img街の魔法少女の素質ある「」を集めてるポン

登場キャラクター:アンチェイン ウルフファング クチュリエール トレミィ・セイリオス ナース・オブ・マリー "蜂輝星"綺羅ビィ 魔装伝説ガンドロワ・テッククロード まっきー マリー・ヴァージニー リリステリア 流刃

次回予告。




                  









            だれかが、なん百万もの星のどれかに咲いている、たった一輪の花がすきだったら、その人は、そのたくさんの星をながめるだけで、しあわせになれるんだ。
                                                           ―――サン=テグジュペリ「星の王子さま」より
















むかしむかし、あるいはいま、はるかなさき、たくさんのお姫様が暮らしていました。
あるお姫さまはとても可憐に踊り、あるお姫さまは夜泣き鳥のような麗しい音色を奏で、またあるお姫さまは流れる星々よりも美しいドレスで着飾り、王子さまを待っていました。
たくさん、たくさん、あらゆるところにお姫さまはいたのです。ですが、王子さまはたった一人しかいなかったのです。お姫さまにぴったりとあう王子さまはたった一人だけだったのです。
ですから、ほとんどのお姫さまはいっしょうけんめい頑張っても、かなしいことに、王子さまに見つけてはもらえません。そうするうちにお姫さまはいつからかお姫さまではなくなってしまうのです。
ところがここに、幸運にも、王子さまと出逢えたお姫さまがいました。このお話は、王子さまと出逢えるなんて、ぜんぜん、これっぽっちも考えていなかった、あるお姫さまのお話です。




「君が、君の薔薇の花をとても大切に思っているのは、その薔薇のために時間を無駄にしたからだ」
「それ知ってる。星の王子さまだよね」
「あら、めずらしい。今晩は雪になるのかしら?」
「ひどいなーもぅ!いや、実はさー、英語の授業で丁度やったばかりでさ。聞いた瞬間、これだ!って分かったね!凄くない?」
「……何が凄いのかさっぱり分からないわ」
「うーんっと。綺麗になったねー。こんなとこかなー」
「こう何度も何度も掃除していると、愛着が湧いてくるわね、こんな溝でも……」
「あ…ああ!さっきの言葉そういう意味!ほんとだよねー、いっそのこと名前つけちゃおうか。まっきー&マリー溝…とかどう?」
「お願いだから、やめてちょうだい……」




お姫さまは自分がお姫さまだと気づかないまま、王子さまは自分が王子さまだと気づかないまま、二人は出逢っていたのです。




「個性的なスタイルも悪くない…悪くないけれど、貴女にはきっとこのドレスもとっても似合うわ!そっちの貴女!貴女にはこれなんてどう!」
「謹んで遠慮させていただくわ」
「私も…演劇部で嫌というほど着せられてるからなー」
「まあまあそう言わずにまあまあそう言わずに。いいからいいから。直ぐ済むから!天井のシミを数えている間に終わるから!」
「ちょっと!やめっ…やめてったら!」
「うーん、目がマジだねー。しかたない、諦めようマリー」
「ちょっとぉー!!」




気づかないままでも良かったかもしれません。なにも知らないままでも十分幸せだったでしょう。でも二人は気づいてしまったのです。





「その気持ちを、人はこう呼ぶのです――キテ……愛と」





お姫さまにとっての王子さまは
王子さまにとってのお姫さまは
たった一輪しかない薔薇だったのです。





「興味深い魔法ね。一緒に来てもらえるかしら」
「おっと、残念だけどマリーは今から私と花壇の手入れに行かなくちゃいけないんだ。またにしてくれる?」
「貴方に用はないのだけれど………まあいいわ。殺してあの化け物の贄にでもしてあげる」
「……まっきー!駄目っ!駄目だからね!」


「流れ星と共に私参上!ひとの恋路を邪魔する奴は、星と一緒にオリオン座星雲までシュートだよ!」







ひろい、ひろい世界の中であって、それでも、だれの心にも一輪の薔薇はあるのです。
ほかの人から見れば、なんてことのない、あるいはおぞましい薔薇かもしれません。
でも、「あなた」にとっては、たった一輪しかない薔薇なのです。






