まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

467名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:34:48.280

演奏本番が終わったからといってのんびりしている時間はない。
全員舞台袖に楽器を置いて、各々忙しく散っていく。
三年生は、ホールロビーへ向かい、家族や友達などお客様へと挨拶をする。
下級生達は、打楽器の搬送準備をしたり、舞台の撤収作業を行う。
三年生が戻ってくるまで大体20分ほど。それまでに邪魔な椅子や譜面台は片付けてしまわないと写真撮影ができない。
桃子は雅と手分けして譜面隠しと楽譜のファイルを回収していった。
椅子を畳む者、譜面台を回収して倉庫へ運ぶ者。
この慌ただしさ、慣れないなぁ。
でも。もも来年はロビーに行ってるんだ。なんか想像できないなぁ。
こうやって舞台を片付けることは、もうないんだ。
写真撮影できるように椅子を並べて、花束も用意して三年生を待つ。
「みっしげさんパートリーダーお疲れ様でした。もも達後輩からです」
「ありがとう。あぁ、終わっちゃったんだねぇ」
「もも、今日は泣かないって決めてるんでそういうこと言わないでくださいよ。写真撮影の前に泣いちゃったらどうするんですか」
「ごめんごめん。はい。さゆみ達からフルートのみんなへ」
そういってちっちゃな花束を一人づつに渡してくれた。
一番前に三年生が一列に椅子に座って、横に石川先生が立つ。
その後ろに二年生が立ち、一年生が一段高い所に並んで写真を撮る。
一枚目は花束を持って。二枚目に楽器を持って。
カメラマンさんにパート毎、係り毎、学年で、等々写真を撮っていただいて終わり。
さゆみ達三人とも写真を撮って貰えた。
楽器を片付けて、全員で舞台を片付けて、楽器をトラックへ積み込む。
全員私服に着替えたら、待っていてくれた家族に荷物の大半を渡して、学校へ戻って楽器の積み降ろし。
私服で学校にいるって変な感じ。
とにかく練習室に楽器やあれこれを放り込んで片付けはまた明日。
打ち上げが待っている。

469名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:35:51.160

学校最寄り駅の繁華街。
定期演奏会の打ち上げ、一次会は焼肉屋を貸し切りで行われた。
一次会にはお手伝いに来てくださったOGの皆さんも参加される。
どうせ始まってしまえば席順なんてバラけてしまうけれど、最初くらいはということでパート毎纏まって座る。
「まずは、定期演奏会お疲れさまでした。石川先生お願いします」
「定期演奏会お疲れ様。まず、OGの皆さんはお手伝いありがとうございました。
三年生、今日までありがとう。皆が入部して、本当に個性が強い期だったから色々と大変なこともあったけど、こうして一緒に定期演奏会までこれたことを本当に嬉しく思います。
下級生は明日からも一緒に演奏を楽しみましょう。
さゆ、乾杯の挨拶は任せたからあとよろしく」
「えー。まずは、定期演奏会お疲れさまでした。OGの皆さん本当にありがとうございました。お陰で素敵な演奏会を行うことができました。
三年生、一緒に演奏が出来る日々は本当に大切だった。今日で毎日毎日石川先生にしごかれながら練習する日々は終わっちゃうけど、さゆみはなんにも後悔してない。きっと三年の皆も一緒だよね?ありがとう。
下級生、本番前にも言ったけど、皆がさゆみ達を先輩にしてくれました。皆が頼ってくれて、かっこいいって憧れてくれる先輩になることが出来ました。皆がいてくれてよかった。
今日、こんなに幸せな演奏会で引退することができて、さゆみは幸せです。今まで本当に頼りない部長だったと思うけど、支えてくれて、一緒に頑張ってくれてありがとう。乾杯」
「今までありがとうございました。乾杯」
みっしげさんのばか。今日、泣かないでいようと思ったのに。
どう頑張っても溢れる涙を止めることはできなかった。
「ももちゃん泣いちゃったか。ごめんね」
「みっしげさんのばか。泣きたくなかったのに」
「ごめんね。ね?ほら、泣かないの。お肉食べよ?ね?」
「うー。食べ、ます」
気力を総動員して涙を止めて、お肉を焼いて、パートの皆で奪い合って食べた。
頑張って笑ってたら、いつのまにか頑張らなくても笑えてた。
どんどん席を入れ替わり、三年生一人一人と話してたくさん笑うことも出来た。
OGの皆さんと石川先生の所へ行ったら、皆さん恐ろしい勢いで飲んでいて、散々お酌をするはめになった。

470名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:36:30.190

「三年生の皆さん、私達から大好きな先輩へ手紙を書きました。どうか受け取ってください」
舞美の言葉と共に、先輩達の元へ手紙を渡しに行く。
まずは、れなさん。
「れなさん、ももからのお手紙、受け取ってくれますか。今までいっぱい甘やかしてくれて、遊んでくれてありがとうございました。れなさんのかっこいいサックス、もも大好きです」
「ももちゃんありがとう。れなとももちゃんて木管て繋がりだけだけん、さゆとかえりのお陰っちゃけど仲良くなれて嬉しかったと。れなも、ももちゃん大好きやけん、れなのこと忘れんで」
もも、れなさんのそのにぱって感じの笑い方大好きです。
次は、楽譜係でお世話になったカメさん。
「カメさん、ももからのお手紙、受け取ってくださいね。楽譜係、もも最初は何にも解ってなくて、沢山迷惑かけました。笑ってくれるカメさんのお陰で頑張ってこれました。
カメさんのふざけて笑ってるところも好きだし、音楽のセンスとか知識とか、ももすごく尊敬してて、大好きです」
「お手紙ありがとう。ももちゃん、何にも知らないところから始めて、一生懸命に頑張ってるのを、えり見てきたよ。そんなももちゃんが大好きだよ」
カメさんの楽しくてしょうがないって言う感じの笑顔大好きです。
最後、泣かないように気合いを入れて、みっしげさん。
「みっしげさん、ももからのお手紙受け取ってくれますよね。もも、みっしげさんのフルート、本当に憧れです。吹奏楽部に入る決心できたのは、仲良くしてくれたみっしげさんのお陰です。
甘えてばかりで頼りにならない後輩でごめんなさい。一緒に沢山ふざけて石川先生にいっぱい怒られて、それなのに肝心なときは本当にかっこいいみっしげさんが大好きです」
「ももちゃん、やっと来た。さゆも、ももちゃんが大好きだよ。甘えん坊で、ちょっと自信が持ててなかった、人一倍頑張り屋の、自慢の可愛い可愛い大好きな後輩。夏休み、殆ど眠れてないのに、絶対にさゆみ達の最後のステージ全員で上がるんだって頑張ってくれてた。
本当に嬉しかったよ。ももちゃん、さゆみの後輩になってくれてありがとう」
「みっしげさん、今日、もものソロ、ちゃんと届きましたか?」
「うん。ほんと良い音になったね。寸前にハプニングもあったけど、ちゃんとさゆみ達にももちゃんの音、届いたから」
涙は溢れそうだったけれど、必死に堪えて、最高の笑顔を作った。
さゆみはいつものように最高に綺麗で可愛らしく笑ってくれた。
「ももちゃん、交換したタイ、そのままさゆが持っててもいい?最高に可愛い後輩との思い出に」
「はい。ももきっと、演奏衣装着なくてもタイはポケットに入れて、本番前に触って、みっしげさんのかっこいい姿を思い出して、最高で最強の先輩から勇気もらって本番頑張ります」
「さゆみからあげられる最後のお守り。大切にしてね」
「はい」
きっと、本番前に怖くなってももう大丈夫。

472名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:37:18.710

「そろそろ打ち上げ一次会締めます。部長、最後三本締めお願いします」
「三本締めって呼び方が可愛くないよねぇ。では、OGの皆様もご一緒にお願いします。定期演奏会、お疲れさまでした!
せーの!はい!ラスト!」
綺麗に揃う拍手。歓声。
誰かが無駄に縦が揃ってるとか言うから全員で笑ってしまった。
お店を出て、帰られるOGの方々をお見送りした。
「はめを外しすぎないように!目一杯楽しんで、また明日ね」
石川先生も同期の吉澤さんと飲みに行くと言って帰っていった。
まだ飲むつもりなんですか…大人って凄い。
「二次会はカラオケです。一応親戚権限で人数ギリギリオーバーですけどパーティールームに全員入れるようにお願いしてます。帰らないといけない子いたら声かけてください」
うん。さすが佐紀ちゃん。抜かりないなぁ。
さすがに今日ばかりは皆おうちの許可を貰えたらしく、全員で二次会に向かった。
「そういえば、みーやんとカラオケ行くのはじめてだね。今度の土曜日、引き継ぎ式の後でみーやんの誕生祝いカラオケ計画しようって佐紀ちゃんとかと言ってるんだけど大丈夫かなぁ?」
「大丈夫。カラオケとか好きだし、過ぎちゃってるのにお祝いとかしてくれるの、嬉しいかも」
「そっか。カラオケ嫌って子もいるしさ。安心したよ。また改めて計画立てようね」
お店に到着して、受付を済ませて部屋に入って、どんどん歌っていく。
皆でコールしてみたり、合唱してみたり。
パーカッションの子達がマラカスとタンバリンをちゃっかり確保していて妙に切れのある動きでリズムを合わせてた。
皆で動きが甘いとか職業病だとか言って大笑いした。
途中からは、カラオケそっちのけで思い出話に盛り上がった。
「そー言えばさぁ」
ももを見て、ニヤニヤしながら何故かマイクを持ったみっしげさんがそう言い出した瞬間、逃げなきゃまずい予感がした。
「ちょっともも、お手洗いに」
立ち上がろうとしたのに、両隣にいつのまにか座っていたカメさんとれなさんが放してくれない。
「はい。ももちゃん逃げない。まいみちゃんとさきちゃんはみや確保。部長命令だから。権力っていいよね」
なにも良くありません。あー。みーやんも捕まってる。
なんだろう、すごく怖いんだけど、この状況。
あと、態々マイク通さなくたって声聞こえてます。

473名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:37:56.640

二人揃って前に連れていかれて、皆の方を向いて座らされる。
「さあ。ももちゃん、みや。何で二人が捕まってるのか分かる?」
マイクを突きつけられたけど、二人揃ってふるふると首を振る。
「まずはね、三部の司会…」
その瞬間に立ち上がって逃げようとして、周囲を見回したけど、逃げられる場所なんでどこにもなかった。
ちょっと離れた場所に座ってる舞美と佐紀ちゃんが、首を降っていた。
諦めて大人しく座って、みっしげさんのお言葉を待つ。
「まずイチャイチャせずに司会を行うことは出来なかったの?」
「あのぅ、別にイチャイチャとか、してないと思うんですけど。なんなんですか、このインタビュー形式」
何で皆揃ってため息つくの!?してないよね!?
「あー。ももちゃん的には、あれはイチャイチャではない、と?」
「だって、あの、はい。してないと、思うんです、けど」
「へー。ももちゃんが思うイチャイチャって因みにどんななの?」
「みっしげさん達ですけど。カメさんとれなさんといる時のみっしげさん、超イチャイチャしてますよね?ハグとか、手を繋ぐとか、ほっぺにちゅーとか。そういうのがイチャイチャです」
「ももちゃん。落ち着いて考えて。ほっぺにちゅー以外はももちゃん達さゆの前でしてるから」
「でも、あの、もも達別に人前ではしないです。部の人の前とかで手を繋いだりとかその場のノリでハグはしますけど。みっしげさん達みたく、当たり前のようにしないです。だから、もも達とみっしげさん達は、違うと思います」
皆、舞美までうわぁって顔するの止めて。なんか心折れそうだから。
「あー。うん。わかった。ももちゃんに言うのは諦めた。みや、わかってるよね。後でちょっと来て」
取り敢えずもも助かった?
「ももちゃん、安心してていいのかな?まだお話全然終わってないよ?」
嘘ですよね。もう終わりましたよね?
「さゆね、ももちゃんに定演の打ち上げで聞きたい事があるって言ったよね?」

474名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:39:02.350

「そう言えば、そんなこと言ってましたけど。何ですか?今の状況になんの関係があるんですか?」
「あるに決まってるじゃない。ねぇ、ももちゃんさ、夏休みに言ってた、今日は自分のベッドで一人でゆっくり寝られるって、なに?」
フゥーと上がる部員達の声。
やらかしてた。絶対に追求される奴だ、これ。
「えっと、ももそんなこと言いましたっけ?あんまり寝れてなかったんで覚えてないんですけど」
「はい、嘘。往生際が悪いなぁ。さゆには瞬きとか表情でバレるんだから嘘つかないの」
「えーと、なんかそんな事は言ったかもしれないですけど、みーやんのおうちに泊まり込んでたんだから別に、言い方はあれかもですけど、間違ってないじゃないですか」
「ほー。そういう答えが出てくるかぁ。じゃあ、みやのおうちに泊まってた間、ももちゃんはどこで誰と寝てたの?」
的確に答えたくないところついてくるなぁ。マイクうっとおしいです。
「…もも、言いたくありません」
「へー。さきちゃんに聞いてみようかなぁ。さゆ、さきちゃんにも聞きたいことがない訳じゃないしね」
あー。佐紀ちゃんここで出してくるかぁ。
佐紀ちゃん、めっちゃビクッてした。みーやんごめん、と小さく謝った。
「分かりました。佐紀ちゃんに圧かけようとするのやめたげてください。なに答えたらいいんですか」
「今日は自分のベッドで一人でゆっくり寝られるって、なに?」
「うー…だから、言葉の通りなんですけど。えっと、もも、みーやんのおうちで泊まってたとき、みーやんの部屋で寝てたので、久しぶりに自分の部屋で寝られるなぁって、そういうことです」
「んー。嘘は言ってないけど、正直に話してないよね?みやのお部屋のどこで誰と寝たの?」
「言わないとダメなんですよね?あー…みっしげさん怖いんですけど…。みーやんのベッドで一緒に寝てました。これでいいですか?て言うか、お泊まり行って一緒に寝るとかよくあることじゃないですか」
「ももちゃん、よくあることじゃなから。えっと、5日間だっけ?毎日泊まるならさゆならお布団用意してもらって一人で寝るから」
フゥーからのエーイングとか要らないです。
何でみっしげさんの言葉に全員揃って頷くんですか。
てか、佐紀ちゃんまで頷くのはちょっと酷くない?
佐紀ちゃんだってずっとソファでちいと一緒に寝てたでしょ?多分。

476名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:39:51.020

「えっと、1日3時間弱しか寝れなかったんで、お布団敷いたりの時間が勿体無かったんです。少しでも長く寝たくて、その他は全部どうでもよかったんです。これで満足ですか?質問終わりでいいですか?」
「みやと一緒に寝てたんでしょ?ももちゃんさぁ、寝癖悪いよね?寝るとき人にくっつくよね?起きたときどうだった?」
「これもうセクハラで訴えれる気がするんですけど。言いたくないなぁ…えと、起きたら寝てるみーやんと近かったことはあります、けど」
「んー。なんか誤魔化してるよね?」
「毎朝起きたら寝てるみーやんに抱きつかれてました。これでご満足いただけましたか?」
だから、フゥーとかヒューとかの声、要らないですって。
「それで?」
「それでも何もないですよ。身動きとれなかったんで、みーやん起こして放してもらってましたけど。それ以外の何があるんですか」
「なるほどね。ももちゃんはももちゃんのままか」
「もも以外のなんだっていうんですか」
「じゃあ、もう一つ。みやの家にお泊まり終了後も練習室の居残りで結局終わらなくて、ももちゃんの家にもみやが泊まったよね?」
「はあ、泊まりましたけど。どうせ、もものベッドで一緒に寝たかって聞きたいんですよね?一緒に寝ました。これでいいですか?」
「朝起きたときは?」
「ももの家に泊まったときはみーやんのが早起きなんで、もも分かりません。こんなの聞いて何が楽しいんですか?」
「色々楽しいよ?ももちゃんちょっと焦ってるけど、何があったの?」
ほんとみっしげさん怖い。ももにセンサーとかつけてないですか?
「別に何もなかったです、けど」
「起きたときには?」
「だから、ももの家に泊まったときはみーやんのが早起きなんで。寝てたももがどうだったかとか解るわけないじゃないですか」
「じゃあ、寝る前だよね?何があったの?正直に答えようね?」
「…あー…なんか、課題終わってみーやんが泣いちゃって、ハグして頭撫でてあげて、お布団敷こうとしたら一緒に寝たいって言われてもものベッドで寝たんです。
そしたらみーやんが、もものこと甘い匂いがするとか言い出して嗅ごうとしてきて、匂いがどうとか流石に恥ずかしかったんで止めてって言いましたけど。それだけです」
「思ってた以上になんかイチャイチャ度が高くて、さゆびっくり。ももちゃんは、そもそも一緒のベッドで寝るのやだとか思わなかったの?」
「みーやんのおうちに泊まってる間、毎日一緒に寝てたら慣れました。考えてみたら、合宿の時も朝目が覚めたらみーやんがお布団の中に居ましたし、一緒に寝るの初めてじゃないし今更別にいいかぁと思って」
「へぇ。合宿の時ねぇ。みやは後でさゆ達三人とお話しすることが増えたね。ももちゃん、朝抱きつかれてるのは良いの?」

477名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:40:44.960

「初日はビックリしましたけど、もも自身寝たら近くの人にくっついちゃう寝癖ありますし、そういう寝癖なんだろうなって思いました。別にみーやんにくっつかれるの嫌じゃないですし、まぁいっかって」
「ももちゃんのおおらか過ぎる心にさゆビックリなんですけど。一緒に寝るの初めてじゃないって、じゃあいつが最初?あ、合宿の時以外で」
「風邪引いて佐紀ちゃん達とお見舞い来てくれた時、みーやんが一番家近くて残ってくれて、その日家族いなくてもも寂しくて、寝るとき手を握っててくれたので、その時ですけど」
「違うよね?それはももちゃんが寝るのをみやが見守ってたんでしょう?さゆが言ってるのは、二人が一緒に寝た時だよ?」
「あー。…文化祭です」
「何日目?さゆ、今日見に来た友達から面白いこと聞いちゃった。ももちゃん達、初日体育祭サボって部室にいたでしょ?出てくるの見たって言ってたよ?それとも二日目の部室に逃げ込んだとき?部室で一体何してたのかなぁ?」
「ぅぇ……何でバレてるんですか。あー。最初は初日に部室で一緒にお昼寝しました」
「待って。その言い方だと初日だけじゃないよね?」
「そろそろ勘弁してください…。初日の体育祭の時、からかわれ過ぎてももはイラついてて、みーやんもちょっと落ち込んでて、二人でサボって部室でお昼寝しました。
二日目はみーやんが声掛けられたりとかで疲れちゃってたんでお昼寝させてあげただけで、ももはちょっとウトウトはしたけど一緒には寝てないです」
「ふーん。どうやって一緒に寝たの?体育祭は先生見回りしてるし、横になったりしてたら影でバレるよね?ちょっと再現して見せて?」
首を傾げて可愛いポーズしたって今のみっしげさんは可愛くないです。
「どうせやらないと駄目なんですよね。はー。分かりました。部室のドアを背もたれにしてこんな感じです。これでいいですか?」
「肩にもたれて、腕に抱きついて指を握るねぇ。二日目は?」
「先生の見回りないし、頭から全部隠れるように、ももが部室に置いてるタオルケット掛けて膝枕して頭撫でて寝かせました」
フゥーって、今、別に盛り上がるところじゃないですよね?
「うん。さゆみ、ちょっとだけみやが可哀想になっちゃった」
「なんでですか。ソロ頑張ってたし、校内でめっちゃ追い掛けられて疲れはててるみーやんを休ませてあげてるじゃないですか。どこが可哀想なんですか」
「そうだよね、分からないのがももちゃんだよね。変わらないももちゃんで居てくれて嬉しいよ。さゆ達の可愛い後輩のままで居てくれてありがとうね」
「話の流れが全然掴めないんですけど…」
ももちゃんは解放してあげるって言われて佐紀ちゃん達がいる辺りの席に戻された。
みーやんはそのままみっしげさん達に捕まってる。うん、頑張って。

478名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:41:27.570

やっと解放された。何でこんな事になったんだろう。
みっしげさんが全部悪い。そういうことにしよう、うん。
「お疲れ、ごめんね。もも、私らのために話すことにしてくれたよね」
「そーだよ。もも頑張ったのに、佐紀ちゃん皆と一緒になって頷いたりしてるしさぁ」
「ごめんごめん。後でみやのフォローしときなよ?きっと落ち込んでるから。今もさゆさん達に囲まれてるし」
「あー。一緒に帰ると思うし、そんときに話しする」
「がんばれ。あー。…ついに終わっちゃったねぇ。先輩達と演奏できるのは、あとは3月春休みの引退式後の追い出しコンパだけか」
「寂しいね。今度の土曜が引き継ぎ式だし、それまで放課後は練習室に来てくれるだろうけど。もう一緒に練習はしてくれないもんねぇ」
「佐紀ちゃんも舞美も、やめてよ。もも今日は泣きたくないの」
「もも、先輩達大好きだもんね、ごめん」
「あー、部長かぁ。なんか変な感じ。もう次の本番の曲も考えなきゃなんないし。リーダー会議もいつ開くか考えないとなんだ」
「もものワガママだし、一週間じゃきついの分かってるけどさ、引き継ぎ式で一曲だけでも先輩達に演奏するのって無理かなぁ」
「んー。今週は放課後あんまり練習に時間とれないしねぇ。明日、朝練時間に三年生は来ないし、そのときに皆で相談しよっか」
「ワガママ言ってごめんね。3月の引退式の時に演奏するのは解ってるんだけどさ。やっぱり、今先輩達に送りたいから」
「もも、やりたい曲があるんでしょ?楽譜は?すぐに準備できる?」
「それは大丈夫。楽譜棚で見つけた。You Raise Me Up なんだけど、どうかな」
「あー。曲としてはぴったりだよね。どうせならサプライズで演奏したいね。個人練パート練を朝やって、放課後先輩達が帰られてから石川先生にお願いして合奏練習ならギリいけるかな。
ちょっと舞美と一緒に木管セクリー、パーカスと外出て相談してくる」
出来るならもも達の代の始まりの曲は先輩達に演奏したいんだ。
部長の舞美、副部長で金管セクリーの佐紀ちゃん、いきなり駄目って言わないでくれてありがとう。
ワガママ言ってごめんね。
戻ってきた二人は指で丸をつくって、詳しくは明日、朝練で話そうっていってくれた。
皆も、ももと同じように考えてくれたのかな。そうなら、嬉しいな。

479名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/24(月) 20:42:39.150

「お疲れさまでした!」
打ち上げも終わってしまい、三年生達が明日からは寝坊できるなんて言いながら帰っていくのを見送って、下級生も解散した。
帰り道、雅と二人並んで歩きながら話す。
「みーやん、さっきみっしげさん達となに話してたの?もも、聞いてもいい?」
「あー。あれこれ聞かれて、最終的には、一応認めてくれて、頑張れって言われた、だけ。あと、色々と忠告とアドバイス?」
「何で疑問系なの。内容はきっとももには秘密ってことなんだね?」
「ん。何についてかは内緒だけど、内容的にはみやの努力で何とかしろとか、暴走するなとか、あと、いちいち期待するなとか、色々」
「そっか」
「あの、もも先輩。この前、ちい達のこと、みや話して良いのか解らなくて、隠すみたいにしてごめんなさい。もも先輩に意地悪しようとしたんじゃないから」
「大丈夫だよ。分かってる。ももさ、恋愛的な意味での好きとかまだ分かんなくて、誰かを好きになったことも無いし、子供なんだよねきっと。だから、みーやんが悪いんじゃなくて、気づけなかったももがいけないだけから。気にしないで」
「そっか。もも先輩、誰かを好きになったことないんだ」
「そういうみーやんはどうなのさ」
「みやは、いる。好きになった人、いるよ、もも先輩」
「そっかぁ。ちょっと羨ましいな。ももにはまだ分かんないから。聞いていい?どうしてその人が好きって分かったの?」
「んー。気がついたら、もう好きだったから。きっと、みや、その人に一目惚れした。その人だけ違って見えて、きっと好きってことなんだって思って、気がついた」
「いつか、ももにもそういう人が出来るのかな」
「出来るよ」
そっか。みーやんは、好きな人、いるんだ

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