架空国家を作ろう2.2

アンダマン・ニコバル諸島はインド諸州連合政府の連邦直轄地域。
インド国内では特殊な歴史的経緯を持ち、インド東方の海上に浮かんでいる。

アンダマン諸島における最古の考古学的証拠は、約2,210年のものである。しかし、遺伝的研究と文化的研究は、先住民の大アンダマン人が30,000年前の旧石器時代中期の間に他の民族集団から隔離されたことを示唆している。それ以来、アンダマン人は言語的、文化的な独自性を獲得、維持していくこととなった。
ニコバル諸島には、さまざまな背景を持つ民族集団が暮らしてきた。ヨーロッパ人が彼らに接触した時点では、モン・クメール系の言語を話すニコバル人と、言語の分類が未だ不明確なションペン人が暮らしてきた。彼らは共にアンダマン人とは深い関係が存在せず、東南アジア本土のオーストロアジア言語を話す集団と関連している。

インド亜大陸南部において海運を要とするチョーラ朝が成立すると、彼らは徐々にベンガル湾に影響を及ぼし始めた。
ラジェンドラ・チョーラ1世はインドネシア諸島に位置するスリーヴィジャヤ帝国への遠征を開始し、その際にアンダマン・ニコバル諸島を海軍基地として利用した。
南インドのタンジャンヴァルに存在する石碑に記されたマ・ナクヴァラン(裸の土地)とはアンダマン・ニコバル諸島の事と思われる。ナクヴァランという呼び名はその後のヨーロッパ人商人に伝わり、英語訛りにより「ニコバル」と呼ばれるようになった。
チョーラ朝は島の社会に影響を与えたり大規模な入植地を築き上げることはなかったため、島は石器時代の文化を維持したままだった。

インド洋における新たな植民地の設立を狙うデンマークは、1755年12月12日に入植者を送り込んだ。
これは結局マラリアの発生などに耐えられず、数度放棄されては入植を繰り返したが、維持できなかった。
その後はオーストリアがデンマークの権利は放棄されたとの勘違いから進出を目指し、テレジア諸島と改名したが、デンマークの権利は維持されていたため、植民地とできなかった。
1789年、イギリスはこの地へ基地の建設を行った。
その後マラリアにより撤退するも、1868年10月16日にデンマークよりこの地を正式に購入し英国植民地となった。
この地を統治する理由としては、インド亜大陸での犯罪人を流刑する場としての役割が大きかった。
この入植は先住民社会に絶大な被害をもたらした。
今までの単に海岸に小さな入植地を築くものと違い、街や砦、刑務所を英国が建設したため接触も増加し、先住民の間では伝染病が広がった。
特にアンダマン諸島での被害は大きく、大アンダマン人の多くが死に絶え、ジャンギル族はわずかな接触しかなかったにもかかわらず、伝染病でいつのまにか死滅したと思われる。
隔絶した地域に暮らしていたセンチネル族や外国人との接触を極端に嫌い、拒んだジャラワ族などは死滅を免れたものの、強烈な打撃を受ける事となった。

極東よりアジアに侵攻を広げた大日本帝国はアンダマン・ニコバル諸島を制圧し、その後インド国民軍に移管されたが、名ばかりだった。
島はインド国民軍によりそれぞれシャヒド、スワラージと改名された。

英国は日本よりこの地を解放し、再び植民地統治下に置こうとしたが、すでにインドの独立は近づいていた。英国政府は植民地のイギリス人などをこの地に移住させて味を図ったものの、最終的にインド諸州連合の一部としての独立が決定した。

領域には572の島があり、面積は8,249 km 2である。38の島に永久者がいる。諸島は北緯6度から14度、東経92度から94度に及び、アンダマン諸島は、約150 km幅の水路によってニコバル諸島と切り離されている。アンダマン・ニコバルの最高点は北アンダマン島のサドルピークにあり、732mである。アンダマン諸島には325の島があり、面積は6,170 km 2で、ニコバル諸島は247島あり、面積は1,765 km 2である。
インド国内唯一の活火山、バレン島はアンダマン諸島にあり、2017年には噴火が観測された。

2011年のインド国勢調査ではアンダマン・ニコバル諸島の人口は379,944人で、そのうち202,330人が男性で、177,614人が女性だった。性比は男性1,000人当たり女性878人である。全人口のうち、10％だけがニコバル諸島に住み、残りは全てアンダマン諸島に居住していた。