架空国家を作ろう2.2

サカルトヴェロ民主共和国（サカルトヴェロ語: საქართველოს დემოკრატიული რესპუბლიკა, 英:Sakartvelos Demokratiuli Respublika）とは、カフカス地方にある共和制国家。

サカルトヴェロは現地語で「カルトリの民」を意味し、カルトリとはサカルトヴェロの中心地域のことを指す。
旧国名のグルジアは、ロシア語名で、英語名としてジョージアという名称もある。

サカルトヴェロでの初期の農耕新石器時代の居住は紀元前6000-5000年に遡る。
シュラヴェリ・ショム文化では黒曜石を道具に使用し、牛、豚のような動物を育て、ブドウを含む穀物を育てた。
初期金属加工はサカルトヴェロでは紀元前6000年に始まり、シュラヴェリ・ショム文化と結びついている。
紀元前4000年始めから東サカルトヴェロと全トランスコーカシア領域で金属が大規模に使用されるようになった。
紀元前4000-3000年の銅使用時代にサカルトヴェロと東小アジアはクラ・アラクセス文化の本拠地となり、紀元前2000年にはトリアレティ文化に時代を譲った。

ディアウエヒは初期サカルトヴェロの部族連合で最初に紀元前12世紀に有史に登場した。
進んだ冶金・金属加工で特徴づけられる初期の政治的および国家形成の要素は紀元前7世紀以前にさかのぼる。
この地域は、紀元前2100-750の間のヒッタイト、ウラルトゥ、メディア、プロト・ペルシア、キンメリアによる侵入にを防いだ。
同時期にプロト・カルトヴェリ人はいくつかの分枝(スヴァン、ザン／チャンと東カルトヴェリ)に分かれた。
それは最終的に現代カルトヴェリ語：グルジア、スヴァン、メグレル、ラズの形成をもたらした。
そのときまでスヴァンは現代スヴァネティとアブハジアで優勢で、ザンはサメグレロに居住、一方、東カルトヴェリは現代東サカルトヴェロで多数派を形成した。
文化的および地理的分画で将来のサカルトヴェロ文化の二つの核地域と原国家が西と東サカルトヴェロに紀元前8世紀末までに形成された。
西ではコルキスの王国として、東ではイベリアの王国として知られる最初の二つのサカルトヴェロ国家が出現した。

第2のサカルトヴェロ部族連合は、紀元前13世紀に黒海沿岸に西サカルトヴェロのコルキス王国のもとに出現した。
コルキスの王国は、紀元前6-1世紀に存在し、最初の初期サカルトヴェロ国家形成とみなされ、コルキア人という名は黒海東岸に住む、ミングレリア人、ラズ人、そしてチャン人のような初期サカルトヴェロ・カルトヴェリの集合的名前として使用された。
古代ギリシャ人はコルキスを知っていて、ギリシャ神話のイアーソーンとアルゴー船員の話に語られた。
紀元前2000年ころから北西コルキスにはカルトヴェリ種族のスヴァンとザンの人々が住んだ。
古代コルキスの他の重要な民族要素はギリシャ人で彼らは紀元前1000-550年に沿岸地域に多くの交易植民地を建設した。
それらにはナエスス、ピティウス、ディオスクリアス（スフミ）、グエノス、ファシス（ポティ）、アプサロスとリゾス（リゾ）がある。
サカルトヴェロの東部分には紀元前6-4世紀の間、種々のサカルトヴェロ連合の間に主導権争いがあり、最終的にカルトリ種が勝利した。サカルトヴェロの伝統ではカルトリ王国（イベリア）は紀元前300年頃、パルナヴァズ王朝の最初の支配者パルナヴァズ１世によって創建された。
紀元前653-333年の間、コルキスとイベリアの両方はメディア帝国の引き続く侵略から生き残った。



イベリアもコルキスもアレキサンダーの帝国に編入されず、後継の中東のいかなるヘレニズム王朝にも編入されなかった。
しかし、古代ギリシャの影響は非常に大きく、コルキスの都市では広くギリシャ語が話された。
それでも、イベリアではギリシャの影響はほとんど認められず、アラム語が広く話された。
紀元前2世紀初期から紀元後2世紀末の間に、コルキスとイベリアの両方は近隣の諸国とともにローマ、アルメニアと短期間存在したポントゥス王国
のような主要な地域勢力の長く激しい衝突の場となった。
紀元前189年、急速に大きくなったアルメニア王国がイベリアの半分以上を占領した。
紀元前120-62年にアルメニアの同盟者ポントゥスのミトリダテス6世が全コルキスを征服し、王国に編入し、東と北黒海沿岸地帯とほとんど
すべての小アジアを包囲した。

アルメニアとの密接な結びつきは、紀元前65年のローマ将軍ポンペイウスによる侵入をもたらした。
彼はそのときミトリダテス６世およびアルメニアと戦争していた。しかしローマはイベリアへの永続的支配を確立できなかった。
19年後の紀元前36年、ローマは再び進軍し、イベリア王パルナヴァズ2世にコーカサス・アルバニア遠征への参加を強制した。
このときアルメニアとポントスはローマを犠牲にして積極的に拡大し、その東地中海支配地を占領した。
しかし反ローマ連合の成功は長く続かず、ローマのポンペイウスの遠征と、西からのルクルスと南からのパルティアの侵入で、アルメニアは紀元前65年に征服した大部分を失い、ローマ・パルティアへ従属することとなった。
同時に、ポントス王国はローマによって完全に破壊され、コルキスを含むそのすべての領域はローマ帝国に編入され、属州となった。以前のコルキス王国はローマ属州ラズィクムとなりローマ総督によって支配された。

