声"を聞き、最適な行動をとる。魂が持つスキル。
目標の達成に関する事象全てに適応される。だが根拠がない（と本人には思える）ため、他者にうまく説明できない。
ドブルィニャの場合、自身の発想や力量の範疇を超えた困難な事態に直面した時にのみ、天の声が彼を導く。
長く続いた悪竜ゴールィニシチェとの死闘を諦めかけた瞬間に「もう三時間戦えば勝利する」と告げられたり、悪竜の流した血の海に三日間もの間浸かった際には「聖槍を大地に刺せ」などの助言を与えられた。
また、絶体絶命の状況で神の祝福がなされた帽子(武器)を見つけ、邪悪な敵を打ち据えるなどの幸運にも恵まれる。しかし、彼自身はその幸運ステータスを最低ランクとみなしている。
状況は限定されるものの、かなり具体的なヒントとして活路が示される。
目標の達成に関する事象全てに適応される。だが根拠がない（と本人には思える）ため、他者にうまく説明できない。
ドブルィニャの場合、自身の発想や力量の範疇を超えた困難な事態に直面した時にのみ、天の声が彼を導く。
長く続いた悪竜ゴールィニシチェとの死闘を諦めかけた瞬間に「もう三時間戦えば勝利する」と告げられたり、悪竜の流した血の海に三日間もの間浸かった際には「聖槍を大地に刺せ」などの助言を与えられた。
また、絶体絶命の状況で神の祝福がなされた帽子(武器)を見つけ、邪悪な敵を打ち据えるなどの幸運にも恵まれる。しかし、彼自身はその幸運ステータスを最低ランクとみなしている。
状況は限定されるものの、かなり具体的なヒントとして活路が示される。
交渉術：B
刃を交えない、言葉とペンによる戦いの技巧。
戦闘外の相手をとる行動にボーナスが加算される上に、たまに相手の情報を得ることがある。
ドブルィニャはゴールィニシチェとの間に互いに不可侵とする契約を取り付けたり、敵国に対して年貢の徴収を取りやめるよう交渉する外交官としても活躍するなど、その取引の手腕のほどを窺い知ることができる。
ゴールィニシチェとの契約については、契約を互いに破棄しながらもなお実際に血を流さずして事態を収拾したヴァリアントも存在し、無血の交渉術としては高位のランクで当スキルを保有している。
戦闘外の相手をとる行動にボーナスが加算される上に、たまに相手の情報を得ることがある。
ドブルィニャはゴールィニシチェとの間に互いに不可侵とする契約を取り付けたり、敵国に対して年貢の徴収を取りやめるよう交渉する外交官としても活躍するなど、その取引の手腕のほどを窺い知ることができる。
ゴールィニシチェとの契約については、契約を互いに破棄しながらもなお実際に血を流さずして事態を収拾したヴァリアントも存在し、無血の交渉術としては高位のランクで当スキルを保有している。
誓約の刃：C
表裏一体の強制証明。
彼が他者との間に成立させた契約には口頭・文書・魔術契約を問わず、このスキルが適用される。
このスキル効果の存在する契約を破られた側は、破った側との戦闘時に能力値へのボーナスが付与される。違反を許さぬ約定の刃。
反故にされた契約の条件が重ければ重いほど、多ければ多いほど、能力値上昇は増大していく。
ゴールィニシチェとの初戦で『ドブルィニャの妹になる』『二度とロシアの空を飛ばない』『二度とロシア人を襲わない』『二度とキリスト教徒を襲わない』という四ツの誓いを立てさせて見逃したが、後にゴールィニシチェが後ろの三ツを破った為に滅ぼした。
サーヴァント召喚時の主従契約の時点でこのスキルは発動しており、ドブルィニャは自身への戒めもあって滅多なことでは主人を裏切る事は無い。
ただし契約を交わした相手に対しても同様の価値比重を以て考える。すなわちドブルィニャは、契約を反故にした相手に対してはきわめて峻厳とした対応を取るということを同時に意味する。
彼が他者との間に成立させた契約には口頭・文書・魔術契約を問わず、このスキルが適用される。
このスキル効果の存在する契約を破られた側は、破った側との戦闘時に能力値へのボーナスが付与される。違反を許さぬ約定の刃。
反故にされた契約の条件が重ければ重いほど、多ければ多いほど、能力値上昇は増大していく。
ゴールィニシチェとの初戦で『ドブルィニャの妹になる』『二度とロシアの空を飛ばない』『二度とロシア人を襲わない』『二度とキリスト教徒を襲わない』という四ツの誓いを立てさせて見逃したが、後にゴールィニシチェが後ろの三ツを破った為に滅ぼした。
サーヴァント召喚時の主従契約の時点でこのスキルは発動しており、ドブルィニャは自身への戒めもあって滅多なことでは主人を裏切る事は無い。
ただし契約を交わした相手に対しても同様の価値比重を以て考える。すなわちドブルィニャは、契約を反故にした相手に対してはきわめて峻厳とした対応を取るということを同時に意味する。
宝具
『万彩不敵と断ち消ゆ光』
ランク：A 種別：対軍／対竜宝具 レンジ：1~50 最大捕捉：300人
彼の持つ一振りの魔剣、クラディニエーツ。
その存在自体が別次元に属しているこの世ならぬ剣。人ならざるものによって鍛えられたる神造兵装。
時代を問わず複数の所有者が知られており、ドブルィニャもまた担い手のひとりである。
「隠された剣」と称されるクラディニエーツは世界がその形象を描画する能力を持たぬ、文字通りの完全な不可視の剣。
刀身・鍔・鞘に至るまで透明で、視覚を介した手段によっては決して観測される事はない。
ただ剣の行使者たるドブルィニャのみが、幻にも似た感覚としてのみその姿を識る権利を有している。
鞘から剣が抜き放たれ、光に変換された所有者の魔力の輝きが刀身を伝うことでのみ、その姿は万人の目に届く。
担い手によって剣光の性質が異なり、ドブルィニャの場合は斬撃に重きを置いた光刃。
この神聖なる光を帯びた剣を振るえば、一振りごとに薙いだ軌跡をなぞるような光刃が前方に射出され、神秘的な防護をも断ち切る斬撃が繰り出される。
光の斬撃は存在次元が不確定で、装備品やスキル、宝具などによる、対次元間防御と対粛正防御を除いたあらゆる防御効果を無視した熱的ダメージを与える。
その効果は防御機能を貫通するにとどまるため、「頑健」スキルや耐久ステータス等のダメージ軽減効果は通常通り作用する。しかしそれが装備品による効果であった場合はそれすら無視する。
回避以外の行動を取ればまず確実に防御手段を透過して敵を斬り裂く、まさしき鎧殺しの魔剣。
竜種の圧倒的な神秘をまとう鱗をもたやすく斬り裂くその刃は、相手が何者であろうと立ち向かう力として勇者のみに与えられる、資格にして証明である。
真名開放とともに剣を振り抜く事で、刀身の光が長大な柱のように伸張し、その軌跡は巨竜をも真二ツに両断する極大の斬光となる。
この斬撃は切断能力に特化しており、きわめて薄く高濃度に圧縮された断層として収束した剣気。
性質上、派手な見た目に反して魔力消費は少ない。また先述の防御貫通効果のみならず、竜種特攻の効果をも含んでいる。
ただし刀身に魔力を込める時間が長いほどに威力が向上する性質を持つため、真価を発揮するには溜め時間が必要となる。
簡易解説
彼の持つ一振りの魔剣、クラディニエーツ。
その存在自体が別次元に属しているこの世ならぬ剣。人ならざるものによって鍛えられたる神造兵装。
時代を問わず複数の所有者が知られており、ドブルィニャもまた担い手のひとりである。
「隠された剣」と称されるクラディニエーツは世界がその形象を描画する能力を持たぬ、文字通りの完全な不可視の剣。
刀身・鍔・鞘に至るまで透明で、視覚を介した手段によっては決して観測される事はない。
ただ剣の行使者たるドブルィニャのみが、幻にも似た感覚としてのみその姿を識る権利を有している。