「同じマリーでも、全然違うね。大違いだ。君みたいのに、うちのマリーはやれないな〜」
「……私、何かお気に障るようなことでも言ったのでしょうか?」
「(うちのって何よ!うちのって!)……じゃなくて、まっきー!下がって!ここは私が!」
「マリーお姉ちゃんをいじめるやつは、わたしが正義の名のもとにやっつける!」







だから、みんな守ろうとするのです。たとえ、それがどんなにたいへんでつらくて無意味なことであったとしても。
だって、たった一輪しか、ないのですから。






「あの人にも、私のとっておきを着せてあげないとね!」
「悲劇……全然キテない!全然キテないじゃないですか!誰ですか悲劇ならキテる…っていったのは!」
「お仲間になったつもりはありませんが、一度始めたことを途中で投げ出すのは私の主義に反しますので」
「………頼まれたから」
「私について行って欲しいと思っているのでしょう。どっちにしろアレを放っておいたら寝覚めが悪いものね」








他の人の薔薇を散らすことになったとしても、守ろうとしてしまうのです。









「…………約束通り、つなげたわよ」
「確かに、自分の刃は、君の命には届かない。………だが、自分「達」の刃なら、君の心には……届く……!」
「……………ワた死………私、は」
「まったく、誰も彼も後始末を私に押し付けるのですから!私は、私だけなら完璧なのですが、貴様ら全員の想い背負って戦うことを許すほど、この世界は私に優しくないのですよ!
―――このっ…大馬鹿野郎ども!!」




















「………ごめんね、マリー」
























ああ、私は――
          そうだ、私は――






                        
















                                             あの子のことが好きだったんだ。



















だから、また
そう、いつかまた―――



                                               「あの薔薇の咲く星で」






















































また、嘘なんだね……






お借りした子台詞上から
マリー・ヴァージニーちゃん
まっきーちゃん
クチュリエールちゃん
リリステリアちゃん
"蜂輝星"綺羅ビィちゃん
トレミィ・セイリオスちゃん
ナース・オブ・マリーちゃん
魔装伝説ガンドロワ・テッククロードちゃん
ウルフファングちゃん
流刃ちゃん
アンチェインちゃん
























































「これは……詩集、でしょうか?―――あの人はあの世に去りぬ、あの人ははかなく去りぬ………」
「あー、そっち読むのは流石に止めておいた方がいいかと私は思います。音読は特に」
「ちょっとぉー!貴方たち、なにしてくれてるのよぉおおおお!!!!!!」
「ねえ、あの人って誰のこと?ねぇマリー、誰のこと?」
「八代子さん、うる穴DXさん、貸してください!これは……やはりマキマリキテますね!ユリトピアが今目の前に!リリー、脱いでもよろしいですか?」
「なぜ脱ぐ。…って脱がないで!だから脱がないでって!そのままにょキミが好き……噛んでないっすよー全然噛んでないっす」
「今ちょうどミューズが降りてきたのよ!いける!いけるわ!結婚式には是非とも私の新作ドレスを!」
「ふむ、結婚式か。……私の分のケーキは?」
「ありませんよ!そんなの!」
「……騒がしくて付き合っていられないわね。まだ心の声の方がマシね」
「自分は………嫌いじゃない……」
「ウエディングドレス……ウエディング……マリー…マリッジ……結婚、ね」
「まあ、綺羅ビィさん。ご結婚なされるのですか!素敵ですね〜。おめでとうございます」
「え〜っと、マリーお姉ちゃん、その台詞は、じらい?ってやつだとわたしは思うぞ!」
「勝手に話を進めないでくれる!結婚なんてしないから!」
「「「「「「「「「「「「「え?しないの(ですか)」」」」」」」」」」」」」
「………う」
「マリー?」
「……と、とにかく!さあ行くわよ!土木工事が私達を待っているー!」
「「「「「「「「「「「「「ヘタレ(ね)(め)(ですね)(だなぁ)(ってやつだな!)」」」」」」」」」」」」」
「あはは、行こっかマリー」
「……ええ!」













                                                               おわり

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