その後、この地域は、ローマとペルシア（パルティア、ササン朝）の間の抗争の舞台となった。
彼らはシリア、メソポタミア、アルメニア、アルバニアとイベリアを含む西アジア支配をめぐって互いに戦った。（ローマ・ペルシア戦争 紀元前66年-紀元後628年）
コルキスのサカルトヴェロ人王国はローマ属州として支配されたが、コーカサス・イベリアは進んでローマ帝国の保護を受け入れた。3世紀に、イベリアはこの地域の地位を強化し、特にパルスマン2世の統治のとき、ローマからの完全独立を達成し、衰退するアルメニアから以前失った地域を再征服した。
3世紀初期に、ローマはアルバニアとほとんどのアルメニアをササン朝ペルシアに引き渡さざるをえなかった。ラズィクム属州はある程度の自治を許され、3世紀中頃までに完全独立し、ラズィカ・エグリシ王国を形成した。
この新しい西サカルトヴェロ国家は562年まで250年以上存続した後、ユスティニアヌス1世の東ローマ帝国に吸収された。

3世紀に、ラズィ族はほとんどのコルキスを支配するようになり、地域的にエグリシとして知られるラズィカの王国を確立した。コルキスは東ローマ(ビザンチン)とササン朝ペルシア帝国の長い抗争の地となり、542-562年のラズィ戦争で抗争は頂点に達した。
イベリアはササン朝のシャプル1世の統治の間（241-272）にササン朝の従属国となった。
ササン朝の影響はゾロアスター教の伝搬で明らかで、イベリアでは260年代から290年代にゾロアスター教が確立された。
しかしローマ・ササン朝戦争（296−299）の結果のニシビシの和平（299）で、ローマ帝国はカフカス・イベリアの従属国としての支配を再獲得し、全カフカス領域への支配を確認した。ホスロイド朝の最初のミリアン3世がイベリアの王と認められた。

キリスト教化される以前、サカルトヴェロではミトラス信仰とゾロアスター教が一般的に1世紀からイベリアで信仰されていた。
327年、東サカルトヴェロのイベリア王国のイベリア王ミリアン3世がキリスト教を国教とした。
4世紀中までにラズィカ（以前のコルキス王国）とイベリアの両者がキリスト教を公式宗教に採用した。
これで、ビザンティン帝国と結びつくようになり、その文化的影響を大きく受けるようになった。

363年の帝王ユリアヌスのペルシャ遠征中での死亡後、ローマはイベリアの支配をペルシアへ譲り、ヴァラズ・バクル1世（363-365）はペルシアに従属。
しかし、後にカルトリの支配者、パルスマン4世（406-409）は独立を維持し、ペルシャへの従属を止めた。ペルシャは制圧し、ササン朝の王は総督（ピティアクサエ）をおき監視させ始めた。彼らは次第に世襲的になり低地カルトリは総督府となった。これはカルトリ王国の一部ではあったが、総督は支配領域をペルシャの影響の中心とした。
ササン朝支配はサカルトヴェロのキリスト教信仰に厳しく、彼らはゾロアスター教育を推進し、５世紀中までに東サカルトヴェロ
ではゾロアスター教は第2の公式宗教となった。
4世紀から5世紀の間、イベリア（カルトリ王国）はペルシアの支配にあった。
5世紀末に、公子ヴァフタング1世は反ペルシア反乱を指揮し、イベリアの国家性を回復し、王を宣言した。この後、ヴァフタングの軍隊はペルシャとビザンティン帝国の両方への幾多の軍事遠征に乗り出した。
しかし、彼のサカルトヴェロ国家の独立と統一の闘いは長くは成功しなかった。
502年（または522年）のヴァフタングの死のあと息子のダチ（522-534）の短い支配のあと、イベリアは再びペルシアの州として編入され、580年、ササン朝ホルミズド4世によってイベリア王国は廃止され、580年の王バクル3世の死後、イベリアはマルズパン（総督）が支配するペルシアの州となった。しかし今回はイベリアの貴族に総督（エリスムタヴァリ）選出の特権が与えられた。
サカルトヴェロ貴族は５８２年にビザンティン皇帝マウリキウスにイベリア王国の復活を急き立てた。
しかし、591年、ビザンティンとペルシアはイベリアの分離に合意し、トビリシはペルシアへ、ムツヘタはビザンティンのものとなった。
7世紀末までに、ビザンティンとペルシャの中東での競合はこの地域のアラブ征服へと移り、マルワン・イブン・ムハマドのサカルトヴェロ侵攻（735−737）でカフカスでのアラブの覇権（７世紀中頃〜1122年）が確固となった。

スヴァネティ州	ズグジジ
グリア州	オズルゲティ
アジャリア州	バトゥミ
スヴァネティ州	アンブロラウリ
イメレティ州	クタイシ
ジャヴァヘティ州	アハルツィヘ
シダ・カルトリ州	ゴリ
ムツヘタ＝ムティアネティ州	ムツヘタ
クヴェモ・カルトリ州	ルスタヴィ
カヘティ州	テラヴィ
トビリシ首都地区	トビリシ