架空国家を作ろう2.2

イグナツ・コハーリ(ドイツ語、ハンガリー語:Koháry Ignác)は、東ドナウ連邦の元空軍士官にして第16代大統領。代々政治家を輩出してきたハンガリーの名門貴族コハーリ家の生まれで、1962年のマジャル危機?による赤色テロで非業の死を遂げた第5代大統領 リヒャールド・コハーリ?は彼の祖父にあたる。

1985年1月13日、ブダペスト?にて政治家のローベルト・コハーリとその妻マルギトの間に生まれる。
幼少期から学術に秀で正義感が強く、周りからも次代の政治家として期待されていたが、彼自身は名門出身という境遇を疎ましく思っていた。
予てより父と折り合いの悪かったイグナツは、高校卒業を機に半ば家出に近い形で連邦空軍士官学校へ入学。親の七光りが届くことの無い政治以外の世界で、自分自身の実力を証明したかったと後に証言している。
しかし、士官学校入学後もコハーリ家の御曹司としての肩書きは付きまとい、その影響力に対して痛感すると同時に日々辟易していたという。一方でパイロットとしての技量は相当なものであり、2008年に首席で士官学校を卒業し、連邦空軍中尉となった。
2009年には空軍将校との癒着及び賄賂の疑惑が浮上した父ローベルトの無実を証明するべく、軍規に反して軍事機密の一部を公に公開したため除隊される。しかし、イグナツの証言もありローベルトは無罪となり、これを機に父と和解。以後、政治家としての新たな道を進むようになる。
2013年に代議院議員として初当選。
2016年には閣僚入りし、2019年まで環境大臣を務める。2020年より大統領選に出馬し、第16代大統領に就任した。
因みにイグナツは35歳で大統領に就任しており、この経歴は連邦建国史上最年少記録となっている。

保守派政党と目される統一国民党出身らしく自由主義経済を推進する一方で、所得格差を省みない経済成長といった極端なリベラリズムには懐疑的な姿勢を示している。
その他、欧州を中心に2019年に勃発した環境破壊を訴える学生ストライキの際には、環境大臣として黙認を貫いたことで賛否が分かれており、父ローベルト以上に革新的で理想家な一面を持つ。

また、2020年にエレオノーレ・ハプスブルク=ロートリンゲンと結婚したことで、同家の現家長であるカール・フォン・ハプスブルクに次ぐ帝位継承者となったが、本人は「50年に渡る連邦内の民族的調和を荒立てるつもりはない」とし、帝政復古には消極的な見解を述べている。
一方で、昨今の緊迫した世界情勢下での中欧安定化におけるカードの一つとしての認識を持っており、「スラブやマジャル、ゲルマンといった民族の垣根を越えた統合的象徴を国民が求めるのなら、その声に応える義務が私にはある」と述べていることからも、東ドナウ連邦における今後の政治体制が変更される可能性を全否定しているわけではない。

• リヒャールド・コハーリ

東ドナウ連邦第5代大統領

• ローベルト・コハーリ

連邦空軍第一軍団長のヤン・フェレンツ?は仕官学校時代の同期である。平民出身のヤンとは価値観の違いや対照的な性格もあってか別段親しい間柄ではなかったが、お互いの実力は認めあっていたようである。

連邦空軍在籍時(当時23歳)に男女関係の縺れが原因でストーカー紛いの行動に出てしまい、警察へ補導されたことがある。
その後一時的に東洋系の女性と交際していたようだが、3ヶ月ほどで破局。以後2020年にエレオノーレとの婚約が発表されるまでの10年間は、色恋沙汰に関しては全く取り沙汰されることはなかった。