まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

451 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/01(水) 21:12:50.81 0
どっちが先に妊娠するかで揉める家族計画みやもも下さい

460 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/01(水) 21:35:41.53 0
子供が出来る過程から見たい派
二人生まれるなら二パターン楽しめる

470 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/02(木) 00:28:13.32 0

「赤ちゃんが、欲しいなぁー」
「・・・・・・・へっ?」

ピピピピッピピピピッピピピピッ

目覚まし時計を止める手が完全に止まってしまった。
いつも少し耳障りに感じるその音も今日は全然みやの世界に入ってこない。

今日は珍しく目覚ましよりも随分前に目が覚めたってのもあって。
存分に寝顔を見れて気分が良いから、
まだぼんやりしてる?ってキスをしながら愛を囁くだとか、
乙女チックシュミレーション的な起こし方でもしてあげようかな〜と思った矢先。


『チューして欲しいなぁー』
いつだったか遠い過去に言われた時のまま、変わらない愛を毎日くれている甘い声で。
それなのに、この子は何故泣きそうな顔をしているのか。


カチッ


思考停止してるみやの代わりに音を止めてくれたのは誰よりも愛おしい、もも。
嗣永桃子。そう、つぐながももこ。が、あかちゃんがほしいっていっている。
え?赤ちゃん???どういうこと?誰の?誰と?誰が?

471 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/02(木) 00:34:17.28 0

「…」
「ん?」

考えたくも無いけどみやが抱いてるのに、昨日なんてももにも散々抱かれてたのに、
知らない所でみや以外に今のももにそういう事をする男が居たの?
誰だか知らないけどそんな人の女を取るような男なんかに、この夏焼雅が負けたの?
最後だからってあんなに優しくしてきたとでも言うの?

まさか。だから、ももと別れて、とでも切り出されるのか――最悪。
何かを言おうにも声にすらならないで、
息が止まりそうになって苦しくなって息だけが吐き出される。ただ生きる為に循環してるだけ。
人ってショックで本当に声が出なくなる時がある。
そんなの、何も分からなかった子供の時に体験したので十分なのに。


「……」
「みや?聞こえなかったの?」

子犬が叱られたみたいな顔をしないで。
聞いてない、そんな話は聞きたくない。と怒りたくなる気持ちもグッと堪える。
はぁ、と目を閉じて、重くなった息を吐き出す。
それでもちゃんと確認はしなくちゃいけない、恋人として。
これから友人として、にならないことを祈りながらももの瞳を見つめる。

「も…も」
「…うん」
「が?」
「うん。…産みたい」
「う、そ……でしょ」
「……だって欲しくなっちゃったんだもん」
「なに、それ」

やっぱり、か。
聞こえていたし、恐れていた時が来てしまったんだと目の前が暗くなっていく。
ももを知らない男に取られるとか、最悪。あ、ヤバい。頭も痛くなってきそう。
どうしようもない程の嫉妬と面と向かってそんな事を言ってこれる事と、
自分自身とももへのグチャグチャになりそうな嫌悪感で涙がそこまで溢れてきた。


「ももじゃ、みやはやっぱり駄目なのかな……。せめて30迄にはみやの赤ちゃん産みたいのに」
「……ふぇっ?」

泣きそうだった顔がついに泣いてしまった。
また息が止まりそうになった。勿論、さっきとは全く違う意味で。
そう。昨日、ももは29歳になっていた。

796 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/06(月) 03:09:12.48 0

「っ、…あれ、はは。やだな…ごめん、困らせちゃったかぁ……ぅー」
「もも」
「っふーー……ごめん……っく…ごめんね、みや」

ポロポロと止まらないももの涙。本気で言ってくれたのが分かって胸が苦しい。
みやとの赤ちゃんが欲しいって言ってくれたももの気持ちを失わないように、
顔をそっと両手で包んで涙を拭っていく。

「駄目なら……もも、一人で、いる、から……」
「ああ、違う、違うの。駄目とかそんなの絶対ないから!泣かないでもも」
「っく、だって、みや、さっき、…ぅ…す、ごくっ嫌そうな、顔、した」ももの口調が荒くなる。
「あーー。ってそうなんだけど、そうじゃないの。こんなに大好きなのにそんな訳ないから」

だから泣かないで、もも。大好きだから。
何度も何度も優しく、ももが壊れないようにキスを交わす。
ももと触れ合う度にこのまま溶け合ってしまえれば良いって思ってるのに。
深いキスじゃないのに、ただ触れてるだけで幸せになれるなんてもも以外で感じたことが無い。
キスに夢中になったのかしゃくり上げるような泣き声が収まって来たのにホッとした。

「っん……は……みやぁ…」
「はぁ、……ごめん、勘違いしたの」
「勘違い?」

不安そうな黒い瞳に覗き込まれて先を促される。
もう、隠し事は無しだ。どんよりとしてたものも全部打ち明ける事にした。

797 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/06(月) 03:10:15.48 0

「そう。ももも結局みやじゃなく、男を選んじゃうのかって。ショックだったの。
 ……ももは、みや以外の女の子は知らないだろうから。じゃあ男が出来たのかって勝手に疑った。
 ももに、自分の子供が欲しいからみやとの関係はもう終わりにしようって言われてるのかなって、
 それでもももに捨てられるのは嫌って、もものいない未来なんて嫌だって。そう思ったの」

言わないで誤解して、傷つけて喧嘩別れなんて馬鹿みたいなこと絶対にしたくないから。
正反対のくせにこんなにも気が合ってるのに、全部嘘だったのかって一瞬でも思ってしまった事への罪悪感。
結局はももに対するわがままで子供みたいな独占欲。

「……ばか」
「だから、ごめんて」
「みや」

ぐいっ、と頭を抱きしめられる。頬に触れる柔らかい感触に身を委ねると自然とももの腰に手が回る。
こうやって優しく頭を撫でてくれる小さな手が好き。そっと抱きしめると同じ力で抱きしめられる。
ももの柔らかい身体と混ざり合った香りに包まれると、凄く安心する。

「ももだって、みや以外を選べる程器用じゃなかったよ」
「うん…ごめん、知ってるのに。
 でもみやはそういう、あの、迷う時期とかあったし。ももだってその。もしかしたらって…っ」

あ、駄目だ。泣いちゃう。そう思ったらももにしがみついていた。

「好き、大好きだよみや。10年後も20年後も、ずーっと……ずーっと、その先も。
 誰でもない、ももの目の前に居る一度きりの、みやが好き」
「うん、ごめん、っく、ごめんね…うー…ももぉ」
「もー……みやも泣き虫さんなんだから」

優しくゆっくりと包まれて、ももの温かさに更に涙が止まらなくなった。
みやに貰い泣きしたのか、それともずっと泣いていたのか。ももの涙も止まらなかった。
そうやって2人抱き合って支え合って気が済むまで泣いた。

798 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/06(月) 03:11:55.05 0

本当にそう、20歳を過ぎた頃から色んな事を知って、子供の頃よりもずっと涙脆くなってしまった。
悲しかったり辛かったりだけじゃなく、嬉しくても、幸せでも、泣いてしまうって事を知ったから。

捕まえるまで、こうしてももの心を手に入れるまで。
ももの事で一喜一憂しては苦しくて切なくて寂しくて泣いていた。

同じ職業じゃなきゃ良かったのか。同じ事務所で、同じグループで、最初は嬉しかった。
同じ性別じゃなきゃ良かったのか。だけど同じじゃなければきっとももには出会えなかった。
同じ想いじゃなきゃ良かったのか。近いのに遠くて、伝える事さえ出来ないのに。

なんで、よりにもよって、最もアイドルであろうとしたももなんかを好きになってしまったのか、と。

これは恋なのか、勘違いじゃないのかと迷って否定する為に、
諦める為に、誰でも良いやと他人と付き合ってみたりもした。

誰であっても調子を合わせるのは得意だった。でも、それだけだった。
男だろうと女だろうと、人が変わってもやることは予定調和の台本みたいに大抵一緒だった。
何をしてても自分の心が冷めていて快楽以外の無駄な愛が彼らから欲しいとは思えなかった。
ももが自分の傍に居ない寂しさを埋めようとして、なのに余計に寂しくなっていった。

ももみたいにずけずけと何食わぬ顔で人の心の中に踏み込んではかき乱し、
それなのに心地良いタイミングでお節介を焼いてくるような人間はその中の誰一人として居なかった。

それでもきっと何かが違うだけだ、それとも恋が下手なだけだと苦しみ続けた夜もあった。

799 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/06(月) 03:13:21.31 0

その間も何も知らないももから「みやはももの事が好きだねー」なんて冗談交じりに言われる度、
擦り切れていく心の痛みとお互いへと付き続ける嘘はどんどん大きくなっていった。


小さな頃から既に心の奥底に住み着いてしまったお互いを消し去ることがどうしても出来なかった。


ももにも、短い期間とは言えみやの気まぐれに付き合ってくれた相手達にも申し訳無い事をした。
それでもみやの全部を知った上で、あの日ももはみやを選んでくれた。

6人の気まぐれ王子様の中からピンク色のお姫様が選んだのは――紫色のツンデレ王子様でした。
なんて、毎日相手が変わるくだらない、けどなんか嬉しかったおとぎ話。よくしてくれてたっけ。


今はももが隣に居てくれてる事への幸せと感謝で泣いている。


「もも…好き」
「うん。ももも好き」

言葉に出す度に、言われる度にももをどんどん好きになって恋しくなって愛おしくなっていく。
数年前まで意地なんて張っていたのが勿体ない位に馬鹿らしくなるなんて、人間って不思議。
愛してる証が欲しいってももが思ってくれた。その幸せで一杯になっていた。

800 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/06(月) 03:15:37.79 0

でも駄目だ、その前にももに言わなきゃいけない事がある。
いつか伝えようと思っても、現実を言い訳にズルズルとお互いに先延ばしにして、
結果ももをこんなにも不安にさせてしまった。
駄目なら一人で良いからなんて、悲しい事を思わせてしまった。

小さいけど大きいももの夢、2人の夢。叶えられるのはみやとももしかいない。だから。
ももの両肩にそっと触れる。見つめるとふわり、とももが笑ってくれる。
そんな顔されたら、キスなんていくらでもしたくなるじゃない。もものバカ。

「みや?」
「ねえ、もも。聞いてくれる?……ううん。はい、かYESで答えて」
「ちょっとなんでそんな強引な2択」
「いいから、答えて、ね?」
「しょうがないなー。……なに?」

あー。……もっと乙女チックシュミレーション、真面目に聞いてれば良かった。
寝癖が付いたまま、パジャマのままでする話じゃない。
それに昨日渡したプレゼント以外に何も用意していない。

寝る前にちゃんと着せて良かったと思う。じゃなきゃとっくに抱きしめてしまったはず。
でも今日のももは最初っから何もかも全部予想外だし。
ま、みや達らしかったねっていつか一緒に笑えたら良い。

803 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/06(月) 04:13:45.79 0

「みやと結婚、してくれる?」声が震えるのが自分でも分かった。
「……ぁ」
「ねえ……もも。……みやとこのままずーっと一緒に居ると、
 まださ、普通じゃないとかって思われたり、辛い事も苦しい事も一杯あると思う。
 だけど……、ももと一緒にいれないときっと、みやは普通の幸せになんてなれないから」

そもそもこれがみやの普通。ももと一緒に居る事が何よりも大事だから。
声も無く口を押えてももが何度も頷く。ああ、またももを泣かせてしまった。
目は笑ってるから幸せで泣いてくれてるって自信はあるけど。
ごめんね、もも。もう少しももが好きだと伝えさせて。

「ももを、ももが嫌になるまで、ってそんな事がないよう努力するけど、さ。
 ……最期まで、愛していたい。……生まれ変わっても、ももを愛していたい」

不安になるならみやも何度だって傍で、一度きりのももだけを愛してると言ってあげるから。

「それでも、良いなら。みやで良いなら。みやと、一緒に生きて欲しい。
 ……みやも、ももの赤ちゃん欲しいから。ううん、それだけじゃなく、ももと家族になりたい」
「っ…み、や。……みや」

涙を抑えてたももの両手を捕まえて、みやの視界一杯にももを閉じ込める。
あと少しだけ、あと少しの2人の距離を埋めて、ももと幸せでいたい。

「答えて、もも。はいかYESしか聞こえないけど。みやと……結婚、して下さい」
「……っく、…………はいっ……」

勿論、次の瞬間みやに届いたのは。
どうしようもなく幸せそうな顔したももからの可愛い答えと、
同時にみやと同じ分だけの気持ちを伝えてくれるキスだった。

804 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/06(月) 04:18:33.98 0

世界一可愛い答えを聞いてももを抱きしめて、安心したらふと、疑問が湧いてきた。


「でもどうしたら良いんだろ。みやは男の人じゃないし、ももだってそう」
「えっーと、その…」

首を上げて、背中を抱きしめたまま「そうだなぁ」と悩み始めたももに口付ける。
薄い上唇を柔らかく下から挟み込むとそっと中へ誘い込まれる。
さっきよりも深く、優しくももを絡めとっていく。
自然と右手が絡み合って、ももとのキスにどこまでも深く溺れてしまう。
暫くしてゆっくり離れると、ももの濡れた瞳が熱っぽくなっていた。
ももの唇の端が艶めかしく濡れていて、何も残さない様に舌で掬い取ると、
それが余計に恥ずかしかったのか、また抱きしめられた。


「はぁ…子供の頃聞いてたみたいにさ、
 こういうキスだけで本当に赤ちゃんが出来るなら良かったのにね」

抱きしめられたのを良い事にももの胸に顔をうずめて香りを吸い込む。
少しくすぐったそうに身を捩るももからの甘い香りに満足した。
「んっ、もぅ、…みやが赤ちゃんみたい」とももは口を両手で覆って笑っていた。

「うーん。でもそれだともも達、相当な子沢山になっちゃうよねぇ」
「ふふ、ウチは子供好きだから多くても良いよ。…もももでしょ?」
「そうだけど。大変だよ、子沢山だとみやが取られちゃいそう」
「ふはっ、なにそれ」
「だってみやってば、絶対子煩悩になりそうだもん」
「それはお互い様じゃない?でもさ、ももちせんせーの方が子育ては慣れてるでしょ?
 みやは子供好きだけど結構怖がられちゃうもんなー。……やっぱり茶髪位まで戻せばいいのかな」

エクステとは言え金髪だし相変わらずの派手な格好してるせいかどうも初対面の子供は寄ってこない。
慣れたらちゃんと懐いてはくれるんだけど、実はそれがちょっと悲しかったりする。

「大丈夫だよ、自分達の子供なんだから。
 みやが凄く優しいって産まれる前から分かってるよ。ももは毎日そう思ってるもん」

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