鞘から剣が抜き放たれ、光に変換された所有者の魔力の輝きが刀身を伝うことでのみ、その姿は万人の目に届く。
担い手によって剣光の性質が異なり、ドブルィニャの場合は斬撃に重きを置いた光刃。
この神聖なる光を帯びた剣を振るえば、一振りごとに薙いだ軌跡をなぞるような光刃が前方に射出され、神秘的な防護をも断ち切る斬撃が繰り出される。
光の斬撃は存在次元が不確定で、装備品やスキル、宝具などによる、対次元間防御と対粛正防御を除いたあらゆる防御効果を無視した熱的ダメージを与える。
その効果は防御機能を貫通するにとどまるため、「頑健」スキルや耐久ステータス等のダメージ軽減効果は通常通り作用する。しかしそれが装備品による効果であった場合はそれすら無視する。
回避以外の行動を取ればまず確実に防御手段を透過して敵を斬り裂く、まさしき鎧殺しの魔剣。
竜種の圧倒的な神秘をまとう鱗をもたやすく斬り裂くその刃は、相手が何者であろうと立ち向かう力として勇者のみに与えられる、資格にして証明である。
真名開放とともに剣を振り抜く事で、刀身の光が長大な柱のように伸張し、その軌跡は巨竜をも真二ツに両断する極大の斬光となる。
この斬撃は切断能力に特化しており、きわめて薄く高濃度に圧縮された断層として収束した剣気。
性質上、派手な見た目に反して魔力消費は少ない。また先述の防御貫通効果のみならず、竜種特攻の効果をも含んでいる。
ただし刀身に魔力を込める時間が長いほどに威力が向上する性質を持つため、真価を発揮するには溜め時間が必要となる。
『罪咎不悖と竜吟絶えて』
ランク：EX 種別：対地宝具 レンジ：1~500 最大捕捉:1000人
飛沫が一滴、炎の様に燃え上がる
≪Из-за первоя же струйки как огонь сечет,
飛沫が二滴、雷の様に飛び散れば
Из-за другоей же струйки искра сыплется,
飛沫が三滴、柱の様に煙が立って
Из-за третьеей же струйки дым столбом валит,
燃える煙の降り来る
Дым столбом валит да сам со пламенью.≫
彼が所有するもう一振りの剣『十二の蛇腹』は黄金の竜鱗と白銀の竜骨とによって加工された三本もの刀身からなる蛇腹剣である。
この剣は振らずとも自動的に敵を攻撃する『自動剣』 としての機能を含む他、落としても決して地面に落ちず浮遊するという不思議な特性がある。
この剣は真名解放をした後、”大地に突き刺す”事で宝具としての真価を発揮する。ただし発動を求めれば、ドブルィニャ側は必ずマスターに対して何らかの交換条件を提示する。
条件は時と場合によるが、大抵はマスターにとって飲み難い要求となる筈である。それはドブルィニャが、この宝具の使用に対する並々ならぬ抵抗感を持っているという事を意味する。
契約が成立し、真名解放が行われれば、剣はその”測定不能”の宝具としての姿を見せる。
突き刺された剣の周囲の地面はその瞬間、半径約100mに渡って真紅の血に染まる。それは地より噴き出す血飛沫の激流となって、地に刺さった剣の一点に向けて渦を巻き、逆流を始める。
血の激流と共に剣を構成している鱗と骨がひとりでに増殖・再構築を開始。見る間に巨大な影として膨れ上がり、血飛沫は赤い煙として周囲に立ち込めてゆく。
煙の内部では炎と稲妻とが荒れ狂っているかの様な轟音が響き、さながら赤き混沌の様子を呈する。
同時に周囲の天候が風も無く雲に覆われ、雲も無く豪雨が注ぎ、そして雨も無く雷が閃く。
雷が止み、赤煙が引く頃には、既に元の蛇腹剣の姿はどこにも存在しない。
其処に在るのは、数多くの英雄譚にその姿を語られる、東・中欧に於いて最もよく知られた竜種───ズメイ・ゴールィニシチェ。現世に顕現したる、その山のごとき邪竜の姿のみである。
ゴールィニシチェは全身を下卑た黄金色に輝く鱗に覆われた三ツ首の巨竜である。大樹の幹とも見紛う十二の尾、一対の巨大な翼、四本の脚を持つ。常に空中に浮遊していて、地面に降り立つ事はなく、切り立つ断崖や尖塔にのみ止まり、翼で一切羽ばたかず飛行する。
性別は雌。人語を解し、自在に会話をするうえ、契約まで執り行うなどの非常に高い知性を有する。他の竜種に比しても強大な魔力を備えており、時には人に変身して人間を欺く事すらもある。
彼女は長い金髪に緑の妖しげな蛇眼、金を基調とした露出の多い絢爛かつ悪趣味な衣装に全身を包んだ、人間の少女態『ゴール』に変身する事を可能とする。
この状態では現界に要する魔力量を大幅に抑えることができ、自前の竜の心臓で存在を保つ魔力を概ね賄えるため、現界時間の延長として用いることができる。
ドブルィニャと召喚された悪竜ゴールィニシチェはそれぞれマスターとサーヴァントの様な関係にあり、彼は一方的な誓約として命令を下す事が出来る。
生前に『ドブルィニャの義妹になる』という契約を交わしていて、それを言質に扱き使われている。後述の第三宝具の存在もあり、彼女は彼の命令には基本的に逆らうことが出来ない。
ゴールィニシチェは雌の悪竜 であり、すべての人類と大地の敵対者である。
現代の敷物 と反発しているためにその肉体は常に浮遊しており、大地そのもの、あるいは地に足をつけている存在に対して絶対的な優位性を発揮する。
三ツの口から吐く稲妻のような竜の息吹 は、凄絶な熱量を持つマナの奔流がさらに圧縮され、直撃したものをことごとく破却する炎雷と化している。炎熱自体によって焼却し尽くすのみならず、対象を破砕する効果をも持つ。
破砕の効果は対象の剛性や耐久性に応じて強くなり、コンクリートや石壁ほどの強度があれば容易く爆散させてしまうため、敵が堅牢であればあるほどに有効となる。サーヴァントであれば耐久ステータスの高さに応じて追加ダメージを与える。
地面に直撃すれば破砕効果込みで大地が裂けるほどの威力があり、地形にすら影響を及ぼす様は正しく災害そのもの。
また、一対の大翼による羽ばたきはそれだけで肉を引き裂くような暴風を発生させる。さらに前方範囲内に働く大地との接続───すなわち重力の方向を滅茶苦茶に撹乱する効果を持ち、質量や耐久に関わらず吹き飛ばしてしまう。
これこそがゴールィニシチェが”羽ばたきによって竜巻を起こす”とされる由縁であり、この重力撹乱を避けるためには羽ばたいて居る間に「大地との接続を断つ」、つまり空中か水中に留まっていなければならないうえ、翼によって発生する暴風自体にも抗う強靭さを持っていなければならない。
よってゴールィニシチェとまともに戦う為には「地に足をつけない」あるいは「重力に囚われない攻撃手段」が前提となり、その上で前述の破壊の炎雷をいなさなければならない。
さらに竜として圧倒的な神秘を宿すため、生半な武器では傷ひとつ付けることはできない。
これらの想像を絶する能力こそが、この宝具が�犁�格外の対地宝具�瓩燭觸螳福�
彼女は都市を形成する人類を初めとした、大地に依拠する存在に対して徹底的に敵対する存在なのである。
ドブルィニャはゴールィニシチェとの初戦で流れの激しいプチャイ川の水中で戦ったことで何とか帰趨を逆転。その後の戦いでは狭い洞窟内で戦う事で地形を砕くブレスを封じ、クラディニエーツの竜鱗をも裂く光の斬撃を駆使した上で、三日三晩と三時間をかけて、心を折られかけながらも漸く彼女を滅する事ができた。
彼をして「二度と戦いたくは無い相手」。名実ともに東欧を代表する竜種として、およそ規格外の能力を有しているといえる。
だが、その在り方そのものが世界と相反しているため、長く現世に留まっている事は出来ない。魔力が尽きればその魂はいずれ”裏側”へと強制送還される運命にある。
また伝統的に邪悪な存在とされている事から、聖性を含む攻撃に弱い。聖剣や聖槍、聖骸布の類による攻撃が特効となる弱点も抱えている。
竜の心臓があるとは言え、竜態での継続した現界のためには、文字通り気の遠くなる様な量の魔力を持続的に供給し続けることが必要となる。
人間態になっていれば長期間現界していることも可能だが、竜態での活動時間はいずれにせよ限られる。生半可なマスターでは力を発揮させるどころか、宝具発動による召喚すら難しいだろう。
発動にかける躊躇からも分かるように、ドブルィニャは彼女を根本的に信用しているわけではない。
やはりその本質は悪竜であり、わずかな隙と暇が有れば、人々を唆し、牙を剥く存在であるからだ。
それでも彼が彼女の力を頼りとし、その魂を宝具として手繰り寄せようとするのは、果たして何ゆえであろうか？
飛沫が一滴、炎の様に燃え上がる
≪Из-за первоя же струйки как огонь сечет,
飛沫が二滴、雷の様に飛び散れば
Из-за другоей же струйки искра сыплется,
飛沫が三滴、柱の様に煙が立って
Из-за третьеей же струйки дым столбом валит,
燃える煙の降り来る
Дым столбом валит да сам со пламенью.≫
簡易解説
彼が所有するもう一振りの剣『十二の蛇腹』は黄金の竜鱗と白銀の竜骨とによって加工された三本もの刀身からなる蛇腹剣である。
この剣は振らずとも自動的に敵を攻撃する
この剣は真名解放をした後、”大地に突き刺す”事で宝具としての真価を発揮する。ただし発動を求めれば、ドブルィニャ側は必ずマスターに対して何らかの交換条件を提示する。
条件は時と場合によるが、大抵はマスターにとって飲み難い要求となる筈である。それはドブルィニャが、この宝具の使用に対する並々ならぬ抵抗感を持っているという事を意味する。
契約が成立し、真名解放が行われれば、剣はその”測定不能”の宝具としての姿を見せる。
突き刺された剣の周囲の地面はその瞬間、半径約100mに渡って真紅の血に染まる。それは地より噴き出す血飛沫の激流となって、地に刺さった剣の一点に向けて渦を巻き、逆流を始める。
血の激流と共に剣を構成している鱗と骨がひとりでに増殖・再構築を開始。見る間に巨大な影として膨れ上がり、血飛沫は赤い煙として周囲に立ち込めてゆく。
煙の内部では炎と稲妻とが荒れ狂っているかの様な轟音が響き、さながら赤き混沌の様子を呈する。
同時に周囲の天候が風も無く雲に覆われ、雲も無く豪雨が注ぎ、そして雨も無く雷が閃く。
雷が止み、赤煙が引く頃には、既に元の蛇腹剣の姿はどこにも存在しない。
其処に在るのは、数多くの英雄譚にその姿を語られる、東・中欧に於いて最もよく知られた竜種───ズメイ・ゴールィニシチェ。現世に顕現したる、その山のごとき邪竜の姿のみである。
ゴールィニシチェは全身を下卑た黄金色に輝く鱗に覆われた三ツ首の巨竜である。大樹の幹とも見紛う十二の尾、一対の巨大な翼、四本の脚を持つ。常に空中に浮遊していて、地面に降り立つ事はなく、切り立つ断崖や尖塔にのみ止まり、翼で一切羽ばたかず飛行する。
性別は雌。人語を解し、自在に会話をするうえ、契約まで執り行うなどの非常に高い知性を有する。他の竜種に比しても強大な魔力を備えており、時には人に変身して人間を欺く事すらもある。
彼女は長い金髪に緑の妖しげな蛇眼、金を基調とした露出の多い絢爛かつ悪趣味な衣装に全身を包んだ、人間の少女態『ゴール』に変身する事を可能とする。
この状態では現界に要する魔力量を大幅に抑えることができ、自前の竜の心臓で存在を保つ魔力を概ね賄えるため、現界時間の延長として用いることができる。
ドブルィニャと召喚された悪竜ゴールィニシチェはそれぞれマスターとサーヴァントの様な関係にあり、彼は一方的な誓約として命令を下す事が出来る。
生前に『ドブルィニャの義妹になる』という契約を交わしていて、それを言質に扱き使われている。後述の第三宝具の存在もあり、彼女は彼の命令には基本的に逆らうことが出来ない。
ゴールィニシチェは雌の
現代の
三ツの口から吐く稲妻のような
破砕の効果は対象の剛性や耐久性に応じて強くなり、コンクリートや石壁ほどの強度があれば容易く爆散させてしまうため、敵が堅牢であればあるほどに有効となる。サーヴァントであれば耐久ステータスの高さに応じて追加ダメージを与える。
地面に直撃すれば破砕効果込みで大地が裂けるほどの威力があり、地形にすら影響を及ぼす様は正しく災害そのもの。
また、一対の大翼による羽ばたきはそれだけで肉を引き裂くような暴風を発生させる。さらに前方範囲内に働く大地との接続───すなわち重力の方向を滅茶苦茶に撹乱する効果を持ち、質量や耐久に関わらず吹き飛ばしてしまう。
これこそがゴールィニシチェが”羽ばたきによって竜巻を起こす”とされる由縁であり、この重力撹乱を避けるためには羽ばたいて居る間に「大地との接続を断つ」、つまり空中か水中に留まっていなければならないうえ、翼によって発生する暴風自体にも抗う強靭さを持っていなければならない。
よってゴールィニシチェとまともに戦う為には「地に足をつけない」あるいは「重力に囚われない攻撃手段」が前提となり、その上で前述の破壊の炎雷をいなさなければならない。
さらに竜として圧倒的な神秘を宿すため、生半な武器では傷ひとつ付けることはできない。
これらの想像を絶する能力こそが、この宝具が�犁�格外の対地宝具�瓩燭觸螳福�
彼女は都市を形成する人類を初めとした、大地に依拠する存在に対して徹底的に敵対する存在なのである。
ドブルィニャはゴールィニシチェとの初戦で流れの激しいプチャイ川の水中で戦ったことで何とか帰趨を逆転。その後の戦いでは狭い洞窟内で戦う事で地形を砕くブレスを封じ、クラディニエーツの竜鱗をも裂く光の斬撃を駆使した上で、三日三晩と三時間をかけて、心を折られかけながらも漸く彼女を滅する事ができた。
彼をして「二度と戦いたくは無い相手」。名実ともに東欧を代表する竜種として、およそ規格外の能力を有しているといえる。
だが、その在り方そのものが世界と相反しているため、長く現世に留まっている事は出来ない。魔力が尽きればその魂はいずれ”裏側”へと強制送還される運命にある。
また伝統的に邪悪な存在とされている事から、聖性を含む攻撃に弱い。聖剣や聖槍、聖骸布の類による攻撃が特効となる弱点も抱えている。
竜の心臓があるとは言え、竜態での継続した現界のためには、文字通り気の遠くなる様な量の魔力を持続的に供給し続けることが必要となる。
人間態になっていれば長期間現界していることも可能だが、竜態での活動時間はいずれにせよ限られる。生半可なマスターでは力を発揮させるどころか、宝具発動による召喚すら難しいだろう。
発動にかける躊躇からも分かるように、ドブルィニャは彼女を根本的に信用しているわけではない。
やはりその本質は悪竜であり、わずかな隙と暇が有れば、人々を唆し、牙を剥く存在であるからだ。
それでも彼が彼女の力を頼りとし、その魂を宝具として手繰り寄せようとするのは、果たして何ゆえであろうか？
『極北にて飜る槍』
ランク：B 種別：対界宝具 レンジ：1 最大捕捉:-
母なる大地よ、その道開けよ
≪ Расступись-ка ты же, матушка сыра земля,
四方の全てにいたるまで
На четыре на все стороны,
ことごとく竜をば呑み干さんと！
Ты прижри-ка эту кровь да всю змеиную! ≫
星の聖槍。
星を繋ぎ止める錨であり、北の果てにて星を貫く巨大な”塔”の影。……の又貸し品。
本来はロシアの大地母神マーチ・スィーラ・ゼムリャーの有する権能。ルーシを支配する君主だけが大地母神によってこの槍を扱う事を許され、それはいつしか、国家そのものの象徴となっていった。
彼の持つこの聖槍は著しく力が制限されており、武器としては機能せず、機が訪れた際の道具としてのみ使われる。
大地 にとって不都合な事象が発生してしまった際──すなわち、固有結界の発動や神霊級の権能の行使など、世界の修正力が発動しうる状況が発生している間のみ使用可能となる宝具。
その真髄は、布に針を通すが若く、”世界の裏側”への小孔を開ける事にある。
物質・非物質を問わず、槍で刺した対象を“裏側”へと強制的に送り込む封印宝具。対象が物質であれば裏側で存在し続ける事が出来ず消滅し、非物質であったとしても現世に戻る事は出来ない。
役目が終われば小孔は即座に、ほかならぬ世界の修正力自身によって塞がれる。
第二宝具による悪竜ゴールィニシチェ召喚中は常に彼女の存在自体に反応して起動されている。彼女に刺せば即座に裏側へ帰せるため、彼女がドブルィニャに逆らえない理由の一つとなっている。
と言うよりも、基本的にこの宝具の用途は第二宝具によって喚び出したゴールィニシチェが造反した際に備えた”後始末用”である。
マーチ・スィーラ・ゼムリャーの権能が及ばない地域──即ち中欧・東欧以外で使用した場合、影を保つ依代が存在しないため、一度使えば槍も消滅してしまう。
使用の際にドブルィニャ自身が細心の注意を要する宝具でもある。一瞬とはいえ世界の裏側へと接続する事で、槍の穂先からは”あちら”に大量に存在する真エーテルが超高出力で噴き出し、さながら光線のごとく放たれることとなるからだ。
仮にその直線状に存在する生命体があったのならば、その命は神代の魔力に耐え切る事ままならず、消し飛ばされてしまう事だろう。それは発動者たるドブルィニャ自身であったとしても変わらず、また通常の聖杯戦争では一般市民を巻き込む可能性も孕んでいる。
母なる大地よ、その道開けよ
≪ Расступись-ка ты же, матушка сыра земля,
四方の全てにいたるまで
На четыре на все стороны,
ことごとく竜をば呑み干さんと！
Ты прижри-ка эту кровь да всю змеиную! ≫
簡易解説
星の聖槍。
星を繋ぎ止める錨であり、北の果てにて星を貫く巨大な”塔”の影。……の又貸し品。
本来はロシアの大地母神マーチ・スィーラ・ゼムリャーの有する権能。ルーシを支配する君主だけが大地母神によってこの槍を扱う事を許され、それはいつしか、国家そのものの象徴となっていった。
彼の持つこの聖槍は著しく力が制限されており、武器としては機能せず、機が訪れた際の道具としてのみ使われる。
その真髄は、布に針を通すが若く、”世界の裏側”への小孔を開ける事にある。
物質・非物質を問わず、槍で刺した対象を“裏側”へと強制的に送り込む封印宝具。対象が物質であれば裏側で存在し続ける事が出来ず消滅し、非物質であったとしても現世に戻る事は出来ない。
役目が終われば小孔は即座に、ほかならぬ世界の修正力自身によって塞がれる。
第二宝具による悪竜ゴールィニシチェ召喚中は常に彼女の存在自体に反応して起動されている。彼女に刺せば即座に裏側へ帰せるため、彼女がドブルィニャに逆らえない理由の一つとなっている。
と言うよりも、基本的にこの宝具の用途は第二宝具によって喚び出したゴールィニシチェが造反した際に備えた”後始末用”である。
マーチ・スィーラ・ゼムリャーの権能が及ばない地域──即ち中欧・東欧以外で使用した場合、影を保つ依代が存在しないため、一度使えば槍も消滅してしまう。
使用の際にドブルィニャ自身が細心の注意を要する宝具でもある。一瞬とはいえ世界の裏側へと接続する事で、槍の穂先からは”あちら”に大量に存在する真エーテルが超高出力で噴き出し、さながら光線のごとく放たれることとなるからだ。
仮にその直線状に存在する生命体があったのならば、その命は神代の魔力に耐え切る事ままならず、消し飛ばされてしまう事だろう。それは発動者たるドブルィニャ自身であったとしても変わらず、また通常の聖杯戦争では一般市民を巻き込む可能性も孕んでいる。
Weapon
『万彩不敵の光』
クラディニエーツ。クォデネンツとも。『宝』『安置』および『鋼』などの意味を持つ剣。
所有者として語られる英雄たちに先立って世界に存在していた、人の意志の介在せず生まれ、鍛え上げられた神造兵装。
その本体は11次元空間上に存在しており、しかるべき英雄の元にのみその写像を投射する。
『隠された剣』と称される通りまったき透明の剣だが、これは遥かに高位の次元に座するクラディニエーツの姿を実体として示す事ができる色彩がこの世に存在しない為である。
一説には冥界などの異界に属する存在、あるいはそれそのものといわれ、剣光の性質が所有者により変化するのは当人の”魂の在り方”を参照しているため。
剣光で斬られるという事は異界の摂理そのものを押し付けられる事に等しく、故にそれはいかなる邪悪をも打ち滅ぼす、致命的な一撃となるのである。
けして只人の目に付くことはなく、ただ剣の認めた勇士 だけが、感覚のうちに仮そめの実体を認識する権利を得て、この剣を見、持ち、また振るうことを許される。
故に万彩不敵。この世すべての色彩が「敵わず」と立ち消える、崇高にして無垢なる剣。
それが万人の目に触れる機会は唯一ツ──鞘より放たれ敵を斬る剣の曳く、まばゆく輝ける残光のみである。
同時にクラディニエーツは高次元の存在故に、現実世界における遍在性を持つ。
仮に所有者が不在となったとしても、後の時代にふたたび担い手にふさわしい新たなる英雄が現れたのなら、彼らによって思いがけぬ場所から見出される。
神代の巨人スヴャトゴールをはじめとし、予言者オレーグ、イリヤー・ムーロメツ、イヴァン・ツァレヴィチ、エルスラーン・ラーザレヴィチ、ムーロムのピョートルなど、あまたの英雄たちの手に渡り、大地に蔓延る数知れぬ邪悪を屠ってきた。
クラディニエーツとはまさに、所有者を選びながら、神代から今に至るまで人を守らんとする意志の元に振るわれる、選定の剣の総称なのである。
剣に力を十分に認められ極めれば、写像である剣から高次元空間に存在する本体へのアクセスが許可されるが、ドブルィニャはその域にまで達してはいない。
あるいは剣が認めたのならば、次なる担い手が現れることもあるだろう。
所有者として語られる英雄たちに先立って世界に存在していた、人の意志の介在せず生まれ、鍛え上げられた神造兵装。
その本体は11次元空間上に存在しており、しかるべき英雄の元にのみその写像を投射する。
『隠された剣』と称される通りまったき透明の剣だが、これは遥かに高位の次元に座するクラディニエーツの姿を実体として示す事ができる色彩がこの世に存在しない為である。
一説には冥界などの異界に属する存在、あるいはそれそのものといわれ、剣光の性質が所有者により変化するのは当人の”魂の在り方”を参照しているため。
剣光で斬られるという事は異界の摂理そのものを押し付けられる事に等しく、故にそれはいかなる邪悪をも打ち滅ぼす、致命的な一撃となるのである。
けして只人の目に付くことはなく、ただ剣の認めた
故に万彩不敵。この世すべての色彩が「敵わず」と立ち消える、崇高にして無垢なる剣。
それが万人の目に触れる機会は唯一ツ──鞘より放たれ敵を斬る剣の曳く、まばゆく輝ける残光のみである。
同時にクラディニエーツは高次元の存在故に、現実世界における遍在性を持つ。
仮に所有者が不在となったとしても、後の時代にふたたび担い手にふさわしい新たなる英雄が現れたのなら、彼らによって思いがけぬ場所から見出される。
神代の巨人スヴャトゴールをはじめとし、予言者オレーグ、イリヤー・ムーロメツ、イヴァン・ツァレヴィチ、エルスラーン・ラーザレヴィチ、ムーロムのピョートルなど、あまたの英雄たちの手に渡り、大地に蔓延る数知れぬ邪悪を屠ってきた。
クラディニエーツとはまさに、所有者を選びながら、神代から今に至るまで人を守らんとする意志の元に振るわれる、選定の剣の総称なのである。
剣に力を十分に認められ極めれば、写像である剣から高次元空間に存在する本体へのアクセスが許可されるが、ドブルィニャはその域にまで達してはいない。
あるいは剣が認めたのならば、次なる担い手が現れることもあるだろう。
『十二の蛇腹』
彼がゴールィニシチェを滅ぼす際に振るったシャマヒの絹の魔鞭に、竜が世界に遺した黄金の竜鱗と白銀の竜骨とを組み合わせ、作り上げた”剣”。
あたかも鞭のごとくにしなる蛇腹の剣であり、三本もの刀身を持ち、それぞれが十二の節に分かれている。『自動剣』 の一振り。
純粋な竜種の遺骸としての恐るべき神秘を蓄えており、その一撃はサーヴァントを傷付けるには十二分の威力を有する。
骨の刃のうちには未だに悪竜の敵意が残存しており、構えれば前方に存在するあらゆる生命体を傷付けるべく、ひとりでに動き出す邪剣と化している。
みずから連携する統率のとれた刃が自在な伸長と湾曲を繰り返すために太刀筋の予測は困難を極め、不可視である『万彩不敵の光』と組み合わせることで、彼は白兵戦において敵を翻弄するように立ち回る事を可能とする。
ドブルィニャはその技術によって完全なコントロールが可能だが、自動剣 自体の性質として、使用者が英雄の技量と資格なき只人であっても扱うことが出来る。
あたかも鞭のごとくにしなる蛇腹の剣であり、三本もの刀身を持ち、それぞれが十二の節に分かれている。
純粋な竜種の遺骸としての恐るべき神秘を蓄えており、その一撃はサーヴァントを傷付けるには十二分の威力を有する。
骨の刃のうちには未だに悪竜の敵意が残存しており、構えれば前方に存在するあらゆる生命体を傷付けるべく、ひとりでに動き出す邪剣と化している。
みずから連携する統率のとれた刃が自在な伸長と湾曲を繰り返すために太刀筋の予測は困難を極め、不可視である『万彩不敵の光』と組み合わせることで、彼は白兵戦において敵を翻弄するように立ち回る事を可能とする。
ドブルィニャはその技術によって完全なコントロールが可能だが、
『極北にて飜る槍』
星の聖槍。
星を繋ぎ止める錨であり、北の果てにて星を貫く巨大な”塔”の影。映し絵たるその姿は後に、ルーシを統べる王権の象徴へと変化していった。*2
その光の柱は本来、大地母神マーチ・スィーラ・ゼムリャーが管理する聖塔。彼女、あるいは彼女の認可した”大地を統べる者”のみが聖槍としてこの影を扱う事が出来る。
ドブルィニャが持ち込んでいるのはこの槍の又貸し品であり、悪竜誅伐に赴くにあたってウラジーミル一世より大地の敵たる悪竜を”裏側”へと還すために貸し付けられたもの。
ゴールィニシチェ討伐後、彼はこの槍を大地に突き刺すことによって敷物(テクスチャ)に孔を開け、大地が拒んだ悪竜の魂を、その肉体ごと”裏側”へと強制的に送ったのである。
又貸し状態であるゆえ大地母神から聖槍としての能力に大幅な制限がかけられている上、今回はセイバークラスとしての召喚であるため、聖槍としての能力は存在しないに等しい。
そればかりか武器としてすら機能せず、振るったとしてもどこにも刺さることなくすり抜けてしまう。あまりに弱いため、「聖槍の加護」スキルは所有資格すらない。
ただ宝具『極北にて飜る槍』の開帳を大地 により認証された場合にのみ、”世界に対して刺さる”ことが許容される。布に針を通すように、ごくわずかな間だけ、世界の裏側へと通じる小孔を開けるのである。
このようにセイバークラスでは基本的に武器ではなく道具。
時が来ぬ限りはつっかえ棒にすらならない、まさしく無用の長物となるだろう。
星を繋ぎ止める錨であり、北の果てにて星を貫く巨大な”塔”の影。映し絵たるその姿は後に、ルーシを統べる王権の象徴へと変化していった。*2
その光の柱は本来、大地母神マーチ・スィーラ・ゼムリャーが管理する聖塔。彼女、あるいは彼女の認可した”大地を統べる者”のみが聖槍としてこの影を扱う事が出来る。
ドブルィニャが持ち込んでいるのはこの槍の又貸し品であり、悪竜誅伐に赴くにあたってウラジーミル一世より大地の敵たる悪竜を”裏側”へと還すために貸し付けられたもの。
ゴールィニシチェ討伐後、彼はこの槍を大地に突き刺すことによって敷物(テクスチャ)に孔を開け、大地が拒んだ悪竜の魂を、その肉体ごと”裏側”へと強制的に送ったのである。
又貸し状態であるゆえ大地母神から聖槍としての能力に大幅な制限がかけられている上、今回はセイバークラスとしての召喚であるため、聖槍としての能力は存在しないに等しい。
そればかりか武器としてすら機能せず、振るったとしてもどこにも刺さることなくすり抜けてしまう。あまりに弱いため、「聖槍の加護」スキルは所有資格すらない。
ただ宝具『極北にて飜る槍』の開帳を
このようにセイバークラスでは基本的に武器ではなく道具。
時が来ぬ限りはつっかえ棒にすらならない、まさしく無用の長物となるだろう。
『グレキの正教帽』
ドブルィニャの被っている鉄兜。グレキとはギリシアを意味し、これすなわち『ギリシア正教』の具現としての聖性そのものを表す。
はじめにドブルィニャが何も身につけずプチャイ川を泳いでいた際、突如としてゴールィニシチェに襲われた際に用いた武装。武装？
炎雷を放たれながら追い詰められていくさなか、周囲を見回したところこの重さ3プード(50kg)とされるギリシア渡りの帽子を見つけ*3
それをゴールィニシチェに向けて投げる事で、帽子はひとりでに頭と胴体、十二の尾をめった打ちにし、間一髪で趨勢を逆転する事に成功した。
武装解除に対する耐性があり、ドブルィニャの意思以外では外れない。
ライダー・アーチャークラスで現界した際には宝具化するが、セイバークラスでは単なる鉄のかたまりに過ぎない。
重厚な鎧に身を包み、二振りの剣をそなえ、そして聖槍の映し鏡までも隠し持つドブルィニャは確かに強力な重装騎士ではあるが、何らかの手段で全ての武装を解除 されないとは限らない。
これはそういった際の最終手段である。この鉄帽子を脱ぎ放ち、力の限りにまかせ敵を殴りつける。
真の英雄は武器にばかり頼るものではない。最後には己の力だけが、唯一頼れるものなのだ。
・『ブルコ』
家宝たる勇猛な駿馬。セイバークラスでは従えていないが、ライダー・ランサークラスの際に持ち込む。
川や湖を一飛びで越え、約10mの城壁もまたぎ、断崖絶壁のソロチンスカヤ山も登る超常の能力をもつ妖精馬。
人語を解し、また千里眼に類する能力を有しているらしく、「ドブルィニャとアリョーシャ」などの説話では遠い故郷で妻ナスターシアの身に迫る危機を彼に教えるなどの活躍を見せる。*4
はじめにドブルィニャが何も身につけずプチャイ川を泳いでいた際、突如としてゴールィニシチェに襲われた際に用いた武装。武装？
炎雷を放たれながら追い詰められていくさなか、周囲を見回したところこの重さ3プード(50kg)とされるギリシア渡りの帽子を見つけ*3
それをゴールィニシチェに向けて投げる事で、帽子はひとりでに頭と胴体、十二の尾をめった打ちにし、間一髪で趨勢を逆転する事に成功した。
武装解除に対する耐性があり、ドブルィニャの意思以外では外れない。
ライダー・アーチャークラスで現界した際には宝具化するが、セイバークラスでは単なる鉄のかたまりに過ぎない。
重厚な鎧に身を包み、二振りの剣をそなえ、そして聖槍の映し鏡までも隠し持つドブルィニャは確かに強力な重装騎士ではあるが、何らかの手段で全ての武装を
これはそういった際の最終手段である。この鉄帽子を脱ぎ放ち、力の限りにまかせ敵を殴りつける。
真の英雄は武器にばかり頼るものではない。最後には己の力だけが、唯一頼れるものなのだ。
・『ブルコ』
家宝たる勇猛な駿馬。セイバークラスでは従えていないが、ライダー・ランサークラスの際に持ち込む。
川や湖を一飛びで越え、約10mの城壁もまたぎ、断崖絶壁のソロチンスカヤ山も登る超常の能力をもつ妖精馬。
人語を解し、また千里眼に類する能力を有しているらしく、「ドブルィニャとアリョーシャ」などの説話では遠い故郷で妻ナスターシアの身に迫る危機を彼に教えるなどの活躍を見せる。*4
解説
ロシア口伝叙事詩『ブィリーナ』において、太陽公ウラジーミルに仕える最も強力な三勇士 のひとり。その名は『輝かしき善良さ』『偉大なる栄光』を意味する。
義兄弟の契りを交わしたるイリヤー・ムーロメツ、アリョーシャ・ポポーヴィチと共にキエフ・サイクルの中核を成し、ロシアにおいては知らぬもののない大英雄である。
先に述べた三勇士の内では、イリヤーに次ぐキーエフ第二の勇者として語られる。イリヤーが武勇に満ちた戦士、アリョーシャが若き伊達男とすれば、彼はイリヤーに劣らぬ勇猛のみならず、交渉や策謀などの知略にも秀でた、聡明な上流階級の重鎮といった人物像。
大貴族 を父にもつ高品位な出自。三人の中では最も太陽公に近く、個人的な頼みごとや面倒ごとをよく押しつけられる立場にあった。*5
主な雑用 として、太陽公の姪であるザバヴァ姫、娘であるマルフィダ姫、妹のマリヤ・ディヴォヴナ姫など公の身内の多くを救っている他、「ドゥナイ」ではそれ以後の話で太陽公の王妃として多くのテクストで語られるアプラクシア姫を、リトアニアから連れてくる役目を負うなどした。
史実にモデルが存在し、太陽公ウラジーミルの伯父であった「リャザニのドブルィニャ」がそうであるとされる。
彼はウラジーミルを政治的に補佐する存在であり、またウラジーミルの功績にも多大な寄与をおよぼした人物でもある。
かの有名なログネダに関わるポロツク公国への侵攻には彼が大きく関わっており、またウラジーミルにスラヴの土着宗教以外の宗教を広めることを勧めたのも彼とされる。
彼の霊基のほとんどは叙事詩の性格だが、こちらの記憶も多少ながら混じった状態で召喚されており、太陽公やその関係者と出会うたびに、たまに史実との記憶の混同に悩まされる。
悪竜ズメイ・ゴールィニシチェや魔女マリンカ・イグナーティエヴナとの戦い、イリヤーやドゥナイ、ヴァシーリー・カシミーロヴィチなどの他の勇士との力比べ、「ドブルィニャが死んだ」と偽って妻に言い寄った義兄弟アリョーシャを打ちのめす説話、あるいは太陽公ウラジーミルの命令で嫁をもらいに行く説話などで知られる。
最後にはイリヤーや他の者を含めた、ロシアにおいて特に名を馳せたる六人の勇者とともに最期を迎える。それはロシアの英雄時代の終幕として語られている。
適正クラスはセイバー、ランサー、ライダー、アーチャー。
義兄弟の契りを交わしたるイリヤー・ムーロメツ、アリョーシャ・ポポーヴィチと共にキエフ・サイクルの中核を成し、ロシアにおいては知らぬもののない大英雄である。
先に述べた三勇士の内では、イリヤーに次ぐキーエフ第二の勇者として語られる。イリヤーが武勇に満ちた戦士、アリョーシャが若き伊達男とすれば、彼はイリヤーに劣らぬ勇猛のみならず、交渉や策謀などの知略にも秀でた、聡明な上流階級の重鎮といった人物像。
主な
史実にモデルが存在し、太陽公ウラジーミルの伯父であった「リャザニのドブルィニャ」がそうであるとされる。
彼はウラジーミルを政治的に補佐する存在であり、またウラジーミルの功績にも多大な寄与をおよぼした人物でもある。
かの有名なログネダに関わるポロツク公国への侵攻には彼が大きく関わっており、またウラジーミルにスラヴの土着宗教以外の宗教を広めることを勧めたのも彼とされる。
彼の霊基のほとんどは叙事詩の性格だが、こちらの記憶も多少ながら混じった状態で召喚されており、太陽公やその関係者と出会うたびに、たまに史実との記憶の混同に悩まされる。
悪竜ズメイ・ゴールィニシチェや魔女マリンカ・イグナーティエヴナとの戦い、イリヤーやドゥナイ、ヴァシーリー・カシミーロヴィチなどの他の勇士との力比べ、「ドブルィニャが死んだ」と偽って妻に言い寄った義兄弟アリョーシャを打ちのめす説話、あるいは太陽公ウラジーミルの命令で嫁をもらいに行く説話などで知られる。
最後にはイリヤーや他の者を含めた、ロシアにおいて特に名を馳せたる六人の勇者とともに最期を迎える。それはロシアの英雄時代の終幕として語られている。
適正クラスはセイバー、ランサー、ライダー、アーチャー。
人物・性格
にび色に光る鋼鉄の鎧で全身を固める、泰然自若とした巌のような男。
鎧兜は繊細な装飾のみならず勇士の戦いに耐えうる堅牢さを合わせ持っていて、すさまじい重さを持ち、動くたびに金属音を響かせる。
鍛え抜かれた筋骨隆々の巨躯に立派な顎髭と口髭とを生やしており、常に硬い表情を崩さない威圧感にあふれる容貌。
『ブィリーナ』では義兄弟の契りを交わしたイリヤー、アリョーシャの三兄弟の中でもっとも思慮深く、彼らに代わって難しい仕事をこなすことは少なくない。精神的に成熟していて、悠然たる態度を常に崩すことなく、冷静かつ対局的に物事を判断できる。
一方で自身や仲間の名誉を貶める様な言動は許せず、その際は滅多に見せる事のない怒りをあらわにする。
本人の能力にも現れているように、法と秩序、契約を何より重んじる生真面目な性格。どれほど些細な約束事であっても必ず守る実直さと、必要でないのならば虫一匹殺さぬ心優しさを持ち合わせる。
生前には王に仕える勇士として無実の人も殺さねばならぬ立場と、殺生を忌避する私情との間で葛藤する様子さえ見せるほどであった。
そのために自分が生まれてきたことそのものが「不仕合せ」だと評価しており、そのために幸運ステータスを最低ランクで申告している。(説話内では運はかなり強いにもかかわらず。)
その反面、交わした約束を反故にされた場合は相手を厳しく糾弾する姿勢を見せるなど、自分にも他人にも厳しい性格といえる。ダメ人間の敵。
生まれと育ちに恵まれていた影響か、多くの価値観を認める懐のひろさを併せ持ち、事を荒立てることなく物事を解決することに長ける人格者。
上流階級らしくさまざまな教養があり、弓術、水泳、馬術に長けるほか、グースリ(ロシアの伝統的弦楽器)の名手でもあり、すぐれた詩の才能を持つ。12の言語を話し、果ては鳥や馬などの言葉すら理解することができたという。
礼儀正しく言葉遣いは丁寧で、細やかな礼法や型どおりの所作についても一級品。これらの作法は、他者との交渉や話し合いに持ち込む際にも有利にはたらく。
また、仕事と私情を完全に分離する事が出来る人間でもある。英雄として享楽的・無秩序な殺生には手を貸さないものの、そうでない限り主人によってなされた命令は遵守してのける、忠実なるしもべとして活躍する。
プライベートでは芯がしっかりとしているため容易に他者に流されず、そのためにマイペースな部分がある。サーヴァントとして眠る必要はないものの眠る事が好きで、一度眠れば眠れる状況である限り何をしようと起きないなどの面もある。
傍目に見れば深刻な状況下に居ても呑気な態度を取ることもあるが、これは自身に及び得る危険性を常に正確に判断しているため。
一方で向こう見ずな部分もあり、脅迫に一切臆さず逆に挑発しにかかる様な点には、彼の古強者らしい蛮勇ぶりを見ることができる。
誰に対しても敬語を用いるが、妻ナスターシアに義兄弟であるイリヤーとアリョーシャ、そしてゴールィニシチェに対してのみは用いずに話す。
悪竜ゴールィニシチェの流した血液に三日間もの間浸かっていたのはまったくの無影響というわけではなかったらしく、ゴールィニシチェの魂との間には共鳴のようなものが発生している。
互いに生存状況を把握し、念話のようなコミュニケーションを取ることが出来る様になっていて、ゴールィニシチェの魂を宝具として召喚することができるのは、この際に出来た繋がりを依代にしている為でもある。
総じて彼は、決して戦いに長けた血気盛んな戦士というにとどまらない。礼儀正しく心優しき勇者、それこそがドブルィニャ・ニキーティチという男の人物像であり、ロシアに今なお語り継がれる英雄の姿なのである。
イメージカラー：燻銀
特技：取引、契約
好きなもの：睡眠
嫌いなもの：殺生
天敵：人
願い：何者も生存を許される世界
【一人称】私 【二人称】貴方 【三人称】○○殿
鎧兜は繊細な装飾のみならず勇士の戦いに耐えうる堅牢さを合わせ持っていて、すさまじい重さを持ち、動くたびに金属音を響かせる。
鍛え抜かれた筋骨隆々の巨躯に立派な顎髭と口髭とを生やしており、常に硬い表情を崩さない威圧感にあふれる容貌。
『ブィリーナ』では義兄弟の契りを交わしたイリヤー、アリョーシャの三兄弟の中でもっとも思慮深く、彼らに代わって難しい仕事をこなすことは少なくない。精神的に成熟していて、悠然たる態度を常に崩すことなく、冷静かつ対局的に物事を判断できる。
一方で自身や仲間の名誉を貶める様な言動は許せず、その際は滅多に見せる事のない怒りをあらわにする。
本人の能力にも現れているように、法と秩序、契約を何より重んじる生真面目な性格。どれほど些細な約束事であっても必ず守る実直さと、必要でないのならば虫一匹殺さぬ心優しさを持ち合わせる。
生前には王に仕える勇士として無実の人も殺さねばならぬ立場と、殺生を忌避する私情との間で葛藤する様子さえ見せるほどであった。
そのために自分が生まれてきたことそのものが「不仕合せ」だと評価しており、そのために幸運ステータスを最低ランクで申告している。(説話内では運はかなり強いにもかかわらず。)
その反面、交わした約束を反故にされた場合は相手を厳しく糾弾する姿勢を見せるなど、自分にも他人にも厳しい性格といえる。ダメ人間の敵。
生まれと育ちに恵まれていた影響か、多くの価値観を認める懐のひろさを併せ持ち、事を荒立てることなく物事を解決することに長ける人格者。
上流階級らしくさまざまな教養があり、弓術、水泳、馬術に長けるほか、グースリ(ロシアの伝統的弦楽器)の名手でもあり、すぐれた詩の才能を持つ。12の言語を話し、果ては鳥や馬などの言葉すら理解することができたという。
礼儀正しく言葉遣いは丁寧で、細やかな礼法や型どおりの所作についても一級品。これらの作法は、他者との交渉や話し合いに持ち込む際にも有利にはたらく。
また、仕事と私情を完全に分離する事が出来る人間でもある。英雄として享楽的・無秩序な殺生には手を貸さないものの、そうでない限り主人によってなされた命令は遵守してのける、忠実なるしもべとして活躍する。
プライベートでは芯がしっかりとしているため容易に他者に流されず、そのためにマイペースな部分がある。サーヴァントとして眠る必要はないものの眠る事が好きで、一度眠れば眠れる状況である限り何をしようと起きないなどの面もある。
傍目に見れば深刻な状況下に居ても呑気な態度を取ることもあるが、これは自身に及び得る危険性を常に正確に判断しているため。
一方で向こう見ずな部分もあり、脅迫に一切臆さず逆に挑発しにかかる様な点には、彼の古強者らしい蛮勇ぶりを見ることができる。
誰に対しても敬語を用いるが、妻ナスターシアに義兄弟であるイリヤーとアリョーシャ、そしてゴールィニシチェに対してのみは用いずに話す。
悪竜ゴールィニシチェの流した血液に三日間もの間浸かっていたのはまったくの無影響というわけではなかったらしく、ゴールィニシチェの魂との間には共鳴のようなものが発生している。
互いに生存状況を把握し、念話のようなコミュニケーションを取ることが出来る様になっていて、ゴールィニシチェの魂を宝具として召喚することができるのは、この際に出来た繋がりを依代にしている為でもある。
総じて彼は、決して戦いに長けた血気盛んな戦士というにとどまらない。礼儀正しく心優しき勇者、それこそがドブルィニャ・ニキーティチという男の人物像であり、ロシアに今なお語り継がれる英雄の姿なのである。
泥Apocryphaにおいて
イメージカラー：燻銀
特技：取引、契約
好きなもの：睡眠
嫌いなもの：殺生
天敵：人
願い：何者も生存を許される世界
【一人称】私 【二人称】貴方 【三人称】○○殿
因縁キャラ
・ウラジーミル一世
「我が甥……む……？おお、我が太陽公。このドブルィニャ、たとい新たなる主もち、死後たる今であっても、貴方への忠誠は変わりはしませぬ。貴方は契約など超えた、我がよすがに他ならぬのですから」
ウラジーミル太陽公。
彼が心より忠誠を誓う主人であり、契約を超えた絆がそこには存在する。
公私ともに距離が近く、直接的な頼み事や雑用も多く聞いていた。大抵は嫁をさらってこいと言った(しょうもない)命令に、嘆息して従うのが通例となっている。
多くの騎士を従え、自身も騎士たるアーサー王やシャルルマーニュと異なり、太陽公は自身が戦う力が全くない。そのぶん配下の勇士たちの力は強く、今日も彼らはその力を太陽公にこき使われている。
「また新しい嫁候補ですか……。……嗜好にとかく云う積りはありませぬ。しかし恐れながら公、貴方は少しばかり度が……いえ、何でもありませぬ。分かりました、連れて参ります。連れて参ればよいのでしょう……。まったく。」
・イリヤー・ムーロメツ
「イリヤー、勇猛なのは素晴らしいが、あまり先走り過ぎるな。尤も「無謀」など、お前からはもっとも遠い言葉だがな。」
言わずと知れたロシア最大の英雄。
ドブルィニャが名を上げ始めたころにはイリヤーは既に勇士として活躍しており、彼のいるリャザニの街にイリヤーが自らの正体を伏せて訪ね、力を試しにきたところが初対面。
棍棒、剣、槍で互いに互いの身体を傷つけようとしたが、その肉体はどちらも傷つかず武器だけが壊れると言ったことを繰り返したのち、ドブルィニャがイリヤーをなんとか組み伏せたところで正体が分かり、義兄弟の契りを交わして共にウラジーミル太陽公の元へ向かった。
実力としては、ドブルィニャが本気を出してようやく通常のイリヤーと渡り合える程度。何万という敵をランダムエンカウント感覚で単騎で幾度も瞬殺する大英雄とは、やはり格が違うと言う事であろう。
「お前は確かに強い。お前が獅子なら、私は猫と呼ばれようとも詮なきことかも知れぬな。しかしロシアに仇なす鼠ごとき、猫にも容易に噛み殺せるというものよ。」
・アリョーシャ・ポポーヴィチ／アレクサンドル・ポポヴィッチ
「アリョーシャ、お前の命知らずも変らんな。生来の気性というものは、やはり死しても治りはせぬか。」
ロシア第三の英雄。
説話「ドブルィニャとアリョーシャ」ではアリョーシャが彼の妻を寝取ろうとして失敗し、ドブルィニャに打ちすえられるといった場面がある。
しかしそれは妻を寝取ろうとした事に対する怒りではなく、「ドブルィニャがのたれ死んだ」という風説の流布に対する怒りであったなど、そこには誇りを害されることをなにより嫌うドブルィニャの性質が現れている。
そのような関係性ではあるが義兄弟の契りを結んでおり、互いにダメ出しやツッコミ、宴の席を共にするなど、気安い距離感を見てとることができる。
当然、古き神トリグラーフの転生体などとは夢にも思っておらず、肩の力を抜いて会話できる数少ない存在のひとりである。
「あの時のことか。今となっては笑い話だがな───次は私を、野中に倒れる脆弱などと見縊ってくれるなよ。」
・ズメイ・ゴールィニシチェ
「悪しき竜よ。貴様を滅ぼした我が罪過、不悖と成すならば此処に応えよ。今再び、母なる大地にその身を厭え───『罪咎不悖と竜吟絶えて』 」
大地の敵対者たる悪竜。
かつて大量の人間をソロチンスカヤ山の洞窟に幽閉して魔力を吸い上げ、己の存在を保つための糧とし、ロシアの地から神秘が薄まってなお現世に留まり続けていた。
ドブルィニャによってその血と魂を世界の裏側へと還された彼女は、彼が肉体である『十二の蛇腹』を地に突き刺すことで血を得て再び動き出す。
しかしてその肉体は、織物に反発する大地の敵対者そのもの。人を喰らい、殺戮を行いうるこの悪竜の動向に、彼は常に不信と注視でもって警戒しているが、同時に長きにわたり竜血を介して意思疎通を行っていたことから、互いに最も互いをよく理解している間柄でもある。
信頼関係と呼ぶには遠く、敵対関係と呼ぶには近い。両者の間には、まさに複雑怪奇な因縁があると言ってよいだろう。
・オリヴィエ
国こそ違うが、王に仕える騎士の二番手。真面目ゆえに面倒ごとを押しつけられる部分などよく似ているため、互いにひそかに同情の目を向ける。
・ゴジラ
「やけに吼えているな……。」*6
「我が甥……む……？おお、我が太陽公。このドブルィニャ、たとい新たなる主もち、死後たる今であっても、貴方への忠誠は変わりはしませぬ。貴方は契約など超えた、我がよすがに他ならぬのですから」
ウラジーミル太陽公。
彼が心より忠誠を誓う主人であり、契約を超えた絆がそこには存在する。
公私ともに距離が近く、直接的な頼み事や雑用も多く聞いていた。大抵は嫁をさらってこいと言った(しょうもない)命令に、嘆息して従うのが通例となっている。
多くの騎士を従え、自身も騎士たるアーサー王やシャルルマーニュと異なり、太陽公は自身が戦う力が全くない。そのぶん配下の勇士たちの力は強く、今日も彼らはその力を太陽公にこき使われている。
「また新しい嫁候補ですか……。……嗜好にとかく云う積りはありませぬ。しかし恐れながら公、貴方は少しばかり度が……いえ、何でもありませぬ。分かりました、連れて参ります。連れて参ればよいのでしょう……。まったく。」
・イリヤー・ムーロメツ
「イリヤー、勇猛なのは素晴らしいが、あまり先走り過ぎるな。尤も「無謀」など、お前からはもっとも遠い言葉だがな。」
言わずと知れたロシア最大の英雄。
ドブルィニャが名を上げ始めたころにはイリヤーは既に勇士として活躍しており、彼のいるリャザニの街にイリヤーが自らの正体を伏せて訪ね、力を試しにきたところが初対面。
棍棒、剣、槍で互いに互いの身体を傷つけようとしたが、その肉体はどちらも傷つかず武器だけが壊れると言ったことを繰り返したのち、ドブルィニャがイリヤーをなんとか組み伏せたところで正体が分かり、義兄弟の契りを交わして共にウラジーミル太陽公の元へ向かった。
実力としては、ドブルィニャが本気を出してようやく通常のイリヤーと渡り合える程度。何万という敵をランダムエンカウント感覚で単騎で幾度も瞬殺する大英雄とは、やはり格が違うと言う事であろう。
「お前は確かに強い。お前が獅子なら、私は猫と呼ばれようとも詮なきことかも知れぬな。しかしロシアに仇なす鼠ごとき、猫にも容易に噛み殺せるというものよ。」
・アリョーシャ・ポポーヴィチ／アレクサンドル・ポポヴィッチ
「アリョーシャ、お前の命知らずも変らんな。生来の気性というものは、やはり死しても治りはせぬか。」
ロシア第三の英雄。
説話「ドブルィニャとアリョーシャ」ではアリョーシャが彼の妻を寝取ろうとして失敗し、ドブルィニャに打ちすえられるといった場面がある。
しかしそれは妻を寝取ろうとした事に対する怒りではなく、「ドブルィニャがのたれ死んだ」という風説の流布に対する怒りであったなど、そこには誇りを害されることをなにより嫌うドブルィニャの性質が現れている。
そのような関係性ではあるが義兄弟の契りを結んでおり、互いにダメ出しやツッコミ、宴の席を共にするなど、気安い距離感を見てとることができる。
当然、古き神トリグラーフの転生体などとは夢にも思っておらず、肩の力を抜いて会話できる数少ない存在のひとりである。
「あの時のことか。今となっては笑い話だがな───次は私を、野中に倒れる脆弱などと見縊ってくれるなよ。」
・ズメイ・ゴールィニシチェ
「悪しき竜よ。貴様を滅ぼした我が罪過、不悖と成すならば此処に応えよ。今再び、母なる大地にその身を厭え───
大地の敵対者たる悪竜。
かつて大量の人間をソロチンスカヤ山の洞窟に幽閉して魔力を吸い上げ、己の存在を保つための糧とし、ロシアの地から神秘が薄まってなお現世に留まり続けていた。
ドブルィニャによってその血と魂を世界の裏側へと還された彼女は、彼が肉体である『十二の蛇腹』を地に突き刺すことで血を得て再び動き出す。
しかしてその肉体は、織物に反発する大地の敵対者そのもの。人を喰らい、殺戮を行いうるこの悪竜の動向に、彼は常に不信と注視でもって警戒しているが、同時に長きにわたり竜血を介して意思疎通を行っていたことから、互いに最も互いをよく理解している間柄でもある。
信頼関係と呼ぶには遠く、敵対関係と呼ぶには近い。両者の間には、まさに複雑怪奇な因縁があると言ってよいだろう。
・オリヴィエ
国こそ違うが、王に仕える騎士の二番手。真面目ゆえに面倒ごとを押しつけられる部分などよく似ているため、互いにひそかに同情の目を向ける。
・ゴジラ
「やけに吼えているな……。」*6
泥Apocrypha
コメント
キーエフ二番手のクソ真面目な竜殺し。+αの契約を守っている限りはなんでもしてくれるぞ。
通常攻撃で防御貫通ビームをビシバシ撃ってくるセイバー。デカい斬撃も出すし竜も召喚するし後始末用の聖槍 まで使う。
ジークフリートの防御性能を全て攻撃性能に回したイメージ。全体的に魔力消費と制約が増え、ピーキーな感触となった。
ロシアで召喚すると、ゴールィニシチェ召喚中は槍 が無限に使えるようになる。実質ランサーだね。
10/16 宝具解説が長いため簡易解説を追加。
通常攻撃で防御貫通ビームをビシバシ撃ってくるセイバー。デカい斬撃も出すし竜も召喚するし後始末用の
ジークフリートの防御性能を全て攻撃性能に回したイメージ。全体的に魔力消費と制約が増え、ピーキーな感触となった。
ロシアで召喚すると、ゴールィニシチェ召喚中は
10/16 宝具解説が長いため簡易解説を追加。
nevadakagemiya
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