kagemiya@ふたば - レンブラント・ファン・レイン
「おう!今日の俺はイカすだろ?そんで明日の俺もイカしてる。今日の俺よりも、何倍もな?」

基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【真名】レンブラント・ファン・レイン
【異名・別名・表記揺れ】光と影の魔術師、魂の画家
【性別】男性
【身長・体重】183cm・72kg
【髪色】黒 【瞳色】深い青
【外見・容姿】髭を蓄え頬に塗料の汚れを付けた陽気な男
【地域】オランダ
【年代】17世紀
【属性】中立・中庸
【天地人属性】人
【その他属性】人型・
【ステータス】筋力:E 耐久:E 敏捷:C 魔力:B 幸運:C 宝具:C

【クラス別スキル】

陣地作成:C

道具作成:B


【保有スキル】

魔力放出(光/影):A

 武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
 差し込む光は質量を持ち、落とされた影は絡みつくように蔓延る。現象でなく“表現”として表される明暗の形。

芸術審美(自己):B

 芸術作品、美術品への執着心。芸能面における逸話を持つ宝具を目にした場合、高い確率で真名を看破することができる。
 自分自身を芸術作品として捉え、数多くの自画像を残した彼が持つ特殊なスキル。
 上記に加えて自分の作品を見ることで、自分自身の真名を看破出来る(何の意味があるというんだ?)。

信仰の加護:B

 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。
 多くの宗教画や神話を描き、表現していたレンブラントは、画家としては崇高な信心を持ち合わせている。

最も偉大で最も自然な動作:EX

 レンブラントが到達した芸術の極地。絵画という媒体に於いて何よりも重要とされる『動作』を切り取る技術。
 描き記した対象に感情を与えた。キャンパスの中に世界を描いた。厚く塗られた絵具を以て、そこに奥行きを造り上げた。
 それはさながら「そうあることが当然」であるかのように。最も自然で最も明瞭な、あるがままの現実と在り得ざる精神性を映し出す。
 即ちそれは己の心象風景を切り出し、描くことに等しい。彼は己が見た世界を、己が感じ取った世界の姿を――――そのままに表現してみせたのだ。

 現実を上書きするのではなく「現実に描かれる固有結界」。それは彼の持つ起源……『明暗』の覚醒にも等しいもの。
 描いたものに「生命」を授ける彼の技法は、それが神に等しい存在であろうとも感情を与え、思うがままに解き放つことが出来る。

【宝具】

光は落ちて、影は差すリヒト・エン・スカーデュ・グヴルックン

ランク:C 種別:対物宝具 レンジ:1-80 最大捕捉:100人
 レンブラントの画風、及び彼が確立した技術の昇華。
 それは光と影を操る技術。まず先に引いた圧倒的な『影』に対し、『光』という塊を以て明暗とした。
 明確に現れたコントラスト、光の加減により表現される対象の感情、それらにより張り詰める緊張感とリアリティ。
 自身を中心としたレンジ全域に『明暗法』による重圧を発生させ、視覚の阻害や認識の齟齬、激しいコントラストによる境界の消失といった現象を引き起こす。
 墨を塗りたくったような『影』は視界を欠かせ、そこに『光』が塊となって押し寄せる……発動すれば、さながら周囲は絵画の如く『確立される』のだ。
 その場がどのような状況であれ、発動時点でレンジ内の『光と影』は彼の手の内に収まる。差すも落とすも、全ては彼の筆先次第。
 対象の視覚認識を操り、絵画という概念に衝撃を与えた技法――――そんな彼を、人は『光と影の魔術師』と呼んだ。
 

夜警ダ・ナハトウォッチュ

ランク:C 種別:対群宝具 レンジ:1-50 最大捕捉:100人
 世界三大絵画の一つにも数えられるレンブラントの名画『フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊』。
 多くの人物が存在していながら、そのどれもが孤立せず自然である。人物一人ひとりに辿った人生が、これより向かう『動き』が描かれた躍動的な一作。
 当時主流であった「静止画」でなく、あえて動作を切り取ることで絵画に生命を芽吹かせ、それが一つの「世界」であると表現した。
 
 故に彼は、そうして描いた『自警団』の面々を呼び出すことが可能となった。
 軍勢宝具……と呼ぶにはいささか人数や戦力に欠けるものの、火縄銃等により武装された面々の戦闘力は中々に高い。
 少なくとも、筆を持って走り回るしか出来ない自惚れ男よりは役に立つだろう、ということで度々駆り出されている。
 基本的には中心となる隊長と副隊長が、より人数が必要ならば前列の面々が、最大出力では描かれた人物全員が召喚され各々の行動を取る。
 率先して戦いに向かうものもいれば太鼓を鳴らすだけのもの、足元を走り回るだけの犬など、個性豊かで意志の統一はほぼ不可能。
 だがそれこそが、彼が描いた『夜警』そのものの姿。画一的な使い魔ではなく、ひとりひとりの『人間』が喚び出され、己の感情に乗っ取り動いてゆくのだ。
 それがどれほど高度な技術であるのかは――――同じく芸術に生きたサーヴァントであれば、即座に理解出来ることだろう。

 ちなみに、後列の面々を呼び出すと「何故俺に光が当たっていないんだ」「もっと分け隔てなくスポットライトを当てろ」と不満を漏らし始める。
 放っておくとキレて離反してくる恐れもあるので、基本的には最前列の三人程度に留めている様子。

人生を描け、百重の帳レンブラント・ファン・レイン

ランク:D 種別:対自己宝具 レンジ:- 最大捕捉:100人
 自画像による『自分』を召喚する。分身術の一種……というより、描かれた時代の『自分』を召喚する。
 それは駆け出しの青年期であったり。絶頂期である中年期であったり。運命が傾き始めた更年期であったり。
 自画像として描き残された『自分』を再び描き出すことで、その『自分』を触媒として様々な自分を呼び出すことが出来る。
 当然喚び出された『自分』は自分自身なので、意気投合することもあれば口汚く罵り合うこともあるだろう。
 それでも彼らはお互いを『自分』と呼び、その在り方を理解している。故に最終的には……『自分』の言葉に従うのだ。

 作業量を圧倒的に短縮することが出来たり、単純に頭数を増やしたり、窮地の際に囮として使用される。
 というか平常時でもいつの間にか増えていたりして、仲良く『自分』同士のツーショットを撮っていたりとやりたい放題である。
 レンブラント・ファン・レインとしての霊基を明け渡すことも可能で、その気になれば「傷を負った自分から無傷の自分にバトンタッチ」ということも出来たりする。

【Weapon】

ふで

 一般的な絵筆。勿論絵を描くために使用するが、たまに攻撃に用いることもある。
 彼の扱うインクはイカスミを用いたもので、こうして作られたものは『レンブラントインク』とも呼称される。

『スマートフォン』

 英霊の座に持ち込んだ最新機器。
 自撮り棒が装着されており、召喚されてからは所構わず毎日セルフィーに勤しんでいる。

【解説】

オランダ黄金時代、及びバロック期を代表する画家。
卓越した明暗法キアロスクーロの技術、描いたものの命を感じさせるバロック的ドラマチック描写、敢えて残された凹凸による奥行き表現等で名声を挙げ
対象の感情や思い、環境の動き、躍動と静止を見事に表現してみせた手法から、『光と影の魔術師』とも称された。
ヨハネス・フェルメールと並び称されることが多く、欧州に於ける美術史にその名を刻んだ類稀なる天才画家である。

【人物・性格】

陽気で気さく。飄々としていて過去に拘ることが無く、刹那的な楽しみを享受する脳天気な男。
軟派で向こう見ずと評されることも多いが、本人は微塵も気にした様子を見せず、今日も自分の思うがままに世界を描き自分を愛する。
自惚れ……と断じてしまうのはいささか軽率にも思えるものの、他に的確な表現が見つからない程度には自分に何よりの興味を示している。
というより、自分がどこまで行けるのか試してみたい。自分の限界を知りたい、というのが行動原則である様子。
他人に興味がないわけではないが、それ以上に自分が大事。故に自分を素敵に見せるため、常に気取った……というよりも浮かれた様子で振る舞うのだ。

一方で観察眼、対象の一つ一つの動作を見抜く能力に長け、それがどのような思いで行われたものかを察する人心掌握術を持ち合わせる。
あっけらかんとしているようで、時々物事の真理を付くような言葉を放つ。そうした底知れぬ雰囲気はやはり、腐っても芸術家のサーヴァントということか。


イメージカラー:ハイコントラストな光と影
特技:絵を描くこと、セルフィー
好きなもの:自分、様々な神話、カフェオレ
嫌いなもの:口ばかり達者な批評家
天敵:なし
願い:受肉し、再び画家として絵を書き続けること

【一人称】俺 【二人称】あんた、お前、お前さん、てめえ 【三人称】あいつ

【因縁キャラ】

葛飾北斎:東洋の浮世絵師
 西洋の絵画とは一線を画す風景の描写、デフォルメされていながらも確かに伝わる波濤の飛沫、うねりの音。
 一枚の絵画の中に『劇情』を落とし込んだその作風に、初めて目にした時は言葉を失ってしまった。
 「あんたの「青」は、この欧州の何処にもねぇ。たまげたぜ、まるで俺の「黒」みてえだな。大したもんだぜ嬢ちゃんよ!」

レオナルド・ダ・ヴィンチ:万能の人
 ルネサンス期を代表する天才。憧れの一人でもあり、目指すべき到達点とも言える人物。
 絵画だけでなく多方面に発揮されるその才能には脱帽するばかりで、出会った時にはサインと握手をせがんだ。
 「にしても、自分自身がモナリザになっちまうとはなぁ。その発想は無かった!やっぱ天才と凡人の差ってぇのはここにあるもんか?」

ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ:近代美術の父
 同郷の画家ということもあって一方的に好いており、疎まれているのも構わず接していく。
 自分とはまた違う、新たなる「光」の形を落とし込んだ後期印象派として称賛する。
 「それはそうと、お前さんはもうちょっと自分に自信を持ったらどうだ?自分はスゲえ、って。そうすりゃ万事上手くいくぜ。いかなかったら?まあ、笑って誤魔化せよ!」

ポール・ゴーギャン:後期印象派の代表的画家
 ゴッホと同様、近代美術の中で大きな影響を及ぼした人物……だというのに、何故こうも捻くれ者ばかりなのか?
 光るものを持ちながら負の感情に苛まれ、『誰にもなれなかった』彼に対して抱くものは、恐らく――――。
 「……いや、待て。その前に何だよその姿?レオナルドよりもビックリしたぜ。ったく、どうして画家ってのは届かないものに縋りたがるかねぇ」

サンドロ・ボッティチェリ:前期ルネサンス期の巨匠
 レオナルド・ダ・ヴィンチに並び高名な画家であり、さながら音楽の如き美しい絵画は彼も虜となった。
 描く絵画のモチーフも似通っており、出会えたなら「理想の人」というよりは「嗜好の似た同志」として接することだろう。
 「いいねえ。いいぜ、やっぱ絵画ってのはこうでなくっちゃな!見てくれよこのヴィーナス!一抹の憂いを感じさせる淡い表情……ううん、たまらねえ!」

エドヴァルド・ムンク:世紀末芸術家
 近代、というよりも現代に近づいた事もあって、レンブラント的には芸術的な評価はし難い相手。
 というよりも……その内側に良からぬものを感じてしまうので、できれば出会いたくない相手である。なんかこええ。
 「え、この叫びってここに描かれた男が叫んでるんじゃねえのか!?なるほどねぇ……いやはや、最近の芸術ってのは奥が深いもんだ」

タマラ・ド・レンピッカ:破壊と革新の女性画家
 恐らく、こうして英霊の座に登録されている画家サーヴァントの中では最も似通った性質を持っている。
 だからこそ「気に入らない」。その絵の腕、技術の高さはともかくとして……絵画を「表現」でなく「手段」として用いたその性根を嫌っている。
 「は!『全員同じ自分』を喚び出すとは、大した自信だぜ性悪女。そうやって変わらない「今」に固執したって、得られるもんは虚栄心だけだぜ?」


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