まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

255名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/08/09(水) 22:04:34.210

寝る準備は万端なんだけど、並んでベッドに腰掛けたみーやんが拗ねてる。
「みや、頑張ったのに」
「みーやん、そんなにアルバム見たいの?」
「みや見たいって言ったし、もも先輩も考えてくれるって言った。もも先輩が見せてくれないんなら、明日パパさんとママさんにお願いするからいい」
「子供の頃のアルバムは本当に見せたくないんだけど。はぁ、分かった。ももの負け、去年のアルバムでいいの?」
「今年の飾ってないのも見たい」
隔離して封印してあるの以外なら、まぁいいか。
今年の写真を入れてある小箱ごとみーやんに渡してあげた。
「部活の写真が多いし、他のは友達との写真だからあんまり面白くもないと思うんだけど、はいどーぞ」
箱から写真を取り出して、一緒に見ていく。
文化祭で撮った写真がやっぱり多いなぁ。あ、定演の写真になった。
話しながら一通り見終わったみーやんは首をかしげてる。どうしたの?
「あれ?もも先輩、今年の写真ってこれで全部?」
「現像してない写真も多少はあるけど、これで全部だよ。撮った順番通りって言うかイベントごとにまとめてあるけど、どうかした?」
「文化祭のみやのクラス展示で撮ったツーショットのチェキがないんだけど」
気がついちゃったかぁ。どうしようかなぁ。
正直に言うしかないよね?
「ごめんね、みーやん。あのツーショット、実は別にしてあるの。えっと、みーやんだっていうのは解ってるんだけどね、どうしても知らない人っぽくて見ると落ち着かないから分けて保管してるの。あの、ごめんね?」
「そっか、文化祭の時も言ってたもんね。携帯でも撮ったし、ほんとはチェキ捨てたりとかしちゃった?」
みーやんは眉間にシワを寄せて、泣くのを我慢してるみたいな顔してる。
もも、またみーやんを傷つけてるよね。ごめん。
机の引き出しの奥から、男装みーやんの手をとった写真と、その後に撮られたハグ写真の二枚のチェキを取り出して渡してあげた。
「ちゃんととってあるよ。ごめんね?」
「ほんとに捨ててなかったんだ。良かった。それにしても、この写真のもも先輩真っ赤だね」

256名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/08/09(水) 22:05:12.600

「言ったじゃん。男装してて知らない人みたいだったし、こんな風に跪いてさぁ。愛の告白する王子様っぽかったんだもん。赤くもなるよ」
「知らない人みたいだからとしか教えてくれなかった。王子さまの愛の告白かぁ、そんな風に思ってたんだ」
またやらかしたー。そうだよ、あの姿のみーやんに慣れなかったとしか言ってなかったよ。
ど、どうしよう、えっと、えっと。
「あー、言ってなかったっけ?みーやん物語に出てくるお姫様にプロポーズする王子様みたいだったよ」
「そっか、ーーー」
「…みーやん今なんて言ったの?ごめん、もも聞き取れなかった」
「もも先輩にはナイショ。去年のアルバムは明日見せて?」
「去年の見せなかったら、子供の頃のアルバム見る気でしょ?明日ちゃんと見せるから」
絶対だよってみーやんは笑ってくれて、泣かせずにすんでほっとした。
そろそろ寝よっかって話になって、二人でベッドに潜り込んだけど。
もちろん一緒に寝る勇気なんてももにはなかったから、みーやんに来客用のお布団で寝てもらうつもりだった。
それなのに、お母さんから前に泊まった時も一緒に寝てたんでしょ?お布団用意しなくても大丈夫?って聞かれたみーやんがこくこく頷いちゃったのがよくないと思う。
その、一緒に寝るのはほっぺにちゅーした時以来で、好きって自覚した今となっては恥ずかしくてたまらない。
部屋の灯り全部消してて良かったなぁ、絶対もも真っ赤だし心臓だって鳴り響いてる。
隣のみーやんに聞こえてないといいなぁ。
今のもも、本番直前より緊張してるんじゃないかな。
並んで天井を見上げて目を閉じてるけど、体が熱くなって息が苦しい。
少しでもからだの熱を逃がしたくて大きく息を吐いたら、みーやんがもそもそ動いたのが分かった。
「もも先輩、眠れないの?」
声の感じからして、みーやんはももの方を向いてるみたい。
何となく視線を感じて、顔を天井に向けたまま答えた。
「なんか、勉強しすぎたのかな。寝付けなくてさ」
「…なんでみやの方見てくれないの?」

257名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/08/09(水) 22:05:43.270

緊張してるからです。恥ずかしいからです。察してください……。
みーやんは平気なの?
「だって、一緒に寝るの、あの時以来だし。ちょっと恥ずかしいって言うか…」
「ちゅーしたの思い出したらドキドキしちゃった?」
顔が見れなくたって、声だけで今のみーやんがニヤニヤしてること位は分かる。
みーやんが余裕そうで面白くなくて、眉をひそめて言い返してみた。
「みーやんは平気そうだね?」
我ながら尖った声だなぁなんて他人事みたいに思う。
「んー、そうでもないんだけど、みや以上にもも先輩が余裕無さそうだからちょっと嬉しくて。ねぇ、もも先輩、こっち向いてよ」
仕方なく、目は閉じたままでみーやんに向かい合うように横を向いた。
からかわれて不満ですよって分かってほしくて唇を尖らせた。
「ももが余裕無さそうで嬉しいとかちょっと酷いと思う」
「ふふっ、もも先輩なんでそんなぎゅーって目閉じてんの?顔も赤くなってない?もも先輩、かーわいー」
「みーやんだってほんとは照れてるくせに強がっちゃってさ」
ふふんって余裕ぶって笑って見せた。目は閉じたままだったけど。
「別にみや照れてないし、もも先輩こそ強がってるじゃん」
「そんなももが嫌いじゃないくせに」
「あー…、もうほんと…」
突然ぐいって体を引っ張られて、驚いて目を見開いた。
頭を抱え込まれてて、顔は柔らかな何かに押し当てられてて何も見えない。
みーやんの匂いに包まれてて、抱き寄せられたんだって分かった。
呼吸もできなくて固まってたら、パジャマ越しにみーやんの熱と速い鼓動が伝わってきた。
ーあんまり、煽らないで
みーやんの胸から直接響く掠れた声に、一段と熱が上がった気がした。
「心臓の音、聞こえたでしょ?みやだって余裕無いし」
みーやんはそっと腕をほどいてももを解放して、おやすみって背中を向けてしまった。
いきなり突き放されたみたいで気持ちが追い付かない。
気がついてら、みーやんのパジャマの裾をつかんでた。
「みーやん、待って。いきなり、抱きついたりとか、離して反対向くとか、ももにどうしてほしいのか、わかんないよ」
いつの間にか、喉はからからで声も掠れてうまく話せない。

258名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/08/09(水) 22:06:23.380

みーやんはなにも答えてくれない。
「みーやんはももをどうしたいの」
ピクリと動いたけどやっぱりなんにも言ってくれないから、背中にくっつくことにした。
腕を腰にまわしておでこを背中にあてて言葉を重ねた。
「ももは、どうしたらいいの?教えてよ、みーやん」
「離れないで。ずっと側にいて。もも先輩……嫌いにならないで」
「約束する。……嫌いにならないで。ももと一緒にいて」
「約束、する」
告白するタイミングとかきっかけとか雰囲気とか、今全部揃ってると思う。
好きって伝えようか迷ったけど、結局出てきたのは嫌いにならないでって言葉だった。
もも達はいつになったら『嫌いにならないで』じゃなくて素直に『好き』って言えるんだろうね。
この約束は、いつまで守れるのかな。
うっかり泣いちゃいそうな位にみーやんが愛しいのに背中を向けられてるのが寂しくて、ちゃんと顔を見たかった。
「みーやんこっち向いてよ」
「もーちょっと、このままがいい」
「もも、背中向けられてるの、やだ」
「もーちょっとだけ、待って」
やだ、待ってられない。んー、強引だけど、いいかな?いい、よね。
よいしょってみーやんの肩を引っ張って仰向けに転がして、のし掛かるように抱きついた。
みーやんのあげたちっちゃい悲鳴は無視することにした。
「ももに側にいてほしいなら、ちゃんともものこと見てて」
「もも先輩、ごーいん過ぎない?」
みーやんは目を真ん丸にしてビックリしてる。
改めて向かい合って両手を繋いで寝ることにした。
いつか、ちゃんと素直に好きって伝えられます様にって願いながら眠った。